2024年10月22日、京浜急行電鉄が同年11月23日実施のダイヤ改正の概要を発表しました。有料座席指定列車の『イブニング・ウィング』利用者および空港の利用者を意識したダイヤ改正となっているようです。なお相互直通運転先の東京都交通局浅草線や京成電鉄本線・押上線などでも同日にダイヤ改正が行われます。
▲有料座席指定列車の『イブニング・ウィング』に使用される2100形と新1000形20次車・21次車“Le Ciel(ル シエル)”車両。前者は単独で京急久里浜(KK-67)・三崎口(KK-72)行きとして運用され、後者は14号・16号のみで8両固定編成の快特の後部に増結される形で金沢文庫(KK-49)行きとして運用される。これまで通過していた快特停車駅3駅にも停車する。
▲インバウンドなどでの空港利用者の利便性向上のため増発列車が設定される。土曜休日の朝方と深夜、土曜休日の深夜に優等種別列車の設定があるが、24時台に増発される優等種別列車はなんと快特である。
▲大師線では平日の最終下り列車の運転時刻が繰り下げられ、現行ダイヤでの特急2本からの接続が可能に。つまり現行ダイヤでは普通上大岡(KK-44)行きと特急逗子・葉山(KK-53)行きから接続する小島新田(KK-26)行きが最終だが、24時16分発の特急金沢文庫行き最終列車と接続する形に変更となる。
夕夜間帯の有料座席指定列車である『イブニング・ウィング』について、新たに京急蒲田(KK-11)・京急川崎(KK-20)・横浜(KK-37)の各駅を乗車専用駅として停車駅に追加し、『イブニング・ウィング』は基本的に快特停車駅での運転となります。またこれらの3駅から乗車する場合は券売機などでの発売はせず、会員制の座席指定券購入サイトの“KQuick”での発売のみとなります(座席指定は上大岡までとなり、上大岡から先は乗車券だけで乗車可能)。また現行では14号・16号については8両固定編成の快特の後部に増結の形で運転されていましたが(このときは京急蒲田・京急川崎・横浜には停車するものの途中の上大岡まで締切扱いで乗降不可)、これを8両編成に変更し(品川(KK-01)の発車は3番線ホームに変更)、使用車両は2100形に戻るものと思われます。なお『モーニング・ウィング』は引き続き横浜・京急川崎・京急蒲田が通過となります。
また早朝深夜の羽田空港利用者の利便性向上のため、平日・土曜休日に羽田空港第1・第2ターミナル(KK-17)始発の快特品川行きを新設(羽2405→品2420)するほか、金沢検車区入出庫を兼ねているかはわかりませんが、土曜休日に金沢文庫~羽田空港第1・第2ターミナル間の急行を上下3本(上り1本・下り2本)を増発し(上りは文0601→羽0648、下りは文2310←羽2221および文2336←羽2248)、利便性を向上します。
さらには平日の新町検車区出庫運用で現行の521H列車(平日23行路・新1000形、600形、1500形の8両固定編成で運転)の行先を京成電鉄本線の青砥(KS-09)行きから北総鉄道線と京成成田空港線(スカイアクセス線)経由成田空港(KS-42)行き(京急本線内は特急、それ以降はアクセス特急)に変更することで、成田空港へのアクセス向上が図られます(神0519→空0711)。また大師線では平日の終電車小島新田行きを約14分繰り下げ、最終の下り本線特急からの接続を改善します。
ちなみに東京都交通局浅草線では平日朝夕通勤ラッシュ時間帯の増発があるほか、京急電鉄で完結していた列車の浅草線直通への変更、土曜休日の9時台の西馬込(A-01)~泉岳寺(A-07)間の増発や、一部列車の種別行先変更があります。