2025年8月20日から、東急電鉄9000系のうち3号車(デハ9400形)を抜き取った4両固定編成に短縮された9003Fと9011Fの西武鉄道譲渡に伴う甲種輸送が実施されています。この2編成については自社の長津田車両工場(東急テクノシステム)ではなく、西武鉄道武蔵丘車両検修場で半自動ドアスイッチなどの設置改造工事が実施されるものと思われます。
▲西武鉄道への譲渡が決まった9000系9003F。東横線時代の6号車、大井町線時代の3号車であるデハ9403が編成から抜かれており、残存編成への部品取りのあとに廃車解体処分になるものと思われる。車内は木目調に更新済みとなっている。
▲西武鉄道への譲渡が決まった9000系9011F。東横線時代の6号車、大井町線時代の3号車であるデハ9411が編成から抜かれており、残存編成への部品取りのあとに廃車解体処分になるものと思われる。制御装置の更新もありそうだ。.JPG)
▲総合車両製作所横浜事業所・新津事業所でコストカット仕様で製造されて続々投入されている6020系5両固定編成。現在は予定数の3分の1にあたる6編成(30両)が在籍する。このうち6154Fからは新津事業所でも製造されている。
2025年度は9000系の譲渡に言及しており、西武鉄道国分寺線と拝島線の一部区間に導入した8000系(元小田急電鉄8000形)と異なり、国分寺線を除く支線(多摩湖線・多摩川線・秩父線・狭山線)に導入して、2000系や新101系を置き換えていくため、1編成を4両に短縮した9000系を譲受し、2編成を連結して8両で運用することも可能になるでしょうか。最初に運用を離脱した9005Fでは長津田車両工場(東急テクノシステム)での改造工事で、半自動ドアスイッチの設置や制御装置の更新(東洋電機製造のもの)が確認されていますが、今回の9003Fと9011Fでは3号車のデハ9403・デハ9411を抜き取って4両に組んだあと、車内広告やドアステッカー類をすべて撤去して(車体側面部の路線表記などは存置)、武蔵丘車両検修場で改造工事を受けるものと思われます。東急テクノシステムと武蔵丘車両検修場での改造で投入路線が変わるのでしょうか。いろいろと気になりますが、まずはその2編成を池袋線小手指車両基地に輸送してから、何らかの動きを見せるものと思われます。残った9000系や元2000系の記録や録音を進めておきましょう。