2022年8月21日

【快速から特急になる列車も】東日本旅客鉄道が秋の臨時列車運転の概要を発表

2022年8月19日、東日本旅客鉄道が2022年秋の臨時列車の運転概要を発表しました。臨時列車の撮影や乗車の際などは新型コロナウィルス感染防止対策を引き続き徹底しましょう。首都圏エリアでは波動輸送向けのE257系5000番台・5500番台(宮オオ)、E653系1000番台水カツK70編成(国鉄特急色)が大活躍となりそうです。
▲(イメージ)E257系5500番台を使用する臨時特急は『あたみ』・『鎌倉』(『鎌倉紅葉』を含む)・『谷川岳もぐら』(『谷川岳ループ』を含む)などがある。全席指定席で乗車券のほか指定席特急券を必要とする。またこれまで『ホリデー快速鎌倉』として運転されていた列車が特急列車に格上げされ、特急『鎌倉』となる。同系列の臨時快速は指定席券を必要とする『武蔵野・青梅奥多摩号』と『GOGO舞浜』のみである。

首都圏エリアの秋の臨時列車はE257系5000番台・5500番台(宮オオ)を使用する列車が中心ですが、国鉄特急色のE653系1000番台水カツK70編成を使用する臨時列車もいくつか設定されています。逆に485系ジョイフルトレイン(高タカTG02編成の『華』・高タカYD01編成の『リゾートやまどり』)を使用した臨時列車は『リゾートやまどり』を使用する特急『日光東照宮秋季大祭号』のみとなっています。夏の臨時列車では同系列の運転による設定があっただけに今後の両編成の動向が気になりますね。

今回の臨時列車で注目はE653系1000番台水カツK70編成を用いた特急『とき』です。現在の『とき』は上越新幹線(E2系1000番台・E7系)の東京~新潟間を結ぶ新幹線列車となっていますが、かつては上野(JU-02)と新潟を高崎線・上越線・信越本線経由で結ぶ特急列車として設定されていました。これらの線区を経由して11月3日に上野発新潟行き、6日に新潟発上野行きで設定されるようです。E653系1000番台水カツK70編成は実は特急『いなほ』に使用されていた元新ニイU-108編成ですから、里帰りともいえますね。この特急『とき』の発着時刻を調べていたところ、下り列車ではまさかの偶然かもしれませんが、上野発車時刻は8時30分と、現在の新幹線『とき』307号(307C列車・東京8時24分発)と同じ発車時刻、新潟到着時刻は13時47分と、こちらは新幹線『とき』319号(319C列車・東京11時40分発)と同じ到着時刻だと判明しました。一方の上り列車では上野到着時刻が17時35分と、こちらは新幹線『とき』330号(330C列車・新潟15時37分発)に近い到着時刻です。

またE653系1000番台充当列車に各方面から常磐線勝田を結ぶ列車が設定されたことも特筆できますね。10月には茨城県ひたちなか市にある国営ひたち海浜公園の『コキア』が見頃を迎えるタイミングであることから、八王子(JC-22)・大宮(JU-07,JS-24)・大船(JT-07,JS-09)・蘇我から常磐線勝田までを乗り換えなしで結ぶ特急列車があります(仙台からもE657系使用で勝田行きの特急『ひたち』の設定あり)。各地発の列車は『海浜公園コキア○○○号』として設定されていて、大船発着列車以外は武蔵野線を経由するものと思われます。大船発着列車は上野東京ライン経由で十分ですね。常磐線直通列車の上野東京ラインは定期特急列車(ひたち・ときわ)を含めて品川(JT-03)発着ですので、大船から常磐線直通で設定されるのは珍しいです。大船発が東海道線ホームの2番線発車となれば、東海道線と常磐線を通るだけで行けそうですね。

E257系5000番台・5500番台の臨時特急列車(房総エリアの臨時特急列車は通常の500番台を使用する場合あり)に目を向けると、注目は5500番台を使用する武蔵野線吉川美南(JM-19)と横須賀線鎌倉(JO-07,JS-07)を結ぶ特急『鎌倉』・『鎌倉紅葉』です。なぜかというと今秋の臨時列車のタイミングで『ホリデー快速』として運転されていた列車、つまり乗車券プラス指定席券だけで乗車できた有料快速列車の『ホリデー快速鎌倉』が特急列車に格上げされるためで、青梅線青梅(JC-62)と鎌倉を結ぶ『鎌倉紅葉』も先ほどと同様に有料快速列車から特急列車に格上げされるためです。いずれも乗車には乗車券プラス指定席特急券が必要なのです。『ホリデー快速鎌倉』(乗車券プラス指定席券で乗れる列車)としての運転は9月25日までとなり、10月1日からは指定席特急券を必要とする列車(9月1日から特急『鎌倉』の指定席特急券が購入可能)となることに十分気をつけてください。また今夏にも運転された特急『あたみ』が秋にも運転されるほか、宇都宮線栗橋と京葉線舞浜(JE-07)を武蔵野線経由で結ぶ東京ディズニーリゾート方面のアクセスに便利な臨時快速列車『GOGO舞浜』の設定があります。舞浜行きは同駅到着が9時48分と、東京ディズニーランド・ディズニーシーの開園から約50分経っての到着ですが(双方とも入園前に手荷物検査があります)、栗橋行きは舞浜発車時刻が21時19分と、東京ディズニーランド・ディズニーシーの閉園から約20分後の発車となりますので、状況によっては閉園間際までパーク内に滞在することができます。ただし東京ディズニーシーの場合は舞浜ディズニーリゾートラインでの移動も考慮してください(※『GOGO舞浜』運転日の東京ディズニーランド・シーの運営時間は現時点で9時から21時までとなっています。詳細は東京ディズニーリゾートのホームページをご参照ください)。

このほかにも臨時列車はたくさんありますが、ここでは割愛させていただきます。また臨時快速『リゾートしらかみ』や『五能線クルージングトレイン』は五能線での豪雨による冠水被害などで運転を見合わせているため、未定となっています。またそれ以外でも状況次第では運転取り消しになる場合がありますので、常に最新情報をご確認ください。