2023年12月4日

【SiC初採用の編成】小田急電鉄8000形8061F(4両固定編成・2013年度リニューアル車)、廃車除籍処分に

2023年11月17日の6203レ(向0933←宿0855・平日E19運用)で定期営業運転を終え、18日と19日に特別団体専用列車に充当されたあと、小田急電鉄大野総合車両所に留置されていた8000形8061F(4両固定編成・2013年度リニューアル車)が12月4日に89番構内留置線で空調装置やパンタグラフなどの撤去作業を受けています。この編成は廃車除籍処分となる見込みです。
▲8000形で2013年度にリニューアル更新工事を受け、制御装置を初めてハイブリッドのSiCモジュール素子に変更した8061Fがなんと廃車除籍処分に。同編成自体は1986年に登場しており、就役から約37年、リニューアル更新工事を受けて約10年の活躍であった。
▲8000形8260Fと組んで運用された8061F。この時点で元相方の8261Fは長らく単独編成となって運用されていたが現在は喜多見検車区に留置中である。譲渡を含めた動きになるだろうか。
▲8000形8061Fはリニューアル更新工事後の運用復帰の際の相方は3000形6両固定編成の3262F(旧川崎重工業2次車)となっていた。このとき8000形4両固定編成と3000形6両固定編成(1次車・2次車)が連結して営業運転に入るようになってときのことである。これは当初相方となる予定だった8261Fが落雷被害からの修理作業のために運用離脱していた事情があった。

これまでに8000形は12編成60両(8052F8054F8055F8056F8060F8062F8251F8254F8255F8256F8259F8264F)が廃車され、今回の8061Fの動きから、同形式の廃車は通算13編成目(合計64両)となりました。2013年度に8059Fとともにリニューアル更新工事を受けた8061Fは長らく非リニューアル車両であったため、リニューアル更新工事の際に制御装置にSiC素子が試験搭載され、小田原線内で何度も試験を行っていました。運用復帰の際には当時は8000形が同一番号で組むように変更されていたため、本来は8261Fが連結される予定でしたが、同編成が登戸(OH18)付近で雷が直撃して停電し長期間運用を離脱していたため、相方は8000形ではなく3000形2次車の3262Fとなっていました。なお最後の運用はロマンスカー“VSE”50000形50001Fとともに特別団体専用列車として追いかけっこリレーに使用されていました。終盤の方にリニューアルされた1編成がついに廃車になるとは…。

【8000形の在籍状況】※2023年12月4日現在 全体…19編成96両/32編成160両
《4両固定編成》
運用中…9編成(36両)
8051F8053F8057F8058F8059F8063F8064F8065F8066F
休車中…0編成(  0両)

廃車済…7編成(28両)
8052F8054F8055F8056F8060F8061F8062F
《6両固定編成》
運用中…9編成(54両)
8252F8253F8257F8258F8260F8262F8263F8265F8266F
離脱中…1編成(  6両)
8261F
休車中…0編成(  0両)

廃車済…6編成(36両)
8251F8254F8255F8256F8259F8264F