2024年4月17日、東海旅客鉄道がコロナ禍などによる生活様式や働き方の変化により多様化した乗客にニーズに応えるため、東海道新幹線で使用しているN700S系(0番台J編成)の一部車両にグリーン車(8号車・9号車・10号車)よりもさらに上質な設備やサービスを備えた個室座席を導入すると発表しました。
▲N700S系0番台の一部車両に8号車・9号車・10号車のグリーン車指定席よりも上質な設備やサービスを備えた個室座席を導入する(写真は幹オサJ2編成・幹オサJ16編成)。利用料金は未定だが、普通車指定席の料金にグリーン料金よりも高い金額の追加が予想される。1編成あたり2室のみの導入ということから、設定されると争奪戦になることは間違いなさそう?
▲N700S系0番台への置き換えが進み数を減らしているN700系2000番台(写真は幹トウX57編成)とN700系1000番台(N700A)に個室座席は設置されないので注意だ。
▲N700S系0番台のグリーン車車内(2022年に撮影・写真は幹トウJ31編成)。N700S系では茶色系の座席が2列・2列で並んでおり、フットレストが設置されている。側面窓の上部には停車駅が近づくとさらに明るくなるライトが設置されている。
▲N700S系0番台の7号車に“S-Work”車両が設定され、B列の一部を潰してパーテーション・ドリンクホルダーを設けた『S-WorkPシート』が設置されている。『S-WorkPシート』の利用には通常の普通車指定席の料金に1,200円の追加が必要だ。
今回導入される個室座席はあくまでもイメージですが、高いプライベート感、セキュリティ環境を備えた完全個室タイプとなり、1編成あたり2室のみとなります。さらには個室専用の車内Wi-Fiやレッグレストを備えたリクライニングシート、車内照明の明るさ・空調の風量・車内放送の音量を自分で調節できる機能の整備が予定されています。木目調の室内で座席の向きは固定される可能性があります。通路側寄りに固定の大きめのテーブルが設けられます。イメージでは客室のデッキ付近(3人掛け座席のある部分)に設けられる印象ですが、私としては廃止した喫煙ルームを活用するのもいいと思います。これはボタンを押すと開く自動ドアを備えていることと、その室内には放送用スピーカーもありますので、座席を設置するには狭いようにも感じますが、灰皿を設置していた部分をなくせば可能になるのではないかと勝手に想像しております。
個室座席の利用層としてはオンラインなどでの打ち合わせを気兼ねなく行いたいビジネスパーソンやプライバシーを重視される方、周囲を気にせずゆっくり寛ぎたい方などを様々な利用層やシーンを想定しているとのことです。