2021年3月31日

【東北からの譲渡車】小湊鉄道、現行車両のキハ200形を東日本旅客鉄道から譲渡のキハ40系で置き換えへ

2021年3月29日、千葉県の五井と上総中野を結ぶ小湊鉄道が1961年から導入され使用されている既存車両のキハ200形の置き換えに、東日本旅客鉄道から譲渡されたキハ40系を投入することを発表しました。小湊鉄道を長く支えた車両の動向が注目されます。
▲上総中野に進入する小湊鉄道キハ200形(2014年3月撮影)。保留車のキハ209以外の13両が運用されている。
▲五井に停車中のキハ200形。小湊鉄道では基本的に交通系ICカードが利用できないため(路線バス・高速バスを除く)、乗り換え用のICカード簡易改札機が設置されている。
▲五井機関区に留置中の東日本旅客鉄道から譲渡されたキハ40系。東日本旅客鉄道での番号はハイフン以下が2021と2026の車両だが、小湊鉄道ではハイフン以下を1と2に変更している。半自動ドアスイッチも設置されているため、夏場や冬場は大活躍となりそうだ。

キハ200形は保留車を含めて14両が在籍しています。キハ40は現時点で2両のみであるため、すべて置き換えるとなるとあと12両(2両のペアが6組)必要になります。最初に搬入された2両は東日本旅客鉄道只見線で運用されていた車両で、新津運輸区から転入したキハE120形に置き換えられて撤退していました。キハ40系は東日本旅客鉄道では五能線や男鹿線での定期運用を終了したため、これらの車両を譲り受けて導入することも考えられます。キハ200形は小湊鉄道で長らく輸送を支えてきましたので、どこかで保存してほしいとも感じます。

2021年3月30日

【今年もトップを切る】東京地下鉄が2021年度鉄道設備投資事業計画を発表

2021年3月25日、東京地下鉄が2021年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。同年度での投資額は約1,220億円となります。
▲2021年度も増備される有楽町線・副都心線17000系。有楽町線と副都心線を兼任する10両固定編成は17105F・17106Fで終了となり、それ以降は副都心線専用の8両固定編成となる。
▲2021年度から17000系とぼほ共通設計の半蔵門線18000系が投入され、19編成ある8000系が置き換えられる。7000系10両固定編成はいずれも解体処分となっているため、8000系も同様の動きになりそうか。

車両面では有楽町線・副都心線17000系が10両2編成(17105F・17106F)と8両12編成(残りの3編成は2022年度の導入か)の合計14編成116両、半蔵門線18000系は10両4編成の合計40両(18101F~18104F)、丸ノ内線2000系は6両1編成(2133F)の合計6両が導入されます。前者の17000系は10両固定編成のラストとなる17106Fが出場すると、それ以降は8両固定編成のみとなります。先に登場した17101F~17104Fは2020年度導入分の扱いとなりますね。10両固定編成ではMT比が4M6Tであるため(18000系も同様)、8両固定編成のMT比がどうなるかが注目されます。車両面はおもに17000系と18000系を優先するためか、丸ノ内線の2000系は1編成のみとなっています。

設備面では半蔵門線ホームへのホームドア設置、東西線南砂町(T-15)での線路・ホーム増設(将来的に同駅で各駅停車が快速の通過待ちをすることが可能になる)、銀座線浅草(G-19)での折り返し線の整備、丸ノ内線・日比谷線へのCBTC導入、南北線の8両編成化に向けた駅設備の改修(2両分のホームドア増設)、東京地下鉄の全車両への車内Wi-Fiの導入などが実施されます。なお南北線のホーム自体は直通先路線(埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線)を含めて8両編成に対応できるよう考慮されています。また有楽町線では2015年3月から和光市(Y-01)~小竹向原(Y-06)間で車掌が乗務しないワンマン運転が実施されていますが、今後小竹向原~新木場(Y-24)間でもワンマン運転導入に向けた検討に入るようです。

2021年3月29日

【廃車除籍へ】東京地下鉄7000系7104F(10両固定編成)が和光検車区新木場分室に自走回送される

2021年3月28日、東京地下鉄17000系17103F(10両固定編成)が営業運転に投入されたことに伴って7000系7104F(10両固定編成)が和光検車区新木場分室に自走回送されました。廃車除籍処分になるものと思われます。
▲和光検車区所属の7000系7104Fが帰らぬ旅へ。これで同系列10両固定編成は7101F・7102F・7105Fの3編成のみとなり、17000系10両固定編成の在籍数が7000系10両固定編成の在籍数を上回っている。
▲続々と数を増やす17000系。10両固定編成は17106Fの出場をもって所定数が揃い、そのあとは8両固定編成の登場を待つのみとなっている。

7000系7104Fの自走回送により残る10両固定編成は3編成(7101F・7102F・7105F)となりました。これまでに17000系17101Fの投入で7000系7110F、17102Fの投入で7118F、17103Fの投入で7104Fが置き換えられていますので、17104Fの営業運転投入でどの編成が運用離脱となるのかが注目ですね。7104Fは7105Fとともに制御装置が日立製作所製のIGBT素子VVVFインバータ制御方式の編成でしたね。7000系は一足先に10両固定編成の方が引退となりそうな予感です。

【茶色は見納め近し】小田急電鉄ロマンスカー“EXE”30000形30057F+30257Fによる特別団体専用列車運転

2021年3月28日、小田急トラベル主催による『貸切特急ロマンスカーで行く!小田急線の車庫めぐり  ミステリーツアー』が開催され、2編成のみの小田急電鉄ロマンスカー“EXE”30000形のラストナンバー、30057F+30257Fが特別団体専用列車に起用されました。
▲おそらくこれがリニューアル更新工事(“EXEα”への改造)施工前の最後の充当となってしまうのだろうか、ロマンスカー“EXE”30000形の特別団体専用列車が駆け抜けた。相武台前(OH30)では上り本線から転線し、同20番構内留置線に入った。

就役20年を超えた茶色のロマンスカー“EXE”30000形の特別団体専用列車の起用は貴重なものとなりそうです。また久しぶりに多摩線にも入線し(同形式の入線は2018年の“EXEα”の試乗会以来のこと)、喜多見検車区唐木田出張所では撮影会も実施されたものと思われます。本来このツアーは1月に実施予定でしたが、2回目の緊急事態宣言が3月21日まで(1都3県のみ)発令されたために延期となっていました。なおこの次の回ではロマンスカー“MSE”60000形が使用されるものと思われます。なお今回の特別団体専用列車に使用された茶色の“EXE”は2021年度も1編成のリニューアルが予想され、どの編成が対象となるか注目です。

この日は27日早朝に発生した小田急相模原(OH29)での人身事故で、海老名検車区の出庫から送り込み回送中(土曜休日N73運用に充当予定だった)のロマンスカー“MSE”60000形60255Fが巻き込まれてしまい、クハ60255の前面窓ガラス修理のために運用を離脱しているため、28日の土曜休日N75運用が同形式ではなく“EXE/EXEα”で代走となり、結果として特別団体専用列車の30057F+30257Fを含めた全7編成が営業運転に入ったことになります。

2021年3月28日

【4両単独は初】東日本旅客鉄道横須賀線でE235系1000番台の単独運用をキャッチ

2021年3月27日、私は3月13日ダイヤ改正後初めての撮影タイム。東日本旅客鉄道横須賀線の保土ヶ谷(JO-12)へ。
E235系1000番台横クラF-04編成。1022S列車(土曜休日23運用)。着実に本数を増やし頻繁に見かけるようになったE235系1000番台。細かい差異がありますが、横クラF-08編成と横クラJ-08編成ではクハE235-1008とクハE234-1108の2段連結器の搭載を省略し、編成組み替えを考慮しない方針になったものと思われます。
後追いを撮ると、フルカラーLED表示器には3月を表す蒲公英の表示です。運用開始当初からは3月13日のダイヤ改正まで運用がほぼ固定されていましたが、徐々にそれ以外の運用にも充当されるようになったほか、異なる番号で15両を組むことも多くなりました。
E217系横クラY-50編成+横クラY-116編成。983S列車(土曜休日83運用)。横クラY-51編成が運用を離脱して以降は線路モニタリング装置を搭載する横クラY-50編成がラストナンバーに。横クラY-51編成の廃車は近そうな気がします…。
E217系横クラY-15編成。1066S列車(土曜休日67運用)。
E217系横クラY-20編成+横クラY-109編成。1063S列車(土曜休日63運用)。E217系では疎開していた横クラY-36編成が運用に復帰していたようですね。
E217系横クラY-36編成。1028S列車(土曜休日29運用)。ここで東海道線湯河原(JT-20)での疎開を経て復帰した横クラY-36編成が現れてびっくりしました。横クラY-51編成以外ではドアステッカーが撤去されていないため、運用復帰の可能性が残っているようです。
E235系1000番台横クラF-08編成+横クラJ-06編成。1013S列車(土曜休日13運用)。ここでE235系1000番台に出会いました。後ろ11両はまさかの横クラF-08編成ですね。
横クラF-08編成は今までの編成と異なり、クハE235-1008に2段連結器がありません。この編成から11号車の連結器の設置が省略されているほか、今回は見れませんでしたが、横クラJ-08編成でもクハE234-1108の連結器の設置が省略され、E235系0番台と同じスカートに変更されています。
せっかくなのでE235系1000番台で久里浜(JO-01)まで乗り通すことに。途中の逗子(JO-06)では久里浜寄りに連結されている横クラJ-06編成を切り離しました。E235系1000番台の切り離し作業は初めて見ました。なぜかフルカラーLED式の表示が『普通 逗子』ではなく『快速 逗子』になっているのが面白いですね。
E217系横クラY-20編成。1262S列車(土曜休日63運用)。逗子では横クラY-109編成を切り離し折り返し列車に充当される横クラY-20編成を記録。
車内が比較的空いている10号車のモハE235-1008に乗っていたため編成停車時の案内表示のみですが、田浦(JO-04)ではホームがトンネルに挟まれており、有効長が10両分弱しかないため、進行方向1両目と2両目の最前部1箇所の合計5箇所のドアを締め切るドアカットが実施されています。1号車と2号車に乗っている場合は当該車両の扉の開く場所がLCDで表示されるようになっています。
ようやく久里浜に到着。同駅では半自動ドア扱いになりました。E235系1000番台の半自動ドアを扱ったのは初めてです。
折り返しは成田空港(成田第1ターミナル)(JO-37)行きとなります。E235系1000番台が登場する前に『エアポート成田』の愛称が廃止となってしまったのが残念ですね。

改札を出場し、昼休憩のあと再びホームへ。
E217系横クラY-140編成。1227H列車(土曜休日27H運用)。E217系付属編成の往復運用も記録します。
E235系1000番台横クラJ-04編成。1220H列車(土曜休日21H運用)。ようやくE235系1000番台の逗子~久里浜間往復運用をキャッチしました。なお総武快速線方面に直通しない列車や逗子~久里浜間を往復する運用では『横須賀線』のみの表示になります(それ以外はすべて『横須賀線・総武線』と表示される)。
4両単独の充当列車でもE235系1000番台では半自動ドア扱いになりました。ラック式ドアエンジンで半自動ドアになるのはこの番台が初めてです。横クラJ-04編成に乗って逗子に戻り、乗り継ぎました。
E217系横クラY-1編成。1364S列車(土曜休日65運用)。なんとE217系のトップナンバーに出会いました。試作的要素もあり、東海道線でも運用されたことのある編成で大船(JO-09)を目指しました。

なおこれ以外にも気になったものを撮影していますので一部紹介します。
E233系3000番台宮ヤマU618編成。4521Y列車。番号表記の部分に妙な違和感が…。最初からレタリング表記していたかのような感じになっていますね。これはこれで面白い記録ですね。
E257系2000番台宮オオNA-13編成+2500番台宮オオNC-32編成。8029M列車(8079M列車)。初めて全席指定の『踊り子』となって、初めて撮影したE257系2500番台。宮オオNC-32編成の改造車種は元500番台千マリNB-07編成です。2000番台・2500番台の14両編成で特急『湘南』(平日運転)や特急『踊り子』に充当されるようです。
E257系2000番台宮オオNA-02編成。8022M列車。E257系2000番台に変更されても伊東(JT-26)発の特急『踊り子』は存続。これは3月7日までの土曜休日は185系200番台で運転されていた列車です(日曜日のみ熱海(JT-21)で185系0番台を増結していた)。
E261系宮オオRS2編成。3001M列車。『サフィール踊り子』のカフェテリアは緊急事態宣言中はサービスを休止していました。現在は再開しています。185系が定期営業運転をすべて終了したため、なんだか寂しいですね。快速アクティーも下り2本だけですし…。

2021年3月27日

【3編成目はブルー】舞浜ディズニーリゾートラインType C(100形)に3編成目が登場

2021年3月24日から26日にかけて、舞浜ディズニーリゾートラインの新型車両“Type C”100形の3編成目となる131号編成が登場しました。塗装はブルーとなっており、“Type X”10形11号編成が置き換えられるものと思われます。
▲“Type C”100形はついに3編成目が登場。塗装はブルーとなった。既存車両のトップナンバーである“Type X”10形11号編成が置き換えられることになる。この車両が廃車除籍処分となると“Type X”10形と“Type C”100形の在籍数が逆転し、“Type C”が主力になる。
▲いよいよ置き換えとなるトップナンバーの“Type X”10形11号編成。就役して約20年間で期間限定ライナーの起用が多く、これまでにディズニーランド開業35周年記念、ディズニーシー開園15周年記念、アナとエルサのフローズンファンタジー・ライナーに2年連続で起用されるなど、ラッピング車両として活躍してきた。

新型車両“Type C”100形の搬入は2020年11月の121号編成(ピーチ)以来です。同形式は当初は毎年ごとに1編成の導入を発表していましたが、2020年に新型コロナウィルスの感染拡大の影響から1回目の緊急事態宣言発令で東京ディズニーリゾートなどの長期休園および“Type C”100形の営業運転投入が延期されたこともあり、なるべく既存車両の置き換えを積極的に進めるために今年度中の搬入になった可能性があります。車両は展望席のある先頭車から131+132+133+134+135+136となっています。置き換え対象となる“Type X”10形11号編成(ブルー)の営業運転終了が迫ってきますね。残る“Type X”10形の31号編成(パープル)、41号編成(グリーン)にも注目が集まりそうです。

【現存する“Type X”10形】※2021年3月27日現在
11号編成(ブルー)…11+12+13+14+15+16
31号編成(パープル)…31+32+33+34+35+36
41号編成(グリーン)…41+42+43+44+45+46

【新型車両“Type C”100形】
111号編成(イエロー)…111+112+113+114+115+116
121号編成(ピーチ)…121+122+123+124+125+126
131号編成(ブルー)…131+132+133+134+135+136

【廃車となった“Type X”10形】
21号編成(イエロー)…21+22+23+24+25+26
51号編成(ピーチ)…51+52+53+54+55+56

2021年3月26日

【土浦以北最終列車】東日本旅客鉄道E531系0番台水カツK417編成、乗用車と衝突し一部が燃える

2021年3月26日未明(25日24時過ぎ)に、東日本旅客鉄道E531系0番台水カツK417編成(クハE531-17以下10両)が常磐線土浦以北の最終列車である1269M列車(勝2453←品2234)に充当されていたとき土浦~神立間で乗用車と衝突し炎があがり、10号車のクハE531-17の一部にも燃え移りました。
▲常磐線土浦~勝田間の最終列車、上野東京ラインの1269M列車でまさかの悲劇に見舞われたE531系0番台水カツK417編成。写真手前側のクハE531-17の一部が焼け焦げている。E531系は2020年に車内安全カメラを設置した0番台編成を増備しているため、代替新造が考えられるが…?

事故被害にあった水カツK417編成は2006年に現在の総合車両製作所新津事業所、グリーン車のみ川崎重工業兵庫工場で製造され、付随車は初期編成のグリーン車組み込みの際に外されたものから転用されています(9号車がセミクロスシートではなくロングシートなのはそのため)。事故当時はクハE531-17が脱線していることも確認されています。基本編成は事故当該を含む26編成(260両)が在籍しているため、当面の間水カツK417編成以外で運用を回すものと思われます。E531系は2020年も増備されている編成がいるため、事故当該車両の復旧のために代替新造があるのか注目されます。ただE233系1000番台宮サイ177編成が復旧を断念して解体処分とされたこともあり、予想は困難ですね。

【白帯撤去で印象変化】西武鉄道9000系9103Fの元“RED LUCKY TRAIN”、白帯なしの赤一色に

2021年3月24日、西武鉄道9000系9103F(元“RED LUCKY TRAIN”)がワンマン運転対応改造工事を終えて武蔵丘車両検修場を出場し、上石神井車両基地を経て玉川上水車両基地へと自走回送されました。
▲入場前は赤色基調にクリーム色の太い帯をまとっていた9000系9103Fだが、出場後はクリーム色の太い帯がなくなり、赤一色となった。9000系は全車解体処分となった桃色以外の3色が維持されたが、9103Fは赤一色、9108Fは紺一色となっているのも面白い。
▲9000系のワンマン運転対応改造は9103Fで4編成目。ラストとなる9104Fの出場をもって終了するものと思われる。多摩湖線での運用を終了した新101系は逆に狭山線で運用されており、同線ではなぜか4扉車の2000系から変更されている。

今回出場した9103Fの元“RED LUCKY TRAIN”はクリーム色の帯が撤去され、赤一色となっています。側面部の幕式表示で種別を表示していた部分は塗装と同じテープ(9103Fでは赤色)で隠されています。9000系は全8編成(80両)のうち5編成(20両)が多摩湖線ワンマン運転向けに転用され(内訳は9102F・9103F・9104F・9105F・9108F)、最終的に同系列の車両数は最盛期の4分の1となりますね。

【搬出完了】小田急電鉄8000形8251F(チョッパ制御更新車)のデハ8501・クハ8551が北館林荷扱所へ陸送される

2021年3月25日、廃車除籍処分となった8000形8251F(6両固定編成)のうち、デハ8501・クハ8551が車体を分割のうえ大野総合車両所から北館林荷扱所へ陸送されました。
▲8000形8251Fの下り方2両(写真手前2両)が大野総合車両所から旅立つ。この車両の陸送をもって8000形の廃車の動きは一旦落ち着くが、小田急電鉄の現役車種のなかでは唯一の白色のボディであるほか来年には登場から約40年となる。また1000形の動向には注意だ。

このうちクハ8551は貫通扉のほかに側面帯の無い状態であったため、前回の8255Fと同じような状況で何らかの帯色の試験を実施していたものと思われます。これで8000形チョッパ制御更新車と踏切事故で解体処分となった8264Fの3編成の除籍が終了し、同形式の動きは一旦落ち着くことになります。この次は1000形でリニューアルされていない全編成の動向が気になります。なお10両固定編成の1092Fについては3月22日の6403レ(平日E63運用)で運用を終え、23日に大野総合車両所に編成を分割されてそのまま入場する動きを見せていたので、おそらくリニューアル更新工事に向けた動きだと思います。まさかの1097Fの検査入場をもって1092Fのリニューアルに向けた動きをするとは思いませんでしたね。

【8000形の在籍状況】※2021年3月5日現在
4両固定編成…16編成(64両) 6両固定編成…13編成(78両) 合計142両
【廃車除籍済編成】
6両固定編成…3編成(18両) ※1編成は踏切事故による廃車

2021年3月25日

【自走ではなく配給に】東日本旅客鉄道185系200番台宮オオA3編成が長野総合車両センターへ配給輸送される

2021年3月24日、東日本旅客鉄道185系0番台宮オオA3編成(クハ185-5以下10両)が所属先から武蔵野線経由で長野総合車両センターへ配給輸送されました。全車両が廃車解体処分になるものと思われます。
▲185系0番台宮オオA3編成がEF64形1031号機に導かれ帰らぬ地へ旅立つ。同系列の廃車は宮オオB4編成以来だが、グリーン車組み込みのA編成では実に宮オオA4編成以来で約5年ぶりとなる。185系のカウントダウンが再び始まった。
▲湘南色ブロック塗装時代の185系0番台宮オオA3編成。2021年3月の定期営業運転を終了して以降、初めての廃車となった。

この編成は定期営業運転最終日の3月13日は運用されていなかったため、その前に運用離脱したものと思われます。なお今まで185系0番台・200番台の廃車の際には宮オオC7編成の12号車として組み込まれていたサハ185-7のみ配給輸送で、それ以外はA編成・B編成ともに自走回送となっていましたが、今回の宮オオA3編成から再び配給輸送という形になり、サハ185-7およびサロ185形200番台以来の185系の廃車に伴う配給輸送となりました。これで残る185系は10両5編成(A1・A5~A8)、7両3編成(OM04・OM08・OM09)、6両3編成(OM03・B5・B6)、5両6編成(C1~C6)、4両2編成(B7・C7)の合計127両/227両の在籍となりました。しかし長野総合車両センターには宮オオOM03編成が入場していますので、こちらもいずれは解体になることを見越してこのまま長野総合車両センター構内で本格的な解体処分まで過ごすものと思われます(宮オオOM03編成が解体されると在籍両数は121両になるか)。

なおこの配給輸送列車を狙って鉄道ファンが集中したのか、中央線立川(JC-19)~日野(JC-20)間の有名撮影ポイントで線路に人の立ち入り(一部鉄道ファンによる立ち入り)が発生し、映像には2編成のみ在籍するレア車両の209系1000番台が橋梁上で緊急停車する様子が収められていました。約26分後に運転を再開したとのことですが、中央線に遅延が発生したようです。185系0番台の配給輸送列車は国立(JC-18)から中央線を走行するため、多くのファンが集まっていたものと思われます。線路に立ち入りのあった現場には警察官(警視庁)の姿もあったため、一時騒然となりました。約40年にわたって愛された185系0番台の廃車に伴う輸送列車のためとはいえ、こういう線路立ち入り行為は許しがたいものだと思います。最後のお別れとなる同系列の雄姿を安全にマナーを遵守して見送ってほしいと切に願います。

【185系0番台・200番台在籍状況】 ※2021年3月25日現在
全体=127両
《0番台》 在籍数=84両
[10両編成]A1・A5・A6・A7・A8
[5両編成]C1・C2・C3・C4・C5・C6
[4両編成]C7
《200番台》 在籍数=43両
[7両編成]OM04・OM08・OM09
[6両編成]OM03・B5・B6
[4両編成]B7

★廃車済みの車両★
全体=94両
※単体で廃車のサハ185-7(C7)・サロ185形200番台(OM03・B2~B7)は車両数に含む 
《0番台》 車両数=31両
[10両編成]A2・A3・A4
《200番台》 車両数=63両
[8両編成]B2
[7両編成]OM01・OM02・OM05・OM06・OM07・B1
[6両編成]B3・B4

※宮オオB2編成はサロ185-204を抜き、宮オオB7編成の電動車1ユニット2両(ハイフン以下231)を連結して8両編成を組成し臨時列車で運用ののち廃車。
※宮オオOM07編成は宮オオOM06編成からサロ185-211と電動車1ユニット2両(ハイフン以下221)を連結しA編成と同じ10両編成を組成、上野東京ライン関連の試運転に使用後廃車。

【2021年度対象に?】小田急電鉄1000形1092F(10両固定編成)、大野総合車両所に入場でリニューアル更新工事施工へ?

2021年3月22日の6403レ(平日E63運用)をもって小田急電鉄大野総合車両所に入庫したあと翌日そのまま留置されていた1000形1092F(10両固定編成)がサハ1192とサハ1292を境に編成を分割され別々に留置されています。この編成は大野総合車両所に入場してリニューアル更新工事を受けるものと予想されます。
▲3月22日の6520レ6403レ(平日E63運用)が大野総合車両所入庫運用だったため、23日は平日E64運用に入らず留置されていた1000形1092Fが編成を分割された。付随車のサハ1192とサハ1292で切り離したことを考えると、ついにリニューアル更新工事に入るのだろうか。
▲10両固定編成では唯一リニューアルされずに残っていた1092F。元1055F+元1255Fを改造した1097Fが検査入場となったタイミングで1092Fのリニューアルに向けた準備だろうか。
▲1000形10両固定編成はもともと東京地下鉄千代田線直通車両だったこともあり、すべての旅客用扉上部にLED式案内表示器(1091F・1092Fは白枠→黒枠、1093F・1094Fは白枠のもの)を設置していた。

1000形1092Fは10両固定編成で最後までリニューアルされずに残っていた編成ですので、もしもこの動きがリニューアル更新工事に向けたものであれば、リニューアルされていない10両固定編成は消滅することになり、全編成がリニューアル編成となりそうです。それにしても10両固定編成のうち1095F以降の3編成が元4両固定編成と元6両固定編成を改造したというのも特徴です(1097Fはさらに付随車2両が元8両固定編成から転用されたもの)。なおこの編成はクハ1092とクハ1492の連結器はいずれも小さいものであるため、1093Fや1095Fと同様の姿になるものと思われます。クハ1092・サハ1192・サハ1292・クハ1492の4両には車椅子やベビーカーなどが利用できるフリースペースが設置されそうですね。

1000形1092Fは千代田線直通時代は白枠でしたが、いつの間にか同形式のワイドドア車や3000形と同じ黒枠のものに交換され、ドアチャイムがきれいな音色のものとなりました。この黒枠のLED式の表示器は廃車除籍済みとなった元1081F、リニューアル前の1091Fにも採用されていました。こうなると先にリニューアル更新工事を受けた1097Fは2020年度の扱いとなるか、来年度の扱いとなるのかは分かりかねますが、1092Fは年度を跨ぐ形にはなりますが、来年度分とみてよさそうです。

【1000形のリニューアル更新工事状況】※データは2021年3月25日現在
施工済み…4両7編成、10両6編成 合計13編成88両(1092Fを除く)
2014年度…1057F1066F
2015年度…1063F
2016年度…1095F(元1056F+元1256F)
1096F(元1052F+元1252F)
2017年度…1064F
1091F
2018年度…1067F
1093F
2019年度…1069F1094F
2020年度…1065F1097F(?)
2021年度…1097F(?)1092F(?)

2021年3月23日

【8代目はまたあの編成】相模鉄道11000系の『8代目そうにゃんトレイン』、11004Fで運転開始

2021年3月22日の6006レ(か0547→横0621・平日67運用)より、相模鉄道11000系11003Fで運転されていた『7代目そうにゃんトレイン』に代わって、11004Fによる『8代目そうにゃんトレイン』が運転を開始しました。なおラッピングは前回と同様に控えめです。
▲2代目・4代目・6代目を経て8代目のそうにゃんトレインとなった11000系11004F。前回と同様に約1年間運転されるものと思われる。
▲初代・3代目・5代目・7代目のそうにゃんトレインを経験した11000系11003F。来年は再び9代目に登板となるのだろうか。

8代目のそうにゃんトレインはそうにゃんの新しい絵本である『しゅっぱつ しんこ~う!』をモチーフとしたもので、側面部には絵本に登場するキャラクターが描かれています。前面部のデザインはクハ11004とクハ11904で異なり、クハ11004側は通常の信号機をモチーフにしたキャラクターと指差し確認をするそうにゃん、クハ11904側はカーブなどで死角となる信号機の補助の役割を果たす中継用と構内入換用の信号機をモチーフにしたキャラクターとそうにゃんが描かれています。なお11003Fの7代目は3月19日の平日55運用を最後に運転を終了しています。7代目を担当した11003Fからそうにゃん柄の座席モケットとそうにゃんの金色の吊革が継承されているものと思われます。そうにゃんトレインの運用は公表されているため、調べてから狙うといいでしょう。