2022年10月20日

【さよならトップナンバー】東日本旅客鉄道E217系横クラY-1編成が長野総合車両センターに配給輸送される

2022年10月19日、東日本旅客鉄道鎌倉車両センターに所属するE217系横クラY-1編成(クハE217-1以下11両)がEF64形1031号機に牽引され、所属先から南武線経由で長野総合車両センターへ配給輸送されました。廃車解体処分のためと思われます。
▲E217系量産先行車でトップナンバーの横クラY-1編成がEF64形1031号機に導かれ、信州へ帰らぬ旅へ出た。この編成と横クラY-101編成2006年3月から2010年度まで東海道線で運用されていたことがあり、制御装置更新工事施工の際に復帰を果たした。東海道線では転属当時の編成番号を用いて横コツF-01編成+横コツF-51編成として活躍した。
▲E217系量産先行車でトップナンバーの横クラY-1編成の1号車だけ、車椅子対応トイレを設置した車両に差し替えたためクハE216-2061が組み込まれている(写真手前の1両)。なお和式トイレを設置していたクハE216-2001は現在は横クラY-141編成の増1号車として組み込まれている。このため両先頭車でスカート付近のステップの形状が異なっている。
▲E217系横クラY-1編成横クラY-2編成のセミクロスシート車の車内。ボックスシートを支える脚台が設置されているほか、荷物棚からボックスシートの取っ手部分まで手摺があるほか、ボックスシートの取っ手の形状が量産車とは異なっている。
▲E217系量産車のセミクロスシート車の車内。量産先行車のものと見比べると違いが分かる(この写真は横クラY-46編成のもの)。

この編成は1994年度に登場した1次車量産先行車で、先頭車スカート付近のステップの形状やセミクロスシート車の脚台の設置や荷物棚からボックスシートの取っ手部分までの手摺の設置、ボックスシートの取っ手部分の形状が異なるなど、量産車では見られない仕様がいくつもありました。2006年から2010年度までは国府津車両センターに配置され、東海道線に活躍の場を移しましたが、その時も車内仕様はこのままでしたね。2010年度に横須賀線武蔵小杉(JO-15,JS-15)の開業に伴う列車増発の関係で同編成が制御装置更新工事を受けた際に鎌倉車両センターに復帰し(そのときの東海道線への穴埋めはE233系3000番台横コツE-02編成+横コツE-52編成の導入で賄われた)、それ以降は国府津車両センターに再び転属することなく横須賀線・総武快速線系統で運用されてきました。10月16日には鎌倉車両センターで『とあるE217系のさよなら撮影会』と称してE235系1000番台横クラF-01編成と並べて撮影会が実施され、ドアステッカーを撤去された状態の横クラY-1編成が使用されました。偶然かもしれませんが、東海道線から復帰するまで『F-01』を名乗っていた編成と、現在の『F-01』を名乗る編成が並ぶのはなかなかないことです。この撮影会を開催した関係で廃車除籍処分となる横クラY-1編成の床面には惜別のメッセージが書かれていたようです。

これで残るE217系は11両32編成(352両)と4両33編成(132両)の合計484両となり、同系列の量産先行車は横クラY-101編成横クラY-102編成横クラY-2編成の3編成19両となります。

【E217系の在籍状況】※2022年10月19日現在
 在籍両数(全体)…484両
 基本編成(11両)…32編成(−1) 付属編成(4両)…33編成(±0)
 廃車除籍(11両)…19編成(+1) 廃車除籍(4両)…13編成(±0)