2021年11月9日

【国鉄車両を置き換え】東海旅客鉄道315系(海シン・8両固定編成)が登場

2021年11月6日、日本車両製造豊川製作所で製造された東海旅客鉄道の新型車両315系電車のトップとなる8両固定編成が落成し、所属先となる神領車両区まで自走回送されました。同系列は中央西線や東海道本線などに投入され、211系や311系など国鉄時代の車両を置き換えます。
▲東海旅客鉄道で211系(写真はいずれも熱海(JT-21,CA-00)にて)・213系・311系に代わる新型車両の315系がついに登場した。同系列で最初に登場したのは神領車両区向けで連結器を持たない8両固定編成である。
▲東海旅客鉄道には311系(海カキ)も在籍する(写真は名古屋(CA-68)の東隣、尾頭橋(CA-67)に停車中の海カキG13編成)。逆に211系0番台は2本のみの希少な存在でこちらは315系が最初に配置される神領車両区の在籍である。

登場した車両は東海道本線内基準で東京(JT-01)寄りからクハ315-1+モハ315-1+モハ315-501+サハ315-1+サハ315-501+モハ315-2+モハ315-502+クハ314-1となっており、所属表記は神領車両区を表す『海シン』、編成番号は『C1』となりました。このために315系8両固定編成のトップナンバーは『海シンC1編成』と思われます。中間電動車はすべてモハ315形で統一されていますが、0番代+500番代で2ユニットが組まれています(電動車と付随車の割合は4M4Tである)。クハ315-1・クハ314-1には電気連結器は一切なく車体側面に号車番号が記載されているため、8両固定編成のまま東海道本線または中央本線名古屋地区など運用されるようです。各電動車にはシングルアームパンタグラフが1基搭載されており、東海旅客鉄道の新製車両で初めて旅客用扉上部に1画面の車内LCD式旅客案内表示器(17インチ・セサミクロ仕様)が搭載されました。

側面部のデザインは313系8500番台に近いものとなっており、ホームドア設置に対応したデザインと思われます。ドアステッカーはすでに貼付されていますが、中から貼り付けられたタイプとなっています。側面窓は車端部の窓と大きな窓のみ開閉可能なタイプですが、関東エリアなどに多く見られる上下にスライドさせるタイプではないようです。種別行先案内表示器はフルカラーLED式、前面部は種別と行先が別々ですが(試運転や回送は種別部分に表示)、側面部は種別行先が一体化されています。試運転の表示方法から日本語と英語の交互表示と思われます。この系列は最終的に352両が製造され、313系に次ぐ主力車両となり、国鉄時代からの車両がすべて置き換えられる見通しです。最初に置き換えられるとすれば神領車両区所属の211系0番台2編成からでしょうか。