2021年3月7日

【あの連結器がない?】東日本旅客鉄道E235系1000番台横クラF-08編成が総合車両製作所新津事業所から登場

2021年3月5日、総合車両製作所新津事業所(サロは横浜事業所)で製造された東日本旅客鉄道E235系1000番台横クラF-08編成(クハE235-1008以下11両)が出場し信越本線で試運転を実施しました。同編成はこれまでに製造された6編成およびクリアテール仕様の横クラF-07編成・横クラJ-07編成とは再び異なる仕様となっています。
▲着々と数を増やしていくE235系1000番台。横クラF-07編成・横クラJ-07編成では種別行先案内表示器の両端のテールランプがクリアテール仕様に変更されたが、横クラF-08編成ではその編成とも異なる仕様であることが特筆される。なお写真の横クラF-04編成+横クラJ-04編成はクハE235-1004・クハE234-1104にも2段連結器が設置されている。

編成は横須賀線内基準で千葉(JO-28)寄りからクハE235-1008+モハE235-1008+モハE234-1008+サハE235-1008+モハE235-1208+モハE234-1208+サロE235-1008+サロE234-1008+モハE235-1308+モハE232-1308+クハE234-1008と組成されており、前回の横クラF-07編成・横クラJ-07編成で見られるクリアテール仕様ではないほか、クハE235形1000番台に搭載されていた増解結用の2段連結器の設置が省略され、スカートの形状がE235系0番台(東トウ)とほぼ同じものに変更されています。こうなると付属編成の横クラJ-08編成ではクハE234形1100番台の2段連結器の設置が省略されている可能性があります。なお今年度分の投入はこの編成と横クラJ-08編成が最後ですが、来年度以降も引き続きE217系の置き換えのために増備が進みそうです。

これまでのE235系1000番台は編成の組み替え(例…東海道線に転用されたE217系では組成を11+4を10+5に変更)を考慮してか基本編成の11号車クハE235形1000番台と付属編成の増1号車クハE234形1100番台にも2段連結器が設置されていましたが、横クラF-08編成から連結器が省略されたことで、結果的にE235系1000番台でも編成組み替えを考慮しない方針になったものと予想されています。編成組み替えを仮に行った場合(仮予想としてE235系1000番台の場合は付随車のサハE235形1000番台を付属編成に移動し、千葉寄りを付属編成に変更する)、上野東京ラインや湘南新宿ラインと同じく10+5の組成にすると乗り継ぎの際に不便となっていたグリーン車2両の位置が揃うなどの便利な点もありそうですが、付属編成を5両とすると逗子(JO-06)の構内留置線の有効長や留置スペースが障壁となるのか、それが大きく影響していそうですね。こうなると次に登場する付属編成の横クラJ-08編成では増1号車のクハE234-1108の連結器の処遇が注目されます。

現在のところ、グリーン車は横クラF-10編成・横クラF-11編成の分まで出場しているので、横クラF-08編成以降の基本編成は横クラF-08編成の仕様を踏襲、横クラJ-08編成以降の付属編成はクハE234-1108の連結器次第ですが、その編成の仕様を踏襲するものと思われます。E235系1000番台の10+5の組成が実現する可能性は相当低くなりそうです。