2021年3月12日をもって、東日本旅客鉄道国府津車両センターに所属するオール2階建て車両の215系が定期営業運転を終了しました。最終日は横コツNL-1編成・横コツNL-2編成・横コツNL-4編成が運用に充当されました。
▲オール2階建て車両で東海道線の快速アクティーや湘南新宿ラインでも運用されたことのある215系が定期営業運転を終えた。写真は同系列による湘南ライナーのラストに充当された横コツNL-1編成。今後は自走で廃車回送となる可能性もあるので注意したい。
▲写真は横コツNL-2編成。湘南ライナーではこの編成に乗ることが多かった。平塚(JT-11)から3728M列車に乗車する場合、電動車の2号車が指定され、界磁添加励磁制御の音を聞くことができた。
▲写真は横コツNL-3編成。最終日は予備留置のため運用がなかった。平日はラッシュ時間帯のライナー、土曜休日はホリデー快速ビューやまなし以外の運用がなかったため『ニートレイン』と呼ばれたこともあった。
▲写真は横コツNL-4編成。この系列は最初は旧田町車両センター(東チタ)に配置され、東京総合車両センター田町センターに改称されるタイミングで国府津車両センターに転属となり細々と活躍を続けていた。2001年の元日に同系列が山手線で営業運転したことがある。
▲側面部のホリデー快速ビューやまなし幕。写真は幕の回転中に撮影したものだが、春の臨時列車では設定がないため、今後の動きが気になるところだ。
最終運用となる3735M列車(小2343←東2230)には横コツNL-1編成が充当され、185系とともに定期運用を終えました。215系は1986年から湘南ライナーに使用されている185系0番台の15両編成であっても座席定員数が不足していたために、それを補うために1992年から1993年にかけて211系のグリーン車をベースに両端2両のみを電動車(クモハ215形とモハ214形)、それ以外を付随車とした10両4編成が日本車両製造豊川製作所で製造され、座席定員を大幅に増やすため、すべて2階建て車両とされました。先頭車(クモハ215形)のみは床下機器を搭載する関係で座席部分は1階席がありません。座席定員数は1,010人(185系0番台の15両編成の場合の座席定員数は916人、基本編成604人、付属編成312人なのでそれよりも多い数)で普通車では1階席・2階席・平屋席すべてにボックスタイプの座席が採用され、グリーン車のみリクライニングシートを備えていました。185系0番台・200番台とともに湘南ライナーで使用されましたが、同系列とは異なり普通車ではリクライニングができないなど制約もあるためにハズレ車両と考えている人もいたようですね。それでもかつての快速アクティーや湘南新宿ラインでは人気のあった車両ですから、名残惜しいですね。
215系、今まで本当にお疲れさまでした。