2020年10月11日

【10両固定編成化】小田急電鉄1000形1255F(6両固定編成)、リニューアルで先頭車1両廃車へ?

2020年7月に入り、小田急電鉄1000形のリニューアル計画の変更により、元1081Fは付随車2両(サハ1181・サハ1381)を除く6両、元1055Fは先頭車1両(クハ1155)がそれぞれ廃車となり、大野総合車両所にて付随車2両と残った3両の合計5両でリニューアル更新工事が実施されているものとみられます。これらの車両は新たに新1097Fになるものと予想されます。ここまでの動きを確認しましょう。▲【ポイントその1】元1081Fは元5号車のサハ1181と元3号車のサハ1381の付随車2両が活用される。10両固定編成となる場合は元5号車が7号車となりサハ1197に、元3号車が6号車となりサハ1297にそれぞれ改番されるものと思われる。サハ1197・サハ1297ともに車椅子兼ベビーカースペース(フリースペース)が設置される。▲【ポイントその2】元1055Fはクハ1155以外の3両が活用される。号車番号は変更されないが元クハ1055がクハ1097に、元デハ1005がデハ1047に、元デハ1105がデハ1147にそれぞれ改番されるものと思われる。クハ1097となる元クハ1055は電気連結器を撤去し、検査出場の際にスカートを強化形に変更するものとみられる。▲【ポイントその3】元1055Fの3両と元1081Fの付随車2両で10両固定編成化改造を実施していると考えると、残り5両の改造種車になると予想されているのが1255Fである。現在は大野総合車両所に留置されており、動向が注目されている。10両固定編成化改造に入れば写真手前のクハ1255が余剰廃車となる

元1081Fの付随車2両(元サハ1181・元サハ1381)と元1055Fの3両で新1097Fとなる上り方5両を改造していると考えれば、新1097Fの下り方5両の改造種車の有力候補とされているのが6両固定編成の1255Fです。この編成は長らく単独6両編成のA運用に充当されており、車両改造による運用離脱は時間の問題かとみられていますが、現時点で10月8日の平日A42運用を最後に大野総合車両所に入庫し、それ以降は運用されておらず、大野総合車両所にて留置されています。これを考えると、先頭車のクハ1255の切り離しと廃車解体に伴う搬出など10両固定編成化改造に向けた準備が進められる可能性があります。ちなみに2020年度のリニューアル計画では4両1編成、既に運用復帰している1065Fのみが対象のため、今度の新1097Fは2021年度のリニューアル対象の扱いになりそうです。

改造中の新1097Fは中間に入る先頭車に代わり元1081Fの付随車を活用する(先頭車を中間車に改造する必要がない)ため、フル編成で組成したときにはあたかも新製当初からの10両固定編成に見えますが、実は元クハ1055側(クハ1097側)とクハ1455側(クハ1497側)で連結器の形状が異なっていますので、1096F(元1052F+元1252F)と同様に両先頭車の連結器形状に違和感を覚えていれば、改造車であることが分かるかと思います。

またそれらの車両とは別に、ワイドドア車の1000形1751Fが運用を離脱しており、休車状態となっています。5000形の追加投入(ここでは5054Fの営業運転開始のタイミング)によって運用を離脱したこともあって動向が注目されています。なお1751Fには下り方のクハ1951にクヤ31形を連結するための連結器が備えられており、1051Fや1752Fとともに電源供給車の役割を果たす編成でもあります。