2022年9月2日、小田急電鉄が23日から25日までの3日間、ロマンスカー“VSE”50000形と1000形の箱根登山鉄道専任編成でレーティッシュカラーの1058F(4両固定編成)を使用して両形式に乗車ができる特別企画『箱根で活躍したVSEと赤い1000形 夢の紅白追いかけっこリレー!』を開催すると発表しました。
▲『紅白』の『白』にあたるロマンスカー“VSE”50000形。2023年秋の完全引退まではまだ1年ほどあるが、特別団体専用列車での活躍は続きそう。
▲『紅白』の『紅』にあたる1000形レーティッシュカラーの1058F。引退前に複々線区間を走行するほか、単独編成で新宿(OH01)にも入線するので、より一層の注目を集めそうだ。なお1000形レーティッシュカラーの新宿入線は箱根登山鉄道運転再開を記念した全線運用に投入された1059F以来約2年ぶりであるが、単独での入線は初めてとなる。
これは2005年の就役時から箱根観光をメインに支え、2022年3月に定期営業運転を終了したロマンスカー“VSE”50000形と、2009年から箱根登山鉄道専任編成として小田原(OH47)~箱根湯本(OH51)間の往復運用を中心に活躍してきた1000形のレーティッシュカラーで最後まで残った1058F(ただしこの編成は2012年から現行塗装)を使用して、両形式を乗り継ぎ、追いかけっこをするように走行するほか(途中駅での待避あり)、複々線区間にあたる代々木上原(OH05)~登戸(OH18)間では複々線区間を並走します。箱根方面の観光を長らく支えてきた両形式だからこその並びも見ものですね。今回の追いかけっこリレーではライト行路とがっつり行路が用意されており、両形式の撮影会はがっつり行路のみで可能です。注意点としてロマンスカー“VSE”50000形の乗車の際に展望席を申し込む場合には追加料金がかかるほか、参加者自身の希望による号車や座席の指定はできません(ロマンスカー“VSE”50000形は座席指定、1000形1058Fは号車指定になるので、それに従って乗車してください)。
レーティッシュカラーの1000形1058Fは9月3日・4日に最後のオリジナルカラーである1251F(6両固定編成)とともにさよならイベントに使用されることとなっていますが、紅白追いかけっこリレーの開催(つまり9月の2回目の3連休に1058Fの特別団体専用列車充当)が発表されたことにより、3日・4日のさよならイベント終了後に1251F(6両固定編成)がレーティッシュカラーの1058Fよりも先に廃車除籍処分になるものと思われます。こうなると1058Fの廃車除籍処分は早くても9月25日のイベント終了後から10月上旬あたりになる可能性が出てきましたね。これは1058Fが9月3日・4日のイベント終了後にも営業運転に入ることを考えた場合、ダイヤ乱れの影響を受けずに順当に流れた場合のみを考慮しても、9月の最初の3連休から追いかけっこリレー開催の前日までのあいだで営業運転を離れる可能性があるためです。