2022年9月8日に廃車除籍処分となった小田急電鉄1000形最後の6両固定編成である1251Fのうち、最後まで残っていたデハ1401・クハ1451が10月3日に車体を分割され、大野総合車両所から北館林荷扱所へ陸送されました。これで1251Fの全車両とワイドドア車を含む6両固定編成(全12編成)の陸送はすべて完了することになります。
▲1000形で最後の6両固定編成である1251Fの北館林荷扱所への旅立ちが完結する。今回は最後まで残っていたデハ1401・クハ1451(手前2両)が大野総合車両所を去った。クハ1451では9月3日と4日のさよならイベントで列車番号表示器を使用し、その日付にちなんだ列車番号を表示した(特別団体専用列車の時は“93E”を、撮影会の時は“94E”を表示)。
▲9月28日の7022レ(湯0747→松0819・平日114運用)が最終運用となり、10月1日と2日に海老名検車区で特別運転士養成プログラムに土曜休日C23運用相当の4000形とともに使用されていた1000形レーティッシュカラーの1058Fが大野総合車両所へ最後の自走に。近く廃車除籍処分になるものと思われる。
この1251Fはもと東京地下鉄千代田線直通対応車両(相方はレーティッシュカラーの1061F)だったこともあり、クハ1451に種別行先案内表示器と列車番号表示器を抜き取られた痕跡が見られます(このケースはクハ1453・クハ1454も同様)。今回の陸送で同形式に設置されていた列車番号表示器がすべて消滅しました(10両固定編成はリニューアル更新工事の際に撤去済み)。またクハ1451の山側2番ドアは同形式ワイドドア車の両先頭車の乗務員室寄りおよび中間付随車の一部の旅客用扉と似た形状のままでした。ホームドアを開閉する際のQRコードを読み取るという技術を伝承していくため、QRコードを貼付した旅客用扉を残した可能性がありそうです。1000形は6両固定編成・8両固定編成が完全消滅となりました。
陸送作業直前の朝には1058Fが海老名検車区から大野総合車両所へと最後の自走回送となりました。同編成は廃車除籍処分に向けた準備を進めるものとみられ、小田急電鉄の通勤形電車の字幕式車両、1000形非リニューアル車両およびレーティッシュカラーは完全消滅することとなりそうです。
【小田急電鉄1000形の在籍状況】
※2022年10月3日現在 合計102両/全体196両(休車中を除く・非リニューアル車4両)
※青色…リニューアル車、赤色…レーティッシュ(非リニューアル)、灰色…廃車予想編成
※青色…リニューアル車、赤色…レーティッシュ(非リニューアル)、灰色…廃車予想編成
※下線部は箱根登山鉄道専任運用編成(編成禁止ラベルあり)
*4両固定編成…8編成(32両、レーティッシュ4両)
内訳…1057F・1058F・1063F・1064F・1065F・1066F・1067F・1069F
*10両固定編成…7編成(70両、大規模改造30両)
内訳…1091F・1092F・1093F・1094F・1095F・1096F・1097F
内訳…1091F・1092F・1093F・1094F・1095F・1096F・1097F
※1095F以降は4両固定編成と6両固定編成を改造(1097Fは元1081Fの付随車も活用)。
*休車中(廃車除籍)…4両
内訳…1062F
*廃車済…94両 ※解体車両(廃車予定を含む)のみ、赤色…レーティッシュ
内訳
【編成単位で廃車】合計86両
1051F(クハ1051・デハ1001・デハ1101・クハ1151)
1053F(クハ1053・デハ1003・デハ1103・クハ1153)
1054F(クハ1054・デハ1004・デハ1104・クハ1154)
1059F(クハ1059・デハ1009・デハ1109・クハ1159)
1060F(クハ1060・デハ1010・デハ1110・クハ1160)
1061F(クハ1061・デハ1011・デハ1111・クハ1161)
1062F(クハ1062・デハ1012・デハ1112・クハ1162)
1068F(クハ1068・デハ1018・デハ1118・クハ1168)
1251F(クハ1251・デハ1201・デハ1301・サハ1351・デハ1401・クハ1451)
1253F(クハ1253・デハ1203・デハ1303・サハ1353・デハ1403・クハ1453)
1254F(クハ1254・デハ1204・デハ1304・サハ1354・デハ1404・クハ1454)
1751F(クハ1751・デハ1701・デハ1801・サハ1851・デハ1901・クハ1951)
1752F(クハ1752・デハ1702・デハ1802・サハ1852・デハ1902・クハ1952)
1753F(クハ1753・デハ1703・デハ1803・サハ1853・デハ1903・クハ1953)
1754F(クハ1754・デハ1704・デハ1804・サハ1854・デハ1904・クハ1954)
1755F(クハ1755・デハ1705・デハ1805・サハ1855・デハ1905・クハ1955)
1756F(クハ1756・デハ1706・デハ1806・サハ1856・デハ1906・クハ1956)
【車両単体で廃車】合計8両、下記以外の活用車両は現在の1097F(10両固定編成)
1055F(クハ1155)
1081F(クハ1081・デハ1031・デハ1131・デハ1331・デハ1431・クハ1481)
1255F(クハ1255)
【車両改造で除籍】合計20両、現在の1095F・1096F(いずれも10両固定編成)
1052F(クハ1052・デハ1002・デハ1102・クハ1152)
1056F(クハ1056・デハ1006・デハ1106・クハ1156)
1252F(クハ1252・デハ1202・デハ1302・サハ1352・デハ1402・クハ1452)
1256F(クハ1256・デハ1206・デハ1306・サハ1356・デハ1406・クハ1456)