2021年5月5日

【簡単に紹介します】京王電鉄・東武鉄道が2021年度鉄道設備投資事業計画を発表

2021年4月30日、京王電鉄および東武鉄道がそれぞれ2021年度鉄道設備投資事業計画を発表しました。投資額は京王電鉄が約240億円、東武鉄道は約241億円となります。

【京王電鉄】
▲(イメージ)リニューアル更新工事が実施される8000系8両固定編成。10両固定編成が日立製作所製であるのに対し、8両固定編成は東芝製であるため、制御装置は東芝製IGBT素子VVVFインバータ制御(PMSMモーター)になりそうだ。

京王電鉄では車両面として初のリクライニング機能を備える転換クロスシートを設置する『京王ライナー』向け5000系1編成(5737F)の増備と、既存車両8000系2編成(8両固定編成)のリニューアル更新工事(VVVFインバータ制御装置の更新やフリースペース・車内防犯カメラ・車内自動放送の設置)、9000系の10編成(両先頭車のみ20両)の前照灯LED化工事を実施します。設備面として笹塚(KO-04)~仙川(KO-13)間の連続立体交差事業における高架橋基礎杭の構築や工事による用地確保などのほかに新たに下高井戸(KO-07)・桜上水(KO-09)付近での工事着手に入ります。ホームドアは井の頭線下北沢(IN-05)に、ホームと車両の隙間を埋める転落防止ゴムをホームドア設置駅の下北沢と相模原線京王稲田堤(KO-36)に、ホームのふちに黄色いラインを引く注意喚起ラインは高幡不動(KO-29)に、駅舎補助電源設備は高尾線のめじろ台(KO-50)の各駅に設置、新線新宿(KO-01,S-01)のエスカレーター、相模原線若葉台(KO-39)・多摩境(KO-44)と競馬場線府中競馬正門前(KO-46)でのトイレ更新工事をそれぞれ実施します。

【東武鉄道】
▲(イメージ)東武鉄道50000・50070系51073F以降の編成に設置されている車内LCD式旅客案内表示器。今年度は51071F・51072Fに車内防犯カメラ付きのものが設置される。これで有楽町線・副都心線に直通する同系列のLCD設置は最後になりそうだ。

東武鉄道では車両面として500系“Revaty”を6編成(18両・512F~517F)増備し、老朽化が進んでいる200系を置き換えていくものと思われます。さらに20000系列を転用改造した4両3編成(12両)を導入するほか、新たに蒸気機関車C11形123号機(東武鉄道創立123周年にちなんだもの)を導入し、毎日2基体制での運転を目指して蒸気機関車を3機体制とします。また50000・50070系2編成(51071F・51072F)には車内LCD式旅客案内表示器を設置します(車内LED式から交換の形)。設備面ではスカイツリーラインとうきょうスカイツリー(TS-02)での上り線高架化、竹ノ塚(TS-14)での緩行線の高架化、春日部(TS-27,TD-10)の東側の仮線準備工事、アーバンパークライン清水公園(TD-15)~梅郷(TD-18)間の連続立体交差事業における地平設備の撤去と野田市(TD-17)での2面4線化に向けた工事推進、スカイツリーラインの一部駅のホームドア設置と調査設計、スカイツリーライン獨協大学前(TS-17)・越谷(TS-20)・新越谷(TS-21)、東上線池袋(TJ-01)・朝霞(TJ-12)・川越(TJ-21)の各駅でホームと車両の段差隙間解消に向けた改良工事、アーバンパークライン七里(TD-05)での橋上化工事に向けた仮駅舎設置工事、スカイツリーライン五反野(TS-11)と日光線南栗橋(TN-03)での駅施設リニューアル、スカイツリーラインせんげん台(TS-24)・東上線下板橋(TJ-03)・下赤塚(TJ-09)の各駅でのホーム注意喚起ラインの設置、高架橋耐震補強工事や法面改修工事などが予定されています。