2022年12月21日

【新横浜線開業】東急電鉄が2023年3月18日実施のダイヤ改正の概要を発表

2022年12月16日、東急電鉄が2023年3月18日に実施のダイヤ改正の概要を発表しました。ダイヤ改正は東横線・目黒線・田園都市線・大井町線・池上線・多摩川線で実施され、同日より日吉(TY-13,MG-13,SH-03)と新横浜(SH-01,SO-52)を結ぶ新横浜線の開業および相模鉄道との相互直通運転が開始されます。

【新横浜線】
▲新横浜線で運用予定の5000・5050系(写真は4000番台4111F)。10両固定編成は全編成が運用できるが、0番台もごく一部に相模鉄道直通対応工事がなされている。
▲新横浜線で運用予定の5000・5080系(写真は8両固定編成に増強された5185F)。目黒線運用車両はほとんどが新横浜まで直通することができるが、相模鉄道方面には6両固定編成は直通しないので注意が必要だ。

目黒線の終点であった日吉と相模鉄道新横浜線の新横浜を結ぶ東急電鉄新横浜線が開業し、相模鉄道との相互直通運転が開始されます。新横浜線内の種別は基本的に目黒線と同じ急行および各駅停車で、新横浜線内を急行として運転される相模鉄道直通列車は境界駅の新横浜で種別変更となります(相模鉄道新横浜線内は急行がないため)。種別問わず各駅に停車し、全列車が東横線・目黒線に直通します。新横浜線の開業により東横線菊名(TY-16)で東日本旅客鉄道横浜線(下り列車)への乗り継ぎが不要になるため、東海旅客鉄道東海道新幹線への乗り継ぎが非常に便利になります。

相模鉄道と新横浜線・東横線経由で東京地下鉄副都心線を結ぶ列車について、平日朝夕夜に10本前後、平日日中時間帯と土曜休日のほとんどは1時間あたり2本ずつとなります。一部に日吉始発列車があるほか(元住吉検車区出庫の都合など)、東武鉄道東上線直通列車もあり、最遠で小川町(TJ-33)まで直通します。相模鉄道と新横浜線・目黒線経由で東京地下鉄南北線を結ぶ列車について、平日・土曜休日ともに朝夕夜に5本前後で、日中時間帯は設定がないため、同時間帯は白金高輪(N-03,I-03)で赤羽岩淵(N-19,SR-19)方面に折り返すか、新横浜で目黒線方面に折り返すものと思われます。相模鉄道と東京地下鉄南北線を直通する列車は意外と少なめですね。相模鉄道と新横浜線・目黒線経由で東京都交通局三田線を結ぶ列車について、平日・土曜休日ともに朝に7本前後、日中時間帯は1時間あたり2本、夕夜に5本前後となっています。つまり日中時間帯は目黒線直通列車は三田線直通列車のみとなり、南北線に向かうには最遠で白金高輪での乗り継ぎが必要です。南北線系統では8両固定編成化の対象になっていない埼玉高速鉄道2000系や東京地下鉄9000系で8両固定編成に増強された編成がいない(ただし1編成が和光検車区新木場分室併設の新木場CRに入場中で、B修繕工事と車両増結を兼ねる予定である)ことも影響していそうでしょうか。

新横浜線直通列車で5時台に新横浜に到着する列車(目黒線系統の各駅停車4本、東横線系統の急行1本)に乗ると、新横浜始発の東海道新幹線下り初電の『ひかり533号』(533A列車・広0954←横0600)や後続の『のぞみ』に乗り継ぎができます(しかも『ひかり533号』は山陽新幹線新神戸まで『のぞみ』に追い抜かれない列車になる)ので、京都・大阪・新神戸方面へも容易にアクセスできます。

【東横線】
東横線では東京地下鉄日比谷線直通列車の名残で残る菊名発着の列車が新横浜線方面に変更されることから、日吉からの東横線方面は一部減便となりそうです。また土曜休日の有料座席指定列車『S-TRAIN』(1号、秩0915←元0701・土曜休日71M運用)は運転時刻を繰り下げ(秩1005←元0746)、利用しやすい運転時刻とします。

【目黒線】
目黒線では新横浜線との直通運転以外に目を向けると、平日朝ラッシュ時間帯に日吉6時40分発から8時26分発までの急行6本は奥沢(MG-07)と武蔵小山(MG-03)の両駅で各駅停車を追い抜くダイヤとし(大岡山(MG-06)と武蔵小山で各駅停車に接続)、所要時間を最大約5分短縮します。

【田園都市線】
田園都市線では平日朝ラッシュ時間帯のピークを過ぎる9時前後に渋谷(DT-01,Z-01)に到着する上りの準急・急行の所要時間を短縮します。また8時台に長津田(DT-22)始発2本、中央林間(DT-27)始発1本で設定されている準急を急行に格上げし、渋谷までの所要時間を短縮します。土曜休日では深夜の下り各駅停車1本を準急に変更し、所要時間を短縮します。さらには8時台の中央林間~長津田間で上下2本の各駅停車を増発、9時台の長津田~渋谷間では各駅停車を1本削減し、渋谷9時30分頃着まで各駅停車と急行の運転割合を1:1として急行の混雑緩和を図るほか、22時・23時台の上り一部列車、23時・24時台の下り一部列車を削減します。一部区間で並走する大井町線では田園都市線のダイヤ改正に合わせて発着時刻の変更があります。

【池上線・多摩川線】
池上線・多摩川線では朝ラッシュ時間帯の運転本数を見直し、一部削減します。池上線ではラッシュ後の時間帯でも一部列車が削減されるほか、多摩川線では日中時間帯でも一部列車が削減されます。