2023年3月24日、東日本旅客鉄道が大船(JO-09)・八王子(JC-22)・新宿(JS-20)と成田空港(第1ターミナル)(JO-37)を総武快速線経由で結ぶ特急『成田エクスプレス』に使用しているE259系(横クラ)について、2023年4月以降、デザインをリニューアルすると発表しました。
▲『成田エクスプレス』に使用されているE259系(横クラNe015編成)。クロE259形0番台とクハE258形0番台にトイレを備え、デッキ付近には荷物置き場が設置されている。初代の253系のデザインを継承したものとなっているが、新型コロナウィルスの影響による利用の目的が多様化したことから、デザインを変更することとなった。
▲クロE259形0番台を先頭に新宿に進入するE259系横クラNe004編成。現行のデザインは前面部は黒色の貫通扉に飛行機を模したイラストに“N'EX”と書かれている。側面部は連結面寄りに飛行機を模したイラストに“N'EX”と書かれている。
▲側面部の連結面寄りに大きく書かれた“N'EX”のロゴマーク。空港特急以外の目的でも利用しやすくするため、このロゴマークは運転席寄りの旅客用扉の戸袋部分に移され、トイレのある部分のところは“SERIES E259”と表記されることとなる。
現在の『成田エクスプレス』は全列車がE259系で運転され、2020年の新型コロナウィルスの拡大で日中時間帯の列車が運転を取りやめるなど(日中時間帯の運転再開前の大船発着列車の充当編成は鎌倉(JO-07)に近接の留置線に留置されていた)、大きな影響が出ていましたが現在は全列車が運転を再開しており、2022年3月のダイヤ改正から千葉(JO-28)停車列車が設定され、空港特急としてだけでなく横須賀線・総武快速線との相互移動や総武快速線から品川(JO-17)経由で新宿方面を1本で結ぶ特急列車として、着席移動のニーズにも応える形となっており、空港特急のイメージが強いとはいえども、特急券を購入すれば千葉~大船間・千葉~新宿・八王子間だけでも乗車することができます。ここでは空港特急の役割だけではなくなったことから、デザインを変更し、先頭車の貫通扉は“N'EX”と飛行機を模したロゴを撤去し、貫通扉を灰色に変更、貫通扉上部に“SERIES E259”のロゴを配し、先頭車の連結面寄りに描かれていた“N'EX”のロゴを旅客用扉の戸袋付近に配置変更、もともとのロゴがあったところには大きく“SERIES E259”と表記されるようです。
空港特急のイメージが根強いため、デザインを変更することで、空港特急目的以外で、通勤や着席移動を目的とする利用者をさらに取り込む狙いがありそうです。なお特急料金は総武快速線を走る特急『しおさい』などとは異なり、高めに設定されていますが、『しおさい』よりは本数が多いので、利用のし甲斐はありますね。ちなみに2021年10月の全列車の運転再開のタイミングから運転再開列車を含む全列車で定期券と特急券での乗車が可能になっています。