2023年10月28日

【房総特急も全車指定席化】東日本旅客鉄道、来春ダイヤ改正で房総方面の全特急列車を全車指定席化し自由席消滅へ

2023年10月27日、東日本旅客鉄道が2024年春から首都圏と千葉県の房総地区を結ぶ特急『しおさい』・『さざなみ』(『新宿さざなみ』を含む)・『わかしお』(『新宿わかしお』を含む)の各列車を全車両指定席で運転することを発表しました。首都圏発着の在来線特急列車では数少なくなった自由席車両を設定していましたが、来春で首都圏の在来線特急列車から自由席車両が消滅することになります(ただし新幹線では自由席がまだ残る)。
▲特急『しおさい』・『さざなみ』・『わかしお』のほか臨時の房総方面の特急列車に充当されるE257系500番台(写真は都マリNB-01編成)。同系列はすべて普通車のみでグリーン車を連結しない『しおさい』・『さざなみ』・『わかしお』(時刻表では『グリーン車指定席』と書かれていない列車)に充当されている。
▲特急『しおさい』・『さざなみ』・『わかしお』のほか臨時の房総方面の特急列車に充当される255系(写真は都マリBe-05編成)。同系列は普通車のほかに4号車にグリーン車(サロ255形)を連結するため、時刻表に『グリーン車指定席』と書かれている列車に充当される。大半は『しおさい』が多いが、一部『さざなみ』・『わかしお』での運用もある。

2024年春から全車指定席化ということで、同年3月実施のダイヤ改正のタイミングから導入されるものと思われます。特急『しおさい』・『さざなみ』・『わかしお』の新たな指定席特急料金は常磐線、東海道線、中央線などと同様の料金体系(50kmごとに設定された料金)となっており、東京(JE-01,JO-19)から終点の総武本線銚子までと、外房線安房鴨川までの特急料金はきっぷでは1,580円となり、自由席が無くなるために自由席特急料金よりも220円値上げされた感がありますが(自由席だと同区間では1,360円)、B特急料金の通常期の指定席料金と比較すると310円安くなります(現行では指定席で1,890円)。えきねっとチケットレスではそれよりもさらに安くなります。グリーン車の場合は、事前料金から530円(50kmまでの自由席の特急料金分に相当)を引いてグリーン料金が追加された金額になります。なお車内で特急券を買い求めると、指定席特急料金に260円を加算した車内料金が適用となりますので事前に特急券(座席未指定券を含む)を買っておくようにしてください。乗車列車が未定である場合や座席の指定を受けずに乗る場合は座席未指定券(指定席特急券と同額)を購入しておくことをお勧めします。なお乗車する前に列車が決まった場合、指定席券売機およびみどりの窓口で追加料金なしで座席指定を受けることができます。車内改札は特急券なしで乗車した方および座席未指定券を持って乗車した方、座席移動をした方に限られますが、正しい号車の指定された席に着席していれば基本的に車内改札は省略される(車掌が通過する)のでそれを気にせずゆっくりと車内でのひとときを過ごせます。

首都圏の在来線特急から安価な自由席が消滅し、東京を発着する列車で新幹線以外の特急は基本的に全列車全車両指定席となります。特急券は乗車日の1ヶ月前の10時から発売されるため、満席となれば希望列車に乗車できない可能性がありますので気をつけましょう。