2018年12月31日

【2018年総集編】2018年の鉄道を振り返ります

2019年まであと少しになりました。そこで今回は2018年に起こった鉄道の動きを1月から振り返ってみます。ただし私が特に気になったものを中心に抜粋し紹介させていただくことをご理解ください。

【1月】
★小田急電鉄ロマンスカー『GSE』70000形、東京急行電鉄2020系、西武鉄道40000系が試運転★
▲小田原線海老名(OH32)~小田原(OH47)間を中心に様々な時間帯で試運転を繰り返し行ったロマンスカー『GSE』70000形70051F。同編成は2018年3月17日の『スーパーはこね5号』(0705レ:土曜休日N31運用)より営業運転を開始し、現在は7両2編成(14両)が在籍する。
▲新宿線東村山(SS-21)~本川越(SS-29)間で試運転を行った40000系。このときは主に池袋線で運用される40103F・40104Fが使用された。なお新宿線には川崎重工業兵庫工場で製造された40105F・40106Fが投入され、3月10日より営業運転を開始、主に『拝島ライナー』や一部の優等種別運用(平日は通勤急行2本)に使用されている。

1月には日本車両製造豊川製作所で製造された小田急電鉄ロマンスカー『GSE』70000形70051Fの性能確認試運転、東京急行電鉄2020系2121Fの性能確認試運転、西武鉄道40000系が新宿線で試運転を実施した話題が挙がりました。2020系では誘導障害試験で乗り入れ先となる半蔵門線やスカイツリーラインに初めて入線したことが話題になり、40000系は『拝島ライナー』の運転開始に向けた試運転が話題になりました。なおロマンスカー『GSE』70000形70051Fの走行シーンを白昼の時間帯に目撃したのはこのときが初めてでした。

★西武鉄道20000系20104F・20105Fが3代目『L-train』にラッピングされる★
▲20000系の3代目『L-train』は20104F・20105Fが当該となった。20104Fは新宿線で一時的に運用されたあと池袋線に移り、20105Fは新宿線で運用されている。

1月には西武鉄道20000系20104Fに埼玉西武ライオンズのラッピングを施した3代目の『L-train』が新宿線・拝島線で運転を開始しました。さらに20104Fと同様のラッピングを施した20105Fも登場し、20104Fは新宿線・拝島線から池袋線・狭山線に活躍の場を移しました。3代目『L-train』は2代目『L-train』の9000系9108Fが2019年3月をもって引退するためにその後継車両として登場しており、車内の座席がライオンズ仕様に変更されています。当該運用は『西武線アプリ』で調べることができます。

★小田急電鉄の通勤形車両に『複々線による新ダイヤ』ヘッドマーク★
▲一部の編成を除き、通勤形の全形式に掲出された『複々線による新ダイヤ』ヘッドマーク。写真の1000形1093F(10両固定編成)はヘッドマーク掲出時にリニューアル更新工事施工前だったが、1067F(4両固定編成)とともに2018年度リニューアル更新工事の対象となったのである。

小田急電鉄では1月26日から代々木上原(OH05)~梅ヶ丘(OH09)間の複々線完成に伴うダイヤ改正をPRするため、運用を離脱した一部編成(屋根損傷の3000形3651F、リニューアル更新工事を受けた1000形1091F)を除き、通勤形車両全形式に『複々線による新ダイヤ』ヘッドマークが掲出され、ダイヤ改正日前後まで運用されました。これと同時に種別行先案内表示器や自動放送のROM更新が実施され、『各停』表記から『各駅停車』表記に変更、字体が明朝体からゴシック体に変更、駅ナンバリングのアナウンス追加など、細かな変化が見受けられるようになりました。
▲京浜急行電鉄2000形の置き換えで投入された新1000形1200番台1217編成。

上記以外では京浜急行電鉄新1000形に全面塗装車の17次車(1201編成・1209編成・1217編成、1613編成・1619編成)が初めて登場、東日本旅客鉄道で南武線から撤退していた209系2200番台元横ナハ53編成(クハ209-2202以下6両)を原番号のまま大規模改造した千マリJ1編成がサイクルトレイン『B.B.BASE』で運転を開始、183・189系八トタM50編成や485系『NO.DO.KA』(新ニイ)が引退し廃車となるなど話題になりました。

【2月】
★総合車両製作所新津事業所で東京急行電鉄の車両(2020系)が初めて製造される★
▲写真は2枚とも総合車両製作所新津事業所で製造された2020系2123F。2126F・2127Fは6020系の転換クロスシート1両とともに9両で落成し、6020系からの既存車1両を転用して組み込む手法とした。そのため2121Fとデハ2326・デハ2327は総合車両製作所横浜事業所の製造である。

2月には東京急行電鉄の車両が前身時代(旧新津車両製作所)をも初めて総合車両製作所新津事業所で製造された話題です。新津事業所で最初に製造されたのは2020系2122Fで、2020系では2121Fと2126F・2127Fのデハ2326・デハ2327の12両を除いた全車両、6020系では転換クロスシートで登場した2代目デハ6321・デハ6322の2両が該当します。2020系は3月より『サークルK』の状態で営業運転を開始し、10月より一部編成が東武鉄道スカイツリーラインに乗り入れています。

★京王電鉄、ダイヤ改正で『京王ライナー』デビュー&東京都交通局10-000形10-280Fが引退★

▲京王電鉄のダイヤ改正で2代目5000系の有料座席指定列車『京王ライナー』が運転を開始し、東京都交通局新宿線の乗り入れを開始した。また10-000形で最後まで残った10-280Fが貫通扉にヘッドマークを掲出して運用され、ダイヤ改正前の2月12日に廃車回送された。

2月には京王電鉄のダイヤ改正と東京都交通局10-000形の引退という話題がありました。前者は5000系を使用した有料座席指定列車『京王ライナー』の運転が始まりました。同系列は新宿線の乗り入れ運用も開始し運用範囲が広がりました。またダイヤ改正前には置き換えが進行していた10-000形10-280Fにヘッドマークを掲出して運用され、2月12日に廃車のため回送されました。大島車両検修場に所属する車両はダイヤ改正までにすべて純粋な10-300形で統一されています。

★相模鉄道20000系デビュー、7000系7713Fが10両編成から8両編成に短縮される★
▲当初の予定よりも約3ヶ月遅れて営業運転を開始した20000系20101F。同編成の加入で7000系7713Fが編成短縮を行い、7707Fが運用を離脱、7713Fの中間車2両とともに休車となった。
▲7000系の抵抗制御車両で10両編成を組んでいた7000系7713Fが8両編成に短縮された。

2月には相模鉄道の新型車両20000系20101Fが営業運転を開始しました。このため7000系の抵抗制御車両で唯一の10両編成となっていた7713Fが8両編成に短縮され、初代塗装の7707Fが休車状態となりました。10両編成時代の7713Fから抜かれた車両は横浜(SO-01)寄りから3両目・4両目のモハ7150+モハ7151の2両で、2代目塗装での休車車両は初めてです(2011年6月に8両編成となった7715Fのモハ7156+モハ7157は塗装変更前に運用を離脱しているため除外)。


それ以外では小田急電鉄ロマンスカー『EXE』30000形30053F+30253Fの重要部検査出場で『EXEα』へのリニューアル候補から外れる(リニューアル対象は30054F+30254Fに変更)、東日本旅客鉄道205系3000番台の運用離脱とE231系0番台を改造した3000番台がデビューするなど目が離せませんでした。

【3月】
★西武鉄道『拝島ライナー』デビュー★
▲新宿線・拝島線で40000系と有料座席指定列車『拝島ライナー』がデビュー。新宿線向けには40105F・40106Fの2編成が投入され、同系列の運用がほぼ固定化されている。

西武鉄道では3月10日のダイヤ改正より40000系40105F・40106Fが新宿線・拝島線で営業運転を開始し、平日は通勤急行の全列車や一部の準急列車・急行列車・各駅停車、有料座席指定列車『拝島ライナー』に充当されるようです。デビュー直前には玉川上水車両基地でイベントが実施され、『ぐでたまスマイルトレイン』としてラッピングされた30000系38105Fとともに展示されました。新宿線に40000系が投入されたことで20000系20102Fと20104F(3代目『L-train』)は廃車が進む9000系の穴埋めのためか、新宿線から池袋線に転属して運用されています。

★鉄道各社ダイヤ改正の話題★
▲小田急電鉄ではダイヤ改正で完成した複々線の使用開始に伴い、平日ラッシュの『快速急行』の増発(小田原線の一部区間は早朝初電から設定)、『通勤急行』と『通勤準急』の設定(復活)、『メトロえのしま』の新規設定、『準急』の停車駅追加があった。また『多摩急行』の廃止や千代田線直通列車の形態が大幅に変更されたことも注目された。
▲東日本旅客鉄道では横須賀線系統の『エアポート成田』愛称の廃止、特急『スーパーあずさ』で使用されていたE351系の営業運転終了が主な話題となった。

3月には鉄道各社のダイヤ改正が主な話題でした。小田急電鉄では快速急行の大増発や多摩線上りの通勤急行、小田原線上りの通勤準急(いずれも平日朝)、日中時間帯の準急(東京地下鉄千代田線直通のみ)、特急では『メトロはこね』と併結する『メトロえのしま』(土曜休日のみ)が設定されたほか、準急の停車駅追加、多摩急行の廃止など、大規模なダイヤ改正となりました。同月からはロマンスカー『GSE』70000形が営業運転を開始し、置き換えられたロマンスカー『LSE』7000形7003Fが先頭車を除き廃車されました。ちなみにダイヤ改正前から梅ヶ丘(OH09)~代々木上原(OH05)間の緩行線線路の使用が開始されており、ダイヤ改正後に世田谷代田(OH08)の仮設ホームの撤去工事が進められました。

東日本旅客鉄道ではE259系で運転される特急『成田エクスプレス』と混同しないように、E217系で運転される成田空港(JO-37)方面の『エアポート成田』の愛称を廃止したほか、『スーパーあずさ』で活躍していたE351系(長モト)の営業運転終了と『スーパーあずさ』全列車がE353系(長モト)に統一された話題が挙がりました。E353系の増備は続いており、E257系0番台(長モト)も置き換えられる予定です。

★横浜高速鉄道Y500系Y517Fが登場★
▲元東京急行電鉄5000・5050系0番台5156Fから改造されたY500系Y517F。内装はドアステッカーを除き、元5156F時代と変わらない(車内LCD旅客案内表示器は15インチのまま)。

3月には廃車となってしまったY500系Y516Fに代わって、元東京急行電鉄5000・5050系0番台から改造されたY500系Y517Fが登場。2014年の大雪での衝突事故で巻き込まれた2編成がいずれも廃車となり、東京急行電鉄側の代替車両は仕様をさらに変更した5177Fの新製で対応しましたが、横浜高速鉄道側の代替車両が注目されていました。代替車両の種車は元5156Fで、Y500系では初めてのフルカラーLED式の車両です。運用範囲は元5156F時代から変わっていません。ちょっと変わったレア車両となっています。

★京浜急行電鉄2000形(2011編成:リバイバルカラー)が引退★
▲新1000形1200番台に置き換えられ引退した2000形2011編成。1月2日に遭遇した時の『賀正』の装飾が印象的だった。なお4両編成は一足先に引退しており、8両編成はこの2011編成が最後であった。この形式は2100形より前の快特専用車両で2扉車として登場したが、3扉車に改造された。

3月には最後まで残った京浜急行電鉄2000形2011編成(リバイバル塗装車)が運用を終えて引退しました。1月には2018年にちなんで品川(KK-01)寄り先頭車のデハ2018に『賀正』および門松の装飾がなされたのも注目されました。これで2000形はすべて姿を消し、800形と1500形の一部編成を除く車種がVVVFインバータ制御車両となっています。

それ以外には鉄道各社のダイヤ改正で西日本旅客鉄道三江線の廃止、元東日本旅客鉄道205系0番台宮ハエ28編成から改造された6000系6502Fの『トーマスランド号』デビュー、東京急行電鉄2020系および6020系の営業運転開始、東日本旅客鉄道205系5000番台の海外譲渡開始(全編成が該当予定)などの話題が上がりました。

【4月】
★東日本旅客鉄道E235系0番台(東トウ)に防犯カメラ設置車両が登場★
▲写真は原宿(JY-19)に進入する、車内防犯カメラが新製当初から設置されているE235系0番台東トウ19編成(クハE235-19以下11両)。

4月には東日本旅客鉄道E235系0番台に防犯カメラ設置車両が登場。現在は東トウ28編成までが在籍しており、東トウ18編成からは新製当初より車内防犯カメラが設置されています。またほかの通勤形車両、特急形車両、新幹線車両にも車内防犯カメラを順次追加設置することが発表されています。他の鉄道会社の車両でも新製当初から監視カメラを設置するものが登場しており、車内の防犯(犯罪抑止)やテロ対策に一役買いそうです。

★東日本旅客鉄道183・189系八トタM51編成・八トタM52編成が引退・廃車★
▲老朽化の進行で廃車となった183・189系八トタM52編成『グレードアップあずさ』塗装。豊田車両センター所属の同系列は八トタM51編成の廃車をもって消滅した。
▲E257系500番台は中央本線の臨時列車などで活躍することが増え、E257系0番台やE353系など中央本線で運用される車両と並ぶ光景も見られる。写真は11月13日の臨時快速『富士山1号』で運用される千マリNB-10編成。

4月には東日本旅客鉄道で希少な183・189系八トタM51編成・八トタM52編成が運用を終えて廃車され、豊田車両センターの同系列は消滅しました。後継車両は幕張車両センター所属のE257系500番台の豊田車両センター常駐編成となっており、残る183・189系は長野色の長ナノN102編成の6両のみとなりました。長ナノN102編成もどこまで現役で続くのかは不透明です。

★小田急電鉄3000形3252F(日本車両製造1次車)の種別行先案内表示器がフルカラー化★
▲種別行先案内表示器が3色LED式からフルカラーLED式に変更された3000形3252F。さらには3251F(日本車両製造1次車)・3255F(旧東急車輛製造2次車)も同様に交換された。1次車・2次車のフルカラーLED化は今後も進められるだろうか。
▲3251F・3255Fの現在の姿。トップナンバーは登場から約16年が経過している。

4月には小田急電鉄3000形3252F(日本車両製造1次車:ワイドドア)の前面部・側面部の種別行先案内表示器が3色LED式からフルカラーLED式に交換されて話題になりました。字体は3色LED式のROM更新後と同じくゴシック体です。3色LED式では漢字4文字の種別(各駅停車・通勤急行・快速急行)と行先が交互表示となっていたものが、フルカラーLED式では漢字4文字の種別と行先の交互表示がなくなり、窮屈ではありますが横並びでの表示となっています。現在は3251F・3255Fでも3色LED式からフルカラーLED式に交換されています。2次車の3258F以前の編成も順次交換されるものと予想されます。

このほかには東京地下鉄深川検車区所属の07系07-103FのB修繕工事の施工、東日本旅客鉄道上越新幹線と在来線との乗り継ぎ向上のため新潟1番線~5番線の高架化開業、東京急行電鉄8500系8637Fの旅客用扉をカラフルに装飾しラッピングを施した『Bunkamura号』の運転開始などがありました。個人的には8500系8637Fの旅客用扉がカラフルになって注目されていた理由が明らかになったのが印象的でした。

【5月】
★箱根登山鉄道開業130周年★
▲開業130周年を迎えた箱根登山鉄道。運用車両には130周年ロゴが掲出された。なおこの写真の車両(2001+2002)は現在、親会社の小田急電鉄ロマンスカー『HiSE』10000形と同じ塗装に変更されて運用中である。

5月には箱根登山鉄道が開業130周年となったことを記念し、箱根湯本(OH51)~強羅(OH57)間で運用されている車両に130周年ロゴを掲出して運転されました。最古参車両のモハ2形は行先のサボとともに130周年のロゴ、それ以外の形式はステッカーで掲出されました。

★東日本旅客鉄道205系3000番台が次々と廃車に★
▲E231系3000番台に置き換えられ廃車となった205系3000番台。全5編成が解体処分になるかと思いきや、元宮ハエ85編成が富士急行に譲渡された。

5月にはE231系0番台を改造したE231系3000番台が投入されたことに伴い、209系3000番台よりも205系3000番台が先に置き換えられ、廃車となりました。宮ハエ82編成は2月に廃車されましたが、それ以外の編成は5月にそれ以外の編成も置き換えられ、元宮ハエ85編成が転用改造された以外は廃車解体になったものと思われます。

【6月】
★東日本旅客鉄道209系500番台の武蔵野線仕様に菱形パンタグラフ搭載編成★
▲菱形パンタグラフ搭載のまま武蔵野線向けに転用された209系500番台千ケヨM81編成。種車は元八ミツC506編成のうち中間付随車2両を除いた8両である。

6月には東日本旅客鉄道E235系0番台量産車の増備、E231系500番台の転属と並行して、209系500番台の武蔵野線転用が進められていますが、同線向けに初めて菱形パンタグラフを搭載する編成が登場しました。当該編成は元八ミツC506編成から改造された千ケヨM81編成で、シングルアームパンタグラフ搭載編成と菱形パンタグラフ搭載編成を70番・80番で分けているようです。

★小田急電鉄ロマンスカー『GSE』70000形70052Fが登場★
▲2018年6月に登場したロマンスカー『GSE』70000形70052F。この編成の登場により、遂に最古参ロマンスカー『LSE』7000形7004Fが置き換えられた。またこの時期には最古参ロマンスカー『LSE』7000形7003Fの解体作業が行われたのである。

6月には日本車両製造豊川製作所からロマンスカー『GSE』70000形70052Fが出場しました。この編成は最古参ロマンスカー『LSE』7000形7004Fの定期運用が終了した翌日である7月11日の『モーニングウェイ92号』(0992レ:平日N31運用)から営業運転を開始しています。これで『GSE』は2編成の体制となり、同形式の運用が公表されているものの、共通運用となる『VSE』とともに4編成体制で運用を回しています。

これ以外では東京臨海高速鉄道70-000形の制御装置の更新工事が終了したことが話題となりました。同形式は車内LED式旅客案内表示器を車内LCD式旅客案内表示器に更新、袖仕切り板の設置、車内照明の順次LED化など改造が施工されていました。このため就役時と比較して車内や制御装置の印象が大きく変わったように思えました。

【7月】
★東京都交通局5500形が営業運転を開始★
▲遂に営業運転を開始した5500形(写真右側)。全27編成が投入される予定である。

7月には東京都交通局5500形が浅草線の西馬込(A-01)~泉岳寺(A-07)間で営業運転を開始しました。後に運用が拡大し、京成電鉄や京浜急行電鉄への乗り入れも開始しました。このため5300形が次々と置き換えられて廃車となっています。

★小田急電鉄ロマンスカー『LSE』7000形7004Fが定期営業運転を終了★
▲定期営業運転を終えたロマンスカー『LSE』7000形7004F。しかし10月13日にラストランの機会が設けられ、最後の花道は20日・21日の海老名検車区での一般公開だった。

7月には小田急電鉄ロマンスカー『LSE』7000形7004Fが11日の0683レ(平日N33運用:このときは藤沢[OE13]から片瀬江ノ島[OE16]へ行先が延長された)で定期営業運転を終了しました。これ以前に引退記念のロゴマークが掲出されました。その翌日に後継車種の『GSE』70000形70052Fが営業運転を開始しています。

★小田急電鉄3000形3651Fの上り方4両が日本車両製造豊川製作所へ★
▲まさか製造先への里帰りとなった3000形3651Fの上り方4両。修理状況が気になるが・・・。

7月にはロマンスカー『LSE』7000形7004Fの定期運用終了と同時期に東京都内のボクシングジムの火災によって火が屋根に燃え移った3000形3651F(日本車両製造3次車)の上り方4両が日本車両製造豊川製作所に里帰りした話題。屋根の修理のようですが、入場して以降の動きがありません。動向が心配ですね。

これ以外では西武鉄道6000系6102Fのシングルアームパンタグラフへの換装、東京急行電鉄5000系5122Fの『青ガエル』ラッピング継続、小田急電鉄1000形1067Fのリニューアル更新工事による営業運転復帰が話題となりました。

【8月】
★東日本旅客鉄道185系200番台宮オオB2編成・宮オオB3編成・宮オオB4編成が廃車に★
▲8月に廃車となった185系200番台宮オオB3編成。このころは8両編成を組んでいた宮オオB2編成、6両編成の宮オオB4編成も廃車されたのである。
▲185系200番台に代わって臨時快速列車に充当されているE257系500番台。写真の千マリNB-12編成は同系列で初めて『ホリデー快速鎌倉』に充当された編成である。

8月には東日本旅客鉄道185系200番台のうち宮オオB2編成、宮オオB3編成、宮オオB4編成が廃車されました。これにより『ホリデー快速鎌倉』など一部の臨時快速列車はE257系500番台に置き換えられ、特急『はまかいじ』は宮オオB3編成から宮オオB5編成に、それ以外の臨時列車は宮オオB6編成、宮オオOM03編成などによる充当に変更されています。

★東京地下鉄2000系2101Fが登場★
▲2000系2101Fの登場で先に廃車となってしまったのか、02系02-148F。

8月には東京地下鉄中野検車区向けの新型車両2000系が登場。トップナンバーの2101Fの組成は2101+2201+2301+2401+2501+2001となっており、普通車車内では初めてとなる電源コンセントが設置されるなど注目点はありそうです。製造は日本車両製造豊川製作所で全53編成が製造されるようです。これと引き換えなのかは不明ですが、02系に陸送の動きが早くも出始めています

これ以外では205系1000番台と1100番台の併結試運転、東京都交通局5300形の廃車が開始、東京急行電鉄7700系の養老鉄道譲渡の発表などの話題が挙がりました。

【9月】
★東日本旅客鉄道E257系0番台が修学旅行向け臨時列車に★
▲修学旅行向け臨時列車に充当されたE257系0番台。『湘南ライナー』など定期運用を持っていた時とは編成の向きが逆であるが、転用時にはクハE256側が下り方先頭車になるだろう。

9月には東日本旅客鉄道E257系0番台が修学旅行向け臨時列車への充当を開始しました。非貫通先頭車のクハE256形0番台が東海道線内基準で下り方となっています。500番台も同じような運用に加わっており、転用改造までは臨時列車などで活躍しそうです。

★東京急行電鉄2000系2003Fが大井町線仕様に★
▲大井町線仕様になった2000系2003F。パンタグラフはシングルアーム式、制御装置はSiC素子にそれぞれ換装されている。

9月には東京急行電鉄2020系に置き換えられた2000系2003Fが大井町線仕様となって出場。半数の5両編成に短縮されました。これにより8500系8639Fが置き換えられています。2000系2003Fは9000系・8500系と共通運用なので、青各駅停車または緑各駅停車で運用されています。

★小田急電鉄ロマンスカー『EXE』30000形30054F+30254Fがリニューアルのため入場★
▲日本車両製造豊川製作所に入場した『EXE』30000形30054F・30254F。『EXEα』になる予定。

9月には小田急電鉄ロマンスカー『EXE』30000形30054F+30254Fが日本車両製造豊川製作所に入場しました。『EXEα』へのリニューアルのためですが、これ以前に検査を通した30053F+30253Fを飛ばしているので、30054F+30254Fで3編成目のリニューアルとなります。

これ以外では小田急電鉄ロマンスカー『LSE』7000形7004Fの臨時列車への充当、東海旅客鉄道浜松工場の一般公開(9月16日のみ)で大混乱などがありました。後者は『N700S』やドクターイエロー(923形0番台T4編成)の展示などで注目を集めたうえに2日間の開催が1日のみの開催でしたので、色々な意味で記憶に残るイベントだと思います。私も居合わせていたので、大変でした。

【10月】
★小田急電鉄ロマンスカー『LSE』7000形7004Fがラストラン★
▲『臨時』表示と地味ながらもラストランを終えたロマンスカー『LSE』7000形7004F。

10月には小田急電鉄ロマンスカー『LSE』7000形7004Fが正式にラストラン。種別愛称表示器の故障の関係からか『臨時』と寂しい表示でしたが、臨時列車としての運用も終了しました。私は9月29日の臨時列車に当選し乗車もさせていただきました。こちらは本当にいい思い出ができました。

★東京地下鉄6000系の定期運用が終了、特別運転★
▲千代田線内を1往復する特別運転でファンを楽しませた6000系。土曜日に6130F、日曜日に6102Fが充当された。最終日の6102Fの時には大混乱も。

10月13日から11月11日までの約1か月間、土曜休日に千代田線霞ヶ関(C-08)~綾瀬(C-19)間を1往復する特別運転を実施しました。毎週土曜日に6130F、毎週日曜日に6102Fが充当されていました。小田急電鉄ロマンスカー『LSE』7000形7004Fとともに人気のある車種でした。なお10月13日には東日本旅客鉄道209系1000番台が常磐緩行線から引退しました。

★東京地下鉄03系の5扉車組み込み編成が消滅★
▲廃車された03系03-112F。最後まで残っていた5扉車組み込み編成であった。

10月には03系03-112Fの廃車により5扉車組み込み編成が消滅しました。これで03系は3扉車に統一されましたが、今後も置き換えられることが予想されます。13000系はすでに29編成目が登場しており、あと15編成の導入が予定されています。

それ以外では西武鉄道新型特急形車両の001系001-A1Fの『Laview』登場、東京地下鉄2000系の登場に伴う02系の陸送などがありました。

【11月】
★相模鉄道本線の高架化工事★
▲高架化された星川(SO-05)。2面4線の高架駅となった。

11月には相模鉄道本線の天王町(SO-04)~和田町(SO-06)間が高架化され、12月に高架化に伴うダイヤ改正が実施されました。これにより急行など優等種別の所要時間が短縮されています。

★東日本旅客鉄道209系1000番台が豊田車両センターに転属★
▲中央線・青梅線のオレンジバーミリオンの帯をまいた209系1000番台。

11月には209系1000番台が中央線・青梅線に転用するための転属改造工事を実施した話題。クハ209-1001側が東京(JC-01)寄りの1号車となっています。将来的な廃車除籍を見越してか制御装置の更新工事は実施されなかったのが印象的でした。

★東京急行電鉄7700系7901Fがラストラン★
▲多くのファンに見守られて蒲田(IK-15)に進入する7700系7901F。

11月には東京急行電鉄7700系7901Fがラストラン。6編成が在籍していましたが、次々と養老鉄道に譲渡されていきました。そして最後に残った7901Fはラストランを行いました。運転ダイヤが不明なうえに多くのファンが見守る中で撮影に行ったのが印象的でした。これで池上線・多摩川線から同系列が消滅しました。なお7700系の置き換えは7000系の増備で賄われ、7110Fから7115Fの6編成が投入されました。

それ以外では東京急行電鉄大井町線6020系の『Q SEAT』車両の増備、東京臨海新交通7300系をベースに三菱重工業で製造された7500系7511Fが登場した話題。前者は既存の3号車2代目デハ6300を転換クロスシートを備えた車両で置き換え、編成から外れた初代デハ6300は田園都市線2020系のデハ2300として転用されています。このため2126Fと2127Fは9両で落成し、3号車に該当する箇所に無塗装であった『Q SEAT』を挿入して甲種輸送されたのが印象的でした。なお両編成および2代目デハ6300は総合車両製作所新津事業所で製造されました。

【12月】
★小田急電鉄3000形3664Fが10両固定編成化され3082Fに★
▲3664Fに中間増備車2両を組み込んだ3082Fが誕生した。あと1編成が2018年度中に10両固定編成化される予定である。


12月には小田急電鉄3000形8両固定編成で唯一の7次車であった3664Fの10両固定編成化工事が行われました。元クハ3964(クハ3482)と元デハ3914(デハ3332)の間に中間増備車のサハ3382とデハ3432が組み込まれ、帯はロイヤルブルー帯からインペリアルブルー帯へと変更されました。なお中間増備車はサハ3383とデハ3433が残っており、8両固定編成の3663F(日本車両製造6次車)の動向に注目が集まりそうです。

★東日本旅客鉄道E653系1000番台元新ニイU-108編成が国鉄特急色となり勝田車両センターに復帰★
▲新潟車両センターから復帰したE653系1000番台水カツK70編成の車種の一部である、元0番台水カツK-308編成。651系0番台の動きには要注意だ。


12月初旬には東日本旅客鉄道新潟車両センター所属だったE653系1000番台元新ニイU-108編成が秋田総合車両センターで検査を受け、国鉄特急色となって勝田車両センターに転属した話題。厳密には復帰ですが、新製当初は0番台でグリーン車がありませんでしたが、復帰した編成は1000番台水カツK70編成となり、上り方先頭車にはグリーン車が設定されています。

それ以外では江ノ島電鉄2000形全3編成のリニューアル完了、相模鉄道12000系12101Fの登場などがありました。後者は新横浜線経由で東京急行電鉄に直通する20000系に続く新型車両ですが、12000系は東日本旅客鉄道に直通する車両で車体側面部は個別ドアスイッチがあることを除けばE235系0番台あたりをベースに製造されていました。行先対応には埼京線や東京臨海高速鉄道りんかい線の駅名が含まれているようです。

2018年も当ブログをご覧いただきましてありがとうございました。来年もどのような動きがあるか注目ですね。

2018年12月29日

【10両固定編成化】小田急電鉄3000形3082F(元3664F)が試運転を実施

2018年12月27日と28日に、小田急電鉄3000形の元3664F(日本車両製造7次車:8両固定編成)に中間増備車2両(サハ3382+デハ3432)を海老名検車区で組み込んで10両固定編成となった3082Fが小田原線海老名(OH32)~小田原(OH47)間で試運転を実施しました。
▲12月中旬に確認した時点では車番は改番済みだったが、写真右側の中間増備車(2両)を除きロイヤルブルー帯が撤去されたままだったが、26日にはついにインペリアルブルー帯が巻かれ、海老名検車区西側の56番構内留置線に留置されていた3000形3664F改め3082F。

▲3000形3082Fの種車となった7次車の元3664F。元クハ3964(クハ3482)と元デハ3914(元デハ3914)の間に中間増備車2両が組み込まれた。3000形8両固定編成でフルカラーLED式の編成は消滅したが、残り1編成(新3083F)は3663F(日本車両製造6次車)からの改造になると予想されるため、種別行先案内表示器をどうするのかが気になるところ。
▲(イメージ)3000形3081F(元3665F)に組み込まれている中間増備車(サハ3381+デハ3431)。今回製造された4両の中間増備車も3081Fの中間増備車と同一仕様になっているものと思われる。

同編成は11月29日に8両固定編成としての運用を終え、12月3日から海老名検車区にて10両固定編成化工事を受けていました。12月中旬に確認した時は元3664Fが巻いていたロイヤルブルー帯が撤去されたままで、インペリアルブルー帯が巻かれていませんでしたが、26日にはインペリアルブルー帯が巻かれている様子が確認できました。クハ3482(元クハ3964)には新たに女性専用車ステッカーが貼付されたものと思われます。

車両番号は3082Fになったことで2代目で復活する番号(3282、3232、3332、3382、3432、3482)が出てきそうです。これで3000形の10両固定編成は7編成となりました。さらに中間増備車のサハ3383+デハ3433が残されて留置されているため、制御装置の全密閉モーターへの変更を行った3663F(日本車両製造6次車)の動向が注目されます。