2024年2月10日、小田急電鉄5000形5056Fが小田原線成城学園前(OH14)→新宿(OH01)→向ケ丘遊園(OH19)→成城学園前で試運転を行いました。各先頭車のクハ5056とクハ5456に3色ずつを用いた謎のラッピングが施工されており、今後の動きが注目されます。
▲一部先頭車に謎のラッピング試験を施して試運転を行った5000形5056F。2月8日の平日E23運用で喜多見検車区に入庫した後、数日間留置されていたようだ。そのあいだに何らかのラッピング作業をしていたものと思われるが、側面部にラッピングされるのはこの形式では初めてのこととなる。色合い的には『もころん』に関連するのか?
▲5000形のラッピング電車は5055Fに公式子育て応援キャラクターの『もころん』をラッピングした『もころん号』となっているが、ラッピングは先頭車の一部分だけである。5056Fの試運転では前面部は白色・橙色・青色が、側面下部は乗務員室に最も近い旅客用扉部分と、2番ドアと3番ドアの間の下部に黒色・青色・橙色のラッピングが施されている。
5000形では昨年11月29日から子育て応援キャラクターの『もころん』をラッピングした『もころん号』が5055Fで運転されており、公式アプリで走行位置を確認できます。ただしラッピングが施されているのは両先頭車の乗務員室周辺のみで、運転台にはもころんのぬいぐるみが飾られています。今回の5056Fでは初めて側面部にラッピングが試験的に施されており、先頭車の前面部分は白色・橙色・青色のラッピングが、側面下部は乗務員室に最も近い旅客用扉部分と、2番ドアと3番ドアの間の下部に黒色・青色・橙色のラッピングが施されています。色合い的に『もころん』に関係するものかは不明ですが、もしかしたら同形式で初めてのフルラッピングの編成が登場するのかもしれません。なお2月17日と18日には『もころん号』の編成を用いてミステリー行路の特別団体専用列車が運転され、喜多見検車区唐木田出張所と海老名検車区で『もころん』とともに撮影会が行われる予定です。もしかして5056Fの試運転はこれに関連するものだったりして…?
小田急電鉄のフルラッピングというと、私はかつて運転されていた『小田急F-Train(初代)』と『小田急F-TrainⅡ』(どちらも3000形3093Fで運転されたラッピング電車)を思い出します。初代では当時の東京都の屋外広告物条例に抵触するとの理由でラッピング電車の運転が急遽打ち切られ、ドアステッカー類はドラえもん仕様のままとしていたことがありました。2代目ではラッピングを控えめにして東京都に申請したうえで、ドアステッカーは内外で異なるデザインとしたのが印象的でした。小田急電鉄とすれば5000形5056Fの動き次第では約11~12年ぶりのフルラッピング電車となるかもしれません。