2018年9月20日

【引退間近】東日本旅客鉄道209系1000番台東マト82編成に2種類のヘッドマーク

2018年9月19日より、東日本旅客鉄道松戸車両センターに所属する209系1000番台東マト82編成(クハ209-1002以下10両:『サークルE』編成)に『ありがとう209系1000代』と書かれたヘッドマークが両先頭車に掲出されています。なおヘッドマークは取手(JL-32)寄りのクハ209-1002と代々木上原(C-01)寄りのクハ208-1002で異なるデザインのものとなっています。
▲前後で種類の異なるヘッドマークが掲出された209系1000番台東マト82編成。同系列1000番台は常磐緩行線および東京地下鉄千代田線から引退するものと思われる。これは千代田線内でのホームドア設置とワンマン運転に向けた準備のため、その対応改造工事の対象外となったようで、機器更新工事を受けずに引退するものと思われる。今後の動きが気になりそうだ。

取手寄りのクハ209-1002には『ありがとう 209系1000代 常磐線各駅停車 1999~2018 松戸車両センター』、代々木上原寄りのクハ208-1002には『松戸車両センター ありがとう 常磐線各駅停車 209系1000代 1999~2018』と書かれたものが掲出されており、どちら側のヘッドマークも編成番号や行先表示器に書かれた『ありがとう』の文字、サークルE(小田急電鉄小田原線方面に直通しない、の意味)のステッカーが再現されています。これは乗り入れ先の東京地下鉄千代田線でのホームドアの本格設置と車掌が乗務しないワンマン運転に向けた準備が行われる関係で、現在は松戸車両センター所属のE233系2000番台に対応改造工事が施行されていますが(他社車両では小田急電鉄4000形とロマンスカー『MSE』60000形、東京地下鉄16000系が対象で、前者は4000形の改造工事が終了、ロマンスカー『MSE』はホームドア設置対応のドア配置としているほか、後者は新製当初から準備対応工事がなされている)、209系1000番台はその対象から外れ、処遇が注目されていました。

常磐緩行線から撤退したあとの209系1000番台ですが、廃車ではなく、松戸車両センター(東マト)から豊田車両センター(八トタ)に転属するとのこと。これは中央線・青梅線向けのE233系0番台にグリーン車2両(サロE233形0番台・サロE232形0番台)を組み込み、10両58編成(T編成・H編成、ただし現在の八トタH59編成を除く:合計580両)を12両編成(12両58編成:合計696両)にする工事を実施する関係で予備車不足を確保するため、転属することになるようです。電動車と付随車の連結位置は209系1000番台とE233系0番台で異なりますが、いずれも比率は6M4Tなので、209系の帯をE233系0番台と同じオレンジバーミリオンに変更して付随車の連結位置を変更し、機器更新工事を実施すれば中央線(・青梅線)の運用に入ることが可能だと推測されそうです。パンタグラフもシングルアームになっていますので、基本は高尾(JC-24)以東の運用となりそうですが、以西での運用もあり得そうでしょうか。ただ細かすぎる予想をすると混乱する可能性があるのでここまでにしておこうと思います。いずれにしても209系1000番台の中央線への転用は興味深いですね。