2025年4月30日

【80000系増備へ】東武鉄道が2025年度鉄道設備投資事業計画を発表

2025年4月30日、東武鉄道が2025年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。同年度の投資額は昨年度よりも多い約498億円です。
▲車両面では野田線(アーバンパークライン)向け80000系が4編成(20両・81506F81509F)製造され、うち2編成は全車両新製(それ以外は60000系の中間車1両を転用)となる。既存の60000系は5編成でリニューアルが実施され、中間車1両を抜き取り5両固定編成に短縮される予定だ。61601Fの中間車1両は80000系の何号車として転用されるのだろうか。
▲9000系(写真は9104F9106F)の置き換えに90000系が導入され、今年度は2編成(20両)が製造される。10両2編成分となると、GTO素子VVVFインバータ制御のあの2編成が最初に置き換えられてしまうのだろうか。
▲東武鉄道の通勤形電車にはLED照明と一体化した防犯カメラの設置を進める。

車両面として今年度は野田線向けに80000系4編成(20両)と東上線向けに90000系2編成(20両)が製造され、前者は2編成が全車両新製、2編成が60000系の中間車1両を改造編入する都合で1編成あたりの新製は4両となる見込みです。ただし60000系61601Fが6両で甲種輸送により近畿車輛製造に入場したことを考慮すると、1編成分は60000系からの転用車両を組み込んで出場ということになりそうでしょうか。入場している61601F61602Fにはリニューアルが施工されるものと思われます。おそらくですが80000系に準じた内容と思われ、同系列と同じ『たのしーと』が設置されることになるのでしょうか。また新製車両やリニューアルを実施している60000系などには車内防犯カメラが設置される見通しです(スカイツリーライン系統は10000系列33編成、野田線系統は10000系列1編成、60000系5編成(リニューアルとともに設置)、80000系4編成(新製車両)、東上線系統は8000系2編成、10000系列14編成、30000系7編成、90000系2編成(新製車両)となる)。

設備面では伊勢崎線(スカイツリーライン)とうきょうスカイツリー(TS-02)の駅舎新設工事と留置線の高架化工事、春日部(TS-27,TD-10)付近のスカイツリーライン下り線を東側へ移設、東上線大山(TJ-04)付近の連続立体交差事業の設計業務・支障物移転工事、浅草(TS-01)構内・谷塚(TS-15)~大袋(TS-23)間、野田線(アーバンパークライン)新鎌ヶ谷(TD-30)~馬込沢(TD-32)間の高架橋柱耐震補強工事、北千住(TS-0))構内・小菅(TS-10)~五反野(TS-11)間の法面補強工事などを推進します。さらに線路保守車両の更新、駅舎リニューアル工事やホーム固定柵およびホームドアの設置(工事に着手する駅と整備を開始する駅がある)、エレベーターの設置整備および工事着手、内方線付き点字ブロックの整備、高架橋耐震補強工事や法面改修工事などが予定されています。また既存車両には一部を除きアンデス電気株式会社のカメラ付きLED照明が搭載されるものと思われます。また普通乗車券(きっぷ)についても磁気乗車券からQRコードを使用するタイプへの置き換えを2026年度に予定しています。

【2025年度駅舎リニューアル】
谷塚(TS-15)、草加(TS-16)、新越谷(TS-20)、久喜(TI-02)

【2025年度駅舎橋上化】
初石(TD-21) ※同年度供用開始予定

【2025年度ホームドア整備】
西新井(TS-13)4番・5番ホーム(緩行線)、東武練馬(TJ-08)、下赤塚(TJ-09)、成増(TJ-10)

【2025年度ホームドア工事実施】
西新井(TS-13)3番・6番ホーム(急行線)、高柳(TD-29)、新鎌ヶ谷(TD-30)、ふじみ野(TJ-18)、上福岡(TJ-19)

【2025年度固定式ホーム柵&監視装置整備】
北大宮(TD-02)、南桜井(TD-12)、川間(TD-13)、清水公園(TD-15)、豊四季(TD-23)、新船橋(TD-34)

【2025年度固定式ホーム柵&監視装置工事実施】
大宮公園(TD-03)、愛宕(TD-16)

【2025年度エレベーター新設】
整備…朝霞台(TJ-13)(南口とコンコースを結ぶもの)

【2025年度エスカレーター更新】
新越谷、武里(TS-25)、足利市(TI-15)、北坂戸(TJ-27)の各2基ずつ

【2025年度駅トイレリニューアル】※洋式トイレ化の工事も含む
蒲生(TS-19)、羽生(TI-07)、足利市、佐野、新大平下(TN-10)、新鹿沼(TN-18)、国谷(TN-34)、南桜井

【2025年度発車標新設】
整備…佐野(TI-34)、おもちゃのまち(TN-35)

【2025年度列車接近表示器新設】
整備…小村井(TS-41)、東あずま(TS-42)、亀戸水神(TS-43)、西新井1番・2番ホーム(大師線のホーム)、大師前(TS-51)

【2025年度車両とホーム段差・隙間解消】
押上(TS-03,Z-14)、西新井4番・5番ホーム、東武練馬、下赤塚、成増、和光市(TJ-11)2番・3番ホーム(地下鉄直通)

【2025年度内方線付き点字ブロック整備・改修】
堀切(TS-07)、姫宮(TS-29)、鷲宮(TI-03)、南羽生(TI-06)、佐野、東武日光(TN-25)、一本松(TJ-41)、西大家(TJ-42)、武州長瀬(TJ-44)

【2025年度点字ブロックJIS規格化】
草加、蒲生、せんげん台(TS-24)、小村井、和戸(TI-01)、鷲宮、北大宮、藤の牛島(TD-11)、南桜井、初石、大山、朝霞台

【“13000系”新製へ】相模鉄道が2025年度鉄道・バス設備投資事業計画を発表

2025年4月25日、相模鉄道が2025年度鉄道・バス設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約125億円(鉄道事業が約113億円、バス事業が約12億円)となります。今回も路線バスの分が含まれているため、【鉄道】・【バス】に分けて紹介します。

【鉄道】
《車両面》
▲12000系を基本ベースに座席定員を増やした新型車両、13000系1編成(8両固定編成)が総合車両製作所横浜事業所で製造される。10両固定編成でなく8両固定編成ということに注目だ。
▲10000系のリニューアル(列車番号表示器・種別行先案内表示器、制御装置の更新、3代目塗装への変更)は2025年度は1編成に施工予定である。番号順でいくと10706F(8両固定編成)への施工が予想される。昨年度は10702F(10両固定編成)・10703F10705F(いずれも8両固定編成)に施工された形となった。
▲動向に注意が必要な10000系10706F10707F(いずれも8両固定編成)・10708F(10両固定編成)の3編成。このうち10706Fは特に要注意だ。

鉄道車両面では新製車両は以前に発表のあった13000系8両固定編成1本で、総合車両製作所横浜事業所で製造される見込みです。また10000系1編成に対してリニューアル更新工事を施工します。昨年度にリニューアル更新工事や塗装変更を実施したのは結果的に10702F(10両固定編成)・10703F(8両固定編成)と、ピーコックグリーンに復刻されていた10705F(8両固定編成)が該当となり、今年度分は10706Fがターゲットと思われます。13000系の導入で8000系が置き換えられる可能性があります。

《設備面》
▲連続立体交差事業の進捗で地下駅となる予定の鶴ヶ峰(SO-09)。2025年度も工事に向けた準備が進められる予定で、シールドマシン工法による発進の準備工事や掘削工事、土留め工事などが実施される。
▲本線の西側の終着駅である海老名(SO-18)。ホームドア設置は最後となり、今年度中は設置されない。今年度は連絡通路整備や駅建物の内外装工事が実施される。

ホームドアの設置は海老名以外の各駅で完了していますが、今年度の海老名への設置はありません。鶴ヶ峰付近での連続立体交差事業は引き続き進められ、シールドマシン工法による発進の準備工事や掘削工事、土留め工事などが実施される予定です。海老名では連絡通路の整備や駅建物の内外装工事を実施します。また老朽化が進んでいる自動改札機を通路を広くしたものへの変更するほか、変電所設備の機器更新を進めます。

【バス】
▲相模鉄道の一般路線バス(写真は綾瀬営業所のもの)。このうち綾瀬営業所管内では2025年3月15日からすべての路線で中乗り前降りの運賃後払い方式に変更された。相模鉄道バスの中で唯一の中乗り前降り方式となっている。

バス事業ではドライバー異常時対応システムを搭載した大型ノンステップバス17台、高速バス2台(行先表示フルカラーLED式)、EVバス4台、コミュニティバス2台を導入する予定です。導入されるバスのうち22台にはドライバー異常時対応システムを搭載します。

2025年4月29日

【リニューアルは次回に】小田急電鉄3000形3275F(日本車両製造6次車・6両固定編成)が大野総合車両所を検査出場

2025年4月28日、小田急電鉄大野総合車両所に重要部検査の施工のため入場していた3000形3275F(日本車両製造6次車・6両固定編成)が出場し、試運転を実施しました。同形式の3次車以降の6両固定編成はリニューアル更新工事を兼ねて入場することが多いですが、3270Fでのリニューアル工事を優先して実施するため、3275Fではそのまま出場となりました。
▲リニューアル更新工事を受けず、重要部検査だけ受けて出場した3000形3275F。数年間はリニューアルが延期となる形となったが、実は3000形6次車以降の6両固定編成は検査期限の都合から、一気にリニューアル更新工事を行うことは不可能であるため、通常の検査出場となる編成が出てくるのだ。

3000形6両固定編成では3次車以降でリニューアル更新工事が進められ、すでに9編成(54両)で完了しています。現在は5次車の3270Fに施工中で、今年は非リニューアルで残る編成たちの検査期限が迫っており、2025年度は3270Fのほかに2編成の施工が予想されています。しかしリニューアル更新工事と重要部検査を兼ねることから、今年は検査期限の都合で重要部検査のみ実施して出場させる必要も生じているようです。今回の3275Fでは6次車の最後の編成にあたることから、検査だけを通したようです。すなわちリニューアル更新工事が延期されたとも言えます。残る6次車・7次車の6両固定編成についても動向が注目されます。

【3000形6両固定編成リニューアル状況】※1次車・2次車除く・2025年4月29日現在
《2022年度》3編成(18両)
3265F3266F3268F
《2023年度》3編成(18両)
3263F3264F3267F
《2024年度》3編成(18両)
3269F3271F3272F
《現在入場中》1編成(  6両)
3270F
《現在未施工》5編成(30両)
3273F3274F3275F3276F3277F

【当初は1本のはずが?】東急電鉄9000系9015Fの前面部の帯が赤帯に復刻される

2025年4月27日から、東急電鉄大井町線で運用されている9000系9015Fの前面帯が1986年の就役当初(東横線時代)から2013年の転属前までの赤帯を復刻し営業運転に投入されています。この系列では9001Fに赤帯を復刻することが発表されていましたが、9015Fの帯復刻はある意味で想定外です。ただしオレンジグラデーション入りの帯を撤去した痕跡が見られます。
▲6020系5両固定編成への置き換えが迫る9000系だが9001Fに続いて9015Fの前面帯が赤帯に復刻された。もしかして全編成の復刻を計画しているのだろうか?

9000系は6020系5両固定編成への置き換えが発表され9001Fは赤帯を復刻して営業運転に入っていますが、9015Fでも復刻されたことに驚いた方も多いのではないでしょうか。今回の9015Fでは列車番号表示器が白色LED化されていないため、どちらかというと田園都市線で活躍した元2000系に近い状態となっています。ただし先頭車部分と乗務員扉部分の間の帯はなく、オレンジグラデーションの帯が撤去された痕跡が見られます。この帯復刻が9001F9015F以外で拡大することはあるのでしょうか。

2025年4月28日

【運転時刻確認を】舞浜ディズニーリゾートラインの『ダッフィー&フレンズ・カラフルハピネス・ライナー』に出会う

2025年4月25日、私は東京ディズニーシーへ向かう際に舞浜ディズニーリゾートラインを利用しました。その際の出来事です。
“Type C”100形111号編成(イエロー)。ここでの目当ては『ダッフィー&フレンズ・カラフルハピネス・ライナー』。これは4月8日から開催中の『ダッフィー&フレンズ20周年:カラフルハピネス』に合わせてのもので、2026年3月19日まで運転される予定です。

『ダッフィー&フレンズ・カラフルハピネス・ライナー』は同日から東京ディズニーシーで開催される『ダッフィー&フレンズ20周年:カラフルハピネス』に合わせて、同形式初の検査入場を果たした“Type C”100形111号編成にラッピングと車内装飾を施しています。車内は混雑で撮影できなかったため、内装については省略します。運転時刻は記載されていますので、事前に調べてから狙ってみましょう。

【人身事故で珍事】東日本旅客鉄道E657系都カツK3編成(オレンジパーシモン塗装)、臨時特急『絶景ネモフィラ平塚号』に充当

2025年4月26日と27日に、東日本旅客鉄道東海道線平塚(JT-11)と常磐線勝田を乗り継ぎなしで結ぶ臨時特急列車『絶景ネモフィラ平塚号』(往路9030M列車9027M列車・復路9028M列車9031M列車)が運転されました。この列車は横浜(JT-05)~水戸間を途中無停車で運転されました(ただし上野(JU-02,JJ-01)は乗務員交代の運転停車を実施)。
▲4月26日の『絶景ネモフィラ平塚号』の往路(9030M列車9027M列車)に充当されていたE657系都カツK5編成。常磐線高浜~石岡間での人身事故の影響から遅延で到着となり、その列車に充当されていた同編成は急遽『ひたち』『ときわ』運用に入った。このため同日の復路には別のE657系が充当された。往路・復路で充当編成が異なるのは異例だ。
▲4月26日の『絶景ネモフィラ平塚号』の復路(9028M列車9031M列車)に急遽充当されたE657系都カツK3編成。所定では復路も都カツK5編成が充当される予定であった。なお27日の往路・復路はともに都カツK3編成が充当され、『フレッシュひたち』復刻塗装編成が思わぬ形で東海道線平塚~品川(JT-03)間に初入線を果たすこととなった。

東海道線平塚発着の常磐線直通の臨時特急列車は時期によって列車名が変わりますが『水戸偕楽園平塚号』・『絶景ネモフィラ平塚号』・『海浜公園コキア平塚号』ともに、往路・復路で同じ編成が充当されることとなっています。4月26日の往路運転分はE657系都カツK5編成が充当されていましたが、常磐線高浜~石岡間での人身事故の影響から土浦~勝田間で運転を見合わせたため、『絶景ネモフィラ平塚号』も遅延の影響を受け、その列車に充当されていた都カツK5編成が急遽『ときわ』『ひたち』の定期運用に充当されたために、同日の復路運転分は別の編成による運転となり、なんとオレンジパーシモン塗装の都カツK3編成が『絶景ネモフィラ平塚号』の復路に急遽充当、東海道線品川~平塚間を『フレッシュひたち』復刻塗装編成が初めて入線することとなり、注目を集めました。なお27日の往路・復路運転分はともに都カツK3編成が再び充当されました。人身事故の影響とはいえど、往路・復路ともに東海道線平塚発着の臨時特急列車に『フレッシュひたち』復刻塗装編成が充当されるのは史上初の出来事となりました。通常は東海道線平塚発着の臨時特急列車に『フレッシュひたち』の復刻塗装編成(5編成)が充当されることはありません。

停車駅は平塚・茅ケ崎(JT-10)・藤沢(JT-08)・大船(JT-07)・横浜・水戸・勝田で、『水戸偕楽園平塚号』で運転する場合に限り、(臨)偕楽園にも停車するようです。

【トップは8両固定編成】相模鉄道新型車両13000系、2026年春に営業運転を開始へ

2025年4月25日、相模鉄道が2025年度から導入する新型車両13000系について、2026年春に営業運転を開始することを発表しました。同系列の最初の1編成は10両固定編成ではなく8両固定編成となり、自社線限定運用となりそうです。
▲先頭車のイメージは12000系が基本ベースではあるが、同系列よりはややスタイリッシュな雰囲気で、側面部は11000系や12000系ではなく10000系とほぼ同じである。直通先路線では運用しないことから、トップナンバーは10両固定編成ではなく8両固定編成となる。10000系以降のトップナンバーはすべて10両固定編成で落成していた。
▲8000系は6編成が在籍中だが、13000系に置き換えられる可能性がある。13000系では8両固定編成から登場するので、10000系8両固定編成や20000系8両固定編成(固定G運用を除く)と共通運用になりそう(現行ダイヤの11運用~15運用)。

新型車両の13000系は基本ベースとなる12000系に、座席定員を1編成12名増やすことから、11000系や12000系よりも10000系に近い側面形状となり、乗務員室付近の旅客用扉の位置が再び変わるほか(11000系・12000系の先頭車乗務員室寄りの座席は4人掛けだが、13000系では座席定員の増加で7人掛けに変更し、旅客用扉の位置も変更する)、12000系と同様の制御装置(他社で導入が進むSiC素子ではなく三菱電機製のIGBT素子)、ユニバーサルデザインシート、12000系や20000系列で採用した吊革、フリースペースの全車両設置、『ナノイーX』を搭載する空気清浄機、半自動ドアスイッチ(個別ドアスイッチ)、袖仕切り板大型化(12000系や20000系列と同様)、車内の鏡設置、車内防犯カメラ設置、17インチワイドの車内LCD式旅客案内表示器(12000系と同様)、調光機能付きLED照明採用、海老名(SO-18)以外の各駅へのホームドア設置済みを考慮してTASCの採用が予定されています。製造は総合車両製作所とあるので、おそらく12000系以来となる横浜事業所製造となりそうです。13000系は基本ベースとなる12000系に、20000系列や10000系の要素を織り交ぜたかのような車両になりそうで、まずは同系列のトップナンバー((仮)13101F)の出場が楽しみです。

【今回はペアでない】小田急電鉄『8000形で蘇る懐かしのネームドトレインヘッドマーク復刻撮影会 ~第2弾 あゆ電・丹沢号~』の話題

2025年4月26日、小田急電鉄の子会社である小田急トラベル主催で『8000形で蘇る懐かしのネームドトレインヘッドマーク復刻撮影会 ~第2弾 あゆ電・丹沢号~』が海老名検車区で開催され、今回は8000形8053F(4両固定編成)・8260F(6両固定編成)が使用されました。
▲海老名検車区38番構内留置線に『急行新松田(OH41)』を表示し『丹沢号』ヘッドマークを掲出した8000形8260Fと39番構内留置線に『急行箱根湯本(OH51)』を表示し『あゆ電』ヘッドマークを掲出した8000形8053Fが並ぶ。ちなみにこの両者がリニューアル後に組んでペアになったことはない。
▲海老名検車区38番構内留置線に『急行箱根湯本』を表示し『あゆ電』ヘッドマークを掲出した8000形8260Fと39番構内留置線に『急行新松田』を表示し『丹沢号』ヘッドマークを掲出した8000形8053Fが並ぶ。これはヘッドマークと種別行先を相互に交換したためだ。
▲種別行先表示を切り替える際には『急行箱根湯本』のみとなったり、逆に『各駅停車新松田』と表示されたことがあった。ちなみに後者の種別行先は平日に1本だけ(6807レ(平日E31運用))が存在する。

今回の使用車両は8000形8053F(4両固定編成・2010年度リニューアル)・8260F(6両固定編成・2007年度リニューアル)となりました。前者は8253F(4両固定編成・2005年度リニューアル)と大野総合車両所構内で解放されたあとこのイベントのためだけに海老名検車区に単独で自走回送され、後者は6802レ(土曜休日A11運用)で海老名検車区に入庫後、イベントの準備を行ったようです。最初のヘッドマークは8053Fが『あゆ電』、8260Fが『丹沢号』でしたが、中盤はそれが逆転した状態で、最後に最初の状態に戻したうえでの撮影会となりました。

イベント終了直前に土曜休日E30運用に充当されていた8000形8051F+8252Fが運用終了後の海老名検車区入庫の光景が展開され、前回(『味覚号』『猪鍋号』)のリバイバルヘッドマークの撮影会に使用された両者が現れるという、想定外の展開が見られました。

2025年4月26日

本日の小田急電鉄小田原線撮影 ~2025.04.26 懐かしのネームドトレインヘッドマーク復刻撮影会SP~

2025年4月26日は小田急電鉄小田原線を撮影しますが、今回は海老名検車区構内で行われた『8000形で蘇る懐かしのネームドトレインヘッドマーク復刻撮影会 ~第2弾 あゆ電・丹沢号~』の第3回に参加した様子を報告します。

今回は第1弾と異なり、スケジュールの都合から別の場所から直接移動、昼食を済ませてから集合場所に到着することを考慮したため、第3回の参加となりました。改札口付近で受付を済ませ、小田急トラベルの担当者の案内で移動します。今回の展示車両は通勤形電車最古参の8000形で以下の編成が使用されました。この撮影会では2グループに分かれて正面からと別角度からで撮影をしましたが、写真は私が正面から撮影した厳選したものであることをご容赦くださいませ。
38番構内留置線…8000形8260F 『丹沢号』ヘッドマーク 表示は『急  行新  松  田(OH41)』
39番構内留置線…8000形8053F 『あゆ電』ヘッドマーク 表示は『急  行箱根湯本(OH51)』

今回の使用車両は8000形8053F(4両固定編成・2010年度リニューアル車)・8260F(6両固定編成・2007年度リニューアル車)となりました。前者は8253F(4両固定編成・2005年度リニューアル車)と大野総合車両所構内で解放されたあと海老名検車区に単独で自走回送され、後者は6802レ(土曜休日A11運用)で海老名検車区に入庫後、イベントの準備を行ったようです。最初のヘッドマークは8053Fが『あゆ電』、8260Fが『丹沢号』となりました。いずれはこれらと種別行先を交互に変えることになります。

今回は8000形を中心に記録するため、近隣の留置線の車両は省略しますのでご注意。
この両者はリニューアル更新工事を受けて現在も活躍中ですが、8053F+8260Fという形では組まれたことがありません。双方ともイベントには初参加という形です。前回の撮影会ではペアを組んでいた2編成を解放してイベントに使用しましたが、今回はリニューアル更新工事を受けて以降ペアとして組んでいない8053F8260Fとなりました。
両編成に掲出された『あゆ電』『丹沢号』ヘッドマーク。『あゆ電』のヘッドマークが小さいため、ヘッドマークを掲げるためヘッドマーク上部に少し突き出でいる部分があります。『丹沢号』の『丹』はよく見ると『円』の横棒が突き出たようにも見えますが…。
この8053Fの『あゆ電』の種別行先表示は『急行箱根湯本』。なんと再び懐かしい種別行先が見られたのは嬉しいですね。一方の8260Fの『丹沢号』の種別行先表示は『急行新松田』でこちらは朝方に新宿(OH01)発で平日に1本(1207レ(平日E25運用))、土曜休日に2本(1201レ(土曜休日E66運用)と1207レ(土曜休日E31運用))があります。現在のダイヤでも見られなくはない種別行先ですが、6両固定編成の急行(新松田で種別変更)が復活する前は10両編成の急行として日中時間帯にもありました。

8000形4両固定編成・6両固定編成は8編成ずつ残り、昨年度は8257Fが廃車解体処分となり、元8261Fが西武鉄道8000系として譲渡され、運用開始まであと1ヶ月になりました。今年度は東急電鉄9000系の譲渡もありますが、国分寺線専用となるであろう、種車の8000形はどのくらい譲渡されるのか、この8260Fは譲渡が実現するのか気になります。前回とは異なり、雨もなく安心して撮影に挑めました。
一定時間まで最初の状態で撮影会を堪能したあと、今後はヘッドマークと種別行先を交換し撮影となります。すなわち8053Fが『丹沢号』、8260Fが『あゆ電』となります。小田急箱根鉄道区間には入線しなくなったにもかかわらず、『急行箱根湯本』の表示自体消去されずしっかり残されているんですね。
2編成あるとヘッドマークや種別行先を相互に交換するので、非常に撮り甲斐がありますね。私はあくまでもスケジュールの都合を考慮したものの、午後の回の撮影会に参加した甲斐がありました。

最後は最初と同じ状態に戻したうえで撮影しましたが、今回も省略させていただきます。8000形は6両固定編成が西武鉄道国分寺線向けに譲渡される予定で、8260Fもその対象に入るものと思われます。まだ実際にどの編成になるかは想像がつきません。写真は先にも述べましたが、厳選したものでご容赦ください。

イベント終了直前に、土曜休日E30運用に充当されていた8000形8051F+8252Fが運用終了後の海老名検車区入庫の光景に遭遇し、前回のリバイバルヘッドマークの撮影会に使用された両者が現れるという、感動的な展開となりました。

今回このようなイベントを開催してくださった小田急電鉄および小田急トラベルの関係者の皆様に感謝申し上げます。

最後に伊勢原(OH36)にて。
8000形8253F1057レ(土曜休日A34運用)。伊勢原では撮影会に使用された8053Fと解放された8253Fに出会いました。この編成はおそらく西武鉄道への譲渡対象外と思われますので、8258Fとともに記録をとっておきましょう。撮影は以上です。

2025年4月24日

【500形以来導入】江ノ島電鉄、新型車両『700形』を導入、1000形を置き換えへ

2025年4月24日、江ノ島電鉄が新型車両、『700形』を導入し2026年度に営業運転を開始する計画を発表しました。江ノ島電鉄の新型車両は2006年に投入した500形以来、約20年ぶりとなります。700形の導入に伴い1000形は順次置き換えられていくものと思われます。
▲江ノ島電鉄に約20年ぶりの新型車両導入を発表した。2両固定編成が基本となるため、既存の1000形を置き換えるとなると、少なくとも6編成は必要になる。700形は新たな江ノ島電鉄の主力となるのだろうか。1000形よりも最古参の300形305Fの今後も気になるところだ。

置き換え対象となる1000形は極楽寺検車区に1001F1002F1101F1201F1501F1502Fが在籍しており、ワンマン運転対応改造工事を受けた車両(1502F)もいます。京都府にある京福電気鉄道とは姉妹協定が結ばれており、1002Fが嵐山本線を走行する車両と同じ紫色となっています。1000形は片開きドアですが、700形は500形以来の両開きドアが採用されるものと思われます。700形については当初からワンマン運転に対応する車両となるほか(乗降安全確認カメラの設置など)、車内防犯カメラの設置、VVVFインバータ制御の採用などが予定されているほか、複数編成を導入することから、車内は山側がロングシート、海側が1人掛けボックスシートとなるようで、ロングシートからもボックスシートからも相模湾が見られるように工夫されているようですね。車内の内装は3種類で、伝統を受け継ぐ意味で江ノ島グリーンのほか、海をイメージした江ノ島ブルー、古都鎌倉をイメージした鎌倉ストーングレーを採用する計画となっています。現時点で発表されたのはここまでですが、1000形の記録が必要になりそうです。それよりも最古参形式の300形はどうするのでしょうか。

【基本編成完全消滅】東日本旅客鉄道E217系都クラY-42編成が長野総合車両センターに配給輸送される

2025年4月23日、東日本旅客鉄道鎌倉車両センター所属のE217系都クラY-42編成(クハE217-42以下11両)が新潟車両センター所属のEF64形1031号機に牽引され、長野総合車両センターに配給輸送されました。廃車解体処分と思われ、E217系の基本編成は完全消滅となります。
▲E217系で最後の基本編成となった都クラY-42編成が長野総合車両センターに旅立ち、この系列の基本編成は完全消滅となった。残る編成は付属編成だけで、東海道線での運用経験をもつ登場当初の帯色を復刻した都クラY-101編成都クラY-102編成などとなっている。

E217系は2025年3月のダイヤ改正を前にひっそり運用を離脱、定期営業運転を終えました。2025年5月10日には登場当初の帯を復刻して営業運転に1往復しか使用されなかった、都クラY-101編成を使用した撮影会に伴う団体専用列車が大船(JO-09)~横須賀(JO-03)~逗子(JO-06)~横須賀~大船間で運転される予定で、その際には撮影会に都クラY-102編成も使用されるものと思われます。この付属編成の2本が撮影会まで残ることになりそうです。基本編成は今回の動きで全51編成が廃車となります。残った付属編成2本、鎌倉車両センターでの撮影会終了後の動向に注意が必要です。

2025年4月23日

【想定外すぎた】東日本旅客鉄道E233系0番台都トタT40編成(10両固定編成)、まさかの青梅線往復運用で復帰

2025年4月23日、東日本旅客鉄道中央線・青梅線でのグリーン車サービスの本格運用開始に伴って同年3月15日のダイヤ改正で運用を離れていたE233系0番台都トタT40編成(クハE233-40以下10両)が所定で青編成+P編成の10両で運転される青梅線運用を代走する形で運用復帰を果たしました。同編成には『10 CARS』ステッカーがそのまま残されているようです。
▲E233系0番台の制御装置更新工事などで運用離脱が絡む関係から思わぬ形で青編成+P編成の代走として青梅線運用に充当された都トタT40編成。同系列では最後に車椅子対応トイレを設置したため、グリーン車組み込み完了後も予備編成として機能している可能性がある。
▲E233系0番台の最終編成である都トタT71編成は『10 CARS』ステッカーが残されており、青梅線立川(JC-19)~青梅(JC-62)間で完結する運用に充当できる。ただし都トタT40編成とは異なり車椅子対応トイレは設置されていない(都トタT40編成の予備的存在といった感じか)。
▲2025年3月15日のダイヤ改正前までE233系0番台のT編成・H編成の代走には青編成+P編成が使用されていた(写真は都トタ青662編成+都トタP523編成)。ダイヤ改正後に中央線運用の代走が可能なのは10両編成で残る3編成のうち、実質は都トタT40編成だけ(仮にグリーン車を別の編成から組み替えれば運用可能)となっている。

E233系0番台都トタT40編成は同系列0番台で最後に車椅子対応洋式トイレを設置しましたが最終的にはグリーン車組み込み対象外となり、ダイヤ改正以降は所属先の豊田車両センター構内で留置が続いています。ただし同編成は都トタT71編成(クハE233-71以下10両)とともに運転台部分にグリーン車組み込み編成と識別する『10 CARS』のステッカーが残されており、グリーン車組み込み編成の予備的存在(都トタT40編成のみ)かつ青編成+P編成の予備的存在となっていて、動向が注目されていました。なお4号車サハE233-540のトイレは使用停止となっていました。今回急遽の代走を担当した都トタT40編成は青梅線立川~青梅間を往復する平日11運用に充当され、朝方の通勤ラッシュ時間帯に立川~河辺(JC-60)間を1往復した以外は立川~青梅間を往復しました(611列車2310列車)。本来この運用は先頭車にグリーン車組み込み編成と識別する『Chuo Ome Line』ステッカーを掲出した青編成+P編成の10両で運転されています。平日・土曜休日ともに11・13・15運用のいずれかであれば所定では青編成+P編成で運転されるので、これらの穴埋めとして都トタT40編成都トタT71編成で補填できるかもしれませんね。

【201系も彷彿させる?】東日本旅客鉄道E233系0番台都トタ青660編成が『五日市線開業100周年』ラッピング電車に

2025年4月21日の平日41運用より、東日本旅客鉄道中央線・青梅線でE233系0番台都トタ青660編成(クハE233-60以下6両)に『五日市線開業100周年』ラッピング電車として運転されています。来年3月まで運転されますが、青梅線・五日市線で運用されます。
▲E233系0番台都トタ青660編成が『五日市線開業100周年』ラッピング電車に。先頭車部分は201系をイメージした橙色がラッピングされているほか、五日市線の沿線にあたる昭島市やあきる野市など沿線自治体のキャラクターがラッピングされている。

E233系0番台都トタ青660編成は前の2本(都トタH58編成都トタH59編成)がもともと青編成から編入されたことから(元青658編成+元青458編成・元青659編成+元青459編成)、純粋な青編成のトップナンバーに繰り上がっています(4両固定編成はワンマン運転対応でP編成へと変更された)。クハE233-60には橙色のラッピングと201系とE233系が描かれたロゴマークが配置されています。クハE232-518には橙色のラッピングとJRロゴマークが配置されています。基本的に五日市線での運用を中心にする可能性がありますが、運用の都合で青梅線でも走ることがあります(青梅(JC-62)~奥多摩(JC-74)間は臨時『ホリデー快速おくたま』などの臨時列車のみ)。

2025年4月21日

【常磐線のE231系0番台も使用】東日本旅客鉄道羽田空港アクセス線(仮称)の工事に伴う線路切替工事の話題

2025年4月19日から20日正午まで、東日本旅客鉄道山手線・京浜東北線の田町(JY-27,JK-22)付近で羽田空港アクセス線(仮称)の東山手ルートの新設予定に伴う山手線外回り・京浜東北線南行の線路切替工事のため、山手線外回り上野(JY-05,JU-02)~東京(JY-01,JT-01)~大崎(JY-24)間、京浜東北線品川(JK-20,JT-03)~東十条(JK-37)間で列車が運休し、その代替として上野東京ラインや埼京線(19日のみ)を中心に増発運転が実施されました。
▲上野東京ラインでは品川~上野~大宮(JU-07,JK-47)間(上野~大宮間は一部)を増発運転。このうちE231系1000番台・E233系3000番台を使用する列車では所定では東海道線内始発の上野行きを延長するような形で大宮行きが運転されたほか、一部上野発着列車の宇都宮線・高崎線の普通・快速(ラビット・アーバン)が品川発で延長運転された。
▲埼京線では4月19日のみ増発運転され、赤羽(JA-15)発着・武蔵浦和(JA-21)発着がそれぞれ設定された。新宿(JA-11)以南では相模鉄道直通列車もあるため、その列車も運休区間のある山手線外回りの代替を担った。
▲上野東京ラインの増発運転では日中時間帯に留置されることが多いE231系0番台やE531系も品川~上野間の区間運転に使用された。E231系0番台は車内LED式旅客案内表示器の使用を停止して運転していたが、前面部・側面部LED式種別行先案内表示器には対応していた。

これは羽田空港アクセス線(仮称)のルートのひとつ、上野東京ラインで使用されるE231系1000番台・E233系3000番台を使用する東山手ルートに関連する工事で、その線路を東海道線の上下線のあいだに敷設する計画であり、並行する山手線外回りと京浜東北線南行の線路を最初に同時移設する大規模工事のため、2025年4月19日から20日正午ごろまで山手線・京浜東北線の一部区間が運休となったのです。この工事実施については昨年12月に東日本旅客鉄道より発表されていました。

4月19日は山手線外回り上野~東京~大崎間、京浜東北線品川~東十条間で終日運休、20日はこれらに加えて山手線内回り大崎~東京~上野間でも運休となり、工事期間中は並走の路線となっている埼京線・湘南新宿ライン、東海道線・宇都宮線・高崎線・上野東京ラインなどで増発運転が実施されました。後者では日中時間帯に東京総合車両センター田町センターに留置されるE231系0番台(都マト)も使用して運転されました(常磐線に一切直通しない形で常磐線車両も使用するのは異例)。東海道線からの直通列車と宇都宮線・高崎線内完結の上野発着列車、東海道線内完結列車(早朝深夜の品川・東京発着)を延長する形や、上野発着列車・東京発着列車を繋ぐような形がとられたため、東海道線内からの大宮行きや、大宮発品川行き、品川始発の宇都宮線・高崎線直通列車が設定されました(宇都宮線・高崎線からの品川行きは定期設定がある)。なかには快速ラビット・快速アーバンとなる列車1本ずつも品川始発として延長運転されました。このため東海道線では4月19日に限り、品川・東京発着の東海道線完結列車(列車番号末尾がMの列車)が特急列車を除き設定されませんでした。

2025年4月20日

【直通運転中止の影響が】相模鉄道9000系9702F・10000系10701Fが直通運用の代走で新横浜線を走行

2025年4月18日の相模鉄道本線かしわ台(SO-17)での信号装置故障に伴うダイヤ乱れの影響で直通運転を取り止めたことにより、9000系9702Fと10000系10701Fが12000系および東日本旅客鉄道E233系7000番台の運用を代走し、新横浜線に入線する珍事がありました。
▲所定で12000系固定運用の平日70運用を90009702Fが代走し、新横浜線に乗り入れた。12000系・20000系を除く相模鉄道の電車は定期的に新横浜線へと乗り入れることはない。
▲所定でE233系7000番台の固定運用の平日85運用を1000010701Fが代走し、新横浜線に乗り入れた。こちらも新横浜線には通常乗り入れない。

新横浜線を走行する相模鉄道の電車は基本的に12000系(東日本旅客鉄道埼京線直通列車)、20000系(東急電鉄直通列車)に限られており、8000系・9000系・10000系・11000系が定期的に入線する運用はなく、新横浜線自体に入線することはありません。ただし今回は信号装置故障の影響でかしわ台車両センターに入庫していた編成が出庫できなかった事情があったのかは分かりませんが、その直通運用の相模鉄道区間の代走として9000系9702Fと10000系10701Fが代走の任務に当たったものと思われます。そのため当該編成には直通列車の運用番号が表示されていました。直通運用に充当されない系列でも12000系の固定運用、E233系7000番台の固定運用の運用番号は代走に備えて準備してあったようですね。