2023年4月22日

本日の小田急電鉄小田原線撮影 ~2023.04.22 ありがとう8000形8060F、最後の撮影へ~

2023年4月22日、小田急電鉄小田原線を撮影…ですが今回は海老名検車区で8000形8060Fの最後の撮影チャンスとなる『ありがとう“8060編成”撮影会』の第2回に参加してきましたので、その様子を報告します。

私は用事の都合で東日本旅客鉄道相模線を使って海老名(OH32)にやってきました。海老名で時間があったので早めの昼食と、西口付近で受付と検温を済ませ、小田急トラベルの担当者の案内のもと移動します。時刻は12時過ぎ、海老名検車区構内に入ります。海老名検車区の構内に入るのは約1ヶ月ぶりです。
本日の主役の8000形8060Fは38番構内留置線に展示されました。1986年に旧川崎重工業兵庫工場で製造され、就役から約37年。2012年度に8055F8062F(両方とも廃車除籍処分済み)とともにリニューアル更新工事を受け、車内にLED照明を本格採用しました。8060F8062Fは東芝ライテック製(8066Fのクハ8066で試験したタイプ)ですが、8055Fだけは川崎車両テクノ製のLED照明でしたね(8063Fのクハ8063で試験したタイプ)。
同編成の最初の行先表示は『通勤急行新   宿(OH01)』。小田急トラベルのホームページにあったイメージ画像および撮影会参加記念証に使用された写真と同じ種別です。多摩線内から小田原線に直通する平日朝のみ運転されており、多摩線内は急行停車駅に、小田原線は急行停車駅から登戸(OH18)と経堂(OH11)を除いたものとなっており、登戸はロマンスカー以外では通勤急行も通過しますね。これ以外にもヘッドマーク付きで種別行先が変わることにご注目ください。
最後の運用は4月6日の平日E25運用ですので、大野総合車両所に入庫したあとに解放され、8052Fとは異なり休車状態でなかった(予備車両状態だった)にしても、ほとんど休車状態であったといっても過言ではないと思います。なお大野総合車両所から回送で海老名検車区に送り込まれ、西側から東側に構内入換が実施されたようです。
クハ8160側から撮ることは出場試運転以外ではほとんどなかったので、お別れの前に撮影ができたことに感謝したいです。リニューアル更新工事と重要部検査を終えた後の出場試運転からいま現在の姿を見ていますが、それから約11年で廃車除籍処分が予想され、2012年度にリニューアルされた3編成(8055F8060F8062F)が先に完全消滅することになろうとは予想だにしませんでした(ちなみにすでに廃車除籍処分となっている8054Fは2008年度、8056Fは2009年度のリニューアル)。

ここからはヘッドマーク付きとなります。種別行先表示にもご注目を。
同編成の次の種別行先表示は『各駅停車向ケ丘遊園(OH19)』。現在でも10両編成のE運用に存在します。ヘッドマークは8000形が100両を達成した時のものです。この8000形8060Fは4両固定編成で通算10編成目で、6両固定編成は先に登場しているため(相方であった8260Fは1984年製)、この編成でちょうど100両ぴったりだったということでしょうか。最終的にこの形式は合計32編成160両が導入されました。
同編成のリニューアル後は8260Fと組むように変更され(これ以前は8260F8051Fと組んでいた)、ごくたまに3000形1次車・2次車と組むこともありましたが、基本的には同編成の相方は8260Fでした。今度の8260Fの相方はどうなることやら…。
写真撮影時は曇りがちですが、通勤形車両6形式を並べた時とは違って、8060Fの単独主役なので思い思いにまったり撮れたのは大きいと思います。
ヘッドマークのアップ。100両達成時は台形のヘッドマークを出していたんですね(実際に出していたものだそうです)。ロイヤルブルーも再現されていてなかなか面白いですね。

次はヘッドマークが変わります。
同編成の種別行先表示は懐かしの『準  急本 厚 木(OH34)』。ヘッドマークは8000形が完成したときに装着されたものだそうです。しっかり『鉄道友の会』も書かれています。なお現行ダイヤの準急は東京地下鉄千代田線直通でのみ見られる種別ですが、かつては新宿発着でも存在した種別。この準急本厚木行きは現在でも存在しますが、千代田線からの列車なので主に東京地下鉄16000系や東日本旅客鉄道E233系2000番台での運用が多いですね。
準急は新宿発着時代によく記録したものです。準急には新松田(OH41)行きも伊勢原(OH36)行きも町田(OH27)行きも唐木田(OT07)行きもありましたねぇ。改めて4000形と乗り入れ車両以外の通勤形車両で準急表示を見ると本当に懐かしく思えます。
まさかこの編成の引退前に貴重な準急表示を見ることができたのは嬉しかったですね。3月の通勤形撮影会でも8000形で準急表示だったので(私が参加した午前中の3回分のみ)、ツアーに申し込んだ甲斐がありました。
ヘッドマークは貫通扉の幅ほどある小さめのヘッドマーク。古さに歴史を感じますね。

最後はこのイベント限定のオリジナルヘッドマークに変わります。
同編成の種別行先表示はなんとなんと『急  行箱 根 湯 本(OH51)』!明朝体のときに6両固定編成で見られた表示ですが、まさかゴシック体になって、しかもリニューアル後の4両固定編成の8000形で見られるとは思いもしませんでした。ヘッドマークは『ありがとう8060編成 Since 1986.11.22』と書かれています。
最後の最後でまさかの種別行先表示(しかも令和に)。思わず興奮しました。ヘッドマークは『急  行新   宿』で疾走する8060Fをイメージしたもの。8000形の箱根登山鉄道運用は4両固定編成に限ってはリニューアル後は一切ありませんでした。
急  行箱 根 湯 本』は分割併合が頻繁に行われていた2008年3月まで存在し、6両固定編成側が箱根登山鉄道に直通していた時の種別です。3000形も以前は箱根登山鉄道に直通していた時があるので懐かしいです。
ヘッドマークはこのイベントのために作成されたオリジナルで2つ用意され、ひとつはクハ8160に掲出され、もうひとつは撮影しやすいように枕木に置かれていました。
最後に表示された側面部のフルカラーLED表示を収めます。この写真貴重だ…。
最後に種別行先案内表示器が消えた状態で単体を撮って撮影会を終了しました。

このようなイベントを開催してくださった小田急電鉄及び小田急トラベルの関係者に感謝申し上げます。

このあとは再び海老名にて。
ロマンスカー“GSE”70000形70051F0054レ(土曜休日N32運用)。就役5周年ヘッドマークを出したこの形式をキャッチ。今度は愛甲石田(OH35)にて。
3000形3252F。海老名検車区での新重要部検査を受けた同編成の試運転を目撃。まさかの出会いでした。