2020年7月31日

【漸く発表に!!】小田急電鉄が2020年度鉄道事業設備投資計画を発表

2020年7月31日、小田急電鉄が2020年度鉄道事業設備投資計画を発表しました。今年度の投資額は昨年度(約327億円)よりもさらに低い約265億円となります。今回も【車両面】と【設備面】を中心に見ていきましょう。

【車両面】
▲2020年3月にデビューした5000形(写真は5051F)。今年度は4編成(5052F・5053F・5054F・5055F)が追加投入される。なおこの形式が投入されたことにより1000形8両固定編成の1081Fのうち付随車を除く6両が廃車解体処分となった。5000形4編成の追加投入でさらに置き換えとなってしまう編成がいるのだろうか。
▲1000形は1編成のリニューアル更新工事が実施される。昨年度は1069Fと1094Fに施工されたが、今年度はすでに4両固定編成の1065Fに施工されている状況で、検査入場の準備をしているものとみられる。
▲ロマンスカー“EXE”30000形は今年度分も1編成のリニューアル更新工事(“EXEα”化)が発表された。昨年度は川崎重工業兵庫工場製の30056F+30256Fに施工され、2020年5月に運用復帰している。今年度はすでに日本車両製造豊川製作所に30053F+30253Fが入場しており、その編成に施工される。

車両面では4000形(全16編成)以来となる約12年ぶりの通勤形電車である5000形(2代目)の5051Fが2020年3月26日から営業運転を開始しましたね。5051Fは昨年度分の導入扱いですが、今年度は4編成(40両)が追加投入されます。なおすでに川崎重工業兵庫工場より5052F、総合車両製作所横浜事業所より5053Fが登場しており、あと2編成が登場します。なお5054Fが総合車両製作所横浜事業所、5055Fが川崎重工業兵庫工場より出場するものとみられます。本来は2020年度末までに5051Fに加えて追加で5編成を投入して全6編成が出揃うものと予想されていましたが、2020年に新型コロナウィルスの感染が拡大した影響から、最後の1編成(5056F)は2021年度の投入に変更するものと思われます

1000形は昨年度に4両固定編成の1069Fと10両固定編成の1094Fがリニューアル更新工事を受けましたね。今年度は1編成にリニューアル更新工事を施工することとなっているようですが、すでに4両固定編成の1065Fがリニューアル更新工事を終えている段階であり、その編成が当該と思われます。なお1000形のリニューアルが1編成のみとなったのは大野総合車両所に入場中の1055Fの動き(クハ1155のみ編成から切り離された状態)や元1081Fの付随車2両が残っていることからして、以前から私が予想を立てていた10両固定編成への改造とそのリニューアルを兼ねていることが想像できるためです。ちなみに2015年度に遡ってみると、同年度のリニューアル更新工事は4両1編成のみであったため1063Fのみに施工されていますが、その後実際には元1056Fと元1256F(現在の1095F)がリニューアル更新工事を施工するために入場し、中間に入った先頭の運転台部分を切り取り3000形や4000形の側面部に類似した中間車の構体を取り付けて10両固定編成化工事を実施したことが大きな話題となり、これは元1052Fと元1252Fから改造の1096Fとともに2016年度分のリニューアル対象に含まれています。こうなると1055Fのうちの3両と元1081Fの付随車、そして現在でも運用中の1255Fのうちの5両を活用すれば、それをのちの“新1097F”としてリニューアル更新工事を実施し、その編成を2021年度分のリニューアル対象の扱いにすることが予想できそうですね。ただしこれはあくまでも私の推察に過ぎないので、参考程度に受け取っておいてくださいね。ちなみに10両固定編成で唯一リニューアルされていない1092Fは今年度分の対象には一切含まれませんでしたが、1255Fとともに引き続き動向に注意すべき編成といえますね。

ロマンスカー“EXE”30000形は昨年度には川崎重工業兵庫工場製造の30056F+30256Fがリニューアル更新工事を受けて“EXEα”となりましたね。今年度分も引き続き1編成に施工することが発表されましたが、すでに30053F+30253Fが生まれ故郷の日本車両製造豊川製作所に入場しているため、その編成が当該になることは確定です。なおラストナンバーの30057F+30257Fが大野総合車両所を検査出場したため、来年度は30055F+30255Fへの施工になるのかな?いずれにしても茶色の“EXE”が見られるのもあと2編成だけとなってしまいました。いずれも記録しておくべき編成です。

【設備面】
▲2021年春に海老名(OH32)の西口に開業する『ロマンスカーミュージアム』。今年度は建築工事および館内コンテンツの製作に入る。ミュージアム内には歴代のロマンスカーで静態保存されている“SE”3000形(初代)、“NSE”3100形、“LSE”7000形が展示される。
▲2020年7月30日に新駅舎が完成した江ノ島線の片瀬江ノ島(OE16)。改札前コンコースには新江ノ島水族館とコラボしたクラゲ水槽が設置されているほか、さらに裏面にはデジタルサイネージが設置されており、新江ノ島水族館の水槽の映像が映し出される。

設備面では参宮橋(OH03)と片瀬江ノ島(OE16)の駅舎リニューアル(片瀬江ノ島では新駅舎はすでに完成済み)、下北沢(OH07)の急行線ホーム(1番ホーム・2番ホーム)と登戸(OH18)の下りホーム(1番ホーム・2番ホーム)にホームドアを設置、昨年度に引き続き2度にわたる線路陥没があった愛甲石田(OH35)~伊勢原(OH36)間と、途中トンネルがある東海大学前(OH38)~秦野(OH39)間での法面改修工事と強度向上が予定されているほか、多摩線側の法面の健全性の調査が実施されます。また踏切への高機能障害物検知装置の設置を進めるほか、ロマンスカーミュージアムの建設が引き続き進められています。

【塗装はそのまま?】西武鉄道9000系9108F、レジェンドブルーのまま4両編成に

2020年7月28日、西武鉄道9000系9108F(2代目L-train)のうち横瀬車両基地での廃車解体を免れた両先頭車と中間車2両の合計4両(クハ9108+モハ9208+モハ9908+クハ9008)が武蔵丘車両検修場を検査出場し、試運転を実施しました。
▲9000系9108Fが2代目“L-train”として運用されていた当時のレジェンドブルーの塗装を保ったまま4両編成で検査出場した。なおモハ9208にはパンタグラフが増設されている。

今回4両編成に短縮された9108Fはレジェンドブルー塗装が維持されており、池袋線内基準で飯能(SI-26)寄りからクハ9108+モハ9208+モハ9908+クハ9008と組成されており、10両編成時代に車両番号の上部に表記されていた『クハ』と『モハ』の表記が消去されています。また前面部の種別行先案内表示器の種別部分のみがテープで隠されており基本的には使用しないものとみられます。さらにモハ9208にはシングルアームパンタグラフが増設されて2基搭載となっているほか、モハ9908には弱冷房車が設定されています。このため9000系9108Fは4両編成に短縮されたあと、ワンマン運転に対応する改造工事を施工されたものと思われます。こうなると最古参の新101系の置き換えが進められそうですね。なお黄色塗装では9105Fも4両編成となっているため、こちらもワンマン運転対応改造が実施されるものとみられます。

【トップナンバー】東日本旅客鉄道E257系2000番台宮オオNA-01編成(元0番台長モトM-101編成)が登場

2020年7月29日、東日本旅客鉄道E257系0番台長モトM-101編成が長野総合車両センターで2000番台宮オオNA-01編成となって出場し、新たな所属先となる大宮総合車両センターまで自走回送されました。
▲E257系0番台のトップナンバーは2000番台のトップナンバーへと姿を変えて新天地へ。写真左側の元長モトM-101編成は宮オオNA-01編成となったが、右側の長モトM-111編成は転用改造されておらず臨時列車向けに残存している。
▲E257系0番台で長モトM-105編成も転用改造されず臨時列車向けに残存している。この関係から2000番台は宮オオNA-05編成以降ハイフン以下の番号が編成番号とずれている。

▲E257系0番台には中央線内基準で東京(JC-01)寄りに連結される付属編成が5編成(10両)在籍していたが、他社への譲渡を含めた活用は不可能だった。非貫通先頭車と簡易運転台を備える制御電動車のみのため、活用するうえでのネックとなった。
▲E257系0番台長モトM-116編成から改造された2000番台宮オオNA-13編成。2000番台だけでなく2500番台も登場しており、東日本旅客鉄道では最後の国鉄特急形車両でもある185系0番台・200番台の置き換えが一気に進みそうか。

E257系2000番台はこれで11編成目(99両)となりました。転用改造の流れを見てみると、長モトM-105編成、長モトM-107編成、長モトM-111編成(現在長野総合車両センターに入場中)の3編成を改造対象から外しているように思えます。元長モトM-106編成が宮オオNA-05編成、元長モトM-108編成が宮オオNA-06編成(当時は0番台の塗装のままだったが現在入場中で塗装変更)、元長モトM-112編成が宮オオNA-09編成、元長モトM-116編成が宮オオNA-13編成になっていることを考えると、これまでに3編成(27両)だけ残して転用改造されていることになります。一方の付属編成(5編成10両、非貫通先頭車のクハE257形0番台と簡易運転台を備えるクモハE257形0番台)は見た目上では先頭車と中間車のため、転用先が見当たらなかったのが実情であり、一時期は転用も囁かれていましたが、一部は前面部のLED式表示器と旅客用扉などが撤去されており、転用の確率はほぼなくなったとみていいでしょうね。E257系2000番台と連結する付属編成が房総エリアの特急列車などで使用されていた500番台からの転用改造(2500番台)になりますので、500番台から転用改造の対象となる編成がさらに出てくるのでしょうか。

【E257系0番台から2000番台への転用状況】  ※2020年7月30日現在
長モトM-101編成→宮オオNA-01編成
長モトM-102編成→宮オオNA-02編成
長モトM-103編成→宮オオNA-03編成
長モトM-104編成→宮オオNA-04編成
長モトM-105編成→臨時列車用に残存?
長モトM-106編成→宮オオNA-05編成
長モトM-107編成→臨時列車用に残存?
長モトM-108編成→宮オオNA-06編成
長モトM-109編成→宮オオNA-07編成
長モトM-110編成→宮オオNA-08編成
長モトM-111編成→臨時列車用に残存?
長モトM-112編成→宮オオNA-09編成
長モトM-113編成→宮オオNA-10編成
長モトM-114編成→宮オオNA-11編成
長モトM-115編成→宮オオNA-12編成
長モトM-116編成→宮オオNA-13編成

【E257系500番台から2500番台への転用状況】  ※2020年7月30日現在
千マリNB-06編成→宮オオNC-31編成(?)
千マリNB-07編成→宮オオNC-32編成

2020年7月30日

【梅雨明け前に】東日本旅客鉄道205系5000番台千ケヨM23編成がインドネシアへ旅立つ(38編成/42編成)

2020年7月29日、東日本旅客鉄道京葉車両センター所属の205系5000番台千ケヨM23編成がインドネシアへの譲渡のためEF81形140号機の牽引で所属先から千葉貨物ターミナルまで配給輸送されました。
▲西国分寺(JM-33)に進入する205系5000番台千ケヨM23編成。同編成の譲渡で残り4編成(32両)となった。

最後尾は編成番号が『38』でデザインは朝顔仕様の『ジャカルタ』幕となっていました。これで残る205系5000番台は千ケヨM4・M6・M17・M20編成の8両4編成(32両)です。この編成の中間にはサハ205-230とサハ205-231が組み込まれており、205系からE231系(0番台)への置き換えを連想させる番号としてひそかに注目されていた編成のようです。

2020年7月29日

【初の増備】相模鉄道20000系20102Fが日立製作所笠戸事業所を出場、甲種輸送される

2020年7月27日より、日立製作所笠戸事業所で製造された20000系20102Fの甲種輸送がかしわ台車両センターまで行われています。相模貨物ターミナルまでは牽引機はEF210形126号機が担当しているようです。
▲出場から約3年、2019年にローレル賞を受賞した1編成のみの20000系についに増備車が登場した。今年度分は全6編成が日立製作所笠戸事業所で製造されるものとみられる。

2017年8月の登場から約3年が経ちますが、20000系が増備されるのはこれが初めてのことです。この系列は2019年11月に東日本旅客鉄道埼京線との相互直通運転が開始となる直前に踏切事故に巻き込まれ、2020年4月まで運用を離脱していました(運用復帰の際には車内自動放送の駅ナンバリング対応などを実施)。同系列は鋭意工事が進められている東急電鉄新横浜線方面との直通運転に向けて導入される車両であり、2022年度以降には西谷(SO-08)から本線と分岐する新横浜線方面に本格的に乗り入れる予定です。

2020年7月28日

【目的はそれぞれ】小田急電鉄5000形5052Fとロマンスカー“EXE”30000形30057Fが試運転

2020年7月27日、小田急電鉄5000形5052Fが小田原線成城学園前(OH14)~新宿(OH01)間で営業運転開始に向けた性能確認試運転を行いました。新宿では通常はロマンスカーが発着する2番ホームに入線しています。
▲性能確認試運転で新宿に足を踏み入れた5000形5052F。営業運転開始が近づいている。

8月1日から一部運用(主に各駅停車)が8両編成から10両編成に変更されることが判明している(調べてみると平日・土曜休日ともにB19運用に相当する列車がE13運用に変更)、それとも関連がありそうです。こうなると1000形1081Fの6両以外にも廃車となる編成が出てくる可能性が…?

一方のロマンスカー“EXE”30000形30057Fが重要部検査を通し大野総合車両所を検査出場しました。こちらはリニューアルは次回となりそうです。こうなると最後にリニューアルされる(“EXEα”になる)のはこの編成になりそうでしょうか。
▲大野総合車両所を検査出場したロマンスカー“EXE”30000形30057F(写真右側)。常にコンビを組む30257Fも近く検査出場しそうだ。今年度分の日本車両製造豊川製作所でのリニューアル更新工事施工が30053F+30253Fに決定しているため、30057F+30257Fのリニューアル更新工事は最後となる可能性がありそうだ。

30057Fが検査出場したということは30257Fも重要部検査を終えていそうです。近く出場するものと思われますが、今年度のリニューアル対象が30053F+30253Fなので、ラストナンバーのリニューアルは検査のタイミングからおそらくですが2022年度に施工されることが予想されます。

2020年7月27日

【訃報】京成電鉄2代目AE形をデザインした山本寛斎氏が逝去

2020年7月21日に、ファッションデザイナーでイベントプロデューサーとしても知られる山本寛斎氏が急性骨髄性白血病のため逝去されました(享年76歳)。この方は女優として活躍する山本未来氏の父であり、京成電鉄2代目AE形のデザインを担当していました。
▲山本寛斎氏が手掛けた京成電鉄2代目AE形。現在は宗吾車両基地に8両9編成(合計72両)が在籍する。

山本寛斎氏が車両デザインとロゴマークの制定を担当した2代目AE形は当初はAE100形を置き換えるために8両8編成(64両)が投入され、2009年に登場した東日本旅客鉄道E259系(横クラ)の『成田エクスプレス』に対抗する『スカイライナー』を成田空港線(成田スカイアクセス線)経由で最高時速160km/hで運転する車両として登場しました。なおAE形は2019年に仕様を変更したAE9編成が増備され、現在に至ります。2代目AE形のデザインを手がけた山本寛斎氏のご冥福をお祈り申し上げるとともに、2代目AE形が長く愛される特急形車両であってほしいと思います。

2020年7月24日

【運転再開祝福】臨時特急ロマンスカー『おかえり登山電車号』、“GSE”70000形で運転

2020年7月23日、昨年10月の台風19号によって被災し運転を見合わせていた箱根登山鉄道箱根湯本(OH51)~強羅(OH57)間が約9ヶ月ぶりに運転を再開しました。同区間の運転再開を祝福するため、小田急電鉄ロマンスカー“GSE”70000形を使用した臨時特急ロマンスカー『おかえり登山電車号』(0861レ/土曜休日N31運用)が運転されました。
▲7月の4連休の初日、箱根登山鉄道箱根湯本~強羅間が約9ヶ月ぶりに全線で運転を再開したことを祝福する臨時特急ロマンスカー『おかえり登山電車号』(湯0802←宿0610)に充当された“GSE”70000形70052F。側面部の任意愛称表示器を活用して箱根登山鉄道3000形“ALLEGRA”のイラストと『おかえり登山電車号』の表示が出された。

臨時特急『おかえり登山電車号』には70052Fが充当され、同編成はそのまま折り返し土曜休日N31運用(通常の0202レ0911レ)に入りました。昨年10月の台風19号で箱根登山鉄道箱根湯本~強羅間で橋梁流出などの影響で当初は今秋の運転再開を目指していましたが、沿線住民の理解や復旧工事の順調な進捗、そして1月と2月は箱根エリアで予想されていた降雪がほとんどなかったことから、運転再開時期が前倒しされ、7月の4連休のタイミングでの再開となりました。これにより箱根観光の重要な足が再び帰ってきました。本当によかったです。



【臨時特急『おかえり登山電車号』運転ダイヤ】 ※運転時刻に注意
湯0802←小0742←秦0712←厚0704←町0646←宿0610 列車番号…0861レ

【7月23日の運用】
★土曜休日N31運用(VSE/GSE)★
喜多見検車区出庫
成0000→宿0000 臨時回送
湯0802←宿0610 0861レ
湯0812→宿0947 0202レ
湯1113←宿1000 0707レ
湯1125→宿1307 0112レ
湯1454←宿1320 0021レ
湯1508→宿1647 0054レ
湯1828←宿1700 0135レ
湯1839→宿2006 0128レ
小2137←宿2020 0911レ
小0000→成0000 定期回送
喜多見検車区入庫

【帯色変更も兼ねて】小田急電鉄3000形3275F、“小田急TV”対応化工事に入る

2020年7月23日、小田急電鉄大野総合車両所に入場している3000形3275F(日本車両製造6次車)ですが、同編成が就役当初から巻いていたロイヤルブルー帯が撤去されているようです。この編成は3276F(日本車両製造7次車)に続いてインペリアルブルー帯に変更されるものとみられます。
▲3000形6両固定編成の4次車以降で唯一の“小田急TV”未対応編成だった3275F(日本車両製造6次車)。インペリアルブルー帯への変更を兼ねて、車内上部のLCD式旅客案内表示器を17インチワイドの2画面(“小田急TV”対応)に変更するようだ。

この編成は3000形4次車以降では数少ない車内LCD式旅客案内表示器が15インチの1画面のまま(“小田急TV”未対応)の編成でしたので、帯の変更を兼ねて車内LCD式旅客案内表示器を17インチワイドの2画面(“小田急TV”対応)に変更するものとみられます。これで6両固定編成の“小田急TV”未対応編成(1次車・2次車・3次車すべてを除く)は今回の3275Fの入場をもって消滅することになりそうです。しかしながら同形式の全体で見ると8両固定編成の3654F(旧東急車輛製造4次車)と10両固定編成の3091F~3095F(6両固定編成からの改造)の6編成(合計58両)が相変わらず“小田急TV”未対応で残っていますね。入場中の3275Fが復帰するまでは、“小田急TV”未対応となっている3654F・3091F・3092F・3093F・3094F・3095Fの動向が注目されることになりそうです。

【3000形の“小田急TV”対応化編成  ※2020年7月23日現在】
《4次車(旧東急車輛製造)》
6両固定編成…3267F・3268F
8両固定編成…3655F・3656F・3657F
《5次車(川崎重工業)》
6両固定編成…3269F・3270F・3271F・3272F
8両固定編成…3658F
10両固定編成…3087F(元3659F)
《6次車(日本車両製造)》
6両固定編成…3273F・3274F
10両固定編成…3083F(元3663F)3084F(元3662F)3085F(元3661F)3086F(元3660F)
《7次車(日本車両製造)》
6両固定編成…3276F・3277F
10両固定編成…3081F(元3665F)3082F(元3664F)
青色…インペリアルブルー帯の編成
※3000形で最初の施工は6両固定編成の3267F。8両固定編成では元3663F(3083F)。
※3083F~3087Fについては改造種車の製造時期や製造場所を考慮して分類済み

【デザイン4種類】東日本旅客鉄道E233系7000番台とE231系3000番台に川越線開業80周年ヘッドマーク

1940年7月22日に東日本旅客鉄道川越線全線(大宮[JA-26]~川越~高麗川間)が開通して今年で開業80周年となることを記念して、川越車両センターに所属するE233系7000番台宮ハエ127編成(クハE233-7027以下10両)とE231系3000番台宮ハエ45編成(クハE231-3005以下4両)に記念ヘッドマークが掲出されています。
▲川越線開業80周年のヘッドマークを掲出したE233系7000番台。当該は宮ハエ127編成(ID-57)で相模鉄道にも直通する編成。当該編成に掲出されたヘッドマークが2種類あり、クハE233-7027側とクハE232-7027側で異なる。同系列はどちらかというと川越線に直通しない運用が多く、場合によっては東京臨海高速鉄道りんかい線内のみの運用や相模鉄道直通列車での運用も十分あり得る。

ヘッドマークのデザインはクハE233-7027側が歴代の車両3系列(103系、E233系、キハ35系)のイラストが入ったもの、クハE232-7027側がほぼシンプルな『川越線80周年』と書かれたものが掲出されています。また川越線開業80周年ヘッドマークは八高線電化区間と川越線川越~高麗川間を走るE231系3000番台宮ハエ45編成にも掲出されていますが、こちらはE233系7000番台宮ハエ127編成とまた異なる2種類のヘッドマークが用意され、クハE231-3005側が川越線を走る歴代車両(左下から時計回りにE233系7000番台、キハ35系、103系、205系0番台、E231系3000番台)に埼玉・川越の名物である芋のイラストが入ったもの、クハE230-3005側がE231系3000番台とE233系7000番台を背景に川越線大宮~高麗川間の各駅がひらがなで表記されたものが掲出されています。

2020年7月23日

【900番台】東日本旅客鉄道E231系900番台千ケヨMU1編成が営業運転に投入される

2020年7月20日より、東日本旅客鉄道E231系900番台元八ミツB901編成からサハE231-902とサハE230-901(6扉車)を抜いて8両編成に組み直されて武蔵野線向けに転用された千ケヨMU1編成が営業運転に投入されました。
▲武蔵野線仕様となったE231系900番台試作車が営業運転に投入された。編成番号は当初から900番台が転用されることを想定して欠番で準備されていた“MU1”が与えられており、戸袋のJRロゴマークを消去した跡が残っているほか、窓の構造など900番台独自の仕様がまだ残されている。
▲E231系900番台の車内のローレル賞受賞記念プレート(写真左側のプレート)も撤去されずに残っている。なお京葉線に直通するとき、東京(JE-01)行きの場合はクハE231-901が東京寄りだが、南船橋(JE-11)・新習志野(JE-12)・海浜幕張(JE-13)行きの場合はクハE231-901が蘇我寄りになるので注意。
▲武蔵野線仕様のE231系0番台(写真は元八ミツB18編成の8両を改造の千ケヨMU33編成)。編成番号の付与方法に法則性があり、新製当初からの三鷹車両センター配置の編成(E231系900番台試作車を含む)にMU1以降(900番台に“MU1”を充てるために、0番台は“MU2”以降)、新製当初は旧習志野電車区配置の一部編成がMU31以降を名乗る。ただし0番台の増備車は製造時期や車外スピーカー準備工事の関係で“MU41”・“MU42”・“MU43”を名乗る。

今回の千ケヨMU1編成は武蔵野線内基準で東京・海浜幕張寄りからクハE231-901+モハE231-901+モハE230-901+サハE231-901+サハE231-903+モハE231-902+モハE230-902+クハE230-901と組成されており、サハE230-901(試作車の6扉車)とサハE231-902が抜かれたようです。なお転用改造時は2号車のサハE231形と5号車サハE230形の2両を抜き取るのが恒例ですが、千ケヨMU1編成のみ900番台の試作車ということもあって搭載機器や連結器の構成の関係からか2号車の元サハE231-901を活用して元6号車のサハE231-902を廃車としたようです。また偶然にも旧東急車輛製造の4両と旧新津車両製作所製造の4両で構成されています。また205系5000番台が1編成、インドネシアに旅立ちそうですね…。

【箱根観光に光明??】箱根登山鉄道が全線で運転を再開

2019年に直撃した令和元年台風19号により甚大な被害を受け、長期間にわたって運転を見合わせていた箱根登山鉄道の箱根湯本(OH51)~強羅(OH57)間が2020年7月23日より運転を再開しました。
▲台風19号の被害に見舞われた箱根登山鉄道が全線で運転を再開した。例年の1月~2月は箱根町では気温が低く本来ならば降雪もあるのだが、今年は降雪がほとんどなく復旧工事が順調に進んだため、当初の予定から前倒しされ、7月の4連休に間に合った。
▲台風被害のほかケーブルカーの車両更新などが重なり、貴重な移動の足として代行輸送に奔走した箱根登山鉄道バス。

箱根登山鉄道では2019年の台風19号による被害だけでなく、新型コロナウィルスの流行による外出自粛が重なってしまったものの、降雪がほとんどなかったことや復旧工事の進捗状況により、当初の2020年秋の運転再開予定から大幅に前倒しされた形です。7月9日からは本格的な試運転が繰り返し行われ、同月の4連休で観光客が増えてくるタイミングで運転再開にこぎつけた形です。その間にはケーブルカーの車両更新などもありましたが、箱根登山鉄道の全線での運転再開により、再び小田原(OH47)から桃源台(OH65)まで鉄道・ケーブルカー・ロープウェイの3種類で再び繋がりました(ただしロープウェイでは設備上の相違などで大涌谷[OH63]で乗り継ぎとなる)。これにより箱根登山鉄道バスで運行していた代行輸送は7月22日をもって終了となりました。なお小田急電鉄では箱根登山鉄道の運転再開を祝福するため、ロマンスカー“GSE”70000形を使用した臨時特急『おかえり登山電車号』(0861レ/土曜休日N31運用)が運転されたほか、8月には箱根登山鉄道の運転再開を記念して1000形のレーティッシュカラー編成(箱根登山鉄道専任の1058F~1061F)のうちの1編成が同形式6両固定編成(通常塗装)と連結のうえで、約1か月間の限定で小田原線・江ノ島線・多摩線でも運用される予定です。

2020年7月21日

【引退前ラスト??】京成電鉄3600形3688編成(6両編成)がリバイバル塗装に変更へ

2020年7月20日、京成電鉄が1982年から営業運転に投入している3600形で残っている3688編成(京成上野[KS-01]寄りから3688+3687+3686+3683+3682+3681)が8月1日から従来の赤色と青色から就役当時の塗装であるファイヤーオレンジに変更されることが発表され、8月1日の特別臨時列車から運転を開始します。
▲3600形の就役当時のファイヤーオレンジに変更される3688編成。ちなみにこの写真は東京都交通局浅草線の直通運用にも使用されていたときの3688編成を三田(A-08,I-04)でキャッチしたものである(写真は一部加工してある)。
▲京成上野からツアー向けの特別臨時列車に使用される3500形が初めて北総鉄道線と京成成田空港線(スカイアクセス線)に入線した。もともと東京都交通局浅草線に直通していたこともあり、3500形が変則ではあるが8両編成に組まれるのは久しぶりのことだ。

これに伴って8月1日のリバイバル塗装となる3600形3688編成を使用する特別臨時列車として『懐かしの京成電車運行ツアー』を開催します。まずは京成上野から3500形更新車(特別に8両編成に組まれた車両)に乗車し、京成本線ではなくなんと北総鉄道線および京成成田空港線(スカイアクセス線)を経由して成田空港第1ターミナル(KS-42)まで移動、徒歩で東成田線の東成田(KS-44)まで徒歩で移動し、そこから八千代台(KS-29)まで3600形3688編成に乗車する形となります。このツアーに備えてか、3500形更新車8両(京成上野寄りから3528+3527+3556+3555+3554+3553+3534+3533)が初めて北総鉄道線および京成成田空港線に入線する試運転を7月20日に実施しました。3600形3688編成のリバイバル塗装変更を記念して3500形をツアー向けの輸送列車に使用し、京成本線経由ではなく京成成田空港線を経由させるという、3500形8両編成の臨時列車、3600形3688編成の臨時列車とどちらとも撮影する価値はありそうですね。

【搬出完了】小田急電鉄1000形1081Fのデハ1431とクハ1481が大野総合車両所から搬出される

2020年7月21日、小田急電鉄1000形1081Fの廃車除籍となった6両のうち、最後の小田原(OH47)寄りの2両、デハ1431とクハ1481が北館林荷扱所での解体処分のため、車体を半分に切断したうえで大野総合車両所から搬出されました。
▲廃車除籍となった1000形1081Fの最後の下り方の2両、デハ1431(写真手前から2両目)とクハ1481(写真)が車体分割されて旅立った。改めてワイドドア車以外で1000形8両固定編成の6両の廃車は衝撃だった。

1000形1081Fは最終的に付随車を除く6両が解体処分となりました。なお元1081Fから抜き取られた付随車2両(サハ1181・サハ1381)は前回の記事でご紹介した通り、大野総合車両所に入場した1055Fのクハ1155を付随車2両に変更してリニューアル更新工事を受けるものとみられます(クハ1055+デハ1005+デハ1105+サハ1181+サハ1381を改番しリニューアル)。いずれは1255Fも運用を離脱した場合リニューアルのため入場することが予想されますがこの場合はクハ1255が編成から外されるものとみられます。

【1055Fと1255Fで10両編成を組み、中間の先頭車2両を付随車2両に差し替えた場合】
クハ1055+デハ1005+デハ1105+サハ1181+サハ1381+デハ1205+デハ1305+サハ1355+デハ1405+クハ1455 ※すべて予想、改番前です

【上記組成を10両固定編成として改番した場合】
クハ1097+デハ1047+デハ1147+サハ1197+サハ1297+デハ1247+デハ1347+サハ1397+デハ1447+クハ1497 ※すべて予想、改番後です

2020年7月18日

【感謝の青色】小田急電鉄ロマンスカー“MSE”60000形による特別団体専用列車“Thank you ロマンスカー”運転へ

2020年7月16日、小田急電鉄が新型コロナウィルス感染拡大防止のために日々の最前線で働く医療従事者の方々への感謝を伝える“Thank you プロジェクト”を同年8月10日に実施します。これにあわせて8月10日にロマンスカー“MSE”60000形を使用して特別団体専用列車“Thank you ロマンスカー”を全線で運転することとなりました。
▲新型コロナウィルス感染拡大防止に日々奮闘する医療従事者への感謝を“青色”で伝えるため、“青色”のロマンスカーでお馴染みの“MSE”60000形が“Thank you ロマンスカー”として起用されることになった。沿線の医療機関付近を通過する際にはミュージックホーンを鳴動し、ありがとうのメッセージを伝える。

当日は片瀬江ノ島(OE16)発、最終到着が小田原(OH47)ということで、そのあいだの運転経路が注目されますね。なおロマンスカー“MSE”の任意愛称表示器には『ありがとう』の文字のみが表示されます。4両固定編成か6両固定編成かは明記されていませんでしたが、6両固定編成が起用されるものとみられます。土曜休日の“MSE”は6両固定編成は通常ならば5編成とも稼働するのですが(4両固定編成には海老名検車区予備留置がある)、土曜休日N75運用はロマンスカー“EXE/EXEα”30000形の6両固定編成でなんとかなりそうですね。

2020年7月17日

【出場から約3週間】小田急電鉄5000形5052Fが性能確認試運転を実施

2020年6月29日より川崎重工業兵庫工場から甲種輸送され海老名検車区に留置されていた小田急電鉄5000形5052Fが7月17日に性能確認試運転を行いました。
▲川崎重工業兵庫工場で製造された5000形5052F。海老名検車区では総合車両製作所横浜事業所で製造された5053Fの到着を見届けており、5000形同士が初めて横並びで並ぶ光景が見られた。性能確認試運転ということはいよいよ営業運転に投入か。

7月16日には総合車両製作所横浜事業所で製造された5000形5053Fの海老名検車区への甲種輸送が行われ、17日未明に海老名検車区に到着したようです。そのときに5052Fと5053Fが横並びで並ぶ形となりました。5052Fはいよいよ営業運転に投入されるものと思われます。それにしても5000形の投入で1000形1081Fが付随車2両を除いて廃車になるとは予想だにしませんでしたよね…。

【制御装置も交換】東急電鉄5050系4000番台4111F(元0番台5173F)が出場、元住吉検車区へ

2020年6月20日に東急電鉄長津田検車区に回送された元住吉検車区所属の5000・5050系の元0番台5173F(クハ5173+デハ5273+デハ5373+サハ5473+サハ5573+デハ5673+デハ5773+クハ5873)に中間車2両が挿入され、4000番台4111Fとなって7月11日に試運転を行い、14日に所属先の元住吉検車区に回送されました。
▲5000・5050系の10両固定編成バージョン(一部は8両固定編成に組み替えが可能)である4000番台。“Shibuya Hikarie仕様”の4110Fに続くナンバーの4111Fがまさかの元8両固定編成からの改造で誕生した。
▲制御装置は8両固定編成の5175Fから供出された。4000番台4111Fの制御装置を4105F以降と揃えるため、新製当初から同タイプの制御装置を搭載していた5175Fのものと交換されたようだ。このため5175Fの制御装置は元0番台5173Fが搭載したものへと変更され、音が5151F~5154F・5157F~5172F・5174Fと同じものとなっている。

元0番台5173Fの元サハ5573(サハ4511)と元デハ5673(デハ4811)の間にデハ4611+サハ4711が組み込まれ、クハ4111(元クハ5173)+デハ4211(元デハ5273)+デハ4311(元デハ5373)+サハ4411(元サハ5473)+サハ4511(元サハ5573)+デハ4611+サハ4711+デハ4811(元デハ5673)+デハ4911(元デハ5773)+クハ4011(元クハ5873)となっています。制御装置は5175Fが新製当初から搭載していた後期型タイプのものに変更されています。これは4105F以降の制御装置がすべて後期型タイプで統一されていることから、後期型を搭載するデハ4611と揃えるために元5173Fと5175Fで制御装置をお互いに交換したものとみられます。このため5175Fの制御装置は現在では元5173Fが搭載していたものに変更されています。

【通勤形は約4年ぶり】小田急電鉄5000形5053Fが総合車両製作所横浜事業所を新製出場、甲種輸送される

2020年7月16日、総合車両製作所横浜事業所で製造された小田急電鉄5000形5053F(クハ5053+デハ5003+デハ5103+サハ5153+サハ5253+デハ5203+デハ5303+サハ5353+デハ5403+クハ5453)の甲種輸送が海老名検車区まで行われています。同形式が総合車両製作所横浜事業所で製造されるのは初めてのことです。
▲10両固定編成の5000形に総合車両製作所横浜事業所製造の最初の編成が登場。同形式を製造している様子が2020年6月15日放送のテレビ朝日系列の散歩番組『じゅん散歩』にて紹介されたが、これが5053Fまたは5054Fの一部車両となっている。
▲小田急電鉄の通勤形車両が総合車両製作所横浜事業所で製造されるのは4000形のラストナンバーである4066F以来で約4年ぶりである。
▲総合車両製作所横浜事業所で製造された5000形5053FをEF65形2066号機へバトンタッチする新鶴見信号場まで牽引したDE10形1666号機。

今年度の5000形は5編成(50両)が登場しますが、うち2編成は総合車両製作所横浜事業所での製造となり、今回はそのうちの1編成(全体では3編成目、今年度分の増備では2編成目)となります。車番はサハ5353とクハ5453を除き、2012年に引退した初代5000形と同じ番号が引き継がれています。連結面の横方向のビードなど、川崎重工業兵庫工場で製造された編成と仕様を揃えているようですね。なお川崎重工業兵庫工場から出場し海老名検車区に留置されている5052Fはまだ試運転を行っておらず営業運転には投入されていません。

2020年7月16日

【編成番号判明】東日本旅客鉄道E131系2編成が総合車両製作所新津事業所から登場

2020年7月16日、総合車両製作所新津事業所より東日本旅客鉄道内房線・外房線・鹿島線向けの新型車両であるE131系2両2編成が登場し、信越本線新津~羽生田間で試運転を実施しました。このあと幕張車両センターへ向けて配給輸送されることが予想されます。
▲現行の房総エリアで運用されている209系。今回の新型車両E131系はワンマン運転区間の対象となりうる内房線木更津以南、外房線上総一ノ宮以南、鹿島線に投入される。この系列は2編成での併結運転(4両での営業運転)を基本とするため、号車番号のステッカーは貼付されていない。

今回登場したE131系は車体側面下部に『千マリ』の表記があることから現行車両の209系2000・2100番台や“B・B・BASE”の同系列2200番台千マリJ1編成(クハ209-2202以下6両)と同じく幕張車両センターに全12編成が配置される予定です。編成はクモハE131-1+クハE130-1から成る千マリR01編成とクモハE131-2+クハE130-2から成る千マリR02編成の4両であり、この系列は千マリR12編成までの12編成24両が登場する予定です。制御装置はSiC素子VVVFインバータ制御ですが、音色からしておそらく三菱電機製ではないように見えますね。いずれは幕張車両センターまで配給輸送が行われそうです。車体側面部にはワンマン運転対応の乗降安全確認カメラが設置されているほか、おそらく新津事業所から大宮(JU-07,JS-24)まではE235系1000番台(横クラ)と同経路ですが、そこから先がどうなるかですね。武蔵野線経由で幕張車両センターへと回るのが確実か、それとも新宿まで南下して中央・総武線経由での経路となるか、注目です。

【E131系の編成組成について】
千マリR01編成…クモハE131-1+クハE130-1
千マリR02編成…クモハE131-2+クハE130-2
千マリR03編成…クモハE131-3+クハE130-3
千マリR04編成…クモハE131-4+クハE130-4
千マリR05編成…クモハE131-5+クハE130-5
千マリR06編成…クモハE131-6+クハE130-6
千マリR07編成…クモハE131-7+クハE130-7
千マリR08編成…クモハE131-8+クハE130-8
千マリR09編成…クモハE131-9+クハE130-9
千マリR10編成…クモハE131-10+クハE130-10
千マリR11編成…クモハE131-11+クハE130-11
千マリR12編成…クモハE131-12+クハE130-12

2020年7月15日

【今度は中間車のみ】小田急電鉄1000形1081Fのデハ1131とデハ1331が大野総合車両所から搬出される

2020年7月15日、小田急電鉄1000形1081Fの廃車除籍となった6両のうち中間車2両のデハ1131とデハ1331が北館林荷扱所での解体処分のため、車体を半分に切断したうえで大野総合車両所から搬出されました。
▲廃車除籍された1000形1081Fの中間車デハ1131とデハ1331が車体を分割され旅立った。なおデハ1131は上り方から3両目の6号車、デハ1331は下り方から4両目の4号車だった車両であり、その間の5号車だったサハ1181は3号車だったサハ1381とともに残存する。

1000形の廃車解体処分はこれで4両となり、最後のデハ1431とクハ1481の2両も同様に搬出されるものと思われます。最後の2両の搬出をもって元1081Fの動きは一旦終息しそうです。なお元1081Fから抜き取られた付随車2両(サハ1181・サハ1381)は以前の記事でご紹介したように、動きから推察すると1055Fと1255Fで10両編成を組んだとき中間に入る先頭車2両(クハ1155・クハ1255)から差し替えの形で組み込んで10両固定編成化されるものと予想されます。こうなると単独運用中の1255Fと1055Fから抜かれたクハ1155の動きには要注意ですね。

2020年7月14日

【8月限定運行】小田急電鉄1000形のレーティッシュカラーが小田原線・江ノ島線・多摩線でも運転へ

2020年7月14日、小田急電鉄が同月23日の箱根登山鉄道箱根湯本(OH51)~強羅(OH57)間の全線運転再開を祝福するため、通常は小田原(OH47)~箱根湯本間のみ(ただし深夜の1往復のみ本厚木[OH34]~箱根湯本間)で運用される1000形レーティッシュカラー編成(1058F・1059F・1060F・1061F)を8月1日から31日まで小田原線・江ノ島線・多摩線の全線で運転することを発表しました。
▲箱根登山鉄道小田原~箱根湯本間の専任運用としてレーティッシュカラーに塗装されている1000形(写真は1254Fと連結して試運転に使用された1059Fとイベント展示に使用された1060F)。今回は1058F・1059F・1060F・1061Fのうちの1編成がノーマルカラーの6両固定編成と連結して運用される。
▲レーティッシュカラーの1000形の相方の候補となる同形式の6両固定編成は1251F・1253F・1254F・1255Fの4編成のみである。この併結運転に備えて7月6日に1059Fと1254Fが連結したうえで試運転を行っていた。

これは2019年(令和元年)の台風19号による被害を受けた箱根登山鉄道の全線での運転再開を祝福して本来は深夜まで海老名検車区で留置されている111運用を活用してノーマルカラーの6両固定編成と連結して実際に営業運転を行うものです。車内では中づり広告に箱根の美しい写真などを掲出するほか、バーコードを読み取って箱根の四季折々を動画で楽しめるようになっているほか、車内ではBGMが流れます(併結相手に乗っていても流れます)。1000形レーティッシュの小田原線以外の入線は初めてとなりますね。過去にダイヤ乱れの代走で小田原線に入線したことはありますが(主に相模大野[OH28]から東側)、江ノ島線と多摩線は今までにないと思います。撮影時の楽しみが増えそうです。

【土曜休日限定】京浜急行電鉄2100形の有料座席指定サービス『ウィング・シート』再開へ

2020年7月13日、京浜急行電鉄が同年4月11日から新型コロナウィルスの感染拡大による緊急事態宣言を受けてサービスを中止していた、2100形の浦賀(KK-64)・三崎口(KK-72)寄りから2両目に設定されている有料座席指定サービスの『ウィング・シート』を7月18日から再開すると発表しました。
▲写真の2100形(全10編成)の手前から2両目に有料座席指定サービスのウィング・シートが設定されている。2018年秋の『ホリデー・ウィング号』の運転とともに設定された下り2本の快特列車のウィング・シートが好評だったために、土曜休日の上下の一部快特列車にウィング・シートのサービスが拡充されたほか、上下列車とも乗降口が1箇所に限定されている。また今までなかった車内での現金払いにより指定券の購入ができるようになる。

この『ウィング・シート』サービスは三浦半島方面へのお出かけや都心方面への買い物にゆったり着席して移動できるようにするため、2018年の秋の3連休にのみ設定された有料座席指定の臨時列車『ホリデー・ウィング号』とともに下り2本の快特列車(この列車には2100形を下り方、新1000形など他形式を上り方に連結した12両編成)の下り方から2両目に設定されたのが始まりで、これが好評だったために現在では土曜休日の日中時間帯の2100形の充当による上下の快特列車で下り方から2両目に設定されています。しかし新型コロナウィルスの感染拡大で緊急事態宣言が日本政府より発令され、2020年4月11日からサービスを停止していました。今回の再開にあたり、今までは“KQuick”(クレジット決済)のみ座席指定券(300円)が購入できるようになっていましたが、ウィング・シート車内にて現金のみでも購入ができるようになります(ただしKQuickで購入するよりも200円高い500円です)。いざというときに快特列車で着席してでも移動したい、というときに便利ですね。ただしKQuickの方が現金よりも安く済むほか、ICカードでは購入ができませんので十分にご注意を。現金で支払う場合は100円玉5枚または500円玉1枚または1000円札1枚を準備しておくとよいでしょう。

2020年7月12日

【MUのトップに】東日本旅客鉄道E231系900番台が武蔵野線仕様となって出場

2020年7月10日、東日本旅客鉄道E231系900番台元八ミツB901編成(クハE231-901以下10両)のうち8両が武蔵野線仕様となって出場し、所属先の京葉車両センター(千ケヨ)まで自走回送されました。制御装置は更新されています。
▲E231系900番台が武蔵野線仕様に。編成番号は欠番となっていた“MU1”を名乗る。

この編成には当初から欠番となっていた“MU1”が充てられ、“千ケヨMU1編成”となるようです(最初に改造されたE231系0番台が千ケヨMU2編成となっているため)。なお側面部の戸袋にあった黒色のJRマークは消去されています。見た目はE231系0番台に紛れていても分かりにくいですが、窓の構造が209系500番台や3500番台と同じであることから、前面部と側面部の窓の構造で見分ける必要がありそうです。制御装置は日立製作所製・三菱電機製から更新されているため、更新後は三菱電機製のIGBT素子VVVFインバータ制御に揃えられています。

【群馬へ旅立ち】小田急電鉄1000形1081Fのクハ1081とデハ1031が大野総合車両所から搬出される

2020年7月10日、小田急電鉄1000形1081Fの廃車除籍となった6両のうち、新宿(OH01)寄りの2両、クハ1081とデハ1031が北館林荷扱所での解体処分のため、車体を半分に切断したうえで大野総合車両所から搬出されました。
▲廃車除籍となった1000形1081Fの6両のうち手前2両、クハ1081とデハ1031が車体分割のうえで旅立った。残るデハ1131・デハ1331、デハ1431・クハ1481も同様に搬出作業が行われるものとみられる。

1000形1081Fは同形式でかつ小田急電鉄の通勤形車両では初めて車内自動放送を試験搭載した編成であり、同形式リニューアル車両や他形式と異なり、英語放送は一切ありませんでした。残った4両も同様に搬出されるものと思われます。なお元1081Fから抜き取られた付随車2両(サハ1181・サハ1381)は前回の記事でご紹介した通り、動きから推察すると1055Fと1255Fで10両編成を組んだときの中間に入る先頭車2両(クハ1155・クハ1255)から差し替えの形で組み込まれる(10両固定編成化される)ものと思われます。この動きによって10両固定編成化であることが判明した場合、編成組み替えに伴う余剰で1055Fのクハ1155と1255Fのクハ1255も廃車となることが予想されます。

【1055Fと1255Fで10両編成を組み、中間の先頭車2両を付随車2両に差し替えた場合】
クハ1055+デハ1005+デハ1105+サハ1181+サハ1381+デハ1205+デハ1305+サハ1355+デハ1405+クハ1455 ※すべて予想、改番前です

【上記組成を10両固定編成として改番した場合】
クハ1097+デハ1047+デハ1147+サハ1197+サハ1297+デハ1247+デハ1347+サハ1397+デハ1447+クハ1497 ※すべて予想、改番後です

2020年7月10日

【付随車活用?】小田急電鉄1000形1081Fの6両廃車と1055Fの謎の動きを推察する

2020年6月30日の平日B19運用を最後に定期営業運転を終了した小田急電鉄1000形1081Fのうち付随車2両を除く6両の廃車解体処分と、7月2日の平日E37運用を最後に組成相手の1254Fと解放された1055Fの謎の動きを、個人的な見解を交えて推察しようと思います。この記事の大半が私個人の予想であると思ってこの記事をご覧いただければと存じます。
▲【ポイントその1】1000形1081Fは付随車2両を除き廃車解体処分となっている。
▲【ポイントその2】1000形1055Fはクハ1155のみ切り離された状態になっている。
▲【ポイントその3】1000形は4両固定編成と10両固定編成がリニューアルされている。写真は昨年度リニューアル対象の1069Fと1094Fである。

まず1000形1081Fでは付随車2両(サハ1181・サハ1381)が抜かれ、それ以外の6両が車両番号・空調装置・パンタグラフを撤去のうえ、廃車解体処分となりました。次に1254Fと組んでいた1055Fでは7号車となっていたクハ1155のみが切り離されてそれ以外の3両とは別に留置されています。この動きからするといまだに断定はできないのですが、元1081Fから抜かれた付随車2両と何らかの関係があるのではないかとみています。もしかすると1055Fのうちの3両・元1081Fの付随車2両を活用…、ということは1000形で新たに10両固定編成化改造(つまり新1097Fの誕生)の動きではないか、と推察できるのです。

というのも今までの1000形のリニューアル更新工事の変遷を見ると分かります。


【1000形のリニューアル更新工事状況】※データは2020年7月1日現在
施工済み…4両7編成、10両5編成 合計12編成78両 
2014年度…1057F1066F
2015年度…1063F
2016年度…1095F(元1056F+元1256F)
1096F(元1052F+元1252F)
2017年度…1064F
1091F
2018年度…1067F
1093F
2019年度…1069F1094F
2020年度…1065F・????

実は2014年度から4両固定編成、2016年度から10両固定編成、それ以降は4両固定編成と10両固定編成にリニューアル更新工事が施工されているのですが、2016年度に施工された1095Fと1096Fが4両固定編成と6両固定編成を改造して誕生した10両固定編成であることがポイントなのです。このときは中間に入っていた先頭車の運転台部分だけを切り取って中間車の構体を取り付けたことが大きな話題となっており、1095Fと1096Fに限り6号車と7号車の連結部分付近の側面窓の形状が異なっています。しかし製造当初から純粋な10両固定編成ではリニューアル更新後も6号車と7号車の連結部分付近の窓はそのままの形状となっていたのです。

2017年度以降のリニューアルの動きからして、今年度(2020年度)は4両固定編成の1065Fが先にリニューアルされた、ということは次は10両固定編成…?ということになってくるのですが、1092Fへの施工は前回検査の経歴からまだまだ先になるので一度除外となり、そうすると1095Fや1096Fのように再び4両固定編成と6両固定編成を改造する必要が出てきます。しかしながら8両固定編成となっていた1081Fが前回の検査から3年以上が経っていて検査切れのタイミングで運用を離脱する、という事情があり、10両固定編成への改造の際に1081Fの付随車2両に着目したのか、本来は中間に入る制御車を付随車(運転台撤去のうえ中間車)に改造するところ、1081Fの付随車2両で代替することで、その大規模改造の手間を省けるのです。要するに今回の元1081Fの付随車のみを廃車にせず残したということは、いずれは1000形の別の2編成を10両固定編成として改造し、中間に入る制御車を1081Fの付随車2両で置き換えて(組み込んで)活用する可能性を残しているためなのです。今回の10両固定編成化への動きが現実味を帯びてきた場合、現在入場中の1055Fのクハ1155(7号車)だけを外し、その部分に元1081Fの付随車2両を連結させる。10両固定編成の改造種車の経歴や共通点から、のちに入場してくるであろう1255Fのクハ1255(6号車)を外して残りの車両を1055Fの3両と元1081Fから活用された付随車2両と組み合わせて、新たな10両固定編成を組成する、という流れが見て取れるのです。つまり、現在の番号でいうと(改番前の前提)、クハ1055+デハ1005+デハ1105(1055F)+サハ1181+サハ1381(元1081F)+デハ1205+デハ1305+サハ1355+デハ1405+クハ1455(1255F)と組成して、改番のうえで新1097F(クハ1097+デハ1047+デハ1147+サハ1197+サハ1297+デハ1247+デハ1347+サハ1397+デハ1447+クハ1497)としてリニューアルする形になるものとみられます。

こうなると改造種車の候補に最も近い1255Fの動向が注目されますね。
▲【今後注意したいこと】1000形1055Fが10両固定編成化の動きをしているのであれば、ペアとして欠かせないのが1255Fとなるだろう。この編成の動き次第だがクハ1255を切り離し、1055Fのうちの3両と元1081Fの付随車と組み合わせて10両固定編成を誕生させるだろう。

この1055Fの3両(クハ1155を除く)と1255F(クハ1255を除く)、そして1081Fから抜いた付随車であたかも新製当初からの10両固定編成であるかのように組み合わせ、新しい編成として新1097Fを組むことを考えると、1081Fの6両廃車と1055Fのクハ1155の切り離しが繋がってくる可能性がありうるわけです。そして1081Fの6両廃車ということは、いずれは10両固定編成化改造で余剰となるクハ1155とクハ1255が廃車になることが予想されます。1081Fの6両の廃車解体がなければ、残った先頭車2両とうまく活用したうえで、4両固定編成が2本組めたはずなのですが…。

ここまで長々と綴ってまいりましたが、これはあくまでも私の個人的予測であることを前提のうえでこの記事を締めさせていただくことをご了承ください。この1000形でも登場からすでに30年以上が経っているのですが、ワイドドア車よりも先に1081Fの6両の廃車(さらに2両の先頭車の廃車が予想される)とは非常に驚かされたものです。