2019年4月13日は相模鉄道本線の相模大塚(SO-15)構内留置線で行われた『新型車両デビュー記念撮影会 in 相模大塚』に行ってまいりましたのでご報告します。今回は相模鉄道と東日本旅客鉄道が相互直通運転を行うために製造された新型車両12000系12101Fが目的です。まずは小田急電鉄小田原線で直行し、海老名(SO-18)から8000系8706Fの1014レ(土曜休日52運用)で相模大塚へ直行。
朝7時過ぎに到着し、そこから約3時間並んで待ちました。
10時に開場し、さっそく6番構内留置線に佇む12000系12101Fを撮影。20000系20101Fと異なり性能確認試運転で撮ることはできなかったので、12000系の実車は初めての撮影でした。
最初のフルカラーLED式の種別行先案内表示器の表示は『特急 海老名』。もうじき見られる表示ですね。
真正面から見ると20000系のようで、実は非貫通であることが12000系と20000系の違いです。前面窓には『ID-91』の表記があります。
列車番号表示器はイベント当日の日付にちなんで『413』とされました。通常ではもちろんあり得ませんが。
12000系は現時点で1編成ですが、のちに5編成(12102F[ID-92]・12103F[ID-93]・12104F[ID-94]・12105F[ID-95]・12106F[ID-96])増備される予定です。ちなみに相手方の東日本旅客鉄道側では相模鉄道直通に対応したE233系7000番台(宮ハエ)を新製増備して対応しています。
前面は20000系を非貫通にしたデザインながら、側面は半自動ドアスイッチの位置が異なる以外はE233系やE235系とまったく同じです。なお保安装置はATCとATS-P、ATACSを搭載しています。
側面部のフルカラーLED式種別行先案内表示器は20000系と異なり、『特急 海老名 行』『次は大和(SO-14)』を表示。E233系7000番台に合わせて『○○ 行』の表現が追加されていますね。
英語表記でもちゃんと“For ○○”の表記が追加されています。20000系よりは小さめですが、それはE233系やE235系に合わせた仕様なので仕方ありません。
車体側面部には20000系と同じく半自動ドアスイッチを設置。側面部上部に車外スピーカーが設置されているために乗降促進放送のほかに自動放送でボタン操作をするように促すアナウンスも流せます。
6号車のサハ12601から車内見学ができるので入ってみると(ただし汚れ防止のため靴用カバーを装着)、車内側にはE233系0番台・3000番台と同じ半自動ドアスイッチが設置されていました。
旅客用扉横の手すりはE233系0番台・3000番台と同じタイプですが、E235系のような表面に凹凸があるザラザラした感触のものとなりました。
車内LCD式旅客案内表示器はE233系・E235系に合わせて17インチの2画面。停車駅表示は20000系と同じ方式、現在位置表示や車両位置の表示などはアニメーション入りのものとなっています。そうなると扉開閉のアニメーションも入っているかも!?
車内LCD式旅客案内表示器の右側には千鳥配置で車内防犯カメラが設置されています。
車両番号『12601』。製造先の総合車両製作所や『sustina』の表記もありますね。
車内の一般座席。E233系のようなクッション入りの座席ですが、袖仕切り板やスタンションポールは20000系と同じものとなっています。
車内はつり広告となっており、20000系のようなデジタルサイネージではありません。
つり革は20000系と同じ形状で優先席でも同様です。
各車両に設けられている車椅子兼ベビーカースペース。
20000系と同じく採用されている『ユニバーサルデザインシート』。こちらは優先席で座高が少し高いものですが、20000系では優先席だけであるのに対し12000系では車端部の一般座席でも『ユニバーサルデザインシート』になっているところがあります。
こちらはユニバーサルデザインシートでない優先席の座席。
一般座席でユニバーサルデザインシートとなっているのはこちらです。座席と座席の間に立ち上がるための手すりがあるのが特徴です。
旅客用扉はE233系やE235系と同一。ドアチャイムは3打式、ドアエンジンは11000系と同じスクリュー式なのでしょうか。
旅客用扉付近にはもちろん黄色のマーキングもありますね。
前面部・側面部のフルカラーLED式種別行先案内表示器は随時表示変更が行われており、側面部では『そうにゃん』のイラスト(2種類)やそれが入った『臨時』『貸切』表示も出していました。
3番構内留置線には目隠し用なのか、旧7000系7712Fが留置されていました。
制御装置は20000系では日立製作所製のSiC素子であるのに対し12000系は極力仕様をE233系に合わせるため、三菱電機製のIGBT素子となっています。
こちらはパンタグラフを搭載しない電動車に搭載されているSIV装置です。
台車は電動車が『ST-DT71A-1』、付随車が『ST-TR255A-1』となっています。
11000系では2号車に予備パンタを含むパンタグラフ2基、4号車と8号車にパンタグラフが1基搭載されていますが、12000系では3号車と9号車にパンタグラフ1基、5号車(写真:モハ12501)に予備パンタを含むパンタグラフが2基搭載され、増備が進められているE233系7000番台に合わせたものとなっています。
そしてイベント開始から約30分、ついに『そうにゃん』が登場したので、『そうにゃん』と絡めて撮影。今回はなぜか保線作業員と同じ衣装ですね。
今回の『そうにゃん』、ヘルメットもしっかり着用しています。結構似合いますね。
行先表示は『特急 湘南台』になりました。今後見られる行先ですが、いずれは乗り入れ先の埼京線内の駅も表示してくれそうですね。
最後に側面表示も収めて約1時間で会場を離れました。本当はありえない『快速 瀬谷(SO-13)』、『特急 いずみ野(SO-34)』、『特急 二俣川(SO-10)』、『快速 かしわ台(SO-17)』、『各停 西谷(SO-08)』も表示されましたが、次の会場に向かう都合上諦めました。ダイヤ乱れの際にありえそうな表示ですし、『各停 西谷』は場合によっては新横浜線内折り返し列車とかで使いそうですね。
目隠し用と思われる旧7000系7712Fを収めました。7707Fが引退し、残るは2編成に。
8000系8712F。1046レ(土曜休日64運用)。これに乗って次の場所に移動しました。
今回このようなイベントを開催してくださった相模鉄道に御礼を申し上げます。なお12000系は4月20日に営業運転を開始することが正式にアナウンスされました。運用が公表されるかもしれないので、HPで確認して狙うのもよいでしょう。