2022年8月23日、小田急電鉄大野総合車両所64番構内留置線にパンタグラフを下ろした状態で留置されていた8000形8065F+8265Fの車内照明が蛍光灯からLED式タイプに交換されたことが確認されました。同形式の車内照明の本格交換は今回が初めてのことと思われます。
▲大野総合車両所での留置期間中に車内照明が蛍光灯からLEDタイプに交換された8000形8065Fと8265F。同形式の車内照明の交換はリニューアル更新工事完了後では初めてのことである。この形式は2011年度以降にリニューアルされた4両固定編成の8055F・8059F・8060F・8061F・8062F・8063F・8066FでLED照明を採用している。
8000形の車内照明は東日本大震災の2011年以前までにリニューアル更新工事を受けた編成が多いため、蛍光灯がほとんどを占めており、車内照明がLEDとなったのは2011年度以降にリニューアル更新工事を受けた同形式4両固定編成のみとなっていました(8065Fを除く)。その当該編成は8055F・8059F・8060F・8061F・8062F・8063F・8066Fの7編成ですが、このうち2011年度分の8063F・8066Fでは各10号車のクハ8063・クハ8066のみに車内照明の試験を兼ねてLED照明の搭載が実施され(10号車以外は蛍光灯のまま)、8063Fのクハ8063は川重車両テクノ製、8066Fのクハ8066は東芝ライテック製のものが搭載されています。2012年度分から全車両のLED照明への更新が実施され、8055Fでは8063Fのクハ8063と同じ川重テクノ製、8060F・8062Fでは8066Fのクハ8066では東芝ライテック製のものとなり、2013年度分の8059F・8061Fではどちらも東芝ライテック製のものとなりました。一方の6両固定編成では2009年度にリニューアル更新工事を受けた8265Fをもってリニューアル更新工事が完了している(この時点では4両固定編成にもリニューアル更新工事が続けられていた)ため、6両固定編成はすでに廃車除籍処分となった8251F・8255F・8264Fを含めて蛍光灯のままでした。8000形4両固定編成・6両固定編成ともに車内照明が交換されるのはリニューアル更新工事完了後では初めてで、同形式6両固定編成のLED照明への交換は今回が初めてのこととなります。
車内照明の交換は大野総合車両所構内で3000形3次車以降(6両固定編成・8両固定編成)や4000形を中心に行われてきましたが、ついに8000形にまで拡大しました。ちなみに2000形では在籍する全9編成で交換済みで、1000形は最後の非リニューアル車の1058Fと1251Fが引退することによって全編成(リニューアル車のみ)がLED照明となります(同形式のLED照明への交換は10両固定編成の1092Fで完了済み)。8000形ではリニューアル更新工事完了後では初めてということで、他編成にも普及する可能性がありそうです。
【8000形のLED照明への交換状況】※2022年8月23日現在
《未交換》
4両固定編成…8051F・8052F・8053F・8054F・8056F・8057F・8058F・8064F
6両固定編成…8252F・8253F・8254F・8256F・8257F・8258F・8259F・8260F・8261F・8262F・8263F・8266F
※注意…8063Fのクハ8063・8066Fのクハ8066以外は蛍光灯のまま
《交換済》
4両固定編成…8065F
6両固定編成…8265F
《リニューアル当初からLED照明》
4両固定編成…8055F・8059F・8060F・8061F・8062F・8063F・8066F
※注意…8063Fはクハ8063、8066Fはクハ8066のみLED照明
※注意…廃車除籍処分済みの8251F・8255F・8264FはLED照明への交換は過去になし