2020年11月18日に京王電鉄が、19日に相模鉄道が2021年春に実施するダイヤ改正でそれぞれ終電時刻の繰り上げを発表しました。新型コロナウィルス感染拡大により特に終電間際の利用が減少しているほか、終電後から初電前までの夜間作業時間確保によりさらなる安全性の向上が期待されています。それでは京王電鉄から見ていきます。
▲京王電鉄では競馬場線と動物園線を除き、井の頭線を含めた全線で繰り上げが実施される。京王本線・高尾線とほとんど競合する東日本旅客鉄道中央線の場合、下りは現行よりも約30分繰り上がるが、京王電鉄では最大でも約20分の繰り上がりとなるので、2021年ダイヤ改正以降に中央線終電を逃した人への救済策の意味もありそうか?
▲井の頭線では全体的に約15分~約20分の繰り上がりとなる。
京王電鉄の場合、支線にあたる競馬場線(東府中(KO-23)~府中競馬場正門(KO-46)間)と動物園線(高幡不動(KO-29)~多摩動物公園(KO-47)間)を除く全線で繰り上げが実施されます。京王本線系統の場合、新宿(KO-01)発の下りで考えると、京王本線全線と相模原線京王多摩センター(KO-41)までで約15分、京王多摩センター~橋本(KO-45)間と高尾線全線では約20分、上りで考えると、高尾線全線が約15分、京王本線、相模原線全線で約30分の繰り上がりとなります。下りよりも上りの終電繰り上がり時刻が大きいですね。
井の頭線系統の場合、渋谷(IN-01)発の下りで考えると、富士見ヶ丘(IN-13)までが約15分、富士見ヶ丘~吉祥寺(IN-17)間が約20分の繰り上がり、上りで考えると、全区間で約15分の繰り上がりとなります。京王本線系統、井の頭線系統もほぼ全体的に15分以上繰り上がるといえますね。
【相模鉄道】
▲相模鉄道では本線の一部区間と新横浜線(※東日本旅客鉄道埼京線直通列車)で変更なしである以外は約15分~20分ほど繰り上がる。
▲相模鉄道に乗り入れる東日本旅客鉄道E233系7000番台(宮ハエ)。終電間際には埼京線に直通しない列車にも充当されている。
相模鉄道の場合、本線海老名(SO-18)~二俣川(SO-10)間の上りと新横浜線(主に埼京線直通列車)で繰り上がりなしである以外は繰り上げが実施され、下りでは横浜(SO-01)~二俣川間といずみ野線(二俣川~湘南台(SO-37)間)で約15分、本線二俣川~海老名間で約20分、上りでは海老名~二俣川間を除き全体的に約20分の繰り上がりとなります。なお新横浜線の終電は埼京線へは直通しない羽沢横浜国大(SO-51)発着の列車であり、西谷(SO-08)~羽沢横浜国大間の列車もあり、相模鉄道の車両ではなくE233系7000番台が充当されています(終電間際に限ると平日は94運用、土曜休日は96運用が当該)。