2022年10月4日

【色々な要素が消滅】小田急電鉄1000形1058F(レーティッシュ・4両固定編成)が廃車除籍処分に

2022年9月の3連休に特別団体専用列車に使用され、10月3日に小田急電鉄海老名検車区から大野総合車両所に臨時回送された1000形最後の非リニューアル車両、レーティッシュカラーの1058F(4両固定編成)が4日に大野総合車両所構内で空調装置・パンタグラフ・車番などの撤去作業が開始されました。廃車除籍処分に伴うものと思われます。
▲1000形最後の4両固定編成の1058Fが廃車除籍処分に。この動きにより小田急電鉄の種別行先幕の車両同形式レーティッシュカラー非リニューアル車両が完全に消滅となった。最後の定期営業運転は9月28日の7022レ(湯0747→松0819・平日114運用)であった。
▲特別団体専用列車で1000形最後の“ブツ10”として1058F+1251Fの2色のペアが実現、通勤形電車では約10年ぶりに分割併合作業が実演されたほか、9月の後半3連休にも特別団体専用列車として、単独で新宿(OH01)入線を果たしていた

この1058Fが箱根登山鉄道専任となるレーティッシュカラーの仲間に加わったのが2012年からであり、約10年で廃車除籍となりました。すでに2009年からレーティッシュカラーをまとっていた編成は1061Fの廃車除籍処分で消滅しているほか、非リニューアル車両自体も1251Fの廃車除籍処分により6両固定編成とオリジナルカラー(ロイヤルブルー帯)、元東京地下鉄千代田線直通対応車両の列車番号表示器が消滅し、非リニューアル車自体も1058Fが残っていました。1058F1251Fのペアが特別団体専用列車の限定で、2020年8月に結成された1059F1254Fのとき以来、約2年ぶりのレーティッシュカラーとオリジナルカラーの2色の組み合わせを見ることができたほか、通勤形電車で約10年ぶりとなる分割併合作業を相模大野(OH28)と小田原(OH47)を実施しましたね(相模大野では併合作業のみ)。最後の団体専用列車はロマンスカー“VSE”50000形50001Fとともに充当された、箱根で活躍した紅白の追いかけっこリレーとなりました。しかし最後は1058Fが専属となっていた箱根登山鉄道運用に入り、9月28日の7022レ(湯0747→松0819・平日114運用)が本当の最後の運用となったのでした。この先の箱根登山鉄道専任運用はこの時点で1063F1064F1065Fの3編成で4運用を回すことになります(111運用と114運用は兼用が前提)。

廃車除籍処分となった1058Fは最初にクハ1058・デハ1008が大野総合車両所から北館林荷扱所へ旅立つことになりそうです。デハ1108・クハ1158が大野総合車両所から旅立った時点で1000形の動きは完全に落ち着くことになりそうですね。1000形は4両固定編成・10両固定編成のみに整理され、全14編成98両がリニューアル車両となりました(1058Fが廃車除籍処分になったことで在籍両数は最盛期の半分、100両を切り98両に)。

【小田急電鉄1000形の在籍状況】
※2022年10月4日現在 合計98両/全体196両(休車中を除く)
下線部は箱根登山鉄道専任編成(編成禁止ラベルあり)

*4両固定編成…7編成(28両)
 内訳…1057F1063F1064F1065F1066F1067F1069F

*10両固定編成…7編成(70両、大規模改造30両)
 内訳…1091F1092F1093F1094F1095F1096F1097F
 ※1095F以降は4両固定編成と6両固定編成を改造(1097Fは元1081Fの付随車も活用)。

*休車中(廃車除籍)…4両
 内訳…1062F

*廃車済…98両 ※解体車両(廃車予定を含む)のみ、赤色…レーティッシュ
内訳
【編成単位で廃車】合計90両
1051F(クハ1051・デハ1001・デハ1101・クハ1151)
1053F(クハ1053・デハ1003・デハ1103・クハ1153)
1054F(クハ1054・デハ1004・デハ1104・クハ1154)
1058F(クハ1058・デハ1008・デハ1108・クハ1158)
1059F(クハ1059・デハ1009・デハ1109・クハ1159)
1060F(クハ1060・デハ1010・デハ1110・クハ1160)
1061F(クハ1061・デハ1011・デハ1111・クハ1161)
1062F(クハ1062・デハ1012・デハ1112・クハ1162)
1068F(クハ1068・デハ1018・デハ1118・クハ1168)
1251F(クハ1251・デハ1201・デハ1301・サハ1351・デハ1401・クハ1451)
1253F(クハ1253・デハ1203・デハ1303・サハ1353・デハ1403・クハ1453)
1254F(クハ1254・デハ1204・デハ1304・サハ1354・デハ1404・クハ1454)
1751F(クハ1751・デハ1701・デハ1801・サハ1851・デハ1901・クハ1951)
1752F(クハ1752・デハ1702・デハ1802・サハ1852・デハ1902・クハ1952)
1753F(クハ1753・デハ1703・デハ1803・サハ1853・デハ1903・クハ1953)
1754F(クハ1754・デハ1704・デハ1804・サハ1854・デハ1904・クハ1954)
1755F(クハ1755・デハ1705・デハ1805・サハ1855・デハ1905・クハ1955)
1756F(クハ1756・デハ1706・デハ1806・サハ1856・デハ1906・クハ1956)

【車両単体で廃車】合計8両、下記以外の活用車両は現在の1097F(10両固定編成)
1055F(クハ1155)
1081F(クハ1081・デハ1031・デハ1131・デハ1331・デハ1431・クハ1481)
1255F(クハ1255)

【車両改造で除籍】合計20両、現在の1095F1096F(いずれも10両固定編成)
1052F(クハ1052・デハ1002・デハ1102・クハ1152)
1056F(クハ1056・デハ1006・デハ1106・クハ1156)
1252F(クハ1252・デハ1202・デハ1302・サハ1352・デハ1402・クハ1452)
1256F(クハ1256・デハ1206・デハ1306・サハ1356・デハ1406・クハ1456)