2024年5月1日

【車両代替は9000系列も】東武鉄道が2024年度鉄道設備投資事業計画を発表

2024年4月30日、東武鉄道が2024年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。2024年度の投資額は昨年度よりも多い約403億円です。
▲車両面では野田線(アーバンパークライン)で活躍する8000系の置き換えのための新型車両80000系を製造し導入する予定。既存の60000系は全編成で中間車1両を抜き取って5両固定編成に短縮し、余剰の中間車1両は活用のため新製の80000系に改造編入される。
▲自社の東上線だけでなく乗り入れ先路線でも活躍する9000系(写真は9104F9106F)。同系列の代替となる新型車両の導入に向けた設計に着手する。このことから9000系列の動向が注目される。当時は50番台2編成(20両)を含む10編成(100両)が在籍していたが、地下鉄非対応のトップナンバーの9101Fは廃車除籍処分となり、9編成(90両)となっている。
▲50000系列などの通勤形電車にLED照明と一体化した防犯カメラが設置されている。

車両面として昨年度はN100系を導入しましたが、今年度は野田線(アーバンパークライン)の通勤形電車である80000系を製造し、全25編成のうち18編成の中間車1両は編成短縮を予定している60000系から改造で組み込まれます。今年度は5編成(25両)がすべて新製される見通しです。また新たに東上線などで活躍する9000系列の置き換えのための新型車両の設計に着手します。東上線では50000系列以来となる久しぶりの10両固定編成の新型車両となりますので、貫通扉を備える新型車両になることは想像に難くありませんし、相模鉄道乗り入れ対応となるのかにも注目です。

設備面では伊勢崎線(スカイツリーライン)とうきょうスカイツリー(TS-02)の下り線高架橋のの工事推進、小菅(TS-10)~五反野(TS-11)間、谷塚(TS-15)~北越谷(TS-22)間、野田線(アーバンパークライン)新鎌ヶ谷(TD-30)~船橋(TD-35)間の高架橋柱耐震補強工事、小菅~五反野間および東上線成増(TJ-10)~和光市(TJ-11)間の法面補強工事、春日部(TS-27,TD-10)の野田線(アーバンパークライン)上り方面の仮線切替、下り方面の仮線工事推進、清水公園(TD-15)~梅郷(TD-18)間での連続立体交差事業完了に向けた高架下の整備の推進、東上線大山(TJ-04)付近の連続立体交差事業着手に向けた設計業務および準備工事などを推進します。さらに線路保守車両の更新、駅舎リニューアル工事やホーム固定柵およびホームドアの設置(工事に着手する駅と整備を開始する駅がある)、エレベーターの設置整備および工事着手、内方線付き点字ブロックの整備、高架橋耐震補強工事や法面改修工事などが予定されています。また既存車両には一部を除きアンデス電気株式会社のカメラ付きLED照明が搭載されるものと思われます。

さらには大師線で実施している添乗員付きの自動運転の実現に向けた検証を進め、今年度も引き続き前方障害物検知システムや地上センサーの検証、車両側の設計業務を推進します。

【2024年度駅舎リニューアル】
武里(TS-25)、久喜(TI-02)、新古河(TN-05)、江戸川台(TD-20)、武蔵嵐山(TJ-32)
※これ以外にもSL大樹が走る鬼怒川線各駅はレトロ調をコンセプトとした駅施設の整備

【2024年度駅舎橋上化】
新駅舎整備…初石(TD-21)

【2024年度ホームドア整備】
小菅(TS-10)、梅島(TS-12)、谷塚(TS-15)、草加(TS-16)2番ホーム・5番ホーム(急行線)、蒲生(TS-19)、越谷(TS-21)1番ホーム・4番ホーム(急行線)

【2024年度ホームドア工事実施】
西新井(TS-13)、高柳(TD-28)、新鎌ヶ谷、東武練馬(TJ-08)、下赤塚(TJ-09)、ふじみ野(TJ-18)、上福岡(TJ-19)

【2024年度固定式ホーム柵&監視装置整備】
豊春(TD-08)、江戸川台、増尾(TD-26)、逆井(TD-27)、六実(TD-29)、塚田(TD-33)

【2024年度固定式ホーム柵&監視装置工事実施】
新船橋(TD-34)

【2024年度エレベーター新設】
工事…朝霞台(TJ-13)

【2024年度駅トイレリニューアル】※洋式トイレ化の工事も含む
草加、姫宮(TS-29)、杉戸高野台(TN-01)、安塚(TN-36)、北大宮(TD-02)、豊四季(TD-24)、六実

【2024年度バリアフリートイレ新設】
整備…北大宮

【2024年度発車標新設】
整備…藤の牛島(TD-11)

【2024年度列車接近表示器新設】
整備…一本松(TD-41)、西大家(TJ-42)、川角(TJ-42)、武州長瀬(TJ-43)、東毛呂(TJ-45)、越生(TJ-47) ※東上線と接続する坂戸(TJ-26)と武州唐沢(TJ-46)を除く越生線各駅

【2024年度車両とホーム段差・隙間解消】
北千住(TS-09)5番ホーム~7番ホーム(緩行線ホーム)、小菅、梅島、草加2番ホーム・5番ホーム(急行線)、蒲生、越谷(TS-21)1番ホーム・4番ホーム(急行線)、和光市1番ホーム・4番ホーム(東上線)

【2024年度内方線付き点字ブロック整備・改修】
北春日部(TS-28)、小村井(TS-41)、大師前(TS-51)、大宮(TD-01)、池袋(TJ-01)、北池袋(TJ-02)、下板橋(TJ-03)、朝霞台、つきのわ(TJ-31)、武蔵嵐山、小川町(TJ-33)、寄居(TJ-39)

【2024年度点字ブロックJIS規格化】
鐘ヶ淵(TS-06)、堀切(TS-07)、越谷、一ノ割(TS-26)、北春日部、姫宮、花崎(TI-04)、東あずま(TS-42)、栗橋(TN-04)、東武宇都宮(TN-40)、豊春、鎌ヶ谷(TD-31)、北池袋、下板橋、下赤塚、小川町、寄居、川角