2023年5月12日、東急電鉄が2023年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約431億円となります。
【車両面】
▲大井町線の各駅停車(急行は代走時のみ)で活躍する9000系。生え抜きの1本を除きすべて東横線の編成から転用された。また田園都市線から2000系を改造した9000・9020系も運用されているが、これらの置き換えに言及があった。車両のベースは6020系になるだろうか。
車両面では昨年度に2020系(田園都市線向け30編成)の製造が一旦完了し、最後の8500系を置き換えましたが、今年度では大井町線の9000系置き換えに言及しており、2000系からの改造編成を含めると18編成(90両)が運用されています。基本的に田園都市線高津(DT-08)・二子新地(DT-09)に停車する青各駅停車と、両駅に停車しない緑各駅停車が中心で、急行は代走時のみとなっています。このうち生え抜き編成と東横線から転用された15編成(75両)は制御装置が日立製作所製のGTO素子となっていて、同系列の置き換えの噂が出ていました。代替車両は急行専用編成の6020系や目黒線3020系をベースとした5両固定編成の電車になるものと思われます。少なくとも15編成以上は導入されそうですね。かつて東横線を代表する車両のひとつでもあった9000系にもついに置き換えの波が来そうです。
【設備面】
設備面では東横線での有料座席指定サービス“Q SEAT”サービスの導入準備とサービス開始、大井町線戸越公園(OM-03)付近の連続立体交差事業の準備、田園都市線・大井町線におけるCBTCシステムの導入推進、田園都市線駒沢大学(DT-05)・桜新町(DT-06)のリニューアル、池上線長原(IK-06)の『木になるリニューアル』の推進、踏切障害物検知装置と車内防犯カメラの高性能化、駅照明のLED化、ホームと車両床面の段差および隙間解消、旅客用トイレのリニューアル(残る和式トイレの洋式トイレ化)などが予定されています。2023年3月18日に開業した新横浜線(新横浜(SH-01)~日吉(SH-03)間)と、新たに東横線で車掌が乗務しないワンマン運転が導入されており、ワンマン運転でのさらなる安全で安定的な輸送を継続するための投資を行います。なお自社区間でのワンマン運転を行っている東横線・目黒線車両の車内案内表示器の付近には非常脱出時の方法を記載したステッカーが貼付されています。