2020年9月4日

【利用者減で】東日本旅客鉄道、2021年ダイヤ改正で初電車時刻の繰り下げおよび終電車の繰り上げへ

2020年9月3日、東日本旅客鉄道が2021年3月のダイヤ改正で終電時刻を現行ダイヤから約30分ほど繰り上げると発表しました。新型コロナウィルスの感染拡大に伴う利用者減少や終電後から初電車にかけての保守点検の時間確保のためとみられます。対象となるのは主に首都圏エリアの半径約100km圏内となっています。
▲山手線では留置線の減少で一部終電を繰り上げた区間があるが、それでも現行ダイヤでは内回り・外回りで25時台まで動く列車があるほか、一部並走する京浜東北線でも区間によって25時台の列車がある。
▲東海道線の下り終電は東京(JT-01)23時54分発の小田原(JT-16)行きの745M列車で設定されている。終電間際の時間帯は上野東京ラインに直通しない品川(JT-03)・東京発着列車(列車番号がMの列車)である。上野東京ライン開業前は東京発着が当たり前の光景だった。
▲宇都宮線の下り終電は上野(JU-02)23時38分発の565M列車、高崎線の下り終電は上野(JU-02)23時46分発の863M列車でそれぞれ設定されている。後者の高崎到着は25時37分と首都圏の列車では最も遅く到着するが、これにも影響が出そうだ。
▲常磐線の下り終電は上野24時51分発のE231系0番台による列車(平日2491H列車、土曜休日2465H列車)で設定されているが、E531系0番台または3000番台による終電では土浦以北は上野23時12分発の1271M列車、同駅以南は上野23時42分発の2473M列車でそれぞれ設定されている。
▲京葉線の下り終電は東京24時35分発の蘇我行きの2423Y列車で設定されている。なお武蔵野線直通列車の終電は東京23時33分発の2376E列車(西船橋[JM-10]では南船橋[JE-11]からの2330E列車と接続)で設定されているが、東所沢(JM-30)以西は東京22時37分発の2246E列車である。
▲横須賀線の下り終電は久里浜(JO-01)行きが東京23時22分発の2229S列車、逗子(JO-06)行きが東京23時50分発の2381S列車(いずれも千葉[JO-28]始発)、総武快速線の下り終電は東京24時01分発の千葉行き2283F列車(これは久里浜[JO-01]22時39分発)でそれぞれ設定がある。千葉県と東京都と神奈川県を1本の列車で2つ跨いでいるだけにどうなるのだろうか。
▲中央線の下り終電は豊田(JC-21)以遠が東京24時15分発(平日2471T列車、土曜休日2449T列車)、武蔵小金井(JC-15)~豊田間が24時25分発(平日2435T列車、土曜休日2473T列車)、武蔵小金井までが24時35分発(平日2455T列車、土曜休日2445T列車)でそれぞれ設定がある。今年3月までは各駅停車として設定されていた(特に高尾[JC-24]行きはかつて同駅25時37分着の列車があった)のを中央・総武線との分離運転に変更したことにより快速列車に格上げしたものである。

対象となるのは主に首都圏でいうと東京(JT-01,JU-01,JC-01,JE-01,JY-01,JK-26,JO-19)から半径約100km圏内であり、同駅に乗り入れている在来線の山手線、京浜東北線、中央線、横須賀線、総武快速線、東海道線(熱海[JT-21]まで)、高崎線(高崎まで)、宇都宮線(宇都宮まで)、常磐線(水戸まで)などが中心であり、現行ダイヤよりも約30分ほど繰り上がりとなります。詳細は10月に発表されるとのことですが、終電繰り上がりで削減される列車や終電の始発駅発車時刻とその行先などが気になります。これは新型コロナウィルスの感染拡大に伴う利用者減少の経緯や終電後から初電車にかけての保守点検の時間確保を目的としたものであり、様々なところでメリット・デメリットが出てきそうですね。終電間際の時間帯に列車を利用されている方は来年3月以降終電時刻が変わるので注意が必要です。東日本旅客鉄道ではダイヤ改正後の時刻表が公表されることもあり、終電車の発車時刻と行先を確認することが重要だと思います。時刻をクリックすれば発車時刻と途中駅の到着発車時刻、終点の到着時刻まで詳細に記載されますので、ぜひとも参考にしていただければと思います。