2018年12月18日、総合車両製作所横浜事業所で製造された相模鉄道12000系(10両編成)の甲種輸送が新鶴見信号場、相模貨物経由で厚木電留線まで実施されました。なお牽引機はDE10形1749号機が担当しました。
▲前面部は20000系をベースに非貫通構造とし、側面部は11000系をベースに旅客用扉の形状や配置(乗務員扉付近のみ)、制御装置などを11000系(やそのベース車両である東日本旅客鉄道E233系)と同様のものとした新型車両、12000系のトップナンバーがついに登場。
▲総合車両製作所横浜事業所からの牽引を担当したDE10形1749号機。過去には東京急行電鉄5000系6扉車の廃車に伴う甲種輸送や6020系の甲種輸送を担当したことがある。
今回登場した12000系は東京急行電鉄新横浜線(羽沢横浜国大[SO-51]と日吉[TY-13, MG-13]方面を結ぶ路線名称)との直通運転向けに製造された20000系20101F(上写真2枚)とは異なり、相模鉄道新横浜線(西谷[SO-08]から羽沢横浜国大を結ぶ路線名)と東日本旅客鉄道との直通運転向けに製造された車両であり、先頭部分は20000系をベースに非貫通構造に、側面部分は11000系をベースとして制御装置やフルカラーLED式種別行先案内表示器や車外スピーカーなどを11000系のベース車両であるE233系と共通化し、旅客用扉の左側には20000系と同じく個別ドアスイッチ(半自動ドアスイッチ)が設置されています。編成は横浜(SO-01)寄りとなる1号車側から『12101』+『12201』+『12301』+『12401』+『12501』+『12601』+『12701』+『12801』+『12901』+『12001』と組成されています。相模鉄道本線・いずみ野線では1号車側の番号を基準とするため『12101F』になるものと思われます。パンタグラフは3号車『12301』と9号車『12901』の横浜寄りに1基、5号車『12501』には2基搭載されています(ただし11000系では2号車のモハ11100に2基、4号車のモハ11300、8号車のモハ11700に1基ずつ)。先頭車の前面窓下部には白く『ID-91』と書かれた表記が確認されており、ATS-PやATCのほかE233系7000番台(宮ハエ)や東京臨海高速鉄道70-000形(東臨運輸区)と同じ“ATACS”が設置されているものと思われます。行先対応表には自社線内のほか埼京線やりんかい線の駅名が入っており、東海道貨物線・山手貨物線経由での直通運転および輸送障害時での両線への入線を想定したものと思われます。なお甲種輸送時には5号車の『12501』と6号車の『12601』が切り離せる構造となっており、厚木電留線からは5両ずつに分けて輸送したものとみられます。ドアエンジンは不明ですが、20000系と同じラック式ではないかと思われます。最後尾の『12001』には『そうにゃん』のぬいぐるみが乗せられていました。相模大塚(SO-15)での展示があればぜひとも実車を見に行ってみたいですね。
パンタグラフの位置や11000系およびE233系との共通設計を踏まえて、電動車と付随車の割合は6M4Tで以下の組成になるものと予想されます。
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クハ12101+モハ12201+モハ12301+モハ12401+モハ12501+サハ12601+サハ12701+モハ12801+モハ12901+クハ12001