2024年4月16日

【60000系は短縮で使用へ】東武鉄道野田線(アーバンパークライン)に5両固定編成の80000系を導入へ

2024年4月16日、東武鉄道が老朽化の進む8000系6両固定編成の置き換えのため、2025年から野田線(アーバンパークライン)向けの新型車両として従来よりも1両短い5両固定編成の新型車両『80000系』を導入すると発表しました。これにより8000系が再び置き換えられる見通しです。リニューアルされていない野田線の10000・10030系の動向にも注意です。
▲いよいよ登場する80000系5両固定編成により再び本格的な置き換えと廃車が予想される8000系(写真は8164F8171F8111F)。昨年夏には8111Fが転入し、1本(8150F)が廃車となったが、いまだに8000系が活躍している。

導入される80000系は5両固定編成25本(125両)ですが、7編成(35両)は全車新製、18編成(90両)は1両欠車の4両で新製されます(このため実際の新製車両数は18両分少ない107両)。これは新製導入時から6両固定編成で運用されている60000系(18編成108両)を1両減らした5両固定編成(18編成90両)に短縮したうえで、編成から外された中間車の1両(18編成分18両)を80000系の中間車として改造編入することで、既存の60000系を6両から5両に短縮するとともに、80000系の新製を予定よりも少なくすることで、廃車をゼロにすることができます。東武鉄道の通勤形電車の新製車両は70000系列以来となります。2024年度事業計画に80000系の新製が盛り込まれるものと思われますが、2024年度はどのくらい導入されるのでしょうか。

車内は家のリビングをテーマとして乗車時に気持ちが安らぐような落ち着いた空間として、一部の車端部(優先席)の座席に『たのしーと』を設置し、子ども部屋をイメージした内装を施します。『たのしーと』は優先席とも異なる座席モケットになりそうですね。また車体側面部にも『たのしーと』と分かるようなグラフィックが施される予定です。80000系の制御装置がどうなるかは予想できませんが、60000系が日立IGBT素子となっているので、そこがどうなるかですね。環境面では同期リラクタンスモータを採用した車両推進システム(SynTRACS)およびリチウムイオン二次電池のSCiBとSIV装置を組み合わせた車上バッテリーシステムを搭載することで、消費電力を8000系と比べて約40パーセント以上削減するとともに高い省エネ性能と低騒音化により環境負荷低減を実現します。