2023年12月16日

【中間増備車は付随車】東京地下鉄9000系で8両固定編成となった9109Fが営業運転に復帰

2023年12月16日の土曜休日54S運用より、東京地下鉄王子検車区所属の南北線向け9000系で初めて8両固定編成となった9109Fが営業運転に復帰しました。この編成は新木場CRにてB修繕工事の施工と車両増結が行われ、一部中間増備車に合わせた仕様になっていました。
▲2022年10月4日に6両固定編成として最後に運用されてから約1年3ヶ月、ついに9000系で初の8両固定編成となった9109Fが運用復帰を果たした。中間増備車は2両とも付随車だが、内装のベースは16000系に近く、川崎車両株式会社を出場してから2年以上が経過している。
▲すでにB修繕工事を受けた9000系(写真は9104F)は車両増結の予定はなく、5次車の2編成(9122F9123F)も対象外に。4次車までは中間付随車2両の新製となるが、5次車となると電動車と付随車1両が必要になるからだろう。同系列の8両固定編成化となる対象は9110F9121Fの残り12編成で、中間付随車は24両(2両×12編成分)が必要だ。
▲B修繕工事の施工とともに8両固定編成への増強が予想されている9000系(写真は9111F9112F9115F)。これらの編成にはB修繕工事の施工とともに中間付随車2両が編成中間に組み込まれる予定だ。

初日の運用は白金高輪(N-03)~王子神谷(N-17)の1往復のみで終わりましたが、今後の運用拡大が期待されています。9000系は6両23編成(138両)の在籍でしたが、2021年10月に9109Fの中間付随車2両の登場で8両1編成・6両22編成(140両)の陣容となっています。なお同系列では登場当初から増結を見越した車番とされており、5次車以外はサハ9400形とサハ9500形が欠番、5次車は逆に3号車がサハ9400形なので、モハ9300形とサハ9500形が欠番となっていました。2016年度からB修繕工事の施工が開始され、最初に施工された8編成(9101F9108F)はモハ9300形がサハ9300形に改造(電装解除)され、3M3Tの6両固定編成のままとなりました(このために車両増結は見送られた)。今回はB修繕工事を受けていない9109F9121Fの13編成(78両)にB修繕工事の施工とともに中間付随車2両を連結し8両固定編成に増強することを発表しており、最初の対象が今回運用復帰を果たした9109Fというわけです。9109Fでは中間付随車を組み込んだため中間電動車の電装解除は行われていませんが、MT比は4M2Tから4M4Tとなっています。このため残り12編成分24両の付随車の新製が予想されています。なお最後に登場した5次車では製造先が旧川崎重工業兵庫工場ではなく日本車両製造豊川製作所、3号車が付随車のサハ9400形となっていて、モハ9300形とサハ9500形が欠番となっていますが、8両に増結すると仮定すると、電動車1両と付随車1両が必要で増結の際に何らかの改造工事が必要となるほか、B修繕工事の必要性が薄いことなどの問題が出てきたことから、増結対象から外れたものと思われます。

この系列には相模鉄道直通対応改造工事がされていないため、引き続き自社の南北線、埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線、東急電鉄目黒線・新横浜線での運用に限られる予定です。

【東京地下鉄9000系在籍状況】※2023年12月16日現在
《6両固定編成》B修繕工事施工済み
9101F9102F9103F9104F9105F9106F9107F9108F
《6両固定編成》B修繕工事施工予定・車両増結予定
9110F9111F9112F9113F9114F9115F9116F9117F9118F9119F9120F9121F
《6両固定編成》B修繕工事施工対象外
9122F9123F
《8両固定編成》B修繕工事施工済み
9109F