2022年5月13日、東急電鉄が2022年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。今年度の投資額は約444億円となります。
【車両面】
▲昨年度に2141F~2149Fの9編成90両が増備された2020系は今年度は最後の1編成10両が増備される。ラストナンバーの2150Fと思われ、この編成の投入をもって2020系列の製造は一旦終了ということになり、目黒線関連に移行するものとみられる。
▲2023年1月に完全引退となる8500系。平日の朝夕ラッシュ時間帯中心の運用となっているが土曜休日にまれに運用される場合がある。なお8637Fは貫通扉部分の“Bunkamura”のロゴマークが撤去されヘッドマークになっている。
▲東横線では乗り入れ先路線の東京地下鉄副都心線全区間で車掌が乗務しないワンマン運転を行っているため、東横線でもワンマン運転の早期実現に向けて対応改造工事が予想される。
車両面では2020系1編成(10両・2150F)を増備し、最後に残った8500系8631F・8637Fを置き換えます。今年度で2020系列の新製投入および8500系の完全置き換えが終了します。2150Fがどこで製造となるのかは分かりませんが、2143Fから2148Fまでは総合車両製作所横浜事業所、前回の2149Fでは総合車両製作所新津事業所での製造なので、どちらになるかは予想ができませんね。またこれとは別に目黒線車両(3000系、5000・5080系、3020系)の8両編成化が進められ、総合車両製作所横浜事業所で製造された中間増備車(1編成ごとに2両)が連結されていくものと思われます。このうち5189F・5190Fの中間増備車の電動車のみ6000系の『Q SEAT』車両組み込みで余剰となった車両を改造したものです。大井町線に導入している『Q SEAT』について、引き続き他路線への拡充に向けた検討を深めます。
【設備面】
設備面では新横浜線開業に向けた工事を進め、2023年3月に開業を予定しているほか、田園都市線池尻大橋(DT-02)~用賀(DT-06)間の各駅のリニューアル(2022年度は駒沢大学(DT-04)のリニューアル工事本格化)、田園都市線宮崎台(DT-12)~宮前平(DT-13)間および大井町線等々力(OM-13)~上野毛(OM-14)間での法面補強工事、東横線都立大学(TY-06)でのホーム屋根延伸工事および外壁改修工事(今年度に完成予定)、雨水などの浸水対策や橋梁などの耐震補強工事、駅照明のLED化、ホームと車両床面の段差および隙間解消、旅客用トイレのリニューアル(残る和式トイレの洋式トイレ化)などが予定されています。
東急電鉄では2023年3月に新横浜線が開業し、一部区間が開業済みの相模鉄道新横浜線との相互直通運転が開始されることにより、東海旅客鉄道新幹線とのアクセス向上が期待されます。これまで東横線日吉(TY-13,MG-13)から横浜市交通局グリーンラインとブルーライン、または菊名(TY-16)から東日本旅客鉄道横浜線に乗り継いで移動されていたと思いますが、これが来年3月から新横浜(SH-01)まで1本で移動できるようになります。私にとっても相模鉄道でそのまま新横浜まで移動できるのはありがたいと思っています。新幹線へは横浜線を使っていましたからね。
※おことわり※
現在工事が進んでいる新横浜線の新横浜の駅番号ですが、元住吉検車区で相模鉄道20000系20107Fなど、新横浜線を通る系列が公開された際に3020系3123F(8両固定編成)に掲出されていた行先の『急行新横浜』の駅ナンバリングが『SH-01』となっていたため、暫定的にこの駅番号を使用することといたします。