2022年8月20日

【8両固定編成消滅】東京都交通局10-300形10-420F(8両固定編成)が若葉台検車区に廃車回送される

2022年8月10日の平日11T運用をもって定期営業運転を終了した東京都交通局新宿線の大島車両検修場所属の10-300形10-420F(8両固定編成)が8月19日に所属先から京王電鉄若葉台検車区へ自走回送されました。廃車除籍処分に伴うものと思われます。
▲10-300形で最後の8両固定編成である10-420Fが総合車両製作所横浜事業所から新製出場して陸送搬入された10両固定編成の10-720Fにあとを託して帰らぬ旅へ。10-420Fの廃車をもって同形式8両固定編成は完全消滅し、10両固定編成に統一された。

10-300形は東日本旅客鉄道E231系をベースとし登場当初から全編成(2017年に全廃された10-300R形を含む)が8両固定編成で登場していましたが、当初から10両固定編成に増結することを見越したものとなっており、地下鉄区間を走行する関係からか電動車と付随車の割合(MT比)は5M3Tとなっていて、同形式2次車で最後の方に製造された10-450F10-460F10-470F10-480Fの4編成(登場時8両固定編成・32両)をすべて10両固定編成とする際には中間電動車と中間付随車1両ずつの合計8両が新製され、編成組み込みの際には既存の中間電動車1両に改番やパンタグラフ撤去および電動車のユニット化に伴う改造を施されました。しかしながら10-440F以前の8両固定編成はその対象に入りませんでした。2013年度からは同形式3次車の製造ベースを東日本旅客鉄道E233系2000番台(東マト)に変更したことでE231系ベースの車両が製造されることが少なくなったほか、新宿線の全列車10両編成での運転を実現するため、既存編成に中間増備車を新製して組み込むのではなく、同形式6次車の新製投入で直接置き換える方向に変更されたことで、8両固定編成の同形式は廃車が進行しました。そして最後まで残っていた10-420Fが若葉台検車区に廃車回送されたことで、大島車両検修場に所属する10-300形はすべて10両固定編成となりました。いずれは撤去される可能性がありますが、ラストナンバーの10-720Fを含めて、同形式10両固定編成には先頭車に“10 CARS”のステッカーが貼られたままとなっています。京王電鉄8000系・9000系8両固定編成などと区別するためにあえて残したのでしょうかね。