2020年9月5日と6日に、小田急電鉄クヤ31形による定期検測列車が運転され、電源供給車に4両固定編成の1000形1051Fが使用されました。なお先月は同編成が箱根登山鉄道での運用を代走していた関係で1752Fが電源供給車となっていました。
▲毎月恒例のクヤ31形の定期検測運転、9月の電源供給車は1000形1051Fが使用された。なおクヤ31のパンタグラフは上がっておらず、架線検測は実施されていない。
▲電源供給車に使用された4両固定編成の1000形1051F。当初リニューアル予定の計画に含まれていた元1081Fの付随車を除く6両、1055Fのクハ1155のみ、1054Fが空調装置・パンタグラフ撤去により廃車解体処分が確実になり、この編成も動向が注目されている。
今回このクヤ31形の電源供給車となった1051Fを取り上げたのは、当初ワイドドア車以外の全車両のリニューアルが予定されていた1000形のうち元1081Fの6両(付随車は残留)、クハ1155(7号車)、1054F(4両固定編成)の合計11両(9月7日時点)がリニューアルの予定に反して廃車となっているためです(後者の5両はまだ搬出されていません)。このことからリニューアルされていない1000形の動向が注目されているのです。なかでも1051Fは廃車となった1054Fと同じ4両固定編成ですが、ワイドドア車の1751F・1752F(いずれも6両固定編成)とともにクヤ31形と連結する電源供給車となっているのです。4両固定編成の1051Fは基本的にクヤ31形の電源供給車に使用されることが多く、1051Fの事情によってはワイドドア車の1751F・1752Fが電源供給車を担当することもあり、今年8月上旬の分はレーティッシュカラーの1059Fが1254Fと組んで運用に入っていたことに伴う代走運用で1051Fが運用に入っていたため、このときは1752Fが電源供給車に使用されています。
あくまで仮定での話ですが、もし1051Fが廃車となってしまうと、電源供給車は1751Fと1752Fのみとなり、そのどちらも運用に入っていると電源供給車がいないため定期検測ができない状況になりかねません。1000形自体も初登場から30年以上が経っていますので、そこをどう解決していくかがポイントになろうかと思います。