2024年5月9日、西武鉄道が2024年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度投資額は過去最大となる約334億円となります。
【車両面】
▲2024年度も引き続き増備される40000系。車両数は3編成24両とあり、同系列で初の8両固定編成が登場する可能性が出てきた。これまで10両固定編成のみを投入し、2000系の置き換えと6000系の転配を進めたが、10両固定編成だと運用が制約されるほか、2000系の置き換えが進まなくなるため、40000系の8両固定編成バージョンの新製投入に至ったか。
▲池袋線小手指車両基地に001系が新製配置され、特急『ちちぶ』『むさし』が同系列での運転となったため、10000系は残存編成がすべて新宿線南入曽車両基地に集約され、特急『小江戸』で運用しているが、同系列の残る編成もついに置き換えが現実味を帯びてきた。
▲西武鉄道で初の『サステナ車両』として6両固定編成1本が譲受される小田急電鉄8000形。2023年10月中旬から運用を離脱し喜多見検車区に約7ヶ月間、休車留置されていた8261Fが譲渡される可能性がある。同編成は2014年の落雷被害の当該編成だ。西武鉄道では同形式と東急電鉄9000系を譲受する予定となっている。
車両面では40000系を引き続き投入しますが、車両数は3編成24両となっており、同系列で初の8両固定編成(10両固定編成以外では初登場)となる可能性があります。これまでに新製投入してきた10両固定編成では転配を行っている6000系とともに一部駅のホーム有効長などの関係から運用上に制約が出てしまい(一部各駅停車と優等種別列車でしか運用できない)、短編成の2000系が残ってしまうため、これらの置き換えのため、40000系での8両固定編成バージョンを投入することになったものと思われます。8両固定編成では電気連結器の設置の有無(30000系のように8両+2両の組成が可能になるのか)が気になります。また新宿線特急『小江戸』で運用中の10000系については、2025年度以降の予定ですが、今後は新型車両に置き換えるなどして、有料着席サービスの刷新などが検討されています。西武鉄道に残っている10000系の記録も進めた方がよさそうですね。また今年度から『サステナ車両』として小田急電鉄8000形6両固定編成1本を譲受し、整備や改修を行って営業運転に投入することを目指します。該当はおそらく昨年10月から休車状態で留置されていた8261Fになるかと思われます。8000形がついに小田急電鉄を離れて、西武鉄道で第2の人生を歩み始めそうです。
【設備面】
設備面では高架化・地下化などの連続立体交差事業の推進、CBTCシステムの導入に向けた実証試験に向けた準備、ホームドアの整備、『西武線アプリ』の機能を備えた発車標の設置、老朽化が進むエレベーターやエスカレーターの更新工事、踏切支障検知装置の新設と更新、踏切異常検知システムの新設、照明のLED式への更新、既存車両への車内防犯カメラの設置推進(新製車両の40000系には製造当初より設置される予定で、譲渡される8000形にも車内照明の更新とともに設置される可能性がある)、ドライブレコーダーの設置導入が予定されています。
【ホームドア稼働を目指す駅】
練馬高野台(SI-09)・石神井公園(SI-10)
【ホームドア整備着手駅】
池袋(SI-01)1番ホーム・7番ホーム・特急専用ホーム
中村橋(SI-07)・富士見台(SI-08)・新桜台(SI-38)・東村山(SS-22)・新所沢(SS-24)
【ホームドア整備検討駅】
大泉学園(SI-11)・花小金井(SS-18)・小平(SS-19)
【連続立体交差事業推進区間】※すべて新宿線
中井(SS-04)~野方(SS-07)間
野方~井荻(SS-11)間
井荻~西武柳沢(SS-16)間
東村山付近