2021年6月3日、小田急電鉄大野総合車両所に留置中の1000形1752F(ワイドドア車6両固定編成)の空調装置やパンタグラフが撤去されている様子が確認されました。この状況から1752Fは廃車除籍処分になるものと思われます。
▲ついに廃車除籍処分となったワイドドア車の1000形1752F。2020年12月に廃車となった1751Fと同様にクヤ31形の連結に対応できるワイドドア車だった。これでクヤ31形連結対応とクハ1950に連結器を設置するワイドドア車は消滅した。
▲2020年8月の定期検測運転では電源供給車に使用された1000形1752F(クヤ31形の次位から6両すべて)。これはレーティッシュカラーの1059Fが6両固定編成の1254Fと組んで営業運転に入ったことでにより、1051Fが箱根登山鉄道の代走運用に使用されたためである。
この編成は昨年12月に廃車除籍処分とされた1751Fとともに下り方クハ1950側にも連結器を備えており、スカート部分に穴があるためクヤ31形との連結にも対応していました。昨年8月にレーティッシュカラーの1059F(4両固定編成)が箱根登山鉄道全線運転再開を祝福して1254F(6両固定編成)とともに10両編成運用に充当されたときに、その穴埋めとして1051Fが箱根登山鉄道の運用に入ったため、クヤ31形との定期検測運転では1752Fが電源供給車として使用されていました。また6両固定編成では最後まで下り方先頭車に連結器を持っていたほか、ワイドドア車では1751Fとともにドアチャイムの無い編成でした。この編成の廃車除籍をもってクヤ31形連結対応の1000形ワイドドア車は消滅し、クヤ31形の定期検測運転に同伴する電源供給車は4両固定編成の1051Fが専任になりますね。また大野総合車両所構内には4両固定編成の1062Fが車番を隠された状態で留置されているため、その編成も廃車除籍処分となる可能性があります。置き換え車両の5000形5057F(日本車両製造豊川製作所製造)が海老名検車区に到着していることもあり、その次の5058Fの登場の際には1000形がどのような動きを見せるのかが注目です。
そのなかでも動きが読めないのがワイドドア車以外の6両固定編成で、1251F(6両固定編成)はデハ1201の車輪検査を受けましたので、近く運用復帰する可能性が高いですが、6両固定編成のままにリニューアルされた編成は1本もなく、1095F・1096Fでは元先頭車を中間車に大規模改造、1097Fでは中間に入った先頭車を元1081Fの付随車で代替し10両固定編成の一部として改造されています。1253F・1254Fの相方にもなっていた1053F・1054Fはすでに廃車除籍処分となっていますので、その1251F・1253F・1254Fの3本はどうするのでしょうか。
【廃車除籍処分となった1000形】 ※編成ごと廃車になった車両が中心
《4両固定編成》1053F・1054F・1068F
※このほか元1055F(現1097Fの3両)のクハ1155が廃車除籍済み
《6両固定編成》1751F・1752F
※このほか元1255F(現1097Fの5両)のクハ1255が廃車除籍済み
《8両固定編成》1081F
※元サハ1181・元サハ1381(現サハ1197・サハ1297)を除く。