2022年10月31日

【歴史的瞬間が】東急電鉄3000系、5000・5050系4000番台が相模鉄道新横浜線に初入線

2022年10月30日、東急電鉄元住吉検車区の3000系3101F(8両固定編成)が深夜の試運転で初めて相模鉄道新横浜線に入線を果たし、31日には5000・5050系4000番台4102Fが同様に相模鉄道新横浜線に入線し、西谷(SO-08)まで走行しました。
▲東急電鉄新横浜線を通り相模鉄道新横浜線を初めて自走した5000・5050系4000番台4102F。いずれは目黒線・東横線運用車両の一部他系列も続々入線することになるが、日中時間帯での試運転およびかしわ台車両センターへの貸し出しも期待したい。

相模鉄道新横浜線を12000系・20000系列、東日本旅客鉄道E233系7000番台以外が通るのは今回が初めてのことになります。いずれは海老名(SO-18)まで直通する可能性はありますが湘南台(SO-37)に直通することはあり得るのでしょうか。ちなみに相模鉄道に乗り入れている東日本旅客鉄道E233系7000番台は羽沢横浜国大(SO-51)から貨物線に分岐する線路を通るため(その線路を経由して埼京線へ直通する)、通常は新横浜(SO-52,SH-01)に入線することはありませんが、ダイヤ乱れ時には入線する可能性がありますね。車両の貸出や返却は新横浜線経由で可能になりましたので、東急電鉄の車両がかしわ台車両センターに貸出することに期待しましょう。

2022年10月30日

【元イベントカーの本領発揮?】小田急電鉄8000形8055F(4両固定編成)、単独で特別団体専用列車に使用される

2022年10月29日、小田急電鉄8000形8055F(4両固定編成・2012年度リニューアル車)が親子限定イベント『小田急親子ゼミ<鉄道編>』の『乗務員・整備士編』の開催に伴う特別団体専用列車に使用され、成城学園前(OH14)~新宿(OH01)間で運転されました。
▲小田急電鉄8000形では元イベントカーの8055Fが珍しく単独で特別団体専用列車に使用され、単独での新宿入線を果たした。通勤形では最古参形式で、廃車が出ているため動向が注目される形式である。

8000形4両固定編成単独による特別団体専用列車は珍しいものとなります。しかも単独編成で新宿に入線したことも特筆できます。なおこの編成は早朝の時間帯に大野総合車両所から送り込まれており、喜多見検車区と新宿のあいだで運転されたものと思われます。特別団体専用列車に使用された当日の深夜に大野総合車両所へ返却され戻ってきました。この編成は3000形1次車・2次車と組まれることが多いですが、8056Fが廃車除籍処分となったことや直前に組んでいた3000形3255Fとのコンビを解消していたことから、今後の動向が注目されることになります。

【8000形の在籍状況】※2022年10月30日現在 全体…28編成138両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…15編成(60両)
8051F8052F8053F8054F8055F8057F8058F8059F8060F8061F8062F8063F8064F8065F8066F
廃車済… 1編成(  4両)
8056F
《6両固定編成》
運用中…13編成(78両)
8252F8253F8254F8256F8257F8258F8259F8260F8261F8262F8263F8265F8266F
廃車済…  3編成(18両)
8251F8255F8264F

【実は通勤形の現役最古参】小田急電鉄8000形、8056F(4両固定編成)の廃車除籍処分から気になる他編成の動向は…

2022年10月14日の6757レ(平日E25運用)で運用を離れ、27日に小田急電鉄大野総合車両所89番構内留置線に留置されていた8000形4両固定編成の8056Fがついに廃車除籍処分となりましたが、8000形の廃車はこの編成で通算4編成目であり、通勤形では現役最古参となっている同形式の動向が注目されています。
▲2022年10月27日をもって屋根空調装置やパンタグラフ、車番(前面部のみ)、ロゴマークが撤去され、廃車除籍処分となった8000形8056F。10両編成を解消した10月15日以降は8256Fが6両固定編成単独のA運用に充当されていて、8056Fの廃車で10両編成のE運用に入る可能性はほぼないと考えよう。大野総合車両所構内で痛々しい姿を見るとは…。
▲小田急電鉄の通勤形で唯一白い車体にロイヤルブルー帯を巻く8000形。リニューアルしたとはいえ登場から40年を迎えた通勤形の現役最古参だ。8056Fがこの形式の4両固定編成で初の廃車除籍処分となったが、実はその前に6両固定編成の3本(界磁チョッパ制御の8251F8255F、1本は踏切事故で損傷した8264F)が廃車除籍処分となっている。

この小田急電鉄8000形は1982年から登場しており、リニューアル更新工事を経て約40年間にわたって活躍が続いています。この形式で最初に廃車除籍処分となったのは2019年6月の踏切事故で乗用車と衝突した8264F(6両固定編成・2007年度リニューアル)であり、事故後から約10ヶ月後の2020年4月に正式に廃車除籍処分となりました。なお事故廃車に関係なく最初に廃車となったのはチョッパ制御のまま残った8255Fでした(同編成は江ノ島線開業90周年ラッピング車を経験しました)。この形式のリニューアル更新工事が完了したのは2013年度の8059F(4両固定編成)ですが、最後の2本(8059F8061F)はSiC素子モジュールのVVVFインバータで更新されました。連結器の違いや制御装置の相違から、8251F8255Fは単独運用、それ以外は10両編成のE運用または6両固定編成のA運用に充当されていました(6両固定編成はリニューアル前後も、4両固定編成はリニューアル前に箱根登山鉄道での運用を経験している)。8000形では6両固定編成だけでなく4両固定編成にも廃車が出たことで、クヤ31形の電源供給車にも使用される8065F8066Fとともに他編成の動向が注目されることになりそうです。ここから先は10両編成の運用数などから8000形の今後を予想しようと思います。長くなりますが最後までご覧いただければと思います。

2022年3月のダイヤ修正時点での10両編成の運用を確認すると、車種を限定しないE運用はE11運用からE38運用まで(28運用)とE61運用からE72運用(12運用)の40運用(土曜休日での予備留置を含む)、4000形固定運用のC運用はC11運用からC23運用の13運用があり、合計53運用あります。ここで各形式の10両固定編成の数(8000形は10両編成に組成できる数)を計算すると、1000形が7編成(1091F1097F、うち1095F以降はすべて改造車)、3000形がすべて6両固定編成・8両固定編成からの改造車で12編成(3081F3087F3091F3095F)、4000形が16編成(4051F4066F)、5000形が10編成(5051F5060F)の合計45編成ですが(10月27日時点で営業運転にすべて投入できる段階での数)、5000形はすでに5061Fが搬入されているほか(10両固定編成の通算46編成目)、今年中(12月3日)にはさらに5062Fが搬入される予定となっており(10両固定編成の通算47編成目)、新製車両を含めて10両編成の全53運用に対して運用に投入するわけですから(仮に4000形を固定運用13運用にすべて投入しても、残る編成で車種を限定しないE運用にも投入ができる)、こうなると登場から約40年を迎えた通勤形最古参の8000形をどこまで置き換えるか、減らすかになってくるわけです。ちなみに8000形は8056Fの廃車前の時点で10両14編成分になります。

昨年度では5000形の新製投入により、1000形ワイドドア車(全6編成・1751F1756F)やリニューアル対象外となった編成(ただし元1081Fの付随車2両は10両固定編成改造に転用)の置き換えを優先したため、1000形の置き換えに集中したわけですが、今年度は昨年度とは異なり、1000形非リニューアル編成の置き換えはもちろんですが、実は1000形より古参の8000形(の10両編成)を減らす狙いがありそうです。ただし同形式にはクヤ31形連結対応に改造された編成や車内照明をLEDに交換した編成もいますし、10両編成の運用には車両故障時などのトラブルに備えて予備車両も必要になってきますから、すべて8000形を置き換えるわけにはいかないのも事実です。なお8000形は最盛期には4両固定編成・6両固定編成ともに16編成ずつが在籍していましたが、リニューアル時の連結器や制御装置の相違で10両編成を組むことができたのは14本分だったわけです(8251F8255Fは界磁チョッパ制御のままにリニューアルされたため、8051F8055Fとは連結できず)。ただし8000形以外の10両固定編成の数と運用数を考慮すると、少なくとも6編成以上(10両編成のE運用などを8000形4両固定編成+3000形6両固定編成以外ですべて埋めるだけの前提の場合は6編成)、予備車両が必要になることを考えたら8編成前後あたりまで残せば(4両・6両ともに各10編成を切ってもいいという想定の場合)、8000形をある程度廃車にできる計算というわけです。10両固定編成の入場時などの代走として、ここ最近では見る機会が大幅に減ってしまった8000形4両固定編成と3000形6両固定編成(限定で1次車・2次車のみ)を組ませても補填ができますね。現時点での8000形の在籍数を整理すると、

【8000形の在籍状況】※2022年10月27日現在 全体…28編成138両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…15編成(60両)
8051F8052F8053F8054F8055F8057F8058F8059F8060F8061F8062F8063F8064F8065F8066F
廃車済… 1編成(  4両)
8056F
《6両固定編成》
運用中…13編成(78両)
8252F8253F8254F8256F8257F8258F8259F8260F8261F8262F8263F8265F8266F
廃車済…  3編成(18両)
8251F8255F8264F

となっています。6両固定編成は8264Fの不慮の踏切事故での廃車がありましたが、ここでは8000形を4両固定編成・6両固定編成ともに8編成まで減らすと仮定すると、6両固定編成は現在の数(3編成を廃車したあと)を考慮すると単純計算で5編成ほど、4両固定編成は現在の数(8056Fの廃車が済んだ前提)を考慮すると単純計算で7編成ほど(これらの数字は予想であるのであくまで参考までに)減らすことができることになります。今回は8056Fが廃車となったことで4両固定編成は単純計算により残り7編成ほど減らせます。ところがすぐに廃車させられない編成もいくつかいますので予想(抜粋)すると、

【8000形ですぐに廃車させられない編成の予想】
《4両固定編成》
8055F8060F8062F8063F…車内照明がLED化(8063Fはクハ8063のみ)
8059F8061F…リニューアル時期が最も遅く、SiCモジュール素子を採用している
8065F8066F…クヤ31形連結対応となっており、定期検測運転の際に必要
《6両固定編成》
8252F8260F8261F8262F8263F…種別行先案内表示器がフルカラーLED式
8259F…最後にリニューアルされた編成の相方として必要
8265F8266Fクヤ31形連結対応編成の相方として必要、車内照明がLED化

といった具合になるでしょうか。しかし8058F8258Fのクハ8058・クハ8558は前照灯がLEDとなっていますし(中間の先頭車はそのまま)、8055Fは照明がLED式とはいえ、相方は必然的に3000形1次車・2次車になってしまいます。8000形6両固定編成は3000形6両固定編成の予備としても機能しますから、どこまで8000形を廃車するかが難しくなってきますね。でも確実に言えることは8000形の残る編成はできるだけ多く記録したほうがいいと思います。

2022年10月29日

【置き換え加速するか】横浜市交通局4000形4641Fと10000形10031Fの中間増備車が川崎車両株式会社を出場、甲種輸送される

2022年10月28日から29日にかけて、川崎車両株式会社兵庫工場で製造された横浜市交通局ブルーライン4000形通算3編成目の4641Fの6両と、グリーンライン10000形に増結される中間増備車2両の合計8両の甲種輸送が実施されました。
▲3000形1次車(3000A形・全8編成)を置き換えるための増備が続くブルーライン4000形。同形式3編成目の4641Fが10000形中間増備車2両と同時に出場した。両形式が川崎車両株式会社兵庫工場で製造されたという点で両形式まとめての輸送を実現しているようだ。
▲10000形中間増備車は10031Fに組み込まれる10033+10034の2両だ。ブルーラインとグリーンラインの新製車両の同時輸送は初めてだ。10000形10031Fの種別行先案内表示器は3色LED式のままだが、6両固定編成への増強とともにフルカラーLED式に更新されるのだろう。
▲6両固定編成で営業運転に入っている10000形10121F。この6両固定編成の運用は現時点で固定されており、平日は01運用、祝日を除く土曜日は07運用に充当されている。

ブルーライン4000形とグリーンライン10000形中間増備車の同時輸送は今回が初めてのこととなります。これは両形式が川崎車両株式会社で製造されたとあって、それぞれ単独で輸送するよりもコストを抑えられるためと思われます。もしかすると両形式の同時輸送が今後も見られる可能性はありそうです。グリーンラインの10000形中間増備車は車番が10033と10034の2両となっていることから、10031Fに組み込むための車両と思われます。同編成の種別行先案内表示器はフルカラーLED化されていないため、6両固定編成への増強とともに車内案内表示器や種別行先案内表示器の更新などが行われるものと思われます。

2022年10月28日

【新横浜線経由での返却】相模鉄道20000系20107F(10両固定編成)、東京地下鉄和光検車区から返却される

2022年1月から東急電鉄長津田検車区に甲種輸送され、元住吉検車区および東京地下鉄和光検車区(新木場分室を含む)に貸し出されていた相模鉄道20000系20107F(10両固定編成)が10月27日に新横浜線を経由して所属先であるかしわ台車両センターに自走回送されました。同系列が新横浜線を経由しての車両返却は初めてのことです。
▲2022年1月以来、約9か月ぶりに相模鉄道に戻ってきた20000系20107F。貸出の際には新横浜線の線路が繋がっていなかったため、数日間をかけての甲種輸送にて実施されたが、返却の際にはすでに新横浜線の線路が繋がっていたことから、長津田検車区からの甲種輸送の必要がなく、自走回送になったものと思われる。

この編成は今年1月からかしわ台車両センターからの甲種輸送により東急電鉄や東京地下鉄に貸し出されていましたので、約9ヶ月間、訓練をしたことになります。この当時は新横浜線の線路が繋がっていなかったため、数日間の甲種輸送で東急電鉄長津田検車区に到着し、自走回送で貸出先の元住吉検車区に移動、さらには東京地下鉄和光検車区(新木場分室を含む)にも貸し出され、副都心線での試運転などが行われていました。今回の返却回送は新横浜線の線路が繋がったために実現したものであり、今後の車両の貸出や返却は新横浜線を経由して行われることになりそうです。20000系8両固定編成の21101Fの返却回送も新横浜線経由になりそうですね。ちなみにこの20107Fは編成識別番号がありませんので、“007”の数字を貼付する可能性があります。

【VSEと甲種輸送が楽しめる】小田急電鉄、『VSEに乗って5000形増備車の搬入を見に行こう!』開催へ

2022年10月27日、小田急電鉄が同年12月3日にロマンスカー“VSE”50000形を使用して、今夏のナイトツアー以来となる同形式への車中泊となる企画として、『VSEに乗って5000形増備車の搬入を見に行こう!』を開催することが発表されました。
▲2022年3月11日に定期営業運転を終了したロマンスカー“VSE”50000形と甲種輸送されてくる5000形5062Fとのコラボレーションが見られる。5000形の新製投入により1000形の非リニューアル車両の置き換えが完了したが、8000形も8056Fが同形式4両固定編成で廃車除籍処分となっていて、油断はできない。
▲ロマンスカー“VSE”50000形とコラボするのは今年度分では最後の増備と思われる5000形5062Fの甲種輸送の新松田(OH41)到着時となる。なお同編成についても海老名検車区までは自走回送になりそうだ。

今回は新宿(OH01)を22時頃に発車し、途中の秦野(OH39)1番ホームではトイレ休憩などを兼ねて約1時間ほど停車、そのあとに新松田1番ホームに到着した後、5000形5062Fの甲種輸送の搬入作業(日本貨物鉄道新鶴見機関区所属の電気機関車であるEF65形2000番台が東海旅客鉄道御殿場線との連絡線を経由して新松田まで牽引して切り離れたあと、5062Fが近接の海老名検車区まで自走回送される様子)を見学し、新松田1番ホームに停泊することになるロマンスカー“VSE”50000形で車中泊をし、上下線の間にある折り返し線を経由して新宿に戻る行程となります。なお新松田の4番ホームには翌日に3000レとなる10両編成が1本留置されることになっています(平日E65運用→土曜休日E66運用の充当車両)。これが5000形となる可能性もあります。なお展望席では追加料金がかかりますのでご注意願います。

5000形の増備は今年度分最後と思われます。今年度分は3編成(30両)が増備されることとなっており、5060F5061Fがすでに登場しています。今度の5062Fで今年度分は出揃います。現役の通勤形電車では最古参の8000形にも廃車が出ているので、注意が必要です。

2022年10月27日

【まさかの衝撃展開に】小田急電鉄8000形8056F(4両固定編成・2009年度リニューアル車)、廃車除籍処分に

2022年10月27日、小田急電鉄8000形8056F(4両固定編成・2009年リニューアル)が大野総合車両所89番構内留置線で屋根の空調装置やシングルアームパンタグラフなどの撤去作業を受けているようです。同編成は8000形4両固定編成で初の廃車除籍処分と思われます。
▲小田急電鉄の通勤形電車で唯一白色のボディが特徴の8000形4両固定編成についに廃車が出てしまった。同形式はすでに6両固定編成3本の廃車が出ているが、4両固定編成は初めてである。最初の廃車は2009年度にリニューアルされた8056Fであり、長らく8256Fの相方となっていた。リニューアル車とはいえど車齢は約37年を数えるベテランだ。
▲8000形8056Fがリニューアルされる以前の貴重な姿(写真左側)を開成(OH42)に臨時停車するロマンスカー“MSE”60000形と並ぶ様子を捉える(2008年撮影)。同編成はリニューアル更新工事を受けた後の2012年に3000形3269F(旧川崎重工業5次車・6両固定編成)との併結試運転に使用されたことがある。
▲長年の相方を失うこととなった8000形8256F。同形式の4両固定編成よりも先の1983年に登場しており、車齢は約39年を数え、来年で登場から40年の節目となる。なお8256Fは基本的に単独運用となるが、同形式の別の4両固定編成を同伴した場合はその限りではない。

これまでに8000形は界磁チョッパ制御のままで2002年度にリニューアル更新工事を受けた8251F8255Fと2007年度に全密閉モーターで初めてリニューアルされたものの、2019年6月の本厚木(OH34)~愛甲石田(OH35)間の踏切事故で損傷した8264Fの3編成18両が廃車除籍処分となりましたが、8000形4両固定編成での廃車除籍処分は今回の8056Fが初めてのこととなります。今回廃車除籍処分となる8056Fは1985年に登場し、約24年後の2009年度にリニューアル更新工事を受け、リニューアル車として約13年間活躍してきました。同編成で印象的だったのは2012年に多摩線で3000形3269F(旧川崎重工業5次車・6両固定編成)との併結試運転に使用されたことが印象的でした。というのもこの当時は8000形4両固定編成と3000形6両固定編成を併結しての営業運転は8000形がリニューアルされていない編成限定で頻繁に行われていましたが、同形式4両固定編成のほとんどがリニューアルされて以降では両形式を併結した営業運転を行ったことがなく(現在は8000形と3000形1次車・2次車のみとの連結で営業運転を行っている)、非常に珍しかったのを覚えています。実際に新百合ヶ丘(OH23)で目撃したときは驚きましたね。これで残る8000形は6両13編成(78両)と4両15編成(60両・クヤ31形連結対応は2編成8両)の合計28編成138両となりました。今回廃車となる8056Fは車内照明がLED化されることはありませんでした。

【8000形の在籍状況】※2022年10月27日現在 全体…28編成138両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…15編成(60両)
8051F8052F8053F8054F8055F8057F8058F8059F8060F8061F8062F8063F8064F8065F8066F
廃車済… 1編成(  4両)
8056F
《6両固定編成》
運用中…13編成(78両)
8252F8253F8254F8256F8257F8258F8259F8260F8261F8262F8263F8265F8266F
廃車済…  3編成(18両)
8251F8255F8264F

【新横浜(SH-01)まで初自走】東急電鉄5000・5050系4000番台を使用した新横浜線での試運転を開始

2022年10月25日、東急電鉄新横浜線で日中時間帯の試運転が開始され、元住吉検車区所属の5000・5050系4000番台が使用されました。2023年3月開業予定の新横浜線での試運転は深夜時間帯に行われていたようですが、白昼時間帯では初めてと思われます。
▲白昼の時間帯に新横浜線を走った5000・5050系4000番台4102F。いずれは目黒線系統の車両も走ることになりそうだ。なお相模鉄道新横浜線では12000系および20000系列での試運転が実施されている。

新横浜線を通る系列は目黒線系統は全系列(6両固定編成も含まれる)、東横線系統は5000・5050系0番台のごく一部と4000番台のみとなっていますが、試運転では東武鉄道9000系9152Fが試運転を行ったとの情報があることから、東武鉄道車両の乗り入れの処遇が注目となりそうです。相模鉄道からは20000系列(8両固定編成・10両固定編成)が新横浜を経由して直通する予定です。新横浜で東急電鉄と相模鉄道の線路がすでにつながっていることから、相模鉄道20000系列のように甲種輸送での貸出と返却の必要性がなくなりそうな気がします(自走回送で十分そうに思えますね)。

2022年10月26日

【どの編成に組み込むか】東日本旅客鉄道E233系0番台のサロE233-2+サロE232-2が総合車両製作所横浜事業所を出場

2022年10月25日、総合車両製作所横浜事業所で製造された東日本旅客鉄道E233系0番台の2階建てグリーン車、サロE233-2+サロE232-2が出場し、所属先の豊田車両センターまで甲種輸送されました。この2両がどの編成に組み込まれるかが注目されます。
▲中央線・青梅線の主力車両のE233系0番台に組み込むグリーン車の第2弾が早くも登場。今夏に出場したサロE233-1+サロE232-1が八トタH57編成(クハE233-57以下6両+クハE233-515以下4両)に暫定的に組み込まれているため、今回のサロE233-2+サロE232-2がどの編成に組み込まれるのか注目だ。

今回出場したE233系0番台のグリーン車はサロE233-2+サロE232-2の2両で、この2両が10両固定編成のT編成に組み込まれるかどうか注目されます。これは今夏に出場したサロE233-1+サロE232-1が分割対応編成の八トタH57編成のクハE233-57以下6両側の3号車と4号車(のち6号車になる予定)の間に組み込まれているためで、今度の2両は10両固定編成に組み込まれる可能性があるためです。『ここはグリーン車のデッキです デッキにお立ちの場合でもグリーン券が必要です』の注意喚起ステッカーは0番台に関しては貼付されないものと思われます。

【最後の関東の485系】東日本旅客鉄道485系ジョイフルトレイン『華』・『リゾートやまどり』が年内に引退、廃車へ

2022年10月24日、東日本旅客鉄道が高崎車両センターに配置されている485系ジョイフルトレインの『華』(高タカTG02編成)と『リゾートやまどり』(高タカYD01編成)について、年内に引退し、廃車となることが明らかになりました。
▲関東では唯一高崎車両センターに配置されている485系『華』(写真の車両)・『リゾートやまどり』。両編成が年内に引退となり、485系が完全消滅となる。ジョイフルトレインの廃車は2019年の485系『宴』(高タカTG01編成)以来となりそう。

首都圏ではわずか2編成のみの存在となった485系ジョイフルトレインですが、これまでに『ニューなのはな』(千マリG1編成)、『リゾートエクスプレスゆう』(水カツK30編成)、『宴』(高タカTG01編成)、『彩』(長ナノN201編成)が引退し廃車となり、東北では『ジパング』編成が引退しました。これにより同系列は『華』と『リゾートやまどり』を残すのみとなっており、動向が注目されていました。今月中に『華』(高タカTG02編成)が引退、12月には『リゾートやまどり』(高タカYD01編成)が引退することとなっており、両者の廃車をもって485系が保存車両を除いて完全消滅となりそうです。ここ最近のジョイフルトレインの活躍は限られており、団体専用列車が中心となっていました。鉄道開業150周年を節目に首都圏最後の485系が引退することになるとは驚きましたね。

【日中時間帯に『特急』が走る】京浜急行電鉄が2022年11月26日実施のダイヤ改正の概要を発表

2022年10月24日、京浜急行電鉄が同年11月26日(平日ダイヤは28日)に実施するダイヤ改正の概要を発表しました。京浜急行電鉄の大規模なダイヤ改正は1999年7月以来約23年ぶりとのことです。
▲現行ダイヤの優等種別列車はエアポート急行以外では朝夕夜を中心に特急、日中を中心に快特・エアポート快特が運転されている。特急と快特の停車駅の違いは青物横丁(KK-04)・平和島(KK-08)・神奈川新町(KK-34)・追浜(KK-54)・汐入(KK-58)への停車か通過かの違いである。今回のダイヤ改正で日中の快特の一部を特急に変更、日中にも特急が走る
▲東京都交通局浅草線直通列車はエアポート急行・特急・快特(写真・5300形5320F)のほかに快特停車駅の京急蒲田(KK-11)を通過するエアポート快特も運転されている。空港線内での通過運転は快特以上で、特急以下の列車は各駅に停車する
▲平日朝の『モーニング・ウィング』に充当される2100形および新1000形1800番台“Le Ciel”(3号のみ)。このうち三浦海岸(KK-71)始発泉岳寺(A-07)行きの5号について運転時刻を約30分繰り上げ、9時前に泉岳寺に到着するよう変更される。
▲今回のダイヤ改正で減便となるエアポート急行は羽田空港第1・第2ターミナル(KK-17)と品川(KK-01)または逗子・葉山(KK-53)などを1本で結んでいる。逗子線方面に直通する列車には東京都交通局車両(5300形・5500形)での運用も含まれている。毎時6本運転されていたが毎時3本に変更され、普通との緩急接続も改善される。

現行ダイヤにおける優等種別列車として、羽田空港第1・第2ターミナルと各地を1本で結ぶエアポート急行、朝夕夜を中心に浅草線直通を含む特急、日中を中心に浅草線直通を含む快特・エアポート快特が運転され、特急が日中に走らないことから、特急以下の停車駅などを利用する場合はエアポート急行のみ利用する場合を除き、少なくとも1回以上の乗り継ぎが必要です。これは普通が頻繁にエアポート急行や快特(エアポート快特を含む)の待避を行っているためで(エアポート急行も快特を待避するものがある)、特急以下停車駅の利便性に影響しています。今回の大規模なダイヤ改正では日中の運転パターンを変更し、優等種別列車では浅草線直通の快特を停車駅を増やした特急に変更し(主に三崎口(KK-72)発着が中心だが、空港線直通の一部快特も特急に変更)、2100形充当の泉岳寺発着の快特と特急を約10分間隔で交互に運転します。これにより青物横丁・平和島など特急以下停車駅からの乗車機会が大幅に増え、平和島では特急と普通が緩急接続することで、特急以下停車駅だけでなく、エアポート急行以下停車駅や普通のみの停車駅からも平和島での乗り継ぎによって利便性向上が図られます。特急は空港線内は各駅に停車するため、空港線の特急以下停車駅からの利便性も向上します。例えば梅屋敷(KK-10)から品川に向かうと仮定する場合、現行ダイヤでは普通に乗車、途中平和島と鮫洲(KK-05)で快特を待避し、品川まで約17分かかるところ、改正後では梅屋敷から普通に乗車し、平和島で特急に乗り継ぐと、最短で約11分程度で品川まで到着するので、最大約6分の所要時間短縮となります。また葉山・逗子発着のエアポート急行は10分間隔(6本)の運転から20分間隔で(3本)運転に変更(減便)となり、日ノ出町(KK-39)や井土ヶ谷(KK-42)など京急蒲田~金沢八景(KK-50)間でのエアポート急行以下停車駅では停車列車が減るところがあるようです。なお減便されるエアポート急行に代わって、逗子線内では金沢文庫(KK-49)~逗子・葉山間で設定される普通列車に、空港線内では浅草線直通特急に代替される形になります。さらに残るエアポート急行は普通のみの停車駅との利便性向上のため、緩急接続する駅や待避駅を変更します。現行ダイヤでは京急川崎(KK-20)・神奈川新町・南太田(KK-41)で普通がエアポート急行を待避していますが(南太田では通過待ちのみ)、南太田の通過待ちは少なくなり上大岡(KK-44)での緩急接続に変更するのでしょうか。なお減便対象のエアポート急行には東京都交通局5300形・5500形が充当される平日31T運用や土曜休日17T運用が含まれていて、逗子・葉山に東京都交通局の車両が乗り入れなくなる可能性があります。

さらには平日朝の『モーニング・ウィング5号』(775A列車・海0756→泉0922)の運転時刻を約30分繰り上げ(海0728→泉0856)、泉岳寺到着が約30分早まります(泉岳寺では浅草線内通過運転のエアポート快特および浅草線内各駅停車の普通に接続)。

これ以外では平日ダイヤにおいては、朝の通勤時間帯の快特の一部(5本)を特急に変更、京急久里浜(KK-67)始発および逗子・葉山始発の特急羽田空港第1・第2ターミナル行き(2本)の運転取りやめ、一部列車における金沢文庫(KK-49)~神奈川新町・品川間での12両編成の運転取りやめ(上り6本、下り2本を8両編成に短縮)、21時以降の品川始発特急三崎口(KK-72)行き浦賀(KK-64)行きへの変更(堀ノ内(KK-61)で京急久里浜・三崎口方面に乗り継ぎが必要)が挙げられます。土曜休日ダイヤにおいては三浦半島方面への観光での利便性向上のため日中時間帯に20分間隔(1時間3本)の運転としていた久里浜線京急久里浜~三崎口間を、10分間隔(1時間6本)での運転に変更するものとみられ、その代わり19時以降の京急久里浜以南の区間を20分間隔(1時間3本)に、泉岳寺~三崎口間の快特を特急(上下6本)に変更するほか、19時以降の泉岳寺・品川~空港線直通のエアポート急行を快特(7本)に変更します。

詳細な変更の時刻については公式ホームページの別紙にありますのでご参照ください。

なお直通運転先の東京都交通局浅草線および京成電鉄でもダイヤ改正が実施され、浅草線は一部列車の減便程度ですが、京成電鉄ではスカイライナーの新鎌ヶ谷(HS-08)への新規停車(ただし青砥(KS-09)停車列車便に限定)、千葉線・東成田線・芝山鉄道線の3500形4両編成充当列車による一部区間でのワンマン運転開始が挙げられます。

2022年10月25日

【目立つ赤色の“Q SEAT”2両】東急電鉄5000・5050系4000番台4112F(元0番台5166F)が営業運転に投入される

2022年10月24日の平日59K運用より、東急電鉄5000・5050系4000番台4112F(元0番台5166F)が東横線および直通運転先路線での営業運転に投入されました。この編成は東横線で初の“Q SEAT”車両が2両組み込まれています。
▲5000・5050系4000番台4112F(元0番台5166F)が来年3月の“Q SEAT”サービスの本格導入前に営業運転に投入された。東横線の“Q SEAT”車両は中間の4号車のサハ4412と5号車のデハ4512にあたり、当面ロングシートでの運用になる。
▲6000系6101F6102F、6020系6121F6122Fの3号車に組み込まれている大井町線の“Q SEAT”車両。基本的に“Q SEAT”サービス外の急行列車ではロングシートで運用されている。

5000・5050系4000番台4112Fの種車は元0番台5166Fであり、デハ4512以外の制御装置は前期型(種車)と後期型(“Q SEAT”のみ)が混ざっていますので、いずれは制御装置の交換の有無があるのかどうか注目されます。前回の4000番台4111F(元0番台5173F)は制御装置の統一のため0番台5175Fと制御装置を相互交換しましたからね。直通運転先の区間は広大であるため、直通先路線での“Q SEAT”はインパクトがありそうですね。初日から西武鉄道池袋線に入線しました。この編成は平日59K運用で元住吉検車区に入庫した後、平日60K運用で再出庫となっています。2023年3月に新横浜線の開業と相模鉄道新横浜線との相互直通運転が開始されますが、その際にどのようなダイヤで“Q SEAT”サービスが導入されるのか気になりますねぇ。

2022年10月24日

【早くも第3弾に?】小田急電鉄3000形3268F(旧東急車輛製造4次車・6両固定編成)、リニューアル更新工事へ?

2022年10月19日より小田急電鉄大野総合車両所に留置中の3000形3268F(旧東急車輛製造4次車・6両固定編成)ですが、22日に3両ずつ分割され、下り方3両の姿が消えていました。このため同編成はリニューアル更新工事のために入場している可能性があります。
▲3000形でのリニューアル更新工事は3265F3266Fの日本車両製造3次車の2編成12両に施工されたが、3編成目はどうやら4次車の3268Fになりそう。1000形リニューアル車との連結運用も経験した3268Fがリニューアルで完全な6両固定編成になりそうである。
▲3000形3265Fは最初のリニューアルとあって旅客用扉の交換などが実施されたが、次の3266Fでは旅客用扉が交換されていないようである。工期短縮を図っているのだろうか。

2022年度から開始された3000形のリニューアル更新工事ですが、3000形3268Fの動きによって早くも今年度の3編成が決まったような感じになるでしょうか。この3268Fの動きがリニューアルに向けたものであれば、3265F3266F3268Fの3編成は残存する1000形リニューアル車4両固定編成との併結ができなくなるので、基本的にはA運用のみとなりそうです。工事期間を短くするためか姿を現すときは旅客用扉未交換の3266Fと同じような姿になることが予想されます。なお最初の2編成は3次車なので、4次車へのリニューアル更新工事施工は初めてとなります。

【往復とも直通新幹線で】東海旅客鉄道新幹線の浜松工場に行ってきました!

2022年10月23日、私は東海ツアーズで申し込んだ、『鉄道開業150周年特別企画 東海道新幹線 浜松工場へGO』ツアーに参加してまいりました。今回は簡単に紹介します。東海旅客鉄道新幹線の時間の都合上、早朝に出発し小田急電鉄小田原線と東日本旅客鉄道横浜線を乗り継ぎ、新横浜(JH-16)にやって来ました。
新横浜からは7時43分に発車する団体専用列車(9537A列車・臨時ひかり537号扱い)に乗り込みます(写真中段の『団体 537』と書いてある列車)。普通車席での予約が満杯のため、グリーン車席を予約していたのですが、今年7月上旬から中旬に日本車両製造豊川製作所製造で陸送されたN700S系0番台幹トウJ31編成が使用されました。実はN700S系0番台量産車に乗るのは初めてです
違う号車から乗り込んだため、まずは普通車から撮影。山側から2列・3列の構造は変わりませんが、このN700S系では普通車の各席に電源コンセントを設置しました。窓側座席の側面下部ではなく座席を倒すためのレバーがついている肘掛けに設置されています。
こちらはN700S系のグリーン車の車内です。茶色系の座席が2列2列で並んでいます。車内照明は側面部窓上部の空調吹き込み口にも兼用で設置されていますね。また座席下のヒーターや読書灯が備えられているほか、靴を履いたままと靴を脱いで利用できる両面のフットレストがあります(高さ調整のペダルは各フットレスト間にあり進行方向の左側では窓側は右足、通路側は左足、進行方向の右側では窓側は左足、通路側は右足で踏むタイプです)。
11号車には幹トウJ13編成以降のみ車椅子対応の座席が6席分設けられ、デッキは車椅子でも通行できるスペースが確保されています。このため座席定員は減少しています。コンセントも設置されていますが、山側の座席(写真では左側)では下部にありますので注意しましょう。

デッキには荷物棚、喫煙室、多目的室などが設置されています。このうち7号車の喫煙室は2022年3月に廃止されましたが、乗った幹トウJ31編成にはなぜか7号車にも喫煙室スペースが設置されています。車内には自動販売機が1台も設置されていないため、特別に車内販売がありました。
浜松(CA-34)の下りホームに到着したのは8時38分頃ですが、ここでは11A列車を待避するため運転停車します。通過待ちのあとに発車し、浜松工場への引き込み線に入りました。
浜松工場への引き込み線に入る直前で、浜松~高塚(CA-35)間に位置する西浜松の貨物ターミナルが見えたのですが、HC85系に置き換えられて廃車除籍処分となったキハ85系(写真)のほか、廃車除籍処分になった211系5000番台が留置されていました。写真にあるキハ85系の海側の5両はすべて中間車ですが、よく見てみると写真左端の1両にグリーン車(キロハ85形)も含まれています。
9時30分過ぎに浜松工場構内に到着。浜松での運転停車からは約1時間かかりました。
団体専用列車を降りて最初に目に入ったのはN700S系9000番台幹トウJ0編成。試験走行のみに使用される編成です。
今回乗車したN700S系0番台幹トウJ31編成。0番台のJ編成自体も試験車を含めると30編成を超えており、九州旅客鉄道西九州新幹線向けはN700S系8000番台のY編成で、西日本旅客鉄道博多総合車両所に配置される編成は3000番台のH編成となっています。団体専用列車に使用されたこの編成は休憩用車両(トイレ利用可能)および車内販売に使用されました。
このイベントでの展示のために所属先から浜松工場へと送り込まれたドクターイエローの923形幹トウT4編成。今回は車内の撮影は不可能ですが、車内に入れるということでこれが参加の決め手になりました。やはり車内見学できるとあって行列ができていましたね。
新幹線の床下見学にはN700系2000番台幹トウX43編成の2号車から4号車が使用されました。いずれはN700S系に置き換えられて廃車除籍処分となることも予想されますが、少しでも長く走ってもらいたいと思います。この編成は2009年に日立製作所笠戸事業所で改造前の幹トウZ43編成として製造されていた編成です。
このイベントでは初となるN700系2000番台の先頭車同士の連結。幹トウX43編成の1号車と16号車が使用されました。なお新幹線同士の連結は東日本旅客鉄道東北新幹線ではお馴染みですが、東海道新幹線では過去に1度だけあるそうです。このときは約30年前ぐらいの出来事だそうで、名古屋(CA-68)での車両故障の際に別の編成で救援した際に連結したそうです。このため車両故障時の救援での32両編成(16両×2本)が1回だけあったんですね。

なお首都圏からの団体専用列車は昼頃に出発するため、集合時間10分前には幹トウJ31編成の車内に戻り、今度は再び団体専用列車(9534A列車・臨時ひかり534号の扱い)で新横浜へ戻ります。

新横浜では16号車側からと側面部の英語入りの『団体』表示(英語表記はなぜか“Reserved Train”)を撮影し、警笛を鳴らして出発しました。今度は通常の営業運転のときに乗車できることを楽しみにしたいと思います。
N700系2000番台幹トウX63編成。224A列車。これを撮って新横浜を離れました。

今回このようなツアーを企画してくださった東海旅客鉄道および東海ツアーズに感謝申し上げます。

2022年10月22日

【白昼の小田原線を初自走】小田急電鉄5000形5061F(川崎車両株式会社)、性能確認試運転を実施

2022年9月28日から10月1日にかけて川崎車両株式会社兵庫工場を出場し小田急電鉄海老名検車区に甲種輸送されていた5000形5061Fが10月21日に小田原線で性能確認試運転を実施しました。近く営業運転に投入されるものとみられます。
▲2代目5000形5061Fがついに小田原線を足慣らしで走行した。1000形非リニューアル車の完全消滅を待っての性能確認試運転となったようだ。5000形は在籍の11編成のうち半数が川崎車両株式会社(旧川崎重工業)兵庫工場で製造された。
▲1000形最後の非リニューアル車両の1058Fの廃車解体に伴う北館林荷扱所への陸送作業が完了したが、実質は除籍済み(車番が隠された状態)でも搬出されず大野総合車両所に留置が続く4両が1本だけある(1062F、ロゴマークは未撤去)。

5000形5061Fでは甲種輸送の際に新松田(OH41)に到着後は自走で回送されていますので、性能確認試運転という形での試験走行は今回初めてとなります。またホームドアに対応するQRコードおよび3号車サハ5361への子育て応援車両のステッカーは貼付されていませんのでこれらの整備が完了してから営業運転投入ということになりそうです。1000形非リニューアル車で最後まで残っていた1058F1251Fが廃車除籍処分ですべて陸送された後の動きということで、5000形投入による置き換えはひとまず落ち着くことになります。

【小田急電鉄5000形の在籍】※2022年10月22日現在
<川崎車両株式会社(旧川崎重工業兵庫工場)>
5051F5052F5055F5056F5060F5061F
<総合車両製作所横浜事業所>
5053F5054F
<日本車両製造豊川製作所>
5057F5058F5059F

2022年10月21日

【東北地震で脱線した編成】東日本旅客鉄道E6系幹アキZ9編成、廃車除籍処分へ

2022年3月16日深夜の地震の影響で東日本旅客鉄道東北新幹線福島~白石蔵王間で脱線した北海道旅客鉄道H5系函ハシH2編成と秋田新幹線車両センターのE6系幹アキZ9編成ですが、同年6月にはH5系函ハシH2編成を廃車除籍処分とすることを発表しましたが、E6系幹アキZ9編成についても廃車除籍処分とすることが発表されました。
▲2016年に偶然撮影していた、E6系初の廃車除籍処分となる幹アキZ9編成。旧川崎重工業兵庫工場で製造されたこの編成は同系列で初めて電気機関車に牽引され、首都圏の在来線をミニ新幹線車両が走る形になり、秋田新幹線車両センターに搬入されていた。

3月16日の地震発生時には223B列車(仙2346←東2144)の11号車から17号車に充当されていた編成です。この編成の廃車除籍処分にする理由としては外観上では安全上の大きな欠陥はなかったようですが、車体下部がカバーで覆われているために、台車や車体内部の配線、搭載機器への影響が確認できなかったためとのことです。なお脱線した編成と他の23編成も調べたところ、車体の一部に金属の腐食による傷が確認されたほか、車体の揺れを防ぐ装置にも傷があったと明らかにしています。10両4編成のみの少数派のH5系のうちの1本とE6系1本を脱線事故で失う結果となってしまい、残念に思います。

【この形式は3編成目】横浜市交通局3000形1次車(3000A形)3251Fが廃車除籍処分で上永谷車両基地から陸送される

2022年10月20日、横浜市交通局ブルーラインの3000形1次車(3000A形)の3251F(湘南台(B01)寄りから3251+3252+3253+3254+3255+3256の6両)が4000形に置き換えられて3000形1次車では初の廃車除籍処分となり、上永谷車両基地から陸送されました。
▲3000形1次車(写真)で初の廃車除籍処分が出た。最初の廃車は3251Fだが、3000形では通算3編成目の廃車となっている(脱線事故などで3381F3531Fが同形式1次車よりも先に廃車除籍処分となっている)。
▲4000形は4621F4631Fの2編成12両が在籍するが、この次の4641Fはグリーンライン10000形中間増備車(2両)と同時に出場して輸送される。両形式とも川崎車両株式会社で製造されていることから、ブルーラインの新車とグリーンラインの増結車両の同時輸送は今後もあるのだろうか。

3000形1次車の4000形での置き換えに伴う廃車除籍処分は初めてのことですが、3000形の廃車除籍処分自体は2次車の3381Fと4次車の3531F以来となります(1次車では1編成目)。3000形1次車は3241Fから3311Fまでの8編成が在籍していましたので、残り7編成(42両)となっています。一部情報では北陸方面に向かったとのことですが、もしそれが事実ならば北館林荷扱所ではなく日本総合リサイクルで解体されるものと思われます。

2022年10月20日

【さよならトップナンバー】東日本旅客鉄道E217系横クラY-1編成が長野総合車両センターに配給輸送される

2022年10月19日、東日本旅客鉄道鎌倉車両センターに所属するE217系横クラY-1編成(クハE217-1以下11両)がEF64形1031号機に牽引され、所属先から南武線経由で長野総合車両センターへ配給輸送されました。廃車解体処分のためと思われます。
▲E217系量産先行車でトップナンバーの横クラY-1編成がEF64形1031号機に導かれ、信州へ帰らぬ旅へ出た。この編成と横クラY-101編成2006年3月から2010年度まで東海道線で運用されていたことがあり、制御装置更新工事施工の際に復帰を果たした。東海道線では転属当時の編成番号を用いて横コツF-01編成+横コツF-51編成として活躍した。
▲E217系量産先行車でトップナンバーの横クラY-1編成の1号車だけ、車椅子対応トイレを設置した車両に差し替えたためクハE216-2061が組み込まれている(写真手前の1両)。なお和式トイレを設置していたクハE216-2001は現在は横クラY-141編成の増1号車として組み込まれている。このため両先頭車でスカート付近のステップの形状が異なっている。
▲E217系横クラY-1編成横クラY-2編成のセミクロスシート車の車内。ボックスシートを支える脚台が設置されているほか、荷物棚からボックスシートの取っ手部分まで手摺があるほか、ボックスシートの取っ手の形状が量産車とは異なっている。
▲E217系量産車のセミクロスシート車の車内。量産先行車のものと見比べると違いが分かる(この写真は横クラY-46編成のもの)。

この編成は1994年度に登場した1次車量産先行車で、先頭車スカート付近のステップの形状やセミクロスシート車の脚台の設置や荷物棚からボックスシートの取っ手部分までの手摺の設置、ボックスシートの取っ手部分の形状が異なるなど、量産車では見られない仕様がいくつもありました。2006年から2010年度までは国府津車両センターに配置され、東海道線に活躍の場を移しましたが、その時も車内仕様はこのままでしたね。2010年度に横須賀線武蔵小杉(JO-15,JS-15)の開業に伴う列車増発の関係で同編成が制御装置更新工事を受けた際に鎌倉車両センターに復帰し(そのときの東海道線への穴埋めはE233系3000番台横コツE-02編成+横コツE-52編成の導入で賄われた)、それ以降は国府津車両センターに再び転属することなく横須賀線・総武快速線系統で運用されてきました。10月16日には鎌倉車両センターで『とあるE217系のさよなら撮影会』と称してE235系1000番台横クラF-01編成と並べて撮影会が実施され、ドアステッカーを撤去された状態の横クラY-1編成が使用されました。偶然かもしれませんが、東海道線から復帰するまで『F-01』を名乗っていた編成と、現在の『F-01』を名乗る編成が並ぶのはなかなかないことです。この撮影会を開催した関係で廃車除籍処分となる横クラY-1編成の床面には惜別のメッセージが書かれていたようです。

これで残るE217系は11両32編成(352両)と4両33編成(132両)の合計484両となり、同系列の量産先行車は横クラY-101編成横クラY-102編成横クラY-2編成の3編成19両となります。

【E217系の在籍状況】※2022年10月19日現在
 在籍両数(全体)…484両
 基本編成(11両)…32編成(−1) 付属編成(4両)…33編成(±0)
 廃車除籍(11両)…19編成(+1) 廃車除籍(4両)…13編成(±0)