2021年8月31日

【多様化する通勤スタイル】東日本旅客鉄道が通勤・通学定期券と指定席特急券で乗車できる特急列車を拡充へ

2021年8月30日、東日本旅客鉄道がコロナ禍で多様化している通勤スタイルを応援するため、10月1日から現行ダイヤで朝晩のみ運転している特急『成田エクスプレス』の全列車全運転区間で定期券と指定席特急券で普通車に乗車できるようにするほか、通勤特急列車の『湘南』『はちおうじ』『おうめ』『あかぎ』『スワローあかぎ』ではグリーン車に定期券とグリーン券込みの指定席特急券で乗車できるようにすることを発表しました。
▲(イメージ)新型コロナウィルスの影響で朝晩に運転される特急『成田エクスプレス』に充当のE259系。A特急料金を適用するため特急料金は高めだが、12両編成で運転されている列車があるために通勤時の三密回避に役立つ。空港特急のイメージだが、指定席特急券を購入すれば成田(JO-35)以西の区間だけでも乗車が可能である。
▲(イメージ)平日の『湘南ライナー』を継承する特急『湘南』に充当のE257系2000番台・2500番台(宮オオ)。定期券とグリーン券込みの指定席特急券で新たにグリーン車の4号車(サロE257形)に乗車ができるようになる。
▲(イメージ)平日の『スワローあかぎ』、土曜休日の『あかぎ』に充当の651系1000番台(宮オオ)。定期券とグリーン券込みの指定席特急券で新たにグリーン車の4号車(サロ651形)に乗車ができるようになる。
▲(イメージ)平日の『中央ライナー』『青梅ライナー』を継承する特急『はちおうじ』『おうめ』に充当のE353系(長モト)。定期券とグリーン券込みの指定席特急券で新たにグリーン車の9号車(サロE353形)に乗車ができるようになる。

これは新型コロナウィルスの影響で昨年から在宅勤務(テレワーク)などが増え通勤スタイルが多様化していることが背景とみられます。ただ現状は通勤時間帯を含む朝晩に運転されている通勤特急列車の利用者が少ないのもありますが(特に成田エクスプレスは特急料金が高いがほぼ空席の空気輸送状態である)、コロナ禍だからこそ三密回避の通勤スタイルを推奨することも兼ねてか、定期券と特急券(座席未指定券を含む)での特急列車乗車を推奨するためにその対象列車を拡大することとなったものと思われます。これまでに成田エクスプレス(一部区間を除く)と各特急列車のグリーン車については定期券と指定席特急券を組み合わせての乗車を認めていませんでしたが、これを一部認めるようにした形です(成田エクスプレスのみ定期券と特急券での乗車可能区間を拡大)。ただし上記各列車以外のグリーン車については引き続き定期券と指定席特急券での乗車が認められていませんのでご注意を。

もし通勤することが多い人で特急停車駅間を(もしくはそれを超えて)移動している方は三密回避のために追加料金を払ってでも特急列車に乗ってみてはいかがでしょうか。ここで紹介した特急列車はすべて座席指定制であり、基本的に乗車の際には乗車券・定期券のほかにも指定席特急券または座席未指定券が必要で、成田エクスプレスのように特急料金が高めとなっているものもありますが、コロナ禍だからこそゆったり快適に通勤できることや仕事を頑張ったご褒美に、といった感じでプチ贅沢とは言い切れるわけではないかもしれませんが、特急列車を使った密回避の通勤スタイルも十分ありですね。