2021年9月4日に総合車両製作所横浜事業所より東急電鉄元住吉検車区に所属する目黒線向け3000系に増結される中間車両6両が出場しました。なお長津田検車区への甲種輸送は14日から行われる予定です。
▲目黒線8両編成化に向けた中間車両の増備、全13編成78両が在籍する3000系から先に開始されることに。最初に出場したのは奇数編成の分の中間車6両(3編成分)である。
▲2020系の派生系列である3020系は全3編成とも新製当初から8両編成とされ、サハ3420とサハ3520は8両編成化とともに増結される予定で、現在は緊急予備車両となっている。
今回出場した中間増備車はVVVFインバータ制御装置とシングルアームパンタグラフを1基搭載するデハ3500形(新5号車)とそうでないサハ3400形(新4号車)の2形式で、車両番号より3001Fに増結されるデハ3501+サハ3401、3011Fに増結されるデハ3511+サハ3411、3013Fに増結されるデハ3513+サハ3413の6両となっています。これらの車両の制御装置は日立製作所製となっていますが、これは3000系に搭載されているVVVFインバータ制御装置が奇数編成(7編成)と偶数編成(6編成)で異なっており、前者が日立製作所製、後者が東芝製となっていることから、制御装置を揃えるために中間増備車でもその規則に基づいているものと思われます。側面部や内装は5000系・6000系をベースとしつつも、側面帯と塗装のみ3000系と同じものとしています。ただし側面部の車番は5000系・6000系と同じ書体で表記されているほか、側面部にはフルカラーLED式種別行先案内表示器が搭載されているものとみられます。また車椅子とベビーカーが利用できるスペースが各車両に設置されています。全線ホームドアのある路線区間を走行するため、転落防止幌は設置されていません。
出場した6両のうち、3011F向けのサハ3411、3013F向けのサハ3413の2両の台車はかつて存在した5000系6扉車(付随車)のものを3000系向けに改造して活用されています。ただしサハ3401の台車だけ新造されているようです。既存の3000系6両に5000系ベースの中間車はかなり違和感がありそうですね。
3000系が8両編成に増強されると、現行の4号車~6号車が新6号車~新8号車となりますが、側面部の車両番号の改番が実施されるのかどうかが注目されますね。もし改番されずにそのまま中間車が組み込まれた場合、以下の組成となります。中間増備車の号車が4号車・5号車であることから3020系とは異なり、付随車が2両連続する感じではなさそうですね…。
【8両編成化後の3000系組成の予想】
クハ3000+デハ3250+デハ3200+サハ3400+デハ3500+サハ3500+デハ3400+クハ3100