2020年11月27日、京浜急行電鉄と京成電鉄が2021年春のダイヤ改正で終電の繰り上げを発表しました。東日本旅客鉄道以外では小田急電鉄、相模鉄道、西武鉄道、京王電鉄など大手私鉄で終電繰り上げを発表しており、これに京浜急行電鉄や京成電鉄も追随した形です。
▲京浜急行電鉄は平日ダイヤのみ繰り上がる。大師線は変更はない。下り列車の終電については遠くへ行く列車がなぜか線内完結ではなく他社線からの直通列車となっている。今回は下り列車の繰り上げが対象となっているが、来年1月には上り列車の繰り上げも判明する。
▲京成電鉄は一部区間の終電が繰り上がるのみで(ただし終電の一部が優等種別のため終電繰り上げ対象の区間内であっても現行どおりの駅がある)、京成本線の一部区間では初電の繰り下げも行われる。
これらの路線も新型コロナウィルスの影響による終電間際の利用客減少や終電から初電までの間で行われる夜間工事の時間確保が理由とされており、これはどの鉄道会社でも共通しています。今回は京浜急行電鉄と京成電鉄に分けて紹介します。
【京浜急行電鉄】
京浜急行電鉄では大師線(京急川崎(KK-20)~小島新田(KK-26)間)と三崎口(KK-72)まで以外で終電繰り上げが実施され、一部途中で乗り継ぎが必要な場合もありますが、品川(KK-01)発基準で行くと、京急蒲田(KK-11)・京急川崎まで約17分、空港線羽田空港第1・第2ターミナル(KK-17)まで約2分、横浜(KK-37)・上大岡(KK-44)・金沢文庫(KK-49)まで約21分、逗子線逗子・葉山(旧新逗子・KK-53)までが約16分、本線浦賀(KK-64)までが約14分、京急久里浜(KK-67)まで約30分、三浦海岸(KK-71)まで約18分の繰り上がりとなります(主に特急以上停車駅、エアポート急行停車駅以下の各駅ではその限りではない場合もある)。
品川・横浜発の下り終電でいくと、久里浜線直通の三崎口(KK-72)行きが北総鉄道印旛日本医大(HS-14)始発で同駅21時33分発の2162H列車(平日63H運用・43行路)、三浦海岸行きが京成電鉄京成高砂(KS-10)始発で同駅22時54分発の2254H列車(平日55H運用・35行路)、京急久里浜行きは泉岳寺(A-07)始発で同駅23時59分発の2310H列車(平日11H運用・85行路)、金沢文庫行きは成田空港第1ターミナル(KS-42)始発で同駅23時00分発の2324H列車(平日25H運用・28行路)となっており、これらはすべて特急となっています。三崎口行きは現行どおりのままですが、三崎口の一つ手前の三浦海岸行きは品川発で約18分、横浜発で約17分繰り上がり、京急久里浜行きは両駅とも約30分、金沢文庫行きは品川発で約21分、横浜発で約20分繰り上がります。なお三密回避や混雑防止のために終電間際の列車の列車増発も行われ、泉岳寺~神奈川新町(KK-34)間で特急1本、京急蒲田(KK-11)~神奈川新町間でエアポート急行1本(いずれも8両編成で運転か)が増発されます。後者は空港線内完結列車を種別変更のうえで行先延長する可能性もありますね。なお上り列車の終電繰り上げについては2021年1月に判明しますのでお待ちください。
【京成電鉄】
京成電鉄では京成高砂→京成成田(KS-40)間で繰り上がり、京成高砂→京成津田沼(KS-26)間で約10分程度、京成津田沼→京成佐倉(KS-35)間では約15分から20分程度、京成佐倉→京成成田間では約15分程度繰り上がります。それ以外は繰り上げはありません。一方の初電は宗吾参道(KS-38)→京成津田沼間と京成高砂→青砥(KS-09)間が約5分、京成津田沼→京成高砂間と青砥→京成上野(KS-01)間が約10分の繰り下げとなります。それ以外は繰り下げはありません。なお京浜急行電鉄と異なり、終電間際の列車増発の言及はなく、土曜休日ダイヤについての終電繰り上げの言及はありません。