2023年4月30日

【N100系投入へ】東武鉄道が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表

2023年4月28日、東武鉄道が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約377億円です。
▲いよいよ本格的な廃車が予想されるリバイバル塗装の100系。今年度から新型特急車両の“SPACIA X”のN100系(N101FN102F)が就役することとなっているほか、あと2編成(N103FN104F)の車両導入も予定されている。

車両面として100系を置き換えるための新型特急車両『N100系』(24両・6両固定編成4本)のうち、最初の2本のN101FN102Fが営業運転に投入され、基本的には毎日運転の固定運用が1本、一部日程で100系で運転される運用が1本設定されます。これはN100系の予備確保の観点からですが、N103Fが登場すれば予備は確保できるようになります。来年度の導入になりますが、N103FN104Fの製造が予想されています。100系は2編成がリバイバル塗装に変更されずに廃車除籍処分となっており、残る編成の動向が注目されることになります。また近年の鉄道車内での傷害事件をきっかけに、東京地下鉄日比谷線直通向けの70000系列10編成に車内防犯カメラが設置されます。新製当初から車内案内表示器の真横に千鳥配置となっていますが、増設するものと思われます。また佐野線・小泉線・桐生線などで運用する10000・10030系50番台2両固定編成(全18編成のうち7編成14両)のリニューアル更新工事を津覇車輛にて実施します。

設備面では伊勢崎線(スカイツリーライン)とうきょうスカイツリー(TS-02)の下り線高架橋のの工事推進、竹ノ塚(TS-14)の連続立体交差事業の完了に向けて引き上げ線高架化工事などの推進、春日部(TS-27,TD-10)のスカイツリーライン仮上り線工事推進、野田線(アーバンパークライン)清水公園(TD-15)~梅郷(TD-18)間の連続立体交差事業における野田市(TD-17)の高架橋工事と新駅舎の供用開始および待避設備のある2面4線ホーム化を目指します。また東上線大山(TJ-04)付近の連続立体交差事業の工事着手に向けた設計業務などを推進します。さらに線路保守車両の更新、駅舎リニューアル工事やホーム固定柵およびホームドアの設置(工事に着手する駅と整備を開始する駅がある)、エレベーターの設置整備および工事着手、内方線付き点字ブロックの整備、高架橋耐震補強工事や法面改修工事などが予定されています。

さらには大師線で実施している添乗員付きの自動運転の実現に向けた検証を進め、今年度も引き続き前方障害物検知システムや地上センサーの検証、車両側の設計業務を推進します。

【2023年度駅舎リニューアル】
北春日部(TS-28)、花崎(TI-04)、加須(TI-05)、新柏(TD-25)

【2023年度駅舎橋上化】
七里(TD-05)

【2023年度ホームドア整備】
五反野(TS-11)、谷塚(TS-15)、草加(TS-16)3番ホーム・4番ホーム(緩行線)、新田(TS-18)

【2023年度ホームドア工事実施】
小菅(TS-10)、梅島(TS-12)、西新井(TS-13)、草加2番ホーム・5番ホーム(急行線)、蒲生(TS-19)、越谷(TS-21)1番ホーム・4番ホーム(急行線)、東武練馬(TJ-08)、下赤塚(TJ-09)、成増(TJ-10)

【2023年度固定式ホーム柵&監視装置整備】
新柏、鎌ヶ谷(TD-31)、馬込沢(TD-32)

【2023年度固定式ホーム柵&監視装置工事実施】
六実(TD-29)、塚田(TD-33)

【2023年度エレベーター新設】
整備…おもちゃのまち(TN-35) 工事…朝霞台(TJ-13)

【2023年度駅トイレリニューアル】
梅島、獨協大学前(TS-17)、越谷、一ノ割(TS-26)、北池袋(TJ-02)、成増

【2023年度発車標新設】
整備…鷲宮(TI-03)、花崎、加須、清水公園、野田市、寄居(TJ-39)

【2023年度車両とホーム段差・隙間解消】
新越谷(TS-20)1番ホーム・4番ホーム、北越谷(TS-22)1番ホーム・4番ホーム、志木(TJ-14)全ホーム、大宮(TD-01)1番ホーム

【2023年度内方線付き点字ブロック整備】
杉戸高野台(TN-01)、南栗橋(TN-03)、新栃木(TN-12)、おもちゃのまち、東武宇都宮(TN-40)

【2023年度点字ブロックJIS規格化】
曳舟(TS-04)、柏(TD-24)、ふじみ野(TJ-18)ほか17駅

【ホームドア設置も】東日本旅客鉄道が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表

2022年4月27日に東日本旅客鉄道が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。投資額は連結では約7,360億円、単体では約6,090億円となります。
▲E233系0番台ではグリーン車2両(サロE233形0番台+サロE232形0番台)の導入に向けて、引き続き工事や総合車両製作所横浜事業所での車両製造が行われる。現時点では0番台向けのグリーン車は2編成分(4両)となっているが、今年度は何編成分出てくるのだろうか。
▲首都圏の各駅への設置が進んでいるホームドア。南武線登戸(JN-14)では一時期に別タイプのホームドアを試験していたことがあったが、結局は武蔵小杉(JN-07)1番線・2番線と同じ従来型のホームドア導入ということになった。

車両面についてはE233系0番台(八トタ)に組み込まれるグリーン車(サロE233形0番台・サロE232形0番台)、山形新幹線E8系(幹カタ)、ここでの言及はないものの横須賀線・総武快速線向けのE235系1000番台(横クラ)の新製が予定されています。E233系0番台・E235系1000番台のグリーン車は総合車両製作所横浜事業所で製造される見通しです。E235系1000番台では半導体不足の影響からコストカット仕様が導入されており、今年度増備車も同様になるものと思われます。

設備面では東北新幹線上りと山形新幹線上りを立体交差で結ぶアプローチ線の工事推進や、首都圏在来線のホームドア設置(今年度は南武線登戸(JN-14)で従来タイプ、中央・総武線東中野(JB-08)、京浜東北線大宮(JK-47)、南武線武蔵中原(JN-08)・武蔵新城(JN-09)、矢野口(JN-17)、横浜線小机(JH-17)、中山(JH-19)、十日市場(JH-20)、成瀬(JH-22)、相模原(JH-28)、八王子(JH-32)ではスマートタイプを導入予定だが、使用頻度の少ないホームは対象外となる)、また上野東京ライン運用車両で運転予定の羽田空港アクセス線(仮称)の工事を行います。南武線登戸では一時期従来型に類似したホームドアの試験を行っていましたが、結局は従来型の導入に落ち着き、2番線以外に設置されるようです。

2023年4月29日

【予備留置が続いていた】小田急電鉄8000形8065F(4両固定編成)、8265F(6両固定編成)と組み久しぶりの10両編成運用に

2023年4月28日、小田急電鉄海老名検車区構内で予備車両として長らく留置が続いていた8000形8065F(2011年度リニューアル車・4両固定編成)がまさかの形で営業運転に復帰し、長らく単独運用が続いていた8265F(2010年度リニューアル車・6両固定編成)とのコンビが復活しました。同日に鶴川(OH25)で発生した人身事故の影響と思われます。
▲8000形4両固定編成の8065Fが6両固定編成の8265Fと組んで久しぶりの定期営業運転に入った。しかしこれは昨日の人身事故が影響した可能性もあり得るので、今後動きには注意が必要だ。

この日は鶴川で人身事故が発生し、ダイヤが乱れていた影響と思われますが、人身事故当該が小田原線快速急行(※新松田(OH41)以西は急行として運転)として走行中だった8000形8063F+8263Fであったため、このペアを補う形で8065F+8265Fが運用に充当されたものと思われます。8065Fは定期検測運転時の電源供給車両に充当された以外は長らく海老名検車区で予備車両として留置されていたため、久しぶりの営業運転となります。しかし8063F+8263Fが運用復帰するタイミングで8065F+8265Fのペアが再び解消される可能性もゼロではないため、動きを注視する必要があると思います。

【鉄道車両は搬入済み】相模鉄道が2023年度の鉄道・バス設備投資事業計画を発表

2023年4月27日、相模鉄道が2023年度鉄道・バス設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約124億円(鉄道事業が約116億円、バス事業が約8億円)となります。今回も路線バスの分が含まれているため、【鉄道】・【バス】に分けて紹介します。

【鉄道】
《車両面》
▲東急電鉄新横浜線・目黒線直通運用向けに20000系8両固定編成(21000系)は最後の2編成(21108F21109F)を導入する。すでに両編成とも日立製作所笠戸事業所を新製出場しており、鉄道車両(20000系列)の新製投入はほぼ完了となっている。
▲10000系全8編成のうち6編成には車内防犯カメラが設置される。12000系のように車内案内表示器の横に設置するタイプか、LED照明と一体化されたタイプになる可能性がある。

鉄道車両面では東急電鉄新横浜線・目黒線直通車両として20000系8両固定編成(21000系)を2編成(16両)増備します。今年度分の当該は21108F21109Fなので、すべて出揃っています。10000系は10704F(8両固定編成)が制御装置更新工事と塗装変更を受けており、制御装置更新と塗装変更が復活する可能性があります。また同系列では車内防犯カメラを全8編成のうち6編成に設置します。車内案内表示器の横に設置するタイプかLED照明と一体化したタイプに交換されるものと思われます。近年の鉄道車内での傷害事件を受けての対策となります。なお8000系・10000系のリニューアルと塗装変更についての言及はありませんでしたね。

《設備面》
▲2面2線の相対式ホーム配置で特急以外が停車する鶴ヶ峰(SO-09)では連続立体交差事業で地下駅となる予定となっている。北口改札口を新設した海老名(SO-18)と商業施設の建設が迫るゆめが丘(SO-36)では駅舎改良リニューアル工事も実施される。
▲各駅で設置が進められているホームドア。今年度は海老名(SO-18)以外のホームドア未設置駅が対象である。今年度で海老名以外の各駅へのホームドア設置を完了させる予定だ。

引き続き設置が進められているホームドアは今年度は平沼橋(SO-02)・西横浜(SO-03)・天王町(SO-04)・星川(SO-05)・和田町(SO-06)・上星川(SO-07)・いずみ中央(SO-35)・ゆめが丘(SO-36)の各駅に設置される予定です。ホームドア未設置駅では転落防止幌がない東急電鉄目黒線車両が相模鉄道全線に乗り入れる都合で黄色の柵が設置されていますが、ホームドアの設置が進むと黄色の柵が撤去されるので、それが見られるのは海老名のみとなりそうです。今年度で海老名以外の全駅にホームドアが設置されることになります。さらには鶴ヶ峰付近の連続立体交差事業、海老名の駅舎改良工事、ゆめが丘の駅舎リニューアル工事が実施される予定です。

【バス】
バス事業ではドライバー異常時対応システムを搭載した大型ノンステップバス17台(うちハイブリッドノンステップバスは9台)、高速バス3台(行先表示フルカラーLED式)、コミュニティバス(日野ポンチョのノンステップバス)1台を導入する予定です。これらのバスには行先案内表示器に白色LEDが採用されます。高速バスは5月1日より海老名駅東口・綾瀬市役所と静岡県御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレットを結ぶ路線向けの設定に備えて、すべて綾瀬営業所に投入するものと思われます。

【3000形リニューアル継続】小田急電鉄が2023年度の鉄道設備投資事業計画を発表

2023年4月28日、小田急電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約261億円です。今回も【車両面】と【設備面】に区分して紹介します。

【車両面】
▲2022年度から3000形6両固定編成で初めてリニューアル更新工事が開始され、3次車の3265F3266F、4次車の3268Fに施工された。2023年度分も3編成に施工され、そのうち4次車の3267Fがリニューアル更新工事で入場中だ。残る2編成がどうなるか注目されるが、2本とも3次車となれば3263F3264Fが該当する可能性があるが果たして…。
▲8000形は撮影会を行った4両固定編成の8060F、撮影会を控える4両固定編成の8052Fが休車状態でどちらも廃車除籍処分になる見込み。一方の6両固定編成は3000形6両固定編成の予備編成の役割を果たすため、4両固定編成より必要とされている印象だ。
▲2023年度の5000形(写真は5062F)の増備については言及はない。

車両面では3000形6両固定編成3本(合計18両)のリニューアル更新工事が施工され、現在では3267F(旧東急車輛製造4次車・6両固定編成)が入場中となっています。同編成への施工は確実になるので、残りは2本(12両)となります。いずれもクハ3250側の電気連結器の撤去や種別行先案内表示器のフルカラーLED化、車内案内表示器の更新(3次車のみ)、防犯カメラの設置などが予定されています。最初の3265Fのみで実施された旅客用扉の交換は見送られるものと思われます。今年度も3次車・4次車(3267Fへの施工で4次車6両固定編成は2編成ともリニューアル車となる)に施工されるものと予想されますが、念のため5次車以降の編成の動向にも注意が必要です。もしも残り2本がどちらも3次車に施工するとなれば、3263F3264F(いずれも6両固定編成)への施工が予想できます。

一方の8000形は4両固定編成の廃車除籍処分が進められており、8052F8060Fについては休車状態となっていて、廃車除籍処分が確実な状況です(8052Fは5月13日の撮影会終了後に廃車除籍処分となる見込み)。6両固定編成の動向にも注意が必要ですが、3000形6両固定編成の予備車両として機能するため、まだまだ残る可能性が高そうです。一方2代目5000形の新製投入については一切言及がありませんので、増備はなさそうでしょうか。

【設備面】
▲昨年度に本厚木(OH34)の1番ホーム・2番ホームに設置されたロマンスカー対応の大開口ホームドア。今年度の設置駅は本厚木3番ホーム・4番ホームと町田(OH27)の全ホームで、本厚木1番ホーム・2番ホームと同じタイプのものが設置されるものとみられる。
▲5000形5056Fの車内で起きた傷害事件を受けて、リニューアル更新工事施工の3000形とワンマン運転対応工事施工の4000形を含む通勤形車両16編成と特急形車両4編成(個人的予想はロマンスカー“EXE”30000形30055F30255F30057F30257F)に車内防犯カメラが設置される。4000形はワンマン運転対応工事の際に車内案内表示器の隣に千鳥配置で設置されるが、3000形はLED照明と一体となった防犯カメラに交換となりそうか。
▲江ノ島線中央林間(OE02)ではホーム改良工事が予定されている。2032年度までのホームドア設置計画に含まれていて、2024年度に駅舎改良工事の全体竣工を目指すようだ。藤沢(OE13)と小田原線鶴川(OH25)では橋上駅舎化工事の着手に向けて関係自治体と協定を締結する。

小田急電鉄では2032年度までの計画として、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、新宿(OH01)~本厚木間の小田原線各駅と江ノ島線中央林間・大和(OE05)・藤沢にホームドアの設置を進めるとしており(新百合ヶ丘(OH23)・藤沢は大規模駅改良工事が計画されている)、今年度は本厚木の上り3番ホーム・4番ホームと町田の全ホームが設置対象になります。両駅ともにロマンスカーの停車に対応する大開口のホームドアが設置されるものと思われます。中央林間ではホーム改良工事を進め、2024年度の駅舎改良工事の全体竣工を目指します。藤沢と鶴川では橋上駅舎化工事着手を予定しています。藤沢は頭端式ホームですべて1号車寄りに改札口、新宿寄りに東日本旅客鉄道東海道線・上野東京ラインとの乗り換え改札口がありホーム内にはエレベーターが一切ありません。乗り換え改札口と接する跨線橋の階段も狭いため、車椅子利用者の乗り換え移動は1号車寄りの改札口を通る必要があります。鶴川は準急以下停車駅ですが、改札口は北口と南口(1番ホーム下り方)にあり、北口は改札内から見てホームを結ぶ跨線橋の階段を下りたところに、南口は1番ホームの小田原(OH47)寄りにあります。これを橋上駅舎化し、改札口を集約することで、北口の東側と西側に分かれた神奈川中央交通及び小田急バスのバスロータリーを北口と南口(駅前広場の整備を予定)にバスの発着を分ける狙いがありそうです。

また5000形5056Fの車内で起きた傷害事件を受けて、リニューアル更新工事施工の3000形とワンマン運転対応工事施工の4000形を含む通勤形車両16編成と特急形車両4編成に、車内防犯カメラが設置され、2025年度までに設置完了を目指します。前者は3000形3267Fと4000形4058Fは設置が確定で、後者は個人的な予想はロマンスカー“EXE”30000形(30055F30255F30057F30257F)とみていますが(これらの編成はデッキにも設置されていない)、“MSE”60000形となる可能性もあり得ます。これは同形式の車内防犯カメラは現時点でデッキが中心のみで、客室内には設置されていないためです。2020年度までにリニューアル更新工事を受けた“EXEα”30000形は客室内にも車内防犯カメラを設置している(なお“GSE”70000形は新製当初から設置している)ため、必然的に設置対象の車両が限られてきます。通勤形車両の場合はリニューアル更新工事を施工中の3000形3編成とワンマン運転工事を受けている4000形は確実で、それ以外の編成がどうなるかですが、4000形はワンマン運転対応工事の際に車内案内表示器の横に千鳥配置で設置するものと思われますが、3000形は既存のLED照明を交換しリニューアル車と同じLED照明と一体化した防犯カメラに交換するものと思われます。車内照明がLED化されていない編成がLED照明に交換される際に防犯カメラの設置有無があるかも注目です。

また橋梁の耐震補強工事は今年度は引き続き町田~相模大野(OH28)間(東日本旅客鉄道横浜線と交差する橋梁部分)と新たに相模大野~東林間(OE01)間の上りの小田原線と交差する跨線橋で、新松田(OH41)~開成(OH42)間の酒匂川橋梁では塗膜塗り替えによる腐食防止などが実施されます。

2023年4月28日

【約1年2ヶ月ぶり?】小田急電鉄3000形3655F(旧東急車輛製造4次車・8両固定編成)、インペリアルブルー帯に変更へ

2023年4月27日、小田急電鉄大野総合車両所88番構内留置線に留置中の3000形3655F(8両固定編成・旧東急車輛製造4次車)ですが、帯のロイヤルブルーがクハ3955側から撤去されています。帯色をインペリアルブルーに変更するための準備と思われます。
▲大野総合車両所に留置されている3000形3655F(旧東急車輛製造4次車)のロイヤルブルーが撤去され、インペリアルブルーに変更される動きへ。同形式8両固定編成の帯変更は実に3657F(旧東急車輛製造4次車)以来で約1年2ヶ月ぶりのことだ。

3000形の前面部・側面部の帯色がインペリアルブルーとなるのは今年3月の6両固定編成の3277F(日本車両製造7次車)以来ですが、8両固定編成は3657F(旧東急車輛製造4次車)以来で約1年2ヶ月ぶりのことになります。車内照明のLED化はすでに完了していますので、帯の変更のみが行われるものとみられます。これで同形式の4次車からロイヤルブルーが消滅することになります(6両固定編成はリニューアル更新工事でインペリアルブルーとなっている)。なお現在ロイヤルブルーで残るのは10両固定編成5本(3091F3095F)、8両固定編成4本(3651F3653F3658F)、6両固定編成5本(3263F3264F3269F3270F3271F)となります。2011年以降に10両固定編成に改造された5編成ではいまだにインペリアルブルー帯に変更されていません。6両固定編成や8両固定編成と異なり、8000形の廃車が進んでいることや予備の関係、また帯変更には長期間の運用離脱が必要になるなど、何らかの事情が絡んでいそうです。

【3000形ロイヤルブルー帯 在籍状況】※2023年4月27日現在
合計…112両
  6両固定編成…5編成(30両)
  8両固定編成…4編成(32両)
10両固定編成…5編成(50両)
《3次車》3263F3264F3651F3652F3653F
《5次車》3269F3270F3271F3658F
《7次車》3094F3095F(1号車~3号車・8号車~10号車)
《8次車》3091F3093F(1号車~3号車・8号車~10号車)
《9次車》3091F3095F(4号車~7号車)

【3000形インペリアルブルー帯 在籍状況】※2023年4月27日現在
合計…234両 ※下線部はリニューアル車(入場中含む)、帯変更で入場中も含む
  6両固定編成…22編成(132両)
  8両固定編成…  4編成(  32両)
10両固定編成…  7編成(  70両)
《1次車》3251F3254F(全編成)
《2次車》3255F3262F(全編成)
《3次車》3265F3266F
《4次車》3267F3268F3654F3655F3656F3657F(全編成)
《5次車》3272F3087F(1号車・4号車~10号車)
《6次車》3273F3275F3083F3086F(1号車・4号車~10号車)
《7次車》3276F3277F3081F3082F(1号車・4号車~10号車)
《8次車》該当なし
《9次車》該当なし
《10次車》3081F3087F(すべて2号車・3号車)

※注意※
●3000形6両固定編成の3265F3266F3268Fはリニューアル車
●10両固定編成の中間増備車は製造時期と仕様を考慮して分類
●10両固定編成は9次車・10次車を除き登場時の種車を参考に分類

2023年4月27日

【塗装変更&機器更新復活】相模鉄道10000系10704F(8両固定編成・YOKOHAMA NAVYBLUE塗装)、営業運転に復帰

2023年4月25日に相模鉄道本線で性能確認試運転を行っていた10000系10704F(8両固定編成)が26日の2094レ(平日14運用)より営業運転に復帰しました。8両固定編成では2編成目の制御装置更新車ですが、同系列8両固定編成での3代目塗装は初めてのこととなります。
▲10000系10704F(8両固定編成)が3代目塗装“YOKOHAMA NAVYBLUE”に生まれ変わり、営業運転に復帰した。2021年・2022年の10702F(10両固定編成)・10703F(8両固定編成)では塗装変更見送りとなったこともあり、約2年5ヶ月ぶりの塗装変更も行われた。
▲10000系唯一の3代目塗装となっている10701F。この濃紺塗装が8両固定編成の10704Fで初めて登場した。同系列のベース車両となった東日本旅客鉄道のE231系(1000番台)でも制御装置更新工事が再開されており、残る未更新編成4本の動向が注目される。
▲10000系10702F(10両固定編成)・10703F(8両固定編成)のみ見られる仕様。この両編成の塗装変更が実現するかどうか。

10000系の3代目塗装への変更は2020年11月から3代目塗装で運用復帰した10701F以来で約2年5ヶ月ぶりのこととなります。さらに8両固定編成では初めての3代目塗装となります。ドアステッカーや車番ステッカーは3代目塗装への変更に伴い10701Fと同じものに変更されました。同系列の8両固定編成の制御装置更新編成は2本目ですが、同系列の8両固定編成での3代目塗装は初めてとなります。8000系8708F8710Fは3代目塗装とならず2代目塗装のまま前照灯と種別行先案内表示器の更新のみで運用復帰させたことがありましたので、2023年から塗装変更再開のきっかけとなる一歩となりました。

2023年4月26日

【ついに廃車解体へ】東日本旅客鉄道651系1000番台都オオOM204編成が配給輸送される

2022年4月26日、東日本旅客鉄道高崎線特急『草津』(現在の『草津・四万』)・『あかぎ』などに使用されていた651系1000番台都オオOM204編成(クハ651-1004以下7両)がEF81形139号機に牽引され郡山総合車両センターまで配給輸送されました。廃車解体処分のためと思われます。
▲651系1000番台の廃車除籍処分は先月に配給輸送された都オオOM203編成以来のことである。651系は0番台が完全に消滅済みで、1000番台も廃車が進むと、同系列自体の全廃も近づいている。

651系1000番台の廃車は都オオOM203編成以来となります。一部編成は川越車両センターに疎開されるなどの動きを見せています。なおこの系列では4編成を並べた撮影会も開催されていました。残る編成の動向が引き続き注目されます。651系1000番台は0番台と異なり、交流区間での運用がなかったため、直流電車となっていますが、もともとは0番台を改造した元交直流電車であったので、長野総合車両センターではなく郡山総合車両センターでの解体になったものと思われます。

2023年4月25日

【何らかの撮影に使用】小田急電鉄1000形1066F(4両固定編成)、特別団体専用列車として走行する

2023年4月24日、箱根登山鉄道専任編成の小田急電鉄1000形1066F(4両固定編成)が海老名検車区~新松田(OH41)間で特別団体専用列車に使用されました。秦野(OH39)・新松田両駅の停車中やホームで撮影が行われていたことから、それに伴うものと思われます。
▲箱根登山鉄道専任編成となっている1000形1066Fが111運用出庫前の合間にドラマ撮影のための特別団体専用列車に使用された。

1000形1066Fは同形式最後のレーティッシュカラーであった1058Fが廃車除籍処分となって以降、箱根登山鉄道専任で運用されています。1000形リニューアル車が特別団体専用列車として走行するのは久しぶりのこととなりますが、同形式の種別表示器には『貸切』表示がないため『団体専用』の表示になったものとみられます。なおこの1066Fは平日114運用→特別団体専用列車→平日111運用という運用変遷となっており、111運用と114運用を兼ねていたようですね。

【小田急電鉄1000形の在籍状況】
※2023年4月25日現在 合計98両 下線部は箱根登山鉄道専任(編成禁止ラベルあり)
*  4両固定編成…7編成(28両)
内訳…1057F1063F1064F1065F1066F1067F1069F
*10両固定編成…7編成(70両、大規模改造30両)
内訳…1091F1092F1093F1094F1095F1096F1097F
1095F以降は4両固定編成と6両固定編成を改造(1097Fは元8両固定編成の付随車も活用)。

【現行は朝晩のみ運用】東日本旅客鉄道勝田車両センターでE501系の撮影会を開催へ

2023年4月21日、東日本旅客鉄道が5月13日に勝田車両センター(水カツ)でE501系の撮影会を行うことを発表しました。同系列は常磐線水戸~いわき間でE531系の付属編成(0番台・3000番台)によるワンマン運転が導入されたことに伴い運用が縮小され、朝晩のみの運用となっています。
▲E501系は基本10両4編成・付属5両4編成の8編成60両が在籍するが、ワンマン運転導入の影響で営業列車が朝晩のみに限定されており、そのほとんどが基本編成の運用で、付属編成の運用は水戸~いわき間を朝に1往復するだけ(521M列車530M列車のみ)である。

E501系は2023年3月ダイヤ改正前までは常磐線土浦~水戸~いわき間の普通列車を中心に、日中時間帯でも運用されていました。ダイヤ改正以降はE531系を用いたワンマン運転が開始され、ワンマン運転に対応しないE501系は運用が縮小され、朝晩のみの運用となっています(日中時間帯はすべてE531系のワンマン運転となるため運用がない)。また付属編成に至っては朝の1往復の定期列車のみで、それ以外はほぼ運用がなく、勝田車両センターに留置されています。一方の基本編成は朝に運用されたあと1本が一旦勝田車両センターに入庫する以外はいわきの構内留置線に留置され、3編成がいわきに集結する形となります。このため撮影会には勝田車両センターで留置される付属編成を用いるものと思われます。撮影会に使用される編成のうち、1本は上野(JJ-01)発着時代に使用されていた字幕(黒地の幕)に戻して展示するほか、1本は現行の幕のまま、1本は3色LED式に変更済み(基本編成は水カツK704編成以外の編成、付属編成は水カツK752編成が該当)の編成を展示します。日中時間帯の運用がほぼなくなったE501系の雄姿を撮影してみてはいかがだろうか。

2023年4月24日

本日の小田急電鉄小田原線撮影 ~2023.04.24 ヘッドマーク付きのロマンスカー2連発~

2023年4月24日、川崎市での用事を終えてからの帰り、伊勢原(OH36)~愛甲石田(OH35)間でちょっとだけ小田急電鉄小田原線を撮影。
ロマンスカー“GSE”70000形70052F0064レ(平日N31運用)。就役5周年ヘッドマークを出した同形式。この日は1本だけの稼働だったのでラッキー。平日N31運用が仮に代走車両での運転だったら“MSE”60000形の可能性もあり得ますね。
ロマンスカー“MSE”60000形60052F+60251F回9452レ(平日N21N71運用)。就役15周年ヘッドマークを掲出した形式をキャッチ。4両固定編成側は初めて撮りました。貫通扉側にも掲出されています。撮影は以上です。

【久しい特急運用】東日本旅客鉄道185系200番台宮オオB6編成、臨時特急『あしかが大藤まつり号』に充当

2023年4月22日・23日、東日本旅客鉄道185系200番台宮オオB6編成(クハ185-212以下6両)を使用した臨時特急『あしかが大藤まつり号』が上野東京ライン経由で大船(JT-07)~小山~桐生間で運転されました。185系が臨時特急列車に起用されるのは久しぶりのことです。
▲185系200番台宮オオB6編成が上野東京ライン経由の臨時特急『あしかが大藤まつり号』に充当され、ファンの注目の的となった。この臨時特急列車は横浜(JT-05)~浦和(JU-05)間と大宮(JU-07)~あしかがフラワーパーク間は途中無停車だが、東京(JT-01,JU-01)と上野(JU-02)では運転停車を行った。

この臨時特急列車は上野東京ライン経由で運転され、185系が久しぶりに東海道線・宇都宮線・両毛線を走行しました。5月3日から6日にも運転を予定しています。両毛線では4月22日から5月7日までの土曜休日と5月1日・2日に小山~桐生間で211系1000番台・3000番台を使用した普通列車を増発しており、本来の日中時間帯は1時間に1本の運転ですが、臨時列車増発で1時間に2本の運転となっています(高崎方面からは一部伊勢崎折り返し列車があるため、伊勢崎からは本数が減る)。185系200番台の臨時特急列車充当はこの『あしかが大藤まつり号』で最後となってしまうのでしょうか。新幹線リレー塗装の0番台宮オオC1編成とともに今後の動きが注目されます。

【京王電鉄などと同じもの】京浜急行電鉄、全保有車両に車内防犯カメラシステム“loTube”を導入へ

2023年4月21日、京浜急行電鉄が近年の小田急電鉄や京王電鉄での車内での傷害事件などの発生を受けて、現行の記録式防犯カメラ(東日本旅客鉄道などで導入されているタイプのもの)に代わり、リアルタイムで確認できる防犯カメラの“IoTube”(LED照明と一体となった防犯カメラ)を導入を2023年9月から2026年度末まで(2027年3月)に現保有の全車両に行うと発表しました。
▲京浜急行電鉄の主力車両は新1000形。防犯カメラ設置は新1000形の転換クロスシート車の“Le Ciel(ル・シエル)”など一部編成、2100形の一部編成にとどまる(写真はアルミ車体の1057編成)。ただし東急電鉄や京王電鉄が導入を進める“IoTube”ではなく、東日本旅客鉄道E231系1000番台やE233系3000番台などと同じタイプのものとなっている。

今回導入される車内防犯カメラは京王電鉄や東急電鉄で導入が進む“IoTube”というタイプのもので、京王電鉄では傷害事件があった8000系を中心に設置されており、5000系はラストナンバーのみ“IoTube”が設置され(ただし車内防犯カメラ自体は新製当初から設置されているため、順次“IoTube”対応になるか)、7000系の一部編成は5000系投入に伴う廃車が迫っているのか分かりませんが、防犯カメラの“IoTube”が設置されていないようです。これを京浜急行電鉄の全車両に導入し、すでに導入されている編成は“IoTube”のものに交換するものとみられています。2026年度末までということで、今年秋から約4年間かけて導入を進めていくものと思われます。

2023年4月23日

【レア表示やヘッドマークも】『小田急の電車写真撮影会 ありがとう“8060編成”撮影会』が開催される

2023年4月22日、小田急電鉄海老名検車区で8000形8060F(4両固定編成・2012年度リニューアル車)を38番構内留置線に展示した、小田急トラベル主催の『小田急の電車写真撮影会 ありがとう“8060編成”撮影会』が開催されました。
▲海老名検車区38番構内留置線で展示された8000形8060F。最初はヘッドマークなし状態で参加記念証と同じ種別行先表示の『通勤急行新   宿(OH01)』となった。
▲8000形8060Fの2回目の種別行先表示は『各駅停車向ケ丘遊園(OH19)』に変わり、このタイミングでヘッドマークが掲出された。この編成の登場のタイミングかどうかは不明だが8000形が100両を達成したためそのときのヘッドマークが掲出されたようだ。
▲8000形8060Fの3回目の種別行先表示は『準  急本 厚 木(OH34)』に変わり、ヘッドマークが変更された。8000形が完成した時に掲出されたものとみられる。最初の編成(8251F)が1982年に製造されたことから、それから約41年間、昭和・平成・令和と活躍を続けてきた。
▲8000形8060Fの4回目の種別行先表示は『急  行箱 根 湯 本(OH51)』に変わり、ヘッドマークが変更された。最後のヘッドマークはこのイベントのためのオリジナル仕様で枕木にも同様のものが展示された。『急  行箱 根 湯 本』表示を令和に見られるとは予想外。
▲撮影会終了後は海老名検車区から大野総合車両所に自走回送された。これが最後の走行になるものと思われ、今後は休車状態を経て廃車除籍処分に向けた作業が始まることに…。

8000形8060Fは4月6日の運用を最後に大野総合車両所で解放され、イベント展示に向けて海老名検車区に自走回送されていました。イベント終了後に大野総合車両所に戻っていますので、今後は廃車除籍処分に向けた動きに入るものと思われます。休車状態の8052Fも5月13日に撮影会が控えていますので、それまでは大野総合車両所に留置されイベント終了後の廃車除籍処分に向けた動きが見込まれます。8052Fが休車となったことで通勤形車両撮影会に使用されていた8051Fの2023年初の営業運転が実現することになったのです。8000形の廃車除籍処分が進み、8000形4両固定編成と3000形6両固定編成(1次車・2次車)、1000形4両固定編成と3000形6両固定編成(3次車以降)の併結運転が激減したことや、3000形6両固定編成(3次車以降)のリニューアルを進めて完全に固定編成化することで、同じ形式同士(この8000形の場合は同一番号組成または相方を失った同士の組成が多い)で中間に先頭車を挟んだ併結運転がよりいっそう貴重なものになるかもしれません。

※海老名検車区から大野総合車両所に自走回送された8060Fが休車となりました。いずれは廃車除籍処分に向けた動きが出るものとみられます。

【8000形の在籍状況】※2023年4月23日現在 全体…24編成120両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…10編成(40両) ※ただし8065Fは予備留置中
8051F8053F8057F8058F8059F8061F8063F8064F8065F8066F
休車中…  2編成(  8両) ※ただし8060Fは近く廃車除籍処分の見込み
8052F8060F
廃車済…  4編成(16両)
8054F8055F8056F8062F
《6両固定編成》
運用中…12編成(72両)
8252F8253F8254F8256F8257F8258F8260F8261F8262F8263F8265F8266F
廃車済…  4編成(24両)
8251F8255F8259F8264F

2023年4月22日

本日の小田急電鉄小田原線撮影 ~2023.04.22 ありがとう8000形8060F、最後の撮影へ~

2023年4月22日、小田急電鉄小田原線を撮影…ですが今回は海老名検車区で8000形8060Fの最後の撮影チャンスとなる『ありがとう“8060編成”撮影会』の第2回に参加してきましたので、その様子を報告します。

私は用事の都合で東日本旅客鉄道相模線を使って海老名(OH32)にやってきました。海老名で時間があったので早めの昼食と、西口付近で受付と検温を済ませ、小田急トラベルの担当者の案内のもと移動します。時刻は12時過ぎ、海老名検車区構内に入ります。海老名検車区の構内に入るのは約1ヶ月ぶりです。
本日の主役の8000形8060Fは38番構内留置線に展示されました。1986年に旧川崎重工業兵庫工場で製造され、就役から約37年。2012年度に8055F8062F(両方とも廃車除籍処分済み)とともにリニューアル更新工事を受け、車内にLED照明を本格採用しました。8060F8062Fは東芝ライテック製(8066Fのクハ8066で試験したタイプ)ですが、8055Fだけは川崎車両テクノ製のLED照明でしたね(8063Fのクハ8063で試験したタイプ)。
同編成の最初の行先表示は『通勤急行新   宿(OH01)』。小田急トラベルのホームページにあったイメージ画像および撮影会参加記念証に使用された写真と同じ種別です。多摩線内から小田原線に直通する平日朝のみ運転されており、多摩線内は急行停車駅に、小田原線は急行停車駅から登戸(OH18)と経堂(OH11)を除いたものとなっており、登戸はロマンスカー以外では通勤急行も通過しますね。これ以外にもヘッドマーク付きで種別行先が変わることにご注目ください。
最後の運用は4月6日の平日E25運用ですので、大野総合車両所に入庫したあとに解放され、8052Fとは異なり休車状態でなかった(予備車両状態だった)にしても、ほとんど休車状態であったといっても過言ではないと思います。なお大野総合車両所から回送で海老名検車区に送り込まれ、西側から東側に構内入換が実施されたようです。
クハ8160側から撮ることは出場試運転以外ではほとんどなかったので、お別れの前に撮影ができたことに感謝したいです。リニューアル更新工事と重要部検査を終えた後の出場試運転からいま現在の姿を見ていますが、それから約11年で廃車除籍処分が予想され、2012年度にリニューアルされた3編成(8055F8060F8062F)が先に完全消滅することになろうとは予想だにしませんでした(ちなみにすでに廃車除籍処分となっている8054Fは2008年度、8056Fは2009年度のリニューアル)。

ここからはヘッドマーク付きとなります。種別行先表示にもご注目を。
同編成の次の種別行先表示は『各駅停車向ケ丘遊園(OH19)』。現在でも10両編成のE運用に存在します。ヘッドマークは8000形が100両を達成した時のものです。この8000形8060Fは4両固定編成で通算10編成目で、6両固定編成は先に登場しているため(相方であった8260Fは1984年製)、この編成でちょうど100両ぴったりだったということでしょうか。最終的にこの形式は合計32編成160両が導入されました。
同編成のリニューアル後は8260Fと組むように変更され(これ以前は8260F8051Fと組んでいた)、ごくたまに3000形1次車・2次車と組むこともありましたが、基本的には同編成の相方は8260Fでした。今度の8260Fの相方はどうなることやら…。
写真撮影時は曇りがちですが、通勤形車両6形式を並べた時とは違って、8060Fの単独主役なので思い思いにまったり撮れたのは大きいと思います。
ヘッドマークのアップ。100両達成時は台形のヘッドマークを出していたんですね(実際に出していたものだそうです)。ロイヤルブルーも再現されていてなかなか面白いですね。

次はヘッドマークが変わります。
同編成の種別行先表示は懐かしの『準  急本 厚 木(OH34)』。ヘッドマークは8000形が完成したときに装着されたものだそうです。しっかり『鉄道友の会』も書かれています。なお現行ダイヤの準急は東京地下鉄千代田線直通でのみ見られる種別ですが、かつては新宿発着でも存在した種別。この準急本厚木行きは現在でも存在しますが、千代田線からの列車なので主に東京地下鉄16000系や東日本旅客鉄道E233系2000番台での運用が多いですね。
準急は新宿発着時代によく記録したものです。準急には新松田(OH41)行きも伊勢原(OH36)行きも町田(OH27)行きも唐木田(OT07)行きもありましたねぇ。改めて4000形と乗り入れ車両以外の通勤形車両で準急表示を見ると本当に懐かしく思えます。
まさかこの編成の引退前に貴重な準急表示を見ることができたのは嬉しかったですね。3月の通勤形撮影会でも8000形で準急表示だったので(私が参加した午前中の3回分のみ)、ツアーに申し込んだ甲斐がありました。
ヘッドマークは貫通扉の幅ほどある小さめのヘッドマーク。古さに歴史を感じますね。

最後はこのイベント限定のオリジナルヘッドマークに変わります。
同編成の種別行先表示はなんとなんと『急  行箱 根 湯 本(OH51)』!明朝体のときに6両固定編成で見られた表示ですが、まさかゴシック体になって、しかもリニューアル後の4両固定編成の8000形で見られるとは思いもしませんでした。ヘッドマークは『ありがとう8060編成 Since 1986.11.22』と書かれています。
最後の最後でまさかの種別行先表示(しかも令和に)。思わず興奮しました。ヘッドマークは『急  行新   宿』で疾走する8060Fをイメージしたもの。8000形の箱根登山鉄道運用は4両固定編成に限ってはリニューアル後は一切ありませんでした。
急  行箱 根 湯 本』は分割併合が頻繁に行われていた2008年3月まで存在し、6両固定編成側が箱根登山鉄道に直通していた時の種別です。3000形も以前は箱根登山鉄道に直通していた時があるので懐かしいです。
ヘッドマークはこのイベントのために作成されたオリジナルで2つ用意され、ひとつはクハ8160に掲出され、もうひとつは撮影しやすいように枕木に置かれていました。
最後に表示された側面部のフルカラーLED表示を収めます。この写真貴重だ…。
最後に種別行先案内表示器が消えた状態で単体を撮って撮影会を終了しました。

このようなイベントを開催してくださった小田急電鉄及び小田急トラベルの関係者に感謝申し上げます。

このあとは再び海老名にて。
ロマンスカー“GSE”70000形70051F0054レ(土曜休日N32運用)。就役5周年ヘッドマークを出したこの形式をキャッチ。今度は愛甲石田(OH35)にて。
3000形3252F。海老名検車区での新重要部検査を受けた同編成の試運転を目撃。まさかの出会いでした。