2023年10月16日、東武鉄道東上線の森林公園検修区に所属している9000系9101Fが所属先から寄居(TJ-39)まで自走回送されたあと、秩父鉄道経由(同鉄道区間内はデキ503で牽引)で伊勢崎線(スカイツリーライン)に初入線となりました。9101Fが伊勢崎線内を自走するのは初めてですが、旧北館林荷扱所へ自走回送され、廃車除籍処分になるものと思われます。
▲2021年を最後に運用に入っていない9000系9101Fの約2年4ヶ月ぶりとなる東上線自走、伊勢崎線内の初自走は帰らぬ旅に。2021年頃から運用を離脱し休車となっており、森林公園検修区に長らく留置されていた。
▲地下鉄直通の9000系はすべてこの姿になっている(写真は9106F)。
9000系9101Fは1981年に登場した同系列の試作車であり、東武鉄道では初めての10両固定編成の電車となり、量産車の登場とともに東京地下鉄有楽町線への直通対応工事が施工されました。なお量産車と旅客用扉の位置が異なるために副都心線直通対応に改造されず、同線直通非対応として識別するために先頭車には“Y”のステッカーを貼付されました。有楽町線にホームドアが設置されることに伴って地下鉄直通運用から撤退したあとは東上線のみの運用となっていました。その後も種別行先案内表示器は幕式のまま、リニューアルされることもなく旅立っていきました。