2024年5月8日終電後に、小田急電鉄8000形8261F(6両固定編成)が長らく留置されていた喜多見検車区から大野総合車両所に自走回送されました。同形式は西武鉄道国分寺線向けに今年度から譲渡される予定で動向が注目されています。8261Fの自走は昨年10月中旬以来で約7ヶ月ぶりとなります。
▲2023年10月中旬から喜多見検車区に休車状態で留置されていた8000形8261F。同編成が約7ヶ月ぶりの小田原線自走で大野総合車両所にやってきた。ついに西武鉄道の譲渡に向けて動くだろうか。もしそうとなれば小田急電鉄からは除籍となる可能性がある。
▲残存する8000形のうち、2005年度までにリニューアルされた3色LED式の編成は6両固定編成では8253F・8257F・8258Fのみ。今回自走された8261Fは2006年度にリニューアルされており、種別行先案内表示器が初めて3色LED式からフルカラーLED式(当時は明朝体、現在はゴシック体)が採用された。
同編成は昨年10月中旬に平日A11運用で海老名検車区に入庫したあと、喜多見検車区に自走回送され、そのまま休車状態で(疎開)留置されていましたので、小田原線自走は約7ヶ月ぶりとなりました。現時点の在籍数は4両固定編成・6両固定編成がともに9編成(18編成90両)となっていて、同形式は西武鉄道国分寺線向けに譲渡が予定されているサステナ車両の第1弾となっています。5月9日には西武鉄道が2024年度鉄道設備投資事業計画を発表し、この形式の6両固定編成1本を譲受することが発表されました。このため同形式初の西武鉄道譲渡(小田急電鉄からは廃車除籍)の動きを見せるのではないかと予想されます。なお同編成では種別行先案内表示器がフルカラーLED式ですが、車内照明が蛍光灯のままですので、譲渡された際にはLED照明への更新と車内防犯カメラの設置が予想されています。また新宿(OH01)寄り先頭車のクハ8261には4両固定編成との連結に対応する電気連結器を備えていますが、西武鉄道に譲渡後の処遇が注目されます。
【8000形の在籍状況】※2024年5月9日現在 全体…18編成90両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…9編成(36両)
8051F・8053F・8057F・8058F・8059F・8063F・8064F・8065F・8066F
廃車済…7編成(28両)
8052F・8054F・8055F・8056F・8060F・8061F・8062F
《6両固定編成》
運用中…9編成(54両)
8252F・8253F・8257F・8258F・8260F・8262F・8263F・8265F・8266F
譲渡中…1編成( 6両)
8261F
廃車済…6編成(36両)
8251F・8254F・8255F・8256F・8259F・8264F