2021年8月6日

【初の3両固定編成】東日本旅客鉄道E131系600番台が総合車両製作所新津事業所より登場

2021年8月5日、総合車両製作所新津事業所で製造された東日本旅客鉄道小山車両センター(宮ヤマ)向けとなる宇都宮線・日光線向けE131系電車が登場しました。区分番台は現行車両の205系と同様の600番台となっています。
▲房総エリア向けE131系0番台(一部80番台)、相模線向け500番台に新たな区分で600番台が登場した。0番台と500番台はトップナンバーから落成しているが、600番台はトップナンバーではなくなぜか2番目の編成が先に落成している。
▲205系600番台の宮ヤマY12編成(クハ205-612+モハ205-612+モハ204-612+クハ204-612)の種車となっている元埼京線向け0番台宮ハエ16編成。2編成以外は元京葉線向け0番台から改造されたもので、宮ヤマY3編成はジョイフルトレインの『いろは』となっている。

本来であればトップナンバーが先に落成するはずですが、600番台ではなぜか2番目の編成から落成するという珍事になりました。編成は宇都宮線内基準で黒磯・白河寄りからクモハE131-602+モハE131-602+クハE130-602となっており、モハE131形は初登場となります。これは0番台が2両固定編成でクハE130形とクモハE131形のみであること、500番台はそれに加えてモハE130形とサハE131形である(モハE131形は500番台に存在しない)ことから、モハE131形はこの600番台で初めてになります。500番台とは異なり併結運用もあることから2段式電気連結器を備えています。シングルパンタグラフはクモハE131形600番台に2基、モハE131形600番台に1基搭載されており、秋冬に気温が下がる栃木県内を走行することから、クモハE131形に搭載されている2基のうち1基は予備用兼霜取り用と思われます。今回の試運転ではクモハE131-602のパンタグラフはなぜか連結面側ではなく運転台側のパンタグラフが上がっていました。塗装は黄色と茶色の2色が使われています。編成番号表記は“TN2”となっており、『宮ヤマTN2編成』になるものとみられます(最終的には宮ヤマTN1編成~宮ヤマTN15編成の投入)。なお205系600番台とは異なりドアに足を挟まれないよう注意喚起するステッカーは貼付されていませんでした。

E131系600番台全15編成(45両)の投入で205系0番台(元京葉線向け、2本は元埼京線向け)を改造した600番台がすべて置き換えられるものと思われます。3両固定編成のため導入両数は現行の205系よりも少ないですが、編成数は205系よりも3編成分多くなります。また需要に応じて3両・6両で運用することを想定しているものと思われ、宇都宮~黒磯間の各駅でのホーム有効長が10両編成分あるため(この区間はE231系1000番台またはE233系3000番台も乗り入れている)、最長で3編成9両の連結まで対応しているものと思われます。所属先が小山車両センター(最寄駅は宇都宮線小金井)になるので、配給輸送のルートがどうなるか注目されます。

※2021年8月6日、宮ヤマTN1編成も出場しました。6両で配給輸送の可能性があります。