2021年8月7日から8日にかけて、小田急電鉄クヤ31形による定期検測列車が運転され、電源供給車に1000形1051F(4両固定編成)が充当されました。7日には小田原線で実施され、8日は江ノ島線などで実施されました。
▲定期検測運転の電源供給車の充当された1000形1051F。4両固定編成でわずか3編成のみの非リニューアル車である。8000形8065Fがスカートの形状を変更しクヤ31形との連結に対応したため、1000形1051Fを電源供給車とした定期検測運転は見納めとなってしまうのだろうか。
▲8月7日と8日に定期検測運転を実施したクヤ31形(2020年8月撮影)。下枠交差式のパンタグラフが上がっていなかったため架線検測は実施されていない。
今回の定期検測運転でクヤ31形の下枠交差式パンタグラフが上がっていなかったため、架線検測は実施されませんでした。ただ7月は小田原線の定期検測が実施されていなかったため、その分を含めて実施された可能性があります。なお8000形8065Fがクハ8165のスカートの小改造を受け、クヤ31形連結対応になったため、クヤ31形登場時から連結対応となっている1000形1051Fの動向が注目されます。同形式リニューアル車が箱根登山鉄道専任運用に進出するまでは廃車除籍となった1059Fの代替で箱根登山鉄道運用に充当されていたのですが、リニューアル車が箱根登山鉄道区間での運用を開始して以降はレーティッシュカラーとリニューアル車で運用を回している状況が続いたため、リニューアルされていない1051F、さらにはレーティッシュカラーの1058F、1061Fの動向が注目されているのです。
ただ電源供給車が1000形1051Fと8000形8065Fしかいないことやどちらか片方が諸事情で使用できないという場合に備える必要がありますから、8000形8065Fとクヤ31形の連結試験とその確認試運転は行ってほしいところですね。1051Fが仮に廃車除籍されたとなると、もう1編成、電源供給車を用意する必要が生じてきますから、どの編成を電源供給車としての改造対象とするのかが課題になります。そうなると安易に1051Fを廃車除籍させることはできなさそうな気もしますが…。