2025年8月13日、西武鉄道が同年9月20日から10月26日までの土曜休日に秋の行楽シーズンに合わせて、南入曽車両基地所属の10000系『ニューレッドアロー』で運転されている新宿線の特急『小江戸』の全列車が田無(SS-17)に臨時停車することを発表しました。現行の停車駅では高田馬場(SS-02)~東村山(SS-21)間は途中無停車となっています。
▲新宿線の特急『小江戸』はすべて南入曽車両基地に集約された10000系10108F・10109F・10110F・10111F・10112Fの5編成で運用されている。この系列はライナー型車両(40000系と思われる)に置き換えられることと、新宿線の有料座席指定列車の大幅な刷新を発表しており、今後の動向が気になるところである。
新宿線の西武新宿(SS-01)~本川越(SS-29)間で運転される特急『小江戸』の途中停車駅は高田馬場・東村山・所沢(SS-22,SI-17)・狭山市(SS-26)となっており、一部に南入曽車両基地出庫の都合で所沢始発が存在します。高田馬場~東村山間は途中19駅連続無停車となっており、急行の通過運転の境界となる田無に臨時停車させることにより、西武新宿方面へは必ず着席して移動できるほか(一般種別列車に田無発着はあるが、各駅停車が多く、準急以上の優等種別列車の田無発着は少ない)、本川越方面へは現行の各駅停車・準急(朝晩のみ)・急行より早くスムーズにアクセスが可能になります(なお土曜休日には下りのみ快速急行(10両固定編成で運転)も1本あるが、田無9時18分発のみ)。これは急行以下のすべての列車が田無~本川越間と拝島線内で各駅に停車することで、待避可能駅の田無・東村山(下りのみ)・新所沢(SS-24)のいずれかで特急『小江戸』の待避が発生するためです。ちなみに東村山では下り限定で特急『小江戸』との接続待避で対面乗り継ぎとなり(高架化前の乗り継ぎはホーム間の移動が必要だった)、利便性は少し良くなりました。しかし上りは東村山での待避が不可能で(高架化前の5番ホームは事実上の下り特急の専用ホームになっていた)、新所沢・田無以外の待避が不可となっているので、田無までの移動にも新所沢での特急待避がある可能性があります。かつての特急『おくちちぶ』の停車駅となっていた田無に特急『小江戸』を臨時停車させることで、西武新宿~所沢間で現在の快速急行と停車駅が同一になるほか、田無からの両方向のアクセスの面だけでなく、田無で各駅停車との接続が図られれば準急以下停車駅の武蔵関(SS-14)・東伏見(SS-15)・西武柳沢(SS-16)と本川越方面とのアクセスも向上させることとなります。私も8000系の撮影会イベントに参加した帰りに所沢から『小江戸』に乗車したのですが、その前に乗った各駅停車が田無で待避を行ったことから、今回の期間限定での臨時停車が次のダイヤ改正でどうなっていくのか注目されます。ちなみに田無から西武新宿までの特急料金は大人400円、田無から本川越までの特急料金は大人500円となります(小人はその半額)。
ただし平日の特急『小江戸』は現行通り田無は通過となるので気をつけてください。田無停車の『小江戸』の特急券は乗車日1ヶ月前の7時から発売となります。