2025年8月22日、東日本旅客鉄道が2025年秋の臨時列車の運転概要を発表しました。今回も注目すべき臨時列車を抜粋して紹介します。新幹線特急券・在来線特急券は運転日の1ヶ月前の10時から発売されますので、事前に計画を立てたうえで、みどりの窓口設置駅や指定席券売機設置駅での乗車券・特急券の確保をお勧めします。
%20and%20F26(Shinkansen%20E7)(at%20Tokyo).JPG)
▲新幹線は東北新幹線『はやぶさ』『こまち』や北陸新幹線『かがやき』などの最速達列車の愛称を中心に増発が予定されているが、東北新幹線では『はやて』(東京発新青森行き1本)、北陸新幹線では『あさま』(上野発長野行き1本)が全車指定席で運転される。また上越新幹線では『とき』も全車指定席となる列車があるので注意が必要である。
.JPG)
▲臨時特急列車に使用予定のE257系5000番台・5500番台(いずれも都オオ)。同系列5000番台は特急『踊り子』『あずさ』などに、5500番台は定期列車の運用もある特急『草津・四万』のほか特急『谷川岳もぐら』『谷川岳ループ』や『新酒・もみじ回遊号』などに充当予定。注目は東海旅客鉄道御殿場線直通の
特急『Mt.Fuji御殿場』である。
.JPG)
▲E257系500番台は特急『新宿さざなみ』『新宿わかしお』といった房総方面の臨時特急列車が中心で、成田線佐原発着の『あやめ(佐原秋祭り)』にも充当されるものと思われる。なお255系
都マリBe-03編成は最繁忙期のみ活躍するため、同系列が充当の臨時特急列車はない。
.JPG)
%20in%20Japanese(NA-11%20of%20E257-2000).JPG)
%20in%20English(NA-11%20of%20E257-2000).JPG)
%20at%20Chigasaki%20JT-10).JPG)
▲E257系2000番台・2500番台は特急『踊り子』を中心に充当されるが、5000番台での運転となる列車もあるほか、2000番台は特急『あずさ』『アルプス』に充当される可能性がある。また2500番台は5500番台の補填で特急『草津・四万』に充当される可能性がある。
.JPG)
▲各路線と常磐線を1本で結ぶ臨時特急はE653系1000番台のほか、マラソン大会や花火大会関連での特急『ときわ』、臨時特急『海浜公園コキア平塚号』にはE657系が充当される。後者は通常塗装の同系列が使用されるが、ダイヤが乱れた場合は『フレッシュひたち』復刻塗装の編成が使用されることがある(実際に都カツK3編成が代走の形で充当された)。
首都圏エリア(在来線)の秋の臨時列車は新幹線は最速達愛称列車の増発があるほか、在来線については主にE257系5000番台・5500番台(都オオ)、E653系1000番台都カツK70編成・都カツK71編成を使用するものが多く設定されています。臨時列車向けに残っていた185系0番台・200番台(都オオC1編成・都オオB6編成)がすべて廃車となって全滅、255系は最繁忙期向けに都マリBe-03編成を残していますが、今秋の臨時列車への起用はありません。このなかで私が気になった臨時列車を抜粋します。
新幹線では盛岡以南での定期設定がなくなった『はやて』が東京発新青森行きの1本のみ運転される予定で、『はやぶさ』が登場する前は東北新幹線区間全線を走破する愛称でしたので、久しぶりとなります(『はやて』は朝に盛岡発新函館北斗行き、夜に新函館北斗発盛岡行きがある)。ただし羽田空港での滑走路閉鎖の影響による飛行機欠航の代替として『はやて』を運転したことがあります(しかも当時は設定のなかった自由席も設けられた)。また北陸新幹線では『あさま』の上野始発の1本が全車指定席で運転されるのもあります。
E653系1000番台都カツK70編成・都カツK71編成を使用する臨時特急列車は『鎌倉』(平日は『平日おさんぽ号』として運転)や常磐線日立発着の『常磐鎌倉号』のほか(『いなほ』は新潟車両センターの1000番台・1100番台の充当)、東海道線平塚(JT-11)発着で設定される特急『海浜公園コキア平塚号』を除く特急『海浜公園コキア○○号』(今秋分は高崎線高崎発着、中央線高尾(JC-24)発着、青梅線青梅(JC-62)発着、川越線川越発着での運転)となっています。これらの列車の1号車には『いなほ』時代から引き継がれている2列+1列のグリーン車指定席があります。
E257系を使用する臨時特急列車ですが、2000番台では特急『踊り子』をメインとして一部の特急『あずさ』や新宿(JC-05)始発の大糸線直通白馬(13)行き特急『アルプス』に充当、波動輸送用の5000番台では特急『踊り子』や特急『あずさ』に充当されるものと見込まれます。5000番台よりも2000番台の方が予備があるので、充当しやすいのかもしれませんね。一方の5500番台は定期運用をもつ特急『草津・四万』(ただし代走は2500番台担当)のほか、特急『富士回遊』、特急『谷川岳もぐら』・『谷川岳ループ』や中央線新宿と青梅線奥多摩(JC-74)を結ぶ特急『新酒・もみじ回遊号』(平日のみの特急『おうめ』の土曜休日の行楽バージョンに相当していたが、特急『おうめ』の消滅により列車名が変わる形になった)、青梅線青梅および五日市線武蔵五日市(JC-86)と横須賀線鎌倉(JO-07)を結ぶ特急『鎌倉満喫青梅』・『鎌倉満喫五日市』、内房線君津および外房線茂原と川越線川越を結ぶ特急『蔵の街川越君津号』・『蔵の街川越茂原号』、東海道線東京(JT-01)と東海旅客鉄道御殿場線御殿場(CB-10)を途中国府津(JT-14)経由で結ぶ特急『Mt.Fuji御殿場』に充当されるものと思われます。中でも注目は東海道線と御殿場線を直通する特急『Mt.Fuji御殿場』ですね。小田急電鉄のロマンスカー“MSE”60000形6両固定編成単独で運転されている『ふじさん』(こちらは小田原線新宿(OH01)発着)に対抗したような列車で、10月13日と26日に運転が予定されています。ただしこの列車については鉄道会社を跨ぐため交通系ICカードでの乗車はお勧めしません。500番台は房総地区方面への特急列車がほとんどで、特急『さざなみ』・『しおさい』・『新宿さざなみ』・『新宿わかしお』のほか、鹿島線には直通しないものの成田線佐原発着の『あやめ(佐原秋祭り)』にも充当されるものと思われます。
E657系を使用する臨時特急列車はマラソンや花火大会関連の『ときわ』や、東海道線平塚と常磐線勝田を東京・上野(JU-02,JJ-01)経由で結ぶ『海浜公園コキア平塚号』に充当されるものと思われます。現行ダイヤでは上野発着については定期列車での設定はありませんが、臨時列車では現在も設定があります。品川・東京~勝田・日立間を運転する特急『ときわ』は『フレッシュひたち』復刻塗装の編成(郡山総合車両センターに入場中の1編成を除く)が使用されることがありますが、平塚発着の『海浜公園コキア平塚号』については通常塗装が使用されるものと思われます(ただしダイヤが乱れた場合はその限りではない)。特急『ときわ』のなかには品川(JT-03)発の日立行きが11月16日に1本あるようですが、マラソン開催の関係によるもので、勝田発着の勝田~日立間を延長ないし高萩発着の1区間を短縮したような列車になっていますね。また夜間には日立発の東京行きの運転があり、品川に行かないのは珍しいですね。
新幹線は一部列車を除き、在来線の臨時特急列車はすべて指定席となっており、乗車には普通乗車券(場合によっては交通系ICカード)のほかに特急券(新幹線では新幹線特急券)が必要で、在来線の臨時特急列車では座席上方ランプの使用有無にかかわらず特急券の確認(車内改札)を実施する場合がありますので、乗車後も車内改札が終了する(場合によって省略される)までは特急券を紛失しないようご注意ください。