2023年5月30日

【久々に見た組成】小田急電鉄8000形8053F(4両固定編成)と3000形3254F(6両固定編成)が組まれたワケ

2023年5月29日、小田急電鉄海老名検車区構内にて8000形8053F(4両固定編成)と3000形3254F(日本車両製造1次車・6両固定編成)が組まれ、TASC関連に伴う試運転列車(『回送』表示)として運転されました。8000形4両固定編成の廃車除籍処分が進むなかで8000形4両固定編成と3000形6両固定編成が組まれるのは久しぶりのことになるでしょうか。
▲8000形4両固定編成は廃車除籍処分が進み、まもなく8052Fが廃車除籍処分となる見通しとなっている。そんななかで8000形8053F+8253Fが解放され、8253Fが大野総合車両所に自走回送されたことで、残った8053Fと3000形6両固定編成とのペアが実現した。
▲大野総合車両所に留置されている8000形8253Fの穴埋めとなる8053Fの新たな相方(?)として、3000形3254F(日本車両製造1次車・6両固定編成)が抜擢された。しかし営業運転には入らず、なぜかTASC関連の試運転に用いられた。

これは5月27日の時点で8000形8053F+8253Fが解放され、8253Fが大野総合車両所に自走回送されたことで、動向が注目されていましたが、29日に3000形3254F(日本車両製造1次車・6両固定編成)が暫定的に8000形8053Fの相方となったことから、この組み合わせが実現したものと思われます。これまでに8000形と3000形1次車・2次車のペアはしばしば見ることができましたが、8000形4両固定編成の廃車除籍処分が進んでいて、同じ形式同士で残った編成で組むように変更され(現時点で8260F8262Fを除く)、1000形4両リニューアル編成と3000形3次車以降の組み合わせを除き、同じ形式同士での連結を中心として以降、他形式との併結運転は激減していました。TASC調整確認のためとはいえど、8000形4両固定編成と3000形6両固定編成の組み合わせが見られたのは珍しいです。なかなか見なくなってしまった8000形と3000形6両固定編成のペアはこれまで約11年間続いていただけに、この組み合わせが逆に貴重なものになりそうです。

2023年5月27日

【新旧紫の同時運用を実現】舞浜ディズニーリゾートライン“Type X”10形31号編成(パープル)、廃車除籍処分に

2023年5月24日から26日に、舞浜ディズニーリゾートラインの“Type C”100形141号編成(パープル)に置き換えられた“Type X”10形31号編成(パープル)が廃車除籍処分となり、陸送作業が行われました。残る“Type X”10形は41号編成(グリーン)だけとなります。
▲2022年11月18日の“Type C”100形141号編成(どちらもパープル)のデビューから2023年3月まで”Type X”10形31号編成と“Type C”100形141号編成(パープル)で新旧紫の同時運用が実現していた。そのうちデビュー当初から約22年活躍した”Type X”10形31号編成が廃車除籍処分となり、寝静まる夢の国から旅立っていった。

この編成は2023年3月までダッフィーの新しいお友達のリーナ・ベルの車内装飾を施されて運用され、2022年11月からは“Type C”100形141号編成(パープル)がデビューしたものの、リーナ・ベルの車内装飾を施された編成も運用されたことから、2001年にリゾートラインが開業して初めて新旧同じ紫色の車両の営業運転が実現していました(ドライバーキャストの訓練がある場合は日中時間帯でも新旧同じ色が同時に走ることはある)。これにより“Type X”10形は41号編成(グリーン)のみとなっていますが、日立製作所笠戸事業所から151号編成(グリーン)が登場して納車されれば、いよいよ新旧車両の交代が完了間近ということになります。

2023年5月26日

【就役35周年記念】小田急電鉄海老名検車区で『小田急の電車写真撮影会 1000形就役35周年記念撮影会』開催へ

2023年5月24日、小田急電鉄が7月9日に海老名検車区で1000形電車が就役35周年を迎えたことから『小田急の電車写真撮影会 1000形就役35周年記念撮影会』を開催することが発表され、それに伴うツアーが26日から小田急トラベルより発売開始されています。
▲1987年に営業運転を開始し就役35年を数える1000形(写真は1065F)。東京地下鉄千代田線直通対応車両であったため、自社線全線や箱根登山鉄道小田原(OH47)~箱根湯本(OH51)間のほかに東京地下鉄千代田線でも活躍した。編成は4両固定編成・6両固定編成・8両固定編成・10両固定編成が存在したが、現在は4両固定編成と10両固定編成のみで、4両固定編成4本は箱根登山鉄道専任となっている。
▲かつて存在した6両固定編成と8両固定編成(写真は上から1251F1754F1081F)。6両固定編成には元4両固定編成からの改造を含むワイドドア車が6編成存在したほか、6両固定編成の3編成は一部先頭車の中間車化改造を含めた10両固定編成に改造され、8両固定編成は付随車のみ10両固定編成への改造に転用された。

1000形のデビューは1987年であり、就役35周年を記念して海老名検車区での撮影会が設定されました。最盛期には4両固定編成が19編成(76両)、6両固定編成が12編成(うち6編成はワイドドア車、72両)、8両固定編成が1編成(8両)、10両固定編成が4編成(40両)の36編成196両が在籍し、2014年度からリニューアル更新工事が施工されました。就役30年を過ぎた2020年に8両固定編成の1081Fのうち付随車以外の先頭車・電動車の6両が廃車除籍処分となったことをきっかけに、リニューアル対象外となった8000形よりも新しい1000形の廃車除籍処分が進められ、2022年9月に最後の6両固定編成であった1251Fが、同年10月に最後のレーティッシュカラーの1058Fが廃車除籍処分となったことで、種別行先案内表示器が字幕式の車両、非リニューアル車両が消滅し(1062Fは車番が隠されており、除籍された状態だが何らかに活用はされている)、最盛期の半分に減ったほか、4両固定編成と10両固定編成(うち3編成は大規模改造で誕生)に整理されました。4両固定編成でリニューアルされた編成のうち、1063F1064F1065F1066Fの4編成16両はレーティッシュカラーの1058F1059F1060F1061Fに代わって箱根登山鉄道専任となり、他編成とは連結しない運用に使用されています。

今回の撮影会では111運用相当または114運用入庫後相当となる1063F1064F1065F1066Fのいずれか1編成を用いて撮影会が開催されます。ツアー専用ヘッドマークや過去に掲出したことのあるヘッドマークが掲出されるということで、8000形8060Fの時とほぼ同じスタイルでの撮影会になりそうです。

【小田急電鉄1000形の在籍状況】
※2023年5月26日現在 合計98両 下線部は箱根登山鉄道専任(編成禁止ラベルあり)
*  4両固定編成…7編成(28両)
内訳…1057F1063F1064F1065F1066F1067F1069F
*10両固定編成…7編成(70両、大規模改造30両)
内訳…1091F1092F1093F1094F1095F1096F1097F
1095F以降は4両固定編成と6両固定編成を改造(1097Fは元8両固定編成の付随車活用)。

2023年5月24日

【8060Fの搬出完了】小田急電鉄8000形8060F(4両固定編成)のデハ8110・クハ8160が北館林荷扱所へ陸送される

2023年4月22日の撮影会終了後に休車となり、5月8日に廃車除籍処分となった小田急電鉄8000形8060F(4両固定編成・2012年度リニューアル車)のうち、デハ8110・クハ8160が24日に車体を分割されて北館林荷扱所に陸送されました。
▲8000形4両固定編成では5編成目の廃車除籍処分となった8060F。デハ8110とクハ8160が大野総合車両所から旅立ち、8060Fの搬出が完了したが、8052Fもその後を追うように旅立つものとみられる。

通勤形最古参の8000形は8054F8055F8056F8060F8062F8251F8255F8259F8264Fの合計9編成44両が廃車除籍処分となり、近く2010年度リニューアル車の8052Fも近く廃車除籍処分になるものと見込まれます(合計10編成48両の廃車に)。8060Fの陸送完了により、8000形の2012年度リニューアル車が消滅しました。8052Fと同時期にリニューアルされた8053Fの動向が気になるところです。これで残る8000形は6両12編成(72両)と4両11編成(44両)の合計23編成116両となっています。

【8000形の在籍状況】※2023年5月24日現在 全体…23編成116両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…10編成(40両) ※8052Fはのちに廃車除籍処分となる見込み
8051F8053F8057F8058F8059F8061F8063F8064F8065F8066F
休車中…  1編成(  4両)
8052F
廃車済…  5編成(20両)
8054F8055F8056F8060F8062F
《6両固定編成》
運用中…12編成(72両)
8252F8253F8254F8256F8258F8259F8260F8261F8262F8263F8265F8266F
休車中…  0編成(  0両)

廃車済…  4編成(24両)
8251F8255F8259F8264F

2023年5月23日

【E657系が伊東線に!】東日本旅客鉄道が2023年夏の臨時列車運転の概要を発表

2023年5月19日、東日本旅客鉄道が2023年夏の臨時列車の運転概要を発表しました。このなかで注目すべき臨時列車を抜粋して紹介します。今回も人気の高い185系を使用する列車があります。
▲臨時特急『鎌倉』・『あたみ』に起用される可能性の高いE257系5500番台(写真は都オオOM-52編成)。2023年3月のダイヤ改正から高崎線特急『あかぎ』・『草津・四万』で定期運用され、5編成のうち3編成を使用するため、残る編成で臨時列車運用に回る。5500番台の補填として2500番台が『草津・四万』に使用される可能性はある。
▲臨時特急『伊東按針祭花火大会号』(1往復のみ)・『踊り子』に起用される可能性の高いE257系5500番台(写真は都オオOM-92編成)。同系列5000番台が充当される場合のグリーン車は4号車(元8号車)の半室部分となるため、その号車を指定する場合は注意してほしい。
▲人気が根強い185系は今夏の臨時列車に起用される。臨時特急『谷川岳もぐら』・『谷川岳ループ』に使用される。9月の同列車にも起用される予定のため、廃車はまだまだ先に延びたと言っていいだろう。この場合にはストライプ塗装の宮オオB6編成が主に使用され、新幹線リレー号塗装の宮オオC1編成は予備となりそうか。
▲東海道線と伊東線に入線するE657系。まさかの常磐線の特急形車両が『伊東按針祭花火大会号』に大抜擢。E653系0番台と同じ塗装に復刻した編成の起用があるのだろうか。

首都圏エリアの夏の臨時列車はE257系5000番台・5500番台(いずれも都オオ)、E653系1000番台水カツK70編成(クハE653-1008以下7両)、185系、E657系を使用する臨時列車がいくつか設定されています。このなかで私が気になった臨時列車を抜粋します。

まず注目は185系を用いる臨時列車です。同系列使用列車は7月8日・9日および9月16日・17日に高崎線大宮(JU-07)~上越線越後湯沢間で運転される臨時特急『谷川岳もぐら』・『谷川岳ループ』のみですが、数少ない185系に乗れるとあって、6月8日・9日および8月16日・17日の10時00分から発売予定の特急券はかなりの争奪戦になりそうですね。基本的には200番台宮オオB6編成が使用されるものと思われます。185系充当の臨時列車はこれが最後になってしまうのでしょうか。

次に注目すべきはE657系を使用する臨時列車です。なかでも目に留まったのは同系列使用の臨時特急『伊東按針祭花火大会号』です。こちらはE257系5000番台と異なり、グリーン車は4号車ではなく5号車となります。しかもE657系が東海道線品川(JT-03)~伊東線伊東(JT-26)に初めて営業列車で入線することが特筆されます。普段の同系列は東海道線内は東京(JT-01)~品川間のみの走行となりますので、E657系の東海道線品川から先の区間と、伊東線に入線する光景は夕方から深夜にかけての1往復限定ですが非常に注目です。E653系0番台の復刻塗装車が入ると面白いですね。

次に注目すべきはE353系を使用する臨時列車です。なかでも大糸線白馬発着に延長となる『あずさ』(1号・38号)にE353系基本9両固定編成ではなく、付属3両固定編成が使用されることが特筆されます。E353系付属編成が大糸線に入線することは稀です。なお同系列の付属編成を使用する臨時特急列車には『信州』もありますが、1往復のみです。

これらの列車の乗車には乗車券と特急券(指定席)を必要としますので、運転日の約1ヶ月前に購入することをお勧めします。

2023年5月22日

【VSEは海老名検車区停泊に】小田急電鉄『プレミアム撮影会、5種類のロマンスカー大集合』が開催される

2023年5月20日から21日にかけて、小田急電鉄海老名検車区で『プレミアム撮影会、5種類のロマンスカー大集合!』ツアーが開催され、出庫前相当(ないし予備留置)の4形式5車種を並べた撮影会とロマンスカー“VSE”50000形による特別団体専用列車が海老名(OH32)→新松田(OH41)→新宿(OH01)で運転されました。
▲ロマンスカー“GSE”70000形は70051Fが使用された。喜多見検車区を早めに出庫し海老名検車区に一旦送り込んだあと、再度出庫する形に変更された。同編成は土曜休日N31運用に充当されている。
▲ロマンスカー“MSE”60000形は土曜休日N22N72運用出庫前相当の60052F+60252Fが使用された。土曜休日N22N72運用は土曜休日ダイヤで唯一の『メトロモーニングウェイ』(0430レ)での運用がある。
▲ロマンスカー“EXE/EXEα”30000形は30053F+30253F30057F+30257Fが使用された。前者は終日予備留置となったが後者は夕方前に海老名検車区出庫の土曜休日N44N64運用に充当された。
▲ロマンスカー“VSE”50000形は20日に貸切プランに使用された50002Fが使用された。撮影会終了後の特別団体専用列車にも充当された。

使用編成は海老名検車区東側に留置され、小田原線寄りからロマンスカー“GSE”70000形70051F、ロマンスカー“MSE”60000形60052F+60252F、ロマンスカー“VSE”50000形50002F、ロマンスカー“EXE/EXEα”30000形30053F+30253F30057F+30257Fで、予備留置となっている1編成を除き海老名検車区出庫前の合間の撮影会となりました。さらにロマンスカー“VSE”50000形50002Fを使用する特別団体専用列車が運転され、午前に定期回送列車がしばしば発着する伊勢原(OH36)ではなく新松田で折り返しとなり、新宿まで走行しました。なお同編成は20日に貸切プランで運用されており、到着後回送の入庫先が喜多見検車区から海老名検車区に変更して撮影会と特別団体専用列車に備えたものと思われます。またロマンスカー“GSE”70000形70051Fは車輪検査を行った後に喜多見検車区に一度戻っており、運用復帰前に撮影会に使用されたようです。なお撮影会に備えて、海老名検車区にロマンスカー“VSE”50000形とロマンスカー“GSE”70000形を留置する関係で、海老名検車区に予備留置となっていた8000形8053F+8253Fが大野総合車両所に臨時回送され、留置場所変更が行われたようです。なおロマンスカー“EXE/EXEα”30000形とロマンスカー“MSE”60000形は海老名検車区を入出庫するのですが、ロマンスカー“VSE”50000形とロマンスカー“GSE”70000形は喜多見検車区を入出庫するため、海老名検車区予備留置の通勤形車両を大野総合車両所に移してロマンスカーの撮影会での留置場所を確保したものとみられます。

2023年5月21日

【新形式車両導入にも言及】京成電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表

2022年5月19日、京成電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約193億円です。今回も簡単に紹介させていただきます。
▲【車両面】新製増備される3100形。現在は8両6編成(48両)が在籍しており、7編成目の3157Fが日本車両製造豊川製作所から登場するものとみられる。既存の3000形7次車(50番台1本)を京成本線向けに転用するかは不明だが、老朽化が進む3400形を置き換える可能性はある。
▲【設備面】耐震補強工事と併せて駅設備リニューアルが予定されている京成本線市川真間(KS-14)。この駅は普通列車のみの停車であるが、待避設備がある。

今年度の新製車両は3100形1編成(3157F)ですが、新形式車両として編成両数を変更できる3200形の設計を進めることを発表しました。3000形や3100形と異なるデザインになるのでしょうか。8両固定編成もしくは6両固定編成が基本になるのか分かりませんが、いずれは車両を短縮して4両固定編成にもできるような車両になるものとみられます。設備面では押上線押上(KS-45,A-20)へのホームドア設置完了、四ツ木(KS-48)~青砥(KS-09)間の連続立体交差事業の継続(仮下り線工事)、船橋競馬場(KS-24)などでのホーム改修工事、通勤形車両車内への防犯カメラ設置、京成本線の荒川橋梁架替工事、市川真間の駅舎と京成八幡(KS-16)などのホーム上家と千原線千葉寺(KS-61)~ちはら台(KS-65)間の高架橋の耐震補強工事(市川真間は駅施設リニューアルも予定されている)、谷津(KS-25)~京成津田沼(KS-26)間などでの法面補強工事、市川真間と青砥での駅施設リニューアル、八千代台(KS-29)のライナー用待合室のリニューアル、志津(KS-32)・京成酒々井(KS-37)の駅トイレのリニューアルなどが予定されています。

2023年5月20日

【元8両固定編成を優先?】小田急電鉄3000形3082F(元3664F・10両固定編成)、既存車の客室照明がLED化される

2023年5月19日に小田急電鉄3000形の10両固定編成で初めて車内照明をLEDタイプに交換した3081F(元3665F)が運用復帰しましたが、20日から同じく車内照明を蛍光灯からLEDに交換を行った3082F(元3664F)が運用復帰しました。
▲既存車側の車内照明を蛍光灯からLEDに交換して運用復帰した3000形3082F。この編成は8両固定編成の元3664F(日本車両製造7次車)を改造種車としており、前回の3081Fと同じく車内照明は改造種車では蛍光灯、中間増備車ではコイト電工製のLEDタイプであった。
▲元8両固定編成から改造の10両固定編成で、全車フルカラーLED車2編成の交換は完了しているが、3色LED式を存置した3083F以降の交換はあるのだろうか。

3000形全体での車内照明交換は3次車以降で進められており、6両固定編成の一部は大野総合車両所でリニューアル更新工事を受けた際に交換されています(該当は3265F3266F3267F3268F)。車内照明の交換は3081Fに続くものとなります。元8両固定編成の10両固定編成から交換するとは思いもしませんでしたね。8両固定編成から改造の10両固定編成がもしも海老名検車区または大野総合車両所に入庫した翌日に出庫をしなければ、予備留置となって車内照明の交換が実施される可能性があります。8両固定編成で落成した7次車では2本とも10両固定編成に改造済みで、その両方の種車で交換が完了しましたが、同じ7次車となっている6両固定編成では2本とも蛍光灯のまま、7次車となっている6両固定編成から改造された10両固定編成2本も引き続き未交換となっていますので、こちらの交換も進むのでしょうか。

ちなみに改造種車側のLED照明は3081Fと同じく川崎車両テクノ製のものとなっています。LED照明でもメーカーが2種類混ざっていると面白いですね。

【3000形の照明交換状況】
※2023年5月20日時点、交換完了の1次車・2次車と中間増備車の10次車を除く
※次車ごとに表記するため、9次車以外は編成登場時の車番で記載
《LED照明に交換済》※下線部はリニューアル車
3次車…3265F3266F3651F3652F3653F
4次車…3267F(リニューアル入場中)・3268F3654F3655F
5次車…なし
6次車…3273F3274F
7次車…元3665F・元3664F
8次車…なし
9次車…なし

《蛍光灯のまま未交換》
3次車…3263F3264F
4次車…3656F3657F
5次車…3269F3270F3271F3272F3658F・元3659F
6次車…3275F・元3660F・元3661F・元3662F・元3662F
7次車…3276F3277F・元3278F・元3279F
8次車…元3280F・元3281F・元3282F
9次車…3091F3092F3093F3094F3095F(すべて中間増備車のみ)

2023年5月19日

【10両固定編成にも拡大か】小田急電鉄3000形3081F(元3665F・10両固定編成)、既存車の客室照明がLED化される

2023年5月19日、小田急電鉄3000形3081F(元3665F・10両固定編成)の中間増備車を除く既存車側の車内照明が蛍光灯から川崎車両テクノ製のLEDタイプに交換され、6754レ(平日E12運用)より運用復帰を果たしました。同形式での車内照明交換は3655F(旧東急車輛製造4次車・8両固定編成)以来で約4ヶ月ぶりで、10両固定編成では初めての交換となります。
▲車内照明を蛍光灯からLEDに交換して運用復帰した3000形3081F。同編成は8両固定編成の元3665F(日本車両製造7次車)から改造され、新製の中間増備車(サハ3381とデハ3431)は登場当初からコイト電工製のLED照明となっていて、車内照明は改造種車では蛍光灯、中間増備車ではLEDと2種類あった。LED照明に統一されたがメーカーは異なる。同形式10両固定編成で車内照明の交換は初めてとなるが、今後も交換が進む可能性はある。

3000形全体での車内照明交換は3次車以降で進められており、6両固定編成の一部は大野総合車両所でリニューアル更新工事を受けた際に交換されています(該当は3265F3266F3267F3268F)。車内照明の交換は3655F以来のことですが、10両固定編成では交換を含めて初めてのこととなります(当初よりLED照明の一部中間増備車を除く)。10両固定編成の車内照明は6両固定編成から改造の5編成については中間増備車を含めてすべて蛍光灯、8両固定編成から改造の7編成については中間増備車がLED照明、それ以外(改造種車)は蛍光灯となっていて、6両固定編成・8両固定編成の交換が進むなかで10両固定編成での交換が進んでおらず、動向が注目されていました。予備留置となっていた際に車内照明が交換された可能性があります。3081Fの既存車側の車内照明がLEDに交換されましたので、10両固定編成の交換が進められるか注目されます。ただし既存車側のLED照明は川崎車両テクノ製となっていて、中間増備車のコイト電工製とは異なります。3082F以降も交換が進みそうでしょうか。

【3000形の照明交換状況】
※2023年5月19日時点、交換完了の1次車・2次車と中間増備車の10次車を除く
※次車ごとに表記するため、9次車以外は編成登場時の車番で記載
《LED照明に交換済》※下線部はリニューアル車
3次車…3265F3266F3651F3652F3653F
4次車…3267F3268F(リニューアル入場中)・3654F3655F
5次車…なし
6次車…3273F3274F
7次車…元3665F
8次車…なし
9次車…なし

《蛍光灯のまま未交換》
3次車…3263F3264F
4次車…3656F3657F
5次車…3269F3270F3271F3272F3658F・元3659F
6次車…3275F・元3660F・元3661F・元3662F・元3662F
7次車…3276F3277F・元3278F・元3279F・元3664F
8次車…元3280F・元3281F・元3282F
9次車…3091F3092F3093F3094F3095F(すべて中間増備車のみ)

2023年5月18日

【撮影会で退役】小田急電鉄8000形8060F(4両固定編成)のクハ8060・デハ8010が北館林荷扱所へ陸送される

2023年4月22日の撮影会終了後に休車となり、5月8日に廃車除籍処分となった小田急電鉄8000形8060F(4両固定編成・2012年度リニューアル車)のうち、クハ8060・デハ8010が18日に車体を分割されて北館林荷扱所に陸送されました。
▲8000形4両固定編成で5編成目の廃車除籍処分となった8060Fのクハ8060とデハ8010が大野総合車両所から北館林荷扱所へ旅立った。なお4月22日に海老名検車区で同編成を38番構内留置線に留置して撮影会を実施していたが、クハ8160側からの撮影が中心だった。

これまで8000形は8054F8055F8056F8060F8062F8251F8255F8259F8264Fの9編成44両が廃車除籍処分となり、5月13日に大野総合車両所で撮影会を行った8052Fも廃車除籍処分になるものとみられます。この8060Fのリニューアルは2012年度の施工で、その際に車内LED照明が本格採用され、8062Fとともに東芝ライテック製が採用されました。2012年度にリニューアル更新工事を受けた3編成(8055F8060F8062F)がすべて廃車除籍処分となりました。なお8060Fでは海老名検車区で撮影会が行われ、引退に華を添える形となりました。これで残る8000形は6両12編成(72両)と4両11編成(44両)の合計23編成116両となりました。

【8000形の在籍状況】※2023年5月18日現在 全体…23編成116両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…10編成(40両) ※8052Fはのちに廃車除籍処分となる見込み
8051F8053F8057F8058F8059F8061F8063F8064F8065F8066F
休車中…  1編成(  4両)
8052F
廃車済…  5編成(20両)
8054F8055F8056F8060F8062F
《6両固定編成》
運用中…12編成(72両)
8252F8253F8254F8256F8258F8259F8260F8261F8262F8263F8265F8266F
休車中…  0編成(  0両)

廃車済…  4編成(24両)
8251F8255F8259F8264F

2023年5月16日

【対象は8両固定編成に】西武鉄道20000系20152F(8両固定編成)に『スタジオツアー東京エクスプレス』ラッピング電車

2023年5月16日より、東京都豊島区のとしまえん跡地に開業の『ワーナー ブラザーズ スタジオツアー東京 ― メイキング・オブ・ハリー・ポッター』にちなみ、映画『ハリー・ポッター』の主要キャストをあしらった『スタジオツアー東京エクスプレス』が西武鉄道池袋線の20000系20152F(8両固定編成)を使用して運転を開始しました。
▲20000系20152F(8両固定編成)が『ハリー・ポッター』の主要キャストをラッピングした『スタジオツアー東京エクスプレス』仕様となった。3月の発表では3編成を予定しているためあと2編成にラッピングが施工されることになりそうだが…。

運転範囲は主に池袋線池袋(SI-01)と豊島線豊島園(SI-39)の各駅停車を中心とする関係から20000系8両固定編成が起用されたものと思われます。なお西武線アプリに車両アイコンで表示されるので、表示されていれば営業運転で走っていることになりますので、狙いやすくなります。当初の発表では20000系3編成にラッピングを施工することとなっており、あと2編成にも同じラッピングが施工されることとなっていますが、どの編成が対象になるのでしょうか。

2023年5月15日

【新製車両投入や機器更新も】京王電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表

2023年5月12日、京王電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約380億円となります。
▲8000系は10両固定編成の3本が制御装置更新工事を受ける。日立製作所製GTO素子が徐々に消滅しつつある。昨年度は8703Fに施工された。
▲5000系も引き続き1編成の増備が予定されており、リクライニング機能をもつ5738Fの導入が予想されている。

車両面では座席のリクライニング機能を備える転換クロスシートを設置する5000系(5738F)の増備と8000系の3編成(10両固定編成1本・8両固定編成2本)のVVVFインバータ制御装置の更新工事を実施します。10両固定編成は日立製作所製に、8両固定編成は東芝製にそれぞれ更新されるものとみられます。また今年度で自社保有全車両への車内防犯カメラ、全駅へのホーム上の防犯カメラの設置を完了します。設備面では笹塚(KO-04)~仙川(KO-13)間の連続立体交差事業の推進、ホームドア本体とホームと車両の隙間を埋める転落防止ゴムの設置を京王本線笹塚の新線側ホーム(2番ホーム・3番ホーム)と井の頭線神泉(IN-02)に、踏切障害物検知装置の更新、新宿(KO-01,S-01)~笹塚間のトンネル部などの耐震補強工事、多言語に対応する駅構内情報提供ディスプレイの設置を聖蹟桜ヶ丘(KO-27)など20駅、府中(KO-24)・京王多摩センター(KO-41)での種別行先案内表示器のフルカラーLED化、新宿の新線側のエスカレーター更新工事、下北沢(IN-05)のホーム上家改修工事、南大沢(KO-43)・府中競馬正門前(KO-46)・神泉でのトイレリニューアル工事、南大沢・永福町(IN-09)での照明のLED化などを実施します。

【6両固定編成は初】東武鉄道10000・10030系50番台11666F(6両固定編成)が廃車除籍処分に

2023年3月14日に東武鉄道南栗橋車両管区春日部支所から北館林荷扱所に自走回送された10000・10030系50番台の11666F(6両固定編成)ですが、5月10日に前照灯・車内の座席・種別行先案内表示器が撤去されたことが確認されたようです。廃車除籍処分になる模様です。
▲10000・10030系50番台(写真は11668F)の6両固定編成に廃車がついに出てしまった。最初の廃車となった11666F(6両固定編成)新製配置は森林公園検修区で2013年まで東上線で運用され、そのあと転属してきた30000系と入れ替わる形で南栗橋車両管区春日部支所に転配され、2014年から約9年間、伊勢崎線などで運用された。

10000・10030系50番台の6両固定編成に廃車が出るのは初めてのこととなります。この区分番台では南栗橋車両管区七光台支所に配属されている編成を含めて、リニューアルされた編成はなく(ただし2023年度は2両固定編成7本がリニューアル対象となり、ワンマン運転区間に投入される見通し)、今回の11666F(6両固定編成)ではリニューアルの対象外になったものと思われます。多くの首都圏の大手私鉄の鉄道車両の種別行先案内表示器は3色LED式やフルカラーLED式が多いなか、現在でも英語非対応の字幕式を維持するほど、種別行先案内表示器などの更新が進まない印象があります。50番台の6両固定編成に廃車が出たことで、今後の車両動向が気になるところではあります。2両固定編成は6両固定編成や4両固定編成を連結して運用されるケースが多いですが、リニューアルとなると基本的にはワンマン運転区間での投入になるため、リニューアル前にワンマン運転区間に投入される前に記録したほうがいいでしょうね。

2023年5月14日

【サステナ車両にも言及】西武鉄道が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表

2023年5月12日、西武鉄道が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度投資額は約251億円となります。

【車両面】
▲今年度も武蔵丘車両基地向けに増備される40000系。2000系の代替(と6000系の転配)を考慮するとロングシート(50番台)仕様と思われる。ロングシート仕様だけですでに10編成を突破しており、転換クロスシートよりも見かける機会が増えている。

車両面では40000系4編成(40両・すべてロングシートの場合は40161F40164F)が増備され、引き続き編成の池袋(SI-01)・本川越(SS-29)寄り10号車にはパートナーゾーンが設置される予定です。2000系の置き換え(と6000系の転配)を考慮すると引き続きロングシート仕様(50番台)と思われます。これにより東京地下鉄有楽町線・副都心線直通運用に使用されている6000系を新宿線系統に転配し、2000系を置き換えるものと思われます。また6000系1編成に制御装置更新工事を施工することを発表していますが、現在入場中の6101Fに制御装置更新工事が施工されているものと思われます(6102Fと同じ改造内容に)。西武鉄道からGTO素子の車両が消滅することになりそうです。また他社鉄道会社からVVVFインバータ制御車両を譲受する西武鉄道の独自呼称である『サステナ車両』についても言及があり、導入に向けた準備を進めます。どんな鉄道会社からどんなVVVFインバータ制御車両を譲受するのでしょうか。新製車両の40000系が10両固定編成ということもあるので、短編成にできるVVVFインバータ制御車両を想定しているでしょうか。

【設備面】
設備面では高架化・地下化といった連続立体交差事業の推進、CBTCシステムの導入に向けた実証試験に向けた準備、ホームドアの整備着手と検討、入間市(SI-23)での列車運行情報システムの新設、吾野(SI-31)でのスロープ設置および内方線付き点字ブロックの整備、老朽化が進むエレベーター3台とエスカレーター10台の更新工事、踏切支障検知装置の新設と更新、踏切異常検知システムの新設、照明のLED式への更新、既存車両への車内防犯カメラの設置推進(新製車両の40000系には製造当初より設置される予定)、ドライブレコーダーの設置導入が予定されています。西武鉄道ではこれまでに特急形車両を含めてドライブレコーダーが設置されておらず、事故や列車運行への妨害行為などが発生した時の状況確認や原因究明に時間を要していました。

【ホームドア整備着手駅】
池袋(SI-01)1番ホーム・7番ホーム・特急専用ホーム
中村橋(SI-07)・富士見台(SI-08)・練馬高野台(SI-09)・石神井公園(SI-10)・新桜台(SI-38)・東村山(SS-22)・新所沢(SS-24)

【ホームドア整備検討駅】
花小金井(SS-18)・小平(SS-19)

【9000系代替にも言及】東急電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表

2023年5月12日、東急電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約431億円となります。

【車両面】
▲大井町線の各駅停車(急行は代走時のみ)で活躍する9000系。生え抜きの1本を除きすべて東横線の編成から転用された。また田園都市線から2000系を改造した9000・9020系も運用されているが、これらの置き換えに言及があった。車両のベースは6020系になるだろうか。

車両面では昨年度に2020系(田園都市線向け30編成)の製造が一旦完了し、最後の8500系を置き換えましたが、今年度では大井町線の9000系置き換えに言及しており、2000系からの改造編成を含めると18編成(90両)が運用されています。基本的に田園都市線高津(DT-08)・二子新地(DT-09)に停車する青各駅停車と、両駅に停車しない緑各駅停車が中心で、急行は代走時のみとなっています。このうち生え抜き編成と東横線から転用された15編成(75両)は制御装置が日立製作所製のGTO素子となっていて、同系列の置き換えの噂が出ていました。代替車両は急行専用編成の6020系や目黒線3020系をベースとした5両固定編成の電車になるものと思われます。少なくとも15編成以上は導入されそうですね。かつて東横線を代表する車両のひとつでもあった9000系にもついに置き換えの波が来そうです。

【設備面】
設備面では東横線での有料座席指定サービス“Q SEAT”サービスの導入準備とサービス開始、大井町線戸越公園(OM-03)付近の連続立体交差事業の準備、田園都市線・大井町線におけるCBTCシステムの導入推進、田園都市線駒沢大学(DT-05)・桜新町(DT-06)のリニューアル、池上線長原(IK-06)の『木になるリニューアル』の推進、踏切障害物検知装置と車内防犯カメラの高性能化、駅照明のLED化、ホームと車両床面の段差および隙間解消、旅客用トイレのリニューアル(残る和式トイレの洋式トイレ化)などが予定されています。2023年3月18日に開業した新横浜線(新横浜(SH-01)~日吉(SH-03)間)と、新たに東横線で車掌が乗務しないワンマン運転が導入されており、ワンマン運転でのさらなる安全で安定的な輸送を継続するための投資を行います。なお自社区間でのワンマン運転を行っている東横線・目黒線車両の車内案内表示器の付近には非常脱出時の方法を記載したステッカーが貼付されています。

【車内撮影もできた】『ありがとう8052編成、大野総合車両所写真撮影会と車両部品販売会』開催される

2023年5月13日、小田急電鉄大野総合車両所にて休車状態の8000形8052F(4両固定編成・2010年度リニューアル車)を使用した『ありがとう8052編成、大野総合車両所写真撮影会と車両部品販売会』が開催され、クハ8152にヘッドマークが掲出されました。
▲8000形4両固定編成で廃車除籍処分となった8060Fに続き撮影会が行われた8052F。以前撮影会を行った8060Fとは異なり、早めに休車状態となったため、撮影会は大野総合車両所で行われた。早ければ来週あたりに廃車除籍処分になるものと思われる。

同編成の種別行先案内表示器は『各駅停車片瀬江ノ島(OE16)』と表示され(なお定期列車では江ノ島線藤沢(OE13)~片瀬江ノ島間のシャトルの下り列車、早朝の相模大野(OH28)からの2本と深夜の相模大野からの片瀬江ノ島行き最終列車のみ見られる)、クハ8152には『ありがとう8052編成 Since 1984.3.27』と書かれたヘッドマークが掲出されていました。これまで8000形は8054F8055F8056F8060F8062F8251F8255F8259F8264Fの9編成44両が廃車除籍処分となりましたが、今回の8052Fが正式に廃車除籍処分となれば4両固定編成では8060Fに続き6編成目、同形式通算でも10編成目の廃車となりそうです(10編成48両の廃車になる)。同編成のリニューアルは6両固定編成への施工が完了したあとの2010年度の施工でした。リニューアル更新工事の施工の際にLED照明が本格採用となった2012年度リニューアル車(8055F8060F8062F)がすべて廃車除籍処分となりましたが、2010年度リニューアル車にもついに廃車が出ることになりそうです。残る8000形は6両12編成(72両)と4両11編成(44両)ですが、8052Fの廃車除籍処分が決まると、残るは合計22編成112両となります。

【8000形の在籍状況】※2023年5月14日現在 全体…23編成116両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…10編成(40両) ※8052Fはのちに廃車除籍処分となる見込み
8051F8053F8057F8058F8059F8061F8063F8064F8065F8066F
休車中…  1編成(  4両)
8052F
廃車済…  5編成(20両)
8054F8055F8056F8060F8062F
《6両固定編成》
運用中…12編成(72両)
8252F8253F8254F8256F8258F8259F8260F8261F8262F8263F8265F8266F
休車中…  0編成(  0両)

廃車済…  4編成(24両)
8251F8255F8259F8264F

2023年5月11日

【新製車両は代替新造】京浜急行電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表

2023年5月10日、京浜急行電鉄が2023年度の鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約295億円となります。

【車両面】
▲新製車両は新1000形で8両固定編成(予想…1233編成)、6両固定編成(予想…1673編成)が1編成ずつの2編成14両のみである。同形式19次車(1225編成1667編成)を基本ベースとしつつも20次車の“Le Ciel(ル・シエル)”とは車内仕様が異なるため21次車への分類が予想され、新製当初から車内防犯カメラ(“IoTube”)が設置される可能性が。

車両面については新製車両があります。新1000形8両固定編成が1編成(予想…1233編成)、6両固定編成が1編成(予想…1673編成)の2編成14両となります。前者は2019年9月の神奈川新町(KK-34)付近での踏切事故による損傷で廃車除籍処分となった8両固定編成の1137編成の代替、後者は1500形の置き換え目的と思われます。同形式20次車“Le Ciel(ル・シエル)”と仕様が異なるため、21次車に分類されるものと思われ、新製当初から車内防犯カメラが設置されます。20次車と同様に車内LCD式旅客案内表示器の付近に設置するタイプか、2026年度までに設置を進めると発表した“IoTube”を設置するタイプとなるか注目です。さらに同形式の8両固定編成1本、4両固定編成2本(アルミ車体が中心)に車体更新工事を実施し、車椅子やベビーカーなどが利用できるスペースの追加設置や非常通報装置の増設、一部固定窓を開閉可能な窓に交換するなどの工事が実施されます。

【設備面】
▲設置が進むホームドアだが、2023年度・2024年度までに新たに9駅に設置されることとなった。それ以外の駅でもホーム固定柵やホームドア設置に向けた設計調査が実施される。
▲大規模改良工事が発表された神奈川新町。同駅には快特(ウィング号を含む)を除く種別が停車するが、日中時間帯を中心に列車待避や緩急接続を行う列車が多い。この付近には新町検車区もあり、始発終着列車もある。

設備面では本線泉岳寺(A-07)~新馬場(KK-03)間および大師線東門前(KK-24)~小島新田(KK-26)間の連続立体交差事業の推進(前者は将来的に品川(KK-01)のホーム地平化と北品川(KK-02)のホーム高架化を実施するほか、泉岳寺はホームを拡幅、後者は地上部分の工事および大師橋(KK-25)・小島新田の駅舎工事などを実施)、神奈川新町での踏切事故を受けての踏切安全対策の強化、2024年度にかけてのホームドアの設置、羽田空港第1・第2ターミナル(KK-17)での引き上げ線新設工事と駅改良工事、大規模改良工事を予定している神奈川新町など一部駅での駅改良工事や設備リニューアル、駅や車両へのLED照明の導入、本線上大岡(KK-44)~屏風浦(KK-45)間と逗子線六浦(KK-51)~神武寺(KK-52)間での法面防護工事や一部架道橋橋脚の耐震補強工事などが進められます。

【2024年度にかけてのホームドア設置駅】
青物横丁(KK-04)・梅屋敷(KK-10)・六郷土手(KK-19)・八丁畷(KK-27)・生麦(KK-30)・弘明寺(KK-43)・杉田(KK-46)・金沢文庫(KK-49)・金沢八景(KK-50)

【駅改良工事予定駅】
大規模改良工事…神奈川新町
駅舎耐震補強…花月総持寺(KK-30)(トイレ新設・コンコースリニューアルも実施)
ホーム上家延伸…黄金町(KK-40)
トイレリニューアル…汐入(KK-58)

2023年5月8日

【撮影会で引退に華添えた】小田急電鉄8000形8060F(4両固定編成・2012年度リニューアル車)、ついに廃車除籍処分に

2023年4月22日に小田急電鉄海老名検車区での撮影会で展示された8000形8060F(4両固定編成・2012年度リニューアル車)が、5月8日に大野総合車両所89番構内留置線で空調装置、シングルアームパンタグラフ、種別行先案内表示器などの撤去作業を受けています。同編成は廃車除籍処分となる見通しです。
▲8000形4両固定編成で5編成目の廃車除籍処分となった8060F。1986年に登場しており、約37年間、2012年度にリニューアル更新工事を受けて約11年の活躍であった。4月22日の海老名検車区での撮影会では懐かしい種別行先表示やオリジナルヘッドマークが掲出され、退役に華を添えた。イベント終了後に大野総合車両所に戻り、休車状態となっていた。
▲8000形8060Fは2012年度にリニューアル更新工事を施工されており、同年度より本格的にLED照明を採用するが、2012年度に施工の3編成(8055F8060F8062F)が先に消滅することとなった。写真は本厚木(OH34)でのリニューアル出場後の試運転、伊勢原(OH36)での8060F8056Fの並びを捉えているが、どちらも廃車除籍処分となった。
▲長らくの相方と離別した8000形8260F。単独運用では大野総合車両所入出庫の運用中心となっているが、10両編成のE運用に入る場合の相方がどうなるのだろうか。6両固定編成では3色LED式の8259Fが廃車除籍処分となったのみだが、動向に注目する必要はある。

これまでに8000形は8054F8055F8056F8062F8251F8255F8259F8264Fの8編成40両が廃車除籍処分となりましたが、今回の8060Fの動きで4両固定編成の廃車除籍処分は8054Fに続いて5編成目で、合計9編成44両の廃車となります(8052Fも5月のイベント終了後に廃車除籍処分が見込まれる)。8060Fのリニューアルは2012年度の施工となっており、同年度からはリニューアル更新工事の施工と同時に車内LED照明が本格採用されたため、2012年度にリニューアル更新工事を受けた3編成(8055F8060F8062F)がすべて廃車除籍処分となりました。なお今回の8060Fでは4月22日に私も参加した撮影会が海老名検車区で行われ、3種類のオリジナルヘッドマークと、かつて存在した種別行先表示を出して38番構内留置線で展示され、引退に華を添えていました。海老名検車区での撮影会開催の関係から、8052Fよりも後の休車状態となっていましたが、廃車除籍処分は8060Fが先となりました。これで残る8000形は6両12編成(72両)と4両11編成(44両・ただし1編成が休車中)の合計23編成116両(休車中の8052Fを除くと22編成112両)となりました。

【8000形の在籍状況】※2023年5月8日現在 全体…23編成116両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…10編成(40両) ※注意…一時運用離脱中の編成も運用中の扱いで表記します
8051F8053F8057F8058F8059F8061F8063F8064F8065F8066F
休車中…  1編成(  4両) ※8052Fは撮影会終了後に廃車除籍処分の見込み
8052F
廃車済…  5編成(20両)
8054F8055F8056F8060F8062F
《6両固定編成》
運用中…12編成(72両)
8252F8253F8254F8256F8257F8258F8259F8260F8261F8262F8263F8265F8266F
休車中…  0編成(  0両)

廃車済…  4編成(24両)
8251F8255F8259F8264F

2023年5月6日

【3日間とも新経路】『GW特別企画 大人気の“VSE2編成追いかけっこリレー”が新行路を運行!』に伴う特別団体専用列車運転

2023年5月3日・4日・5日に小田急電鉄ロマンスカー“VSE”50000形50001F50002Fを使用した『GW特別企画 大人気の“VSE2編成追いかけっこリレー”が新行路を運行!』に伴う特別団体専用列車が運転され、海老名検車区では両編成を並べた撮影会も実施されました。
▲今秋退役を迎えるロマンスカー“VSE”50000形50001F50002Fにとっては最後のGWの大仕事となった。複々線区間では並走も見られたほか、がっつりコース申込者のみ、海老名検車区では38番・39番構内留置線に並べて撮影会も実施された。

ロマンスカー“VSE”50000形にとっては今秋退役となるため、GW最後の大仕事となったようです。なお新行路での運転に伴って3日運転分は喜多見検車区から直接送り込まれたものの、4日・5日運転分では2編成のうちの1編成を喜多見検車区ではなく、大野総合車両所・海老名検車区や足柄(OH46)の構内留置線などに分散させ、回送距離を短くする措置がとられたようです。これは4日の出発が片瀬江ノ島(OE16)、5日の出発が小田原(OH47)であるために、最初に出発する編成として充当させるためとみられます。

なおGWの土曜休日(4月29日・30日、5月3日~7日)に小田原発着の『さがみ』1往復(0361レ0070レ)が箱根湯本(OH51)まで延長運転され(ここでは『はこね』の扱いとなるため、臨時69号・臨時68号として運転)、ロマンスカー“EXE/EXEα”30000形の土曜休日N42N62運用のうちの土曜休日N62運用の充当編成が箱根湯本までの延長運転に使用されています。未更新車が充当された場合、前面部の愛称表示器に『臨時』と表示されています。

【臨時69号(0869レ)・臨時68号(0868レ)充当編成】
4月29日…30255F 4月30日…30253F 
5月  3日…30252F 5月  4日…30256F 5月  5日…30257F

2023年5月4日

【所属表記はどこへ…?】東日本旅客鉄道E235系1000番台横クラF-25編成と横クラJ-22編成、所属先表記がない!?

2023年5月2日、総合車両製作所新津事業所にて製造された東日本旅客鉄道E235系1000番台横クラF-25編成(クハE235-1025以下11両)と横クラJ-22編成(クハE235-1122以下4両)が横須賀線・総武快速線で営業運転を開始しました。2023年度出場の両編成ですが、またもや小変化が見受けられるようになりました。
▲2023年度も導入が進むE235系1000番台。2023年度に登場した横クラF-25編成横クラJ-22編成から、まさかのあの表記が省略されているようだ。
▲E235系1000番台に書かれている所属表記。横クラF-25編成横クラJ-22編成からはこれが省略され、定員だけの表記となっている。つまり総合車両製作所横浜事業所で製造されたサロE235-1025+サロE234-1025(横クラF-25編成の分)・サロE235-1026+サロE234-1026(横クラF-26編成の分)からその表記が無くなっていたのである。

2022年度までに導入された横クラF-24編成横クラJ-21編成までは横クラF-14編成横クラJ-14編成から続くコストカット仕様はそのままに、車体側面下部に定員と所属表記が記載されており、定員表記の上部に『横クラ』と書かれています。しかし横クラF-25編成横クラF-26編成の分のグリーン車から、所属表記が省略され、定員表記だけに変更されており、横クラF-25編成横クラJ-22編成からは側面部の所属表記が無くなっています。これは2022年10月に東日本旅客鉄道東京支社から首都圏本部に改編され(復活)、山手線E235系0番台が所属する東京総合車両センター(東トウ)、特急形車両が所属する大宮総合車両センター(宮オオ)、中央本線などで活躍する211系0番台などが所属する長野総合車両センター(長ナノ)など、東京支社管内管轄の車両センターと総合車両センターが首都圏本部に編入されたために、所属先が『東トウ』『宮オオ』『長ナノ』から『都トウ』『都オオ』『都ナノ』となっていますが(松戸車両センター所属の車両も実際には『東マト』から『都マト』となった)、車体側面下部の所属表記自体は変更されていません。しかしながら首都圏などを走る電車が所属する鎌倉車両センター(中原支所も含む。横クラ・横ナハ)、国府津車両センター(横コツ)、三鷹車両センター(八ミツ)、豊田車両センター(八トタ)、小山車両センター(宮ヤマ)、さいたま車両センター(宮サイ)、川越車両センター(宮ハエ)、高崎車両センター(高タカ)、ぐんま車両センター(電車は所属していないが気動車などが所属する。高クン)、勝田車両センター(水カツ)、幕張車両センター(千マリ)、京葉車両センター(千ケヨ)、松本車両センター(中央本線の特急形車両が所属。長モト)を首都圏本部に編入する予定であることから、順次所属先が首都圏本部を現す『都』とカタカナ2文字(例・国府津車両センターの場合は『コツ』)を組み合わせたものにするものとみられます(仙台支社は東北本部となったため東北本部を現す『北』と所属表記のカタカタ2文字を合わせた所属先表記となる見込み)。

このことから2023年度導入の首都圏向けの新製車両からは一時的に所属表記が省略された状態で出てきているのです。横クラF-25編成横クラJ-22編成からは今後『都クラ』の表記がなされるかもしれません。豊田車両センターに配属となるE233系0番台のグリーン車からも所属表記が一時省略された状態で出てくるかもしれません。今後の所属先表記が省略されたままで出場するのか、所属先が書かれた既存車両の表記書き換え(ステッカーで変更など)があるのでしょうか。今後の東日本旅客鉄道首都圏向け、仙台地区向けなどの新型車両が出てきた場合に所属先表記がどうなるかにも注目してほしいと思います。